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ゲームに見る効果的なプロモーション(3)「クロッシーロード」に見る広告の可能性

 これまで「Ingress」「ねこあつめ」と、ユーザーに負担を与えることなく広告やプロモーションを実施している、スマートフォンのゲームアプリを紹介してきました。今回は、広告によってユーザーメリットを与えながら、効果的なプロモーションを実現している「クロッシーロード」の事例を見ていきましょう。

クロッシーロードは、キャラクターを操作して車や電車を避け、丸太などを使って川をうまく渡りながら、ひたすら前進していくアクションゲームです。レトロゲームに詳しい人なら、「フロッガー」に近い雰囲気のゲーム内容といえば理解しやすいかもしれません。

クロッシーロード画面1

 タップとフリックによる簡単な操作でプレイできる手軽さに加え、シンプルながら奥が深いゲーム性で世界的に人気を獲得しているゲームですが、特徴となっているのは、多種多様なキャラクターの数々です。このゲームでは、道中落ちているコインを拾ったり、一定時間が経過することでコインがもらえたりする仕組みが用意されています。そのコインを使って“ガチャ”をすることにより、ランダムで動物から人、ロボットや昆虫など、多種多様なキャラクターを手に入れることができるのです。

キャラクターは収集して楽しめるのはもちろんですが、プレイヤーキャラクターを切り替えてゲームをプレイすることで、ペンギンを選ぶと雪景色、エミューを選ぶと砂漠になるなど、ステージが変化するのも楽しみの1つとなっています。中には一定の操作や技を駆使しないと手に入らないキャラクターも存在し、そうしたキャラクターを見つけ出すのもこのゲームの面白さといえるでしょう。

クロッシーロード画面2

 クロッシーロードの収益ポイントは、前回紹介したねこあつめ同様、大きく分けて課金と広告の2種類が存在します。課金は、ガチャでなかなか手に入らないキャラクターを直接購入したい時に用いられ、広告はガチャをするためのコインを得る際に用いられています。具体的には、まずゲームオーバーになった際、時折動画広告を見るボタンが現れます。このボタンを押すと動画広告が再生され、再生が終わると一定量のコインが手に入るという仕組みになっているのです。

これはいわゆる「リワード広告」の一種ではあるのですが、最大のポイントは、広告が 「常に表示される訳ではない」ことにあります。広告を見るとコインが手に入るという明確なメリットがあっても、その広告を時々しかもユーザーがボタンを押さない限り表示されないようにすることで、ゲーム内でストレスを与えることなく広告を見せ、また広告を見るという行為に新鮮さをもたらすことに成功しています。

クロッシーロード画面3

 ちなみにクロッシーロードが採用しているのは、スマートフォンのゲームなどで多く使われているゲームエンジン「Unity」を開発する、Unity Technologiesが提供する「Unity Ads」という仕組みです。Unityを使ったゲームに導入しやすいのはもちろんですが、ゲームデザインを活かし、世界観を邪魔することなく広告を表示できる特徴があります。

ここまで紹介してきた3つの事例は、広告やプロモーション内容をバナーなどで強制的に見せるのではなく、ユーザーが見たい時に広告を見せる仕組みになっています。また、コンテンツの内容に広告を溶け込ませ、自然な形でプロモーションに成功しています。

どうしても広告を掲載する側としては、プロモーションしたい、広告収入を得たいという意識が前に出てしまいがちです。そうした意識を抑え、コンテンツの価値を活かしながらユーザーに負荷を与えないプロモーションを設計することが、結果的にプロモーションの成功につながるのではないでしょうか。

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