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スマートフォンECの新潮流(1)フリマアプリはなぜ成功したのか?

 スマートフォンとアプリによってインターネットサービスの形は急速に、しかも大きく変化しています。そうしたサービスの代表的なものが、ECサービスです。スマートフォンからインターネットサービスを利用する人が増えたことにより、ECの形も変化しつつあります。そこで今回からは、スマートフォンの広まりによって起きているECの変化について解説していきます。

 スマートフォンとアプリがECに変化を与えた事例として、最も象徴的なのが「メルカリ」「Fril」などに代表される“フリマアプリ”ではないでしょうか。C2CによるECサービスといえば、これまでオークションが不動の地位を占めていました。しかしスマートフォンとアプリによって新しい価値を提供したフリマアプリが昨年急成長し、C2Cのマーケットを大きく変えようとしています。

 なぜ、スマートフォンでフリマアプリがこれだけ人気を獲得しているのでしょうか。それを知るには、ネットオークションとフリマアプリがどのようなことに重点を置いたサービス設計となっているかを把握する必要があります。

 一般的なネットオークションで出品する場合、商品の価値を高めて高額で落札されるよう、詳細な商品説明を用意して写真にも工夫を凝らすなど、手間をかけるのが一般的でした。一方、フリマアプリではそうした手間を大幅に省き、アプリならではの機能を活かしてスマートフォンのカメラで売りたい品を撮影した後、簡単な説明文を入力するだけで出品ができる仕組みを整えています。

Fril 画面1

 商品の落札も、ネットオークションは入札から落札まで一定の期間を設けることで競争を生み出し、落札価格が上がることを重視していました。一方フリマアプリでは提示された価格ですぐ落札できるため、値段こそ上がらないもののスピーディーな購入が可能となっています。

Fril 画面2
 商品の発送に関しても、ネットオークションとフリマアプリには違いがあります。双方共に落札後は個人間でのやり取りとなりますが、ネットオークションは基本的に交渉から発送、ある程度のトラブル対応まで自分で行うのに対し、フリマアプリは商品の発送などにアプリを提供する側が積極的に関与し、エスクローサービスを標準で提供するなど、手軽で安全に取引できることが重視されています。

 ネットオークションが、どちらかといえば“自己責任の下に高く売る”、つまり、より商売の要素を高めることに注力しているのに対し、フリマアプリは“安全に早く売る”ことに注力した設計となっており、高く売ることが重視されていないといえるのではないでしょうか。そしてこの仕組みによって支持を得たのが、スマートフォンを積極的に利用する若い女性層です。

 女性の服飾品のトレンドは移り変わりが早いため、服飾品がいろいろ欲しい一方、不要になったものは早く処分したいという潜在的なニーズがあります。しかしパソコンに必ずしも詳しくない若年女性は、高額に販売できても仕組みが複雑なオークションの利用に抵抗を感じていました。フリマアプリの先駆けとなった「Fril」は、そうした“高額でなくていいから素早く処分したい”という、従来のネットオークションとは異なるニーズを満たすべく提供し、成功を収めています。

Fril 画面3
 スマートフォンだからこそできることと、スマートフォンならではのユーザー層がマッチして、フリマアプリは大きな注目を集めた訳です。パソコンを主体としたサービスからは見えない世界をいかに知り、開拓できるかが、ECに限らずスマートフォン向けサービスを提供する上での重要なポイントとなっています。

(写真は2014年11月17日に実施された、ヤフーの記者向け勉強会より)

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