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改めて知っておきたいO2O(2) - 「ショールーミング」と「オムニチャネル」

改めて知っておきたいO2O(2) - 「ショールーミング」と「オムニチャネル」前回はO2Oの基本的な概要と、スマートフォンを主体として現在、どのようなO2O施策が実施されているかについて説明しました。一方、O2Oを取り巻く環境も年々大きく変化しています。

そこで現在、O2Oに取り組む上で知っておきたいワードとなるのが「ショールーミング」と「オムニチャネル」です。今回はこの2つのワードについて説明しましょう。

実店舗がショールーム化する「ショールーミング」

O2O、ひいてはインターネットとリアルとを連携したビジネスを展開する上で、現在大きな課題となっているのが「ショールーミング」です。これは、実店舗で商品を見定めた後、店舗ではなくECサイトで商品を購入するという消費行動を指します。

なぜ消費者がこのような行動をとるかというと、背景にはいくつかの要因があります。

1つは、同じ商品であればECサイトの方が価格が安いケースが多いこと。そしてもう1つは、ECサイトの利用に慣れた消費者が増え、実店舗での購入にこだわる人が減っていることです。ECサイトの進化と台頭に加え、消費スタイルに変化が出てきたことも、ショールーミングの増加に大きく影響を与えたといえるでしょう。

ショールーミングは、ECサイトを専門に運営する事業者にとってはよい流れといえますが、実店舗を運営する事業者にとっては、ECサイトに「いいとこ取り」をされるだけで、店舗での消費が大きく落ち込んでしまう大きな要因となってしまいます。

実際ショールーミングに関しては、マーケティングやビジネス関連の媒体だけでなく、テレビの情報番組などでも取り上げられる機会も増えているようで、問題の大きさと注目の度合いをうかがわせます。

そしてショールーミングの広まりは、O2Oで近づきつつあったインターネットと実店舗の距離を再び広げ、実店舗側にインターネットへの不信感をもたらすことにもつながりかねません。しかしながら消費者は既にECサイトの利便性を覚えているだけに、ショールーミングを防ぐこともまた至難の業です。

多方面のチャネルから顧客を取り込む「オムニチャネル」

そこで最近、注目されるようになってきたのが「オムニチャネル」です。これはあらゆる販売チャネルを統合して、どのチャネルからでも消費者の商品購買に結び付ける仕組みのこと。最近では、イオンやセブン&アイといった大手量販店グループがオムニチャネル化に向けた取り組みを進めるようになってきたことから、特に関心が高まっているようです。

オムニチャネル化を本格的に進めるには、実店舗にない在庫をEC用の在庫から自宅に配送するなど、物流などを含め大幅な改変が必要になります。ですので、オムニチャネル化に向けた第1歩として最近進められているのが、O2Oに加えて「逆のO2O」、つまり実店舗からECサイトへと誘導する仕組みを構築する(Offline to Online)ことで、ECサイトと実店舗との間で相互に送客しあうことです。

実際オムニチャネル化は、ショールーミングを購買に結び付けるものとして期待されている側面もあります。自社の実店舗から他社のECサイトに購買が流出してしまうのであれば、いっそ自社のECサイトに誘導し、そちらで購入してもらうことで自社の売上につなげた方がよい。実店舗とECサイトを別個に考えるのではなく一体として捉えることで、総合的な売上の向上につなげられることが注目されているわけです。

ちなみに「逆のO2O」には、店舗の商品に専用のバーコードを設け、専用のアプリでそれを撮影してもらうことで、自社のECサイトに誘導するという手法が用いられることが多いようです。実際イオンやヨドバシカメラなどは、こうした仕組みによって実店舗からECサイトへの誘導を進めています(画像は、イオンの「撮って!インフォ」の事例。店頭にある商品のPOPにカメラをかざすと、レシピサイトや商品の情報などを表示してくれる。イオンの2013年11月20日プレスリリース*より抜粋)。
「撮って!インフォ」事例
ショールーミングとオムニチャネルという2つのキーワードが注目されている状況を見るに、従来のインターネットから実店舗という一方通行的な関係だけでなく、実店舗と双方向に取り組むことで、相互にメリットをもたらす取り組みが求められるようになっている、といえるのではないでしょうか。

次回は、O2Oが解決するべき課題と今後について、触れていきたいと思います。

* http://www.aeon.info/news/2013_2/pdf/131120R_4.pdf


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