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AIとマーケティング(3)~PepperはAIでどこまで実用性が高まるのか~


前回は、女子高生AI「りんな」について説明しましたが、今回はAIに関連するプロダクトの中でも多くの人がご存知の、ソフトバンクロボティクス「Pepper」について取り上げます。

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2015年6月より発売されたPepperは、ユニークな風貌と動き、そして会話ができる人型ロボットとして大きな注目を集めています。中でも重要なポイントは、クラウドを活用したAIによって、人間の顔や声などから感情を認識できたり、人間の脳の仕組みをシミュレートすることで擬似的に感情を表す仕組みを備えていることです。

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Pepperの頭脳、つまりCPUの性能はスマートフォンと同程度と言われています。しかしブロードバンド回線とクラウドを用いることで大幅に機能を補い、人の話す言葉を分析して自らの言葉を返すなど、リアルな動作を実現しています。このようにクラウドを活用した仕組みは最近のAIの多くに見られますが、Pepperは人とコミュニケーションした情報をクラウドに蓄積し、蓄積された情報から学習し、適切な反応ができるようになっています。これによって何が実現できるのでしょうか。

会社の受付係としてPepperを導入した場合を考えてみましょう。Pepperは接客した人の顔情報や、訪れた目的などをクラウド上に蓄積します。次に同じ人が訪れると、その人が誰だったか、どのような目的で来社しているか、誰に会おうとしているのかなどを自動的に類推し、案内してくれるようになります。既存のデータベースを活かすだけでなく、クラウドを活用することで、新たに蓄積した情報から次にとる行動を考える仕組みを備えているのがPepperの特長です。

Pepperが活用するのは、そうした独自のAIだけではありません。ソフトバンクグループはIBMと提携し、IBMのコグニティブ・ コンピューティングシステム「Watson」を導入することも明らかにしています。Watsonは質問された内容の趣旨を理解し、自ら学習しながら、膨大なデータの中から仮説を立てて適切な解答を導き出してくれるシステムです。米国ではクイズ番組で人間のクイズチャンピオンに勝利するなど、AIの代表的な存在の1つとして知られています。

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WatsonをPepperに導入することで、動画やソーシャルメディア、画像などに隠された意味を把握できるようになるはずです。Pepperも現在は「りんな」同様、まだ適切な回答を返せないケースが少なくありませんが、Watsonの搭載によってより賢くなり、特にビジネス面での活用が期待されています。

実際、ソフトバンクはPepperの法人需要開拓に向けた動きを活発化しています。2016年3月には、契約など一部を除き、接客を全てPepperが担当する携帯電話ショップを1週間限定オープンするなど、接客を中心としたPepperの活用をアピールしています。現在は存在のユニークさから集客目的での導入が多いようですが、より実用的な取り組みを加速する上でも、Watsonによる機能向上が期待されています。

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現在のPepperはまだ能力的な限界も見られるため、スマートフォンのように独自のアプリをインストールすることで、企業や個人のニーズに応じた動作をする仕組みとなっています。しかしAIが一層強化されて能力が高まっていけば、そうしたアプリを用いることなく、さまざまな業務をこなしてくれる時代が来るかもしれません。

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