Saasの機能とメリット、具体的なサービス例について徹底解説!

公開日:2019-11-08 更新日:2021-10-21 by SEデザイン編集部

目次

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SaaSとは?

今やビジネスシーンには欠かすことのできない仕組みとなったSaaS

SaaSとは「Software as a Service」の略で、日本語では「サービスとしてのソフトウェア」と訳されます。これまで、ソフトウェアはパッケージ化したものが販売されていましたが、SaaSではインターネットを介してユーザーにソフトウェアの機能が提供されます。

SaaSを用いることで、ソフトウェアは提供者側で稼働し、ユーザーはソフトウェアを自分のパソコンにインストールすることなく、その機能を利用することができるのです。

SaaSは、最近よく耳にする「クラウド」とほぼ同義ですが、SaaSに続いて登場したPaaSIaaSもクラウドの一形態であるため、利用にあたってはそれぞれの特徴をしっかり把握しておく必要があります。また、SaaSを用いたマーケティングサービスも登場しており、その可能性は無限大です。

まずはSaaSとは何かを把握し、それぞれのサービスを使いこなせるようにしていきましょう。

SaaSを導入するメリット

そもそも、ソフトウェアをパッケージで購入するのではなく、SaaSで利用するメリットはどこにあるのでしょうか。SaaSを利用するメリットは、大きく分けて以下の3つが挙げられます。

導入コストの低減

多くのSaaSは月額定額制のモデルを採用しています。プランが豊富で、スケールアップ、スケールダウンが容易にできる場合が多く、これまでのような一括購入のシステムとは異なり、無駄なコストがかかりにくいことが大きな特徴です。

管理工数の削減

ソフトウェアをパッケージで購入するスタイでは、職場に設置されている数十台、数百台のパソコンにソフトをインストールする必要がありました。必然的に管理工数が多くなります。しかし、SaaSを用いることで、各ハードウェアには直接インストールする必要がないので、そうした管理に時間やコストをかけることなく、ソフトウェアを利用することができるようになりました。

アクセスや共有が簡単

SaaSでは、インターネットに繋がっていれば、社外の端末からもソフトウェアを利用することができます。これにより、複数のメンバー、複数のチームで管理・共有を行うことが容易になります。特に、業務の一部を外部の事業者に発注している企業には大変便利です。

PaaS、IaaSとはどう違う?

上記のような特徴を持つSaaSの発展系として登場したのが、PaaSIaaSです。

導入する部署やチームのスキルによっては、PaaSIaaSを利用する方が、業務をより効率的で生産的なものにすることができます。PaaSIaaSの特徴も押さえ、状況に応じて活用するサービスを選択しましょう。

PaaSとは

PaaSは、「Platform as a Service」の略で、「サービスとしてのプラットフォーム」と訳すことができます。アプリケーションやプログラム開発に必要なプラットフォーム一式をインターネット上で提供しているサービスを指します。プログラマーがアプリケーションやプログラムを開発する目的で、主に個人ではなく企業が利用しています。

サービス例:Google App EngineMicrosoft Azureなど

PaaSのメリット

① インフラ設計・管理が必要がない

PaaSを利用することで、プログラムを開発するためのハードウェアやOS、ネットワークといったインフラの設計を大幅に省くことができます。自社で開発プラットフォームを持つ必要がないため、メンテナンスコストもかかりません。

② 開発に集中できる

インフラ環境は全てクラウドサービス側で提供されるため、エンジニアは開発に集中することができます。従来は、インフラ・エンジニアがインフラを構築した後に開発をスタートさせていましたが、PaaSを利用することで開発に取り掛かるまでの時間を短縮することができます。

IaaSとは

そして、PaaSの発展系でもあるIaaSは「Infrastructure as a Service」の略で、「サービスとしてのインフラ」という意味です。ハードウェアやOS、ネットワーク、データセンターなどのインフラ機能を、インターネットを経由して提供するサービスを指します。

物理的にサーバーを購入する必要がなく、必要な時にすぐにサーバーを作成し、機能を自由にカスタマイズできます。IaaSで借りたネットワークやOSといったインフラの上に、プラットフォームなどを構築していきます。

サービス例: Amazon EC2Google Compute Engineなど

IaaSのメリット

① 開発環境を自由に設定できる

IaaSは、システムの開発・構築に必要なインフラ機能をネットワーク上で借りるサービスですが、ユーザー側は開発環境を自由に設定することができます。そのため、インフラ機能の上に任意のプラットフォームやアプリケーションを入れることができます。

② 契約が簡単

IaaSはアカウントを作成するだけでサービスの利用を開始できるので、スピーディーに事業を始められます。状況に応じてストレージなどを拡張する、形式を変更する、あるいは解約するといった選択も柔軟に行えます。

SaaS、PaaS、IaaSの違い

SaaS、PaaSIaaSは、いずれもクラウド上で提供されているサービスのことですが、導入時に必要な知識やカスタマイズの自由度に大きな違いがあります。

インフラ機能の上でプラットフォームが、プラットフォームの上でソフトウェアが稼働するため、SaaSPaaSIaaSの順に出来ることの幅は広くなりますが、その代わりに専門的な知識が必要となります。職場の人材に専門的な知識がどれほどあるかに応じて、どのサービスを利用するかを選択しましょう。

▼ SaaSとPaaSIaaSの使い分け方については、以下の記事もご覧ください
SaaSとPaaSIaaSは何がどう違う? 課題と予算に応じて賢く使い分けるマーケティングサービスの見極め方

SaaSの具体例

次に、実際にどのようなSaaSを用いたサービスが提供されているのかを見ていきましょう。サービスの中には、既に職場で利用しているものもあるでしょう。まずはSaaSを身近に感じ、新たなSaaSの利用や、その発展系であるPaaSの利用も検討されてみてはいかがでしょうか。

Gmail

皆さんもご存知のGmailは、Googleが提供する無料のメールサービスです。Googleのアカウントを持っていれば、誰でも無料で利用できます。メールソフトをインストールすることなくメールサービスを利用することができ、メールを保存するストレージも自社で用意する必要はありません。まさにSaaSの代表的な例と言えます。

Dropbox

Dropboxは、Dropbox社が提供するオンラインストレージサービスです。インターネットの環境下であれば、どこでもクラウド上に保存されているデータにアクセスすることができます。スマートフォンやタブレットなどからでもファイルにアクセスすることができる、SaaSの特徴をフルに活かしたサービスだと言えます。

Microsoft Office 365

WordやExcelでおなじみのMicrosoft Office 365は、Microsoftが提供するソフトウェアです。これまでのOffice製品は買い切り型でしたが、Microsoft Office 365は、月額定額制モデル(サブスクリプションモデル)になっています。アカウントを持っていれば、パソコンを買い替えても継続してサービスを利用することができます。

JIRA

エンジニアにはおなじみのオーストラリアのアトラシアン社が提供するJIRAは、バグトラッキングやプロジェクト管理に利用できる企業向けのソフトウェアです。JIRAは拡張性のある設計が可能で、プログラムの開発者が簡単にJIRAにプラグインできるように設計されています。また、非営利団体や非政府団体には無償で提供されており、エンジニアの強い味方として知られています。

Paycom Software

1998年に創業されたアメリカのPaycom Sfotwareは、人事管理に利用できるソフトウェアをクラウドベースで販売しています。通常、人事管理とは別になっている給与計算のソフトウェアを合わせて提供しており、採用から退職までの人事管理を包括的にサポートしてくれます。アメリカを代表するBtoBSaaSの一つとして知られています。

Shopify

カナダのShopifyは、ネットショップ(ECサイト)向けの運営プラットフォームを提供しています。Shopify上でのECサイトの運営に加え、広告に利用するSNSの管理、Amazonなどのマーケットプレイスの管理などを一つのプラットフォームで行えます。また、ネット上のショップサイトとリアル店舗とで売上や在庫数などのデータを同期することもできます。

このようにSaaSは、既に身近な存在となっており、ビジネスシーンにはなくてはならない存在になっています。GmailDropboxMicrosoft Officeのように、日々の業務をサポートしてくれるSaaSもあれば、JIRAPaycom SoftwareShopifyのように業務の根幹を担ってくれるSaaSも登場しています。どの作業あるいは部門を効率的に運営したいかによって、SaaSを使い分ける時代が来ていると言っても過言ではないでしょう。

まとめ

SaaSの特徴を正しく理解し、使いこなすことができれば、非効率的な方法で運用しているプロセスも改善できます。更に、PaaSIaaSを利用できるようになれば、より自由度の高いマネジメントも可能です。まずはSaaSを使いこなし、ステップアップしていきましょう。

▼ SaaSとPaaSIaaSの使い分け方については、以下の記事もご覧ください
SaaSとPaaSIaaSは何がどう違う? 課題と予算に応じて賢く使い分けるマーケティングサービスの見極め方

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