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ゲームに見る効果的なプロモーション(1)ゲーム内容に企業PRを溶け込ませるIngress

スマートフォンのビジネスに欠かすことができない要素の1つに、広告があります。広告は企業のプロモーションとしても売上を上げる重要な存在ですが、ユーザーにとってみれば基本的に“必要ないもの”であり、広告がないサービスを求める傾向が少なからずあるのも事実です。

スマートフォンはパソコンと比べ画面が狭いことから、バナー広告が画面を埋め尽くしたり、突然動画の全面広告を見せられたりすると、便利なアプリや楽しいゲームであってもストレスを感じてしまうことが多いようです。それだけに、広告やプロモーションは売上や効率を重視するだけでなく、ユーザーの心理を理解した上で見せる努力が求められているといえるでしょう。

では、ユーザーにストレスを感じさせることなく、プロモーションへとつなげていくにはどのような手法があるのでしょうか。さまざまな工夫を取り入れたゲームアプリの事例から、そのノウハウを学んでみましょう。

最初に紹介する事例は、グーグルの社内ベンチャーであるナイアンティック・ラボが提供している「Ingress」です。Ingressはスマートフォンの位置情報を用いたゲームで、青の「レジスタンス」と緑の「エンライテンド」の2陣営に分かれて、現実世界と同じ位置にある“ポータル”を奪い合いながら、ポータル間を線で結んで三角形を作り、その面積を競い合うというもの。世界規模で繰り広げられる陣取り合戦、といえば分かりやすいでしょうか。

Ingress画面1

Ingressで敵陣営のポータルを攻撃したり、ポータルを自分の陣営のものにしたりするには、アイテムが必要となります。これらのアイテムは、一般的なスマートフォンゲームのように購入することはできず、ポータルに触れる(ハック)ことでのみ手に入れることができます。そのためIngressの参加者は、自らとにかく移動しなければなりません。

Ingress画面2
スマートフォンのゲームを利用する層は、学生や主婦などが多いと言われています。しかしIngressでは広範囲に移動する必要があるため、行動範囲の狭い学生や主婦には楽しみにくいものです。つまりIngressのユーザーは、行動範囲が広い社会人が中心で、それだけ可処分所得が多いプレーヤーを抱えていると言えます。
このような特長に着目し、Ingressをプロモーションに利用したいという企業が増えています。すでにローソンやアクサ、ニューバランスなどと提携しており、2015年6月には新たに伊藤園、ソフトバンクモバイル、三菱東京UFJ銀行などとの提携が発表されています。

Ingressには、スマートフォンのゲームで一般的なバナー広告などはありません。ではどうやって企業をアピールしているのかというと、ゲーム内に企業のプロモーションを溶け込ませているのです。たとえばローソンや伊藤園の場合、店舗や自動販売機をポータルにすることで、ゲーム内での楽しみを増やしています。またソフトバンクモバイルや三菱東京UFJ銀行との提携では、店舗のポータル化に加えて、ゲーム内に企業の特性をイメージしたアイテムを登場させ、ユーザーにメリットを与えながらプロモーションへと繋げているのです。

Ingress画面3
このようにコンテンツの特性を活かして企業をプロモーションするという手法は、提携企業との綿密な調整が必要となるため、手間がかかるのは事実です。ですがその分、ユーザーの満足度を下げることなく、逆に高めることもできるだけに、大きな可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。

 

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