AI分析で顧客のビジネスを加速させるALBERTとは?その概要と事例を紹介

公開日:2021-12-14 更新日:2024-02-26 by SEデザイン編集部

目次


株式会社ALBERT(以下、ALBERT)は、AIやビッグデータの活用に向けたコンサルティングや製品の提案を行う会社です。経験豊富なデータサイエンティストが数多く在籍しており、AIやデータに関する総合的なサポートを強みとしています。この記事では、ALBERTが提供しているサービスの概要や導入事例を紹介します。

ALBERTとは

11-1(画像出典:株式会社ALBERT Webサイト


ALBERT(アルベルト)は「分析力をコアとし、顧客の意思決定と問題解決を支援する」という理念のもと2005年7月に設立され、主にAI活用のコンサルティングやビックデータ分析、AIを用いたプロダクト開発などを手がけています。

社名は、世界的な物理学者であるアルベルト・アインシュタインに由来しています。アインシュタイン博士のように、既成概念にとらわれない革新的な理論とアイデアで世界をより良くしていきたいという想いが社名に込められています。

同社は、設立15周年を迎えた2020年に「データサイエンスで未来をつむぐ We are the CATALYST.」という新たなミッションを打ち出しました。CATALYST(カタリスト)には「触媒」「加速させるもの」「相手にきっかけや刺激を与える人」という意味があり、データサイエンスの社会実装を通して、産業間に新たな化学反応を起こし、変革をもたらすCATALYSTでありたいという意味が込められています。


ALBERTが提供するサービス

ALBERTには、大きく分けて3つのサービスがあります。

AI・データ分析/研究開発支援

1つめは、AI・データ分析/研究開発の支援サービスです。ALBERTには、専門性の高いデータサイエンティストが2020年9月時点で約250名在籍しています。このデータサイエンティストたちが、AIやデータを活用したい企業のそれぞれの課題に基づいて、AIアルゴリズム構築からシステム開発までをサポートし、オーダーメイドで解決策を提供します。

また、最新のAI技術に関する論文の調査や研究を事業に活かしたいという顧客も支援しています。ALBERTの中で特に先端技術に精通したリサーチャーが、最新論文の調査や論文手法の実装を行います。

このように、ALBERTでは顧客の課題解決のための提案をトータルで行いながら、開発分野に特化したサービスも提供しています。

プロダクト開発

ALBERTが提供するサービスの2つめは、プロダクト(製品)の開発です。AIを活用したい企業に向けて、ALBERTが独自で開発したプロダクトを提供しています。

プロダクトは2つあり、その1つがAI・高性能チャットボット「スグレス」です。企業のサービスサイトなどにおいて、顧客からの質問や問い合わせにAIが対応するスグレスを導入することで、窓口業務の効率化やお客様満足度の向上を図ることができます。

12(画像引用:スグレスWebサイト

ALBERTのもう1つのプロダクトが、AI・画像認識サービス「タクミノメ」です。タクミノメは、製品不良の検査や医療分野における目視検査の自動化など、画像認識における課題を解決するためのサービスです。製品の提供だけではなく、ビジネス課題の整理やコンサルティング、課題に応じたAIアルゴリズムの構築支援も行っています。

13-1(画像引用:タクミノメWebサイト

データサイエンティスト育成支援

ALBERTが提供する3つめのサービスが、データサイエンティスト育成支援です。ALBERTには経験豊富なデータサイエンティストが多数在籍しており、日本におけるデータサイエンティスト不足を解消すべく、こうした人材を育成したい企業向けに講座を提供しています。

講座は座学と演習に分かれており、いずれも1名からでもオンラインでの参加が可能です。オンラインとはいっても、ただレクチャーを視聴するだけではなく、ライブ配信で講師に質問したり、アドバイスを受けたりすることができます。

ALBERTの背景にあるAIの仕組み

ALBERTが提供するAI関連のサービスは多岐に渡りますが、その背景にはAIを活用した代表的な分析手法である「ディープラーニング」と「自然言語処理」があります。

ディープラーニング

ディープラーニングとは、AIにデータを与えて特徴を学習させ続けることで、新しいデータを見たときにそのデータを判断できるようにする技術のことです。画像認識や異常検知に使われており、ALBERTが提供する「タクミノメ」は、ディープラーニングを活用して開発されています。

ALBERTでは、このディープラーニングの分析手法を企業に向けた提案にも活用しています。たとえば、翌日の電力需要を予測することで過剰な発電によるコストを抑えたいというニーズに対して、実際の電力利用データをAIにディープラーニングで学習させ、予測のアルゴリズム(計算手順)を構築することなどが可能です。

自然言語処理

自然言語処理は、私たちが普段のコミュニケーションで使う自然な言語をコンピューターに処理させるための技術です。人間同士であれば、前後の文脈やその場の雰囲気で曖昧な表現でも理解できますが、コンピューターはこうした表現をそのまま理解することができません。

そこで、自然言語処理を使って文章を単語に細分化したり、細分化した単語の繋がりのパターンを解析したりすることで、人間が話す自然な言語をコンピューターが理解し、応対できるようになります。

この技術を活かした代表的なサービスが、チャットボットです。前述のALBERTのチャットボットサービス「スグレス」では、WEBメディアに設置するキャラクターチャットボットや社内用の問い合わせチャットボット、自治体が提供する子育て支援チャットボットなど、さまざまな形式のチャットボットを提供しています。

ALBERT活用事例

最後に、ALBERTの導入企業の事例をご紹介しましょう。

KDDIまとめてオフィス株式会社

14-1(画像出典:KDDIまとめてオフィス株式会社Webサイト

KDDIまとめてオフィス株式会社は、沖縄を除く日本全国のオフィスを対象に、オフィスに必要な設備やネットワーク環境を提供する会社です。多岐に渡る商材を扱う同社では、サポートデスクに集中する問い合わせ対応の負荷が課題となっていました。そこで、サポートデスクにALBERTの「スグレス」を導入したところ、業務が約10%効率化され、アンケートでも約半数の利用者から「使いやすい」という回答が得られました。

スグレスにはAIが搭載されており、時間とともにAIが最適な回答を学習するので、同社の担当者も「徐々に賢くなっているという実感がある」と話しています。

auコマース&ライフ株式会社

15(画像出典:auコマース&ライフ株式会社Webサイト

auコマース&ライフ株式会社は、プレミアム・タイムセールECサイト「LUXA」や高級レストラン会員制予約サービス「LUXA RESERVE」を運営する会社です。同社では従来、商品・サービスの発注効率を高めるための需給予測をExcelで行っていました。しかし、Excelによる手動の作業では多岐に渡る商材の把握が難しくなり、需給予測モデル構築をALBERTに依頼しました。同社が運営するサイトのデータを、複数の方法でAIに学習させて予測モデルを構築した結果、人力での予測と比較して誤差が3分の1になりました。

東京海上ホールディングス株式会社

16-1(画像出典:東京海上ホールディングス株式会社Webサイト

保険や証券のサービスを提供する多くの会社を傘下に持つ東京海上ホールディングス株式会社は、お客様と社会の「いざ」を支えるという信念のもと、最先端の技術活用に取り組んでいます。統計データを扱うことが多い保険業務において、データをうまく扱える人材が不足していたことから、グループ全体でデータサイエンティストの育成を進めるべく、ALBERTが提供する講座を導入しました。こうして延べ250時間の研修プログラムが完成し、2019年から正式プログラムとして社内展開がスタートしました。

まとめ

今回は、AIやデータ活用についての幅広いサービスを提供するALBERTを紹介しました。個々の企業の課題や目的に応じて、AIを活用した柔軟なサービス提供は今後も大きな進化が期待できます。業務の効率化、AIやデータの活用で課題のある企業は、ALBERTのサービス導入を検討してはいかがでしょうか。

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