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「iBeacon」のマーケティング活用法(3)-普及に向けた課題

前回は、iBeaconの活用事例について説明してきました。
今回はiBeaconの普及に向けた課題と、今後の方向性などについて解説します。

課題はAndroid、普及まで2~3年はかかるか

O2Oや位置情報などを中心に、普及に向けた取り組みが進められているiBeacon。
しかし、課題もあります。中でも非常に大きな課題は、iBeaconはAppleがiOSを対象に開発した仕組みであることです。AndroidなどiOS以外のデバイスで利用できる仕組みは用意されていません。

iBeaconに用いるビーコンはBLEという汎用の技術を用いているため、BLEに対応したOS(Androidであればバージョン4.4以降)であれば、iOSと同じ仕組みを実現すること自体は不可能ではありません。

実際、ベイシスイノベーション(http://www.basis-inn.jp/)という会社は、iBeaconを用いた情報配信サービスを八景島シーパラダイスに導入していますが、このサービスはiOS版よりも先にAndroid版の提供が開始されています(画像は同社の2014年8月18日プレスリリースより)。

ベイシスイノベーション 画像

現段階では、標準で開発者向けに仕組みが用意されているiOSとは異なり、他のOSではアプリケーションごとにiBeaconと同じ仕組みを実装しなければなりません。ビーコンの活用に向けた開発環境を整備する動きもあるようですが、実装にばらつきが出てしまうのはやはり懸念されるところです。

また、iPhoneなどのiOSデバイスに比べて、Androidなどは搭載されているバージョンにばらつきがあり、必ずしも多くの人がBLE対応デバイスを持っているわけではありません。このばらつきも、普及に向けた課題となってくるでしょう。日本以外の国々ではiOSよりAndroidなどが勢力を伸ばしている状況ですし、日本でも今後“格安スマホ”など低価格スマートフォンの人気が高まり、Androidデバイスの勢力が伸びると見られています。

日本でユーザーが端末を買い替えるサイクルは、一般的に2~3年程度と言われています。今のうちにiBeacon自体の知名度向上に加え、iOS以外のデバイスに関わる課題をいかに解消していくかが、普及の鍵を握るといえそうです。

今後は決済を取り込んだ動きに注目

そうした課題を解消すれば、iBeaconはローコストでネットとリアルを結びつけ、可能性を広げてくれる存在になるのも確かです。では今後、どのような用途で影響力を高めると考えられるでしょうか。

それはやはり「決済」ではないでしょうか。iBeaconはNFCと比べ、電波が遠くまで届くため広がりすぎるという弱点はありますが、逆にそのことがメリットとなり、店内でも場所を選ぶことなく決済ができます。ビーコンの電波が届く範囲内で、ユーザー自身が直接決済して商品を購入できる仕組みを構築できれば、新しいショッピング体験を提供し利便性を向上できるだけでなく、店舗のオペレーションコスト削減にもつなげることができるでしょう。

たとえば京セラドーム大阪球場では8月より、客席に仕込んだビーコンを活用して、スマートフォンから近くのビールの売り子さんを直接呼び出すことができるサービスを提供しています。こうした仕組みに決済も取り入れることができれば、スマートフォンの操作だけで売り子の呼び出しから支払いまでを一貫してできるようになります。

京セラドーム大阪球場 画像

もっとも決済に活用するためには、ビーコンやそれを利用するアプリ側に、強固なセキュリティを設ける必要があります。セキュリティを確保しながら、いかに利便性の高い決済手段を提供するかも重要です。

iBeaconは登場してから日が浅く、取り組みもまだ試験的なものが多い現状です。
しかしポテンシャルは非常に高く、大きく広まる可能性があるだけに、今後の動向から目が離せません。

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