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IoTによる4つの影響力 | | IoT(Internet of Things)ーモノのインターネットが描く社会 第4回

IoTによる4つの影響力

IoTが社会に導入されることにより、大きく発展、変化するものに次の4つが挙げられる。

・製造業のサービス業化
・リアルタイム化
・需要と供給の最適化
・マスカスタマイゼーション

 まず、製造業のサービス業化はIoTの大きな変化として一番挙げられるものである。製造業の方は今も昔も何らかのモノを製品として製造している。これまではユーザに対して、そのモノを作って販売するところまでが製造業の仕事であった。
しかし、IoTになれば話が違う。製造業の方が作るモノもまたインターネットにつながるのだ。そうなると、消費者にモノである商品が手渡った後でもモノから発せられるデータから、そのモノの状況が把握できるのだ。そうなると製造業の方が、壊れそうなのか、安全に使用されているかなどが把握できることとなる。モノがインターネットにつながることによって知り得たこれらの情報に対して、何かをサポートできるならば、ユーザにとってとても大きなメリットとなる。
うまくやれば、ユーザが気づく前に、ユーザが安心してそのモノを使うためのアフターサービスをすることができるというわけだ。製造業はモノを作るだけで終わっていたのが、ユーザが満足してそのモノを満足して使用できる環境を提供するサービス業として生まれ変わるのだ。

次に、リアルタイム化は、ただデータの処理がリアルタイムになるだけでなく、サービスの形もリアルタイムに変わるという意味である。
例えば、アフターサービスを例に挙げよう。ユーザが何らかのモノと使おうとして取り出してみると壊れていて使えない。ユーザはその時初めて、サポートセンターに電話して、アフターサービスを受けることで解決することになるだろう。この場合、ユーザが使いたいと思った時には満足に使えずに、アフターサービスで修理してもらうまでタイムラグがあることがわかる。IoTの環境ではこのタイムラグがほとんどゼロとなる。何故なら、モノがインターネットにつながっていることで、そのモノに不具合があるのかどうか、消耗品を交換しないといけないかなどのモノ自身の現状把握だけでなく、そろそろ壊れそうかもしれないという予測さえもできてしまうからである。これによってユーザの先回りをして、モノの状況をリアルタイムに判断して、モノのメンテナンスを行うことが可能となる。そうすることで、ユーザは使いたい時に何も意識せず満足に使える状況を享受する。このようなリアルタイム化はIoTでなければ実現できなかったことだ。

次に、需要と供給の最適化がある。モノのインターネットはあらゆるすべてのモノがインターネットを介して相互につながっている。そうなると需要側の状況をリアルタイムに把握することが可能となる。同様に供給側の状況をリアルタイムに把握することも可能となる。
そうなれば今現在すぐ欲しい人と今現在すぐに与えたい人のマッチングが可能となる。需要と供給のリアルタイムのマッチングで流通がよりスムーズに起これば、これまでの在庫管理の考え方が一変する。供給者は余計な在庫を持つ必要もなく、ユーザも入荷待ちをする必要もなくなるのだ。IoTによってこのようなコストを極限に下げることが可能となっていく。

最後に、マスカスタマイゼーションである。IoTで人を含めた様々なモノがインターネットにつながることによって、これまでより以上に各ユーザの細かい要望が把握できるようになる。
さらに、需要と供給の最適化により在庫分を作るという必要がないなら、その需要に合致した商品、サービスを提供した方が売れるはずである。IoTの環境は、あたかも量産品が生産されるかのようにカスタマイズ商品を作ることを可能にするだろう。これまでの大量生産・大量消費社会の脱却である。

IoT画像1

出典:Yoram Koren , “The Global Manufacturing Revolution,” John Wiley, 2010

 

 ここで、生産の形について歴史を追って見ていくこととする。機械が導入される以前の社会では、ユーザの要望に合った商品・サービスが作りあげられるような多品種・少量生産であった。第1次産業革命が起こり、機械化が進むにつれ、同じものを大量に作る時代に入る。さらに1990年代に入るとアメリカが少品種・大量生産に拍車をかける。その典型がアメリカでのT型フォードの生産だ。

これまで、この少品種・大量生産が基本としてビジネスも稼働していたが、昨今それも変化しつつある。価値観の多様化、グローバル化、IoTや3Dプリンタなどの技術から、それぞれの好みに合致した仕様へのニーズが高まっており、それに応える基盤も整いつつある。今後、パーソナライズが非常に重要視され、マスカスタマイゼーションが標準となっていくと予想される。マスカスタマイゼーションを実現するためには、IoT環境というのは切っても切れない関係である。

このように、IoTは単なる技術の変化のみならず、生産活動や生活習慣も変化させてしまう影響力を持つ。

連載

IoT(Internet of Things)ーモノのインターネットが描く社会 第1回 | IoTとは
IoT(Internet of Things)ーモノのインターネットが描く社会 第2回 | IoTをドライブする3つのイノベーション
IoT(Internet of Things)ーモノのインターネットが描く社会 第3回 | 急激な変化を遂げるIoT 
・IoT(Internet of Things)ーモノのインターネットが描く社会 第4回 | IoTによる4つの影響力
IoT(Internet of Things)ーモノのインターネットが描く社会 第5回 | IoTは広く社会を変える

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