インサイドセールスとは? 基本の知識とメリット、役立つツール

公開日:2022-09-06 更新日:2022-09-29 by SEデザイン編集部

目次

202209thumbnail_blog_05_word_logo_inside_top「コロナウイルスの影響や働き方改革で、外回りを中心とした営業体制を見直したい」
「インサイドセールスに興味があるが、具体的に何をしたらいいか分からない」

電話やWeb会議などを行う営業であるインサイドセールスとは何か、似た用語との違いやメリットや導入時のポイントについて解説します。 インサイドセールスの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、電話やビデオ会議システム、メール、DMなどを使って行う営業活動のことです。「外回り」のように直接顧客の元に出向いて、顔を合わせて行うフィールドセールスの対義語になります。 もともとは国土が広く、直接訪問するのが難しい取引先があるアメリカで行われていた、電話を用いた営業の部門のことを指す言葉でした。

日本でもインサイドセールスを取り入れることで、担当社員は営業を仕事にしながら内勤や在宅ワークが可能となります。営業を行う相手は、全く自社のことを知らない相手ではなく、見込み顧客(リード)に対して営業活動をする手法です。 次の項目からはインサイドセールスの特徴や、フィールドセールスやテレアポとの違いなどを詳しく解説していきます。

インサイドセールスの特徴

インサイドセールスは見込み客に向けて、メールやWeb会議などの非対面式の手段を用いて営業活動を行います。また、顧客とのコミュニケーションの中で、顧客の課題なども明らかにしていき、見込み客の育成も行うことが重要です。

自社の商品やサービスに興味をもった担当者へのリアクションを行ったり、顧客の情報や連絡履歴を管理することも仕事の範囲となる場合もあります。インサイドセールスの役割は、マーケティングとフィールドセールスの間を受けもつ営業活動を行うことです。

インサイドセールスは、顧客のもとを回る時間が削減できるため、社内の人材にもメリットがあることから働き方改革として導入する企業が増えています。また、新型コロナウイルス感染症が流行しリモートワークが拡大し、対面での営業活動の機会が減少しています。感染対策として、新たな営業手法として導入されていることも多いです。

インサイドセールスとフィールドセールスの違い

このインサイドセールスは、フィールドセールス(従来型の営業)と何が違うのでしょうか。

インサイドセールスは顧客のもとを訪問する時間が不要、他部署との連携がしやすいなどのメリットがあります。一方でフィールドセールスは、営業担当者が顧客と実際に会うので安心感を与えられ信頼関係が築けやすい点が魅力です。

それぞれ使い分ける基準として、インサイドセールスは自社と接点をもって間もない見込み顧客へのアプローチとして行い、フィールドセールスは契約が近い顧客に対して行うことが有効です。

【インサイドセールスとフィールドセールスの違い】

  インサイドセールス フィールドセールス
営業コスト面 ツールの導入費や運営費はかかるが、移動時間が減るため人件費が減る 移動時間がかかるため、その分の人件費が必要
営業時間 顧客の元への移動時間や在宅勤務の場合は通勤時間がかからないため、自由に設定できる 顧客や自社の都合に加え、移動時間や回るルートなどを考える必要がある
こなせる案件数(効率化の回転数) 移動時間がないため効率的に案件をこなすことが可能な件数は多い 1件ごとに顧客の会社などに移動するため、こなせる件数は少ない
部署間との連携 オンラインのツールでやり取りすることで部署連携が容易 対面でやり取りするため、他部署や社外との情報共有するために紙やデータに起こす必要があり、手間がかかる

インサイドセールスとテレアポの違い

テレアポは、「アポイントメントを獲得する」ことを目的とした営業の手段です。テレアポもインサイドセールスの手段のひとつとなっています。

インサイドセールスは、アポイントの獲得を達成基準として含まれますが実際の業務内容はテレアポだけにとどまりません。一方、テレアポは電話でのアポイントに特化しており、そのための部署を用意している企業も多いのが特徴です。


インサイドセールスとテレアポの違い】

  インサイドセールス テレアポ
目的 顧客と定期的にやり取りをして、関係性を築く アポイントメントを獲得すること
成果指標 アポイントメントの獲得数も指標に加えることもあるが、顧客との関係性を築き、商談に進める数がメイン アポイントメントの獲得数
成果までの所要時間 ターゲットとやり取りを重ねる必要があるため長い 電話営業の時間のみのため短い
部署間との連携の違い フィールドセールスを始めとした他部署との連携が不可欠 「テレアポ」の部門として独立していることが多く、他部署と接点をもたないこともある

インサイドセールスを導入するメリット

コンテンツマーケティングとは?成功事例やメリットも併せて解説2インサイドセールスを導入するメリットは、以下のようなものがあります。

【導入のメリット】

  • 営業活動の効率化ができる
  • 成約率の向上が見込める
  • 営業の属人化を防ぐことができる

各メリットについて解説していきます。

営業活動の効率化ができる

インサイドセールスを導入すると、次のような営業活動の効率化が見込めます。

【効率化できること】

  • 移動時間の軽減:自社で営業活動が完結するため、顧客のもとに出向く必要がない
  • 少人数での対応:1件ごとの営業活動の時間が短く少数の担当者で対応が可能
  • 相手の時間との調整:移動時間がなく、顧客先を訪問する順序を考える必要がないため、相手との時間調整が容易
  • 1日の商談数の調整:移動時間がなく商談数の調整がしやすい 営業の効率化ができることで経費を削減できる他、時間調整が容易になるため顧客にもメリットが大きい可能性もあります。

インサイドセールスは、営業活動の効率化のためにぜひ導入してみてください。

成約率の向上が見込める

インサイドセールスは、営業の成約率の向上が見込める点もメリットです。 インサイドセールスは、顧客の元に直接訪れることはありませんが、こまめに連絡できる営業方法になります。
ナーチャリング(顧客育成)を行い、精度が高まった時点で、リード(見込み顧客)をフィールドセールスに渡すことができます。また、リードの育成も時間をかけて行えるため、成約に繋げやすいのです。

営業の属人化を防ぐことができる

営業の仕事では、顧客の情報が特定の担当者のみが把握している「属人化」が起こりやすい職種のひとつです。属人化することで、どの営業担当者がどのお客さまに、どのようにアプローチしたのかのプロセスが不透明になるデメリットがあります。

しかし、インサイドセールスは見込み客との接触履歴の記録が不可欠なため、自然と上記のような情報が可視化され、営業活動の属人化を防止することができます。
誰が営業活動を行っても一定のアプローチが可能なため、営業担当者の異動や転職をきっかけとした顧客離れも防ぐことが可能となります。属人化が起こると、営業担当者だけでなく顧客にも迷惑が掛かることがあり、売上に悪影響が及ぶこともあるので注意しましょう。

インサイドセールスを導入するポイント

インサイドセールスには、次のような導入時に守るべきポイントがあります。

【導入する際のポイント】

  • 営業プロセスの洗い出しとインサイドセールスの範囲を設定する
  •  KPIを決める
  • インサイドセールスとフィールドセールスで情報共有を徹底する

各ポイントについて詳しく解説していきます。

営業プロセスの洗い出しとインサイドセールスの範囲を設定する

インサイドセールスを実際に導入する前に営業プロセスの洗い出しと、インサイドセールスの範囲を決定することが重要です。大前提として、営業プロセスの中にフィールドセールスが必要不可欠な場合もあります。まずは、どのような営業プロセスがあるかを洗い出しましょう。

次に、営業活動の段階ごとにどのような営業スタイルが合っているかを検討します。インサイドセールスが良いのか、フェードセールス良いのかは営業段階によって異なります。

どこまでインサイドセールスを適用するのか範囲を決め、無駄なプロセスがないか、属人化しているプロセスがないかを確認しましょう。営業プロセスについて確認したうえで、人員もチーム分けすると効率の良い営業活動ができるはずです。

KPIを決める

KPIとはKey Performance Indicatorの略称で、日本語では重要業績評価指標と言います。目標を達成するために設定する「過程の評価指標」のことです。

インサイドセールスをこれから導入するのであれば、どのくらいの効果があるのかを測定し、より効率よく顧客にアプローチできるように改善していきましょう。

KPIの設定例としては、以下があります。

【KPIの設定例】

  • 商談化件数
  • 受注件数
  • クロージング率

インサイドセールスを行う前に、自社の状況などに応じて上記の内容でKPIを設定してみてください。

各担当者同士の情報共有を徹底する

インサイドセールスを導入する際フィールドセールス部門をはじめとする他部署との情報共有をできる環境づくりが重要です。とくに、同じ顧客を扱う以上、情報の認識のズレをなくすためにインサイドセールスとフィールドセールスの間の情報共有を徹底しましょう。

情報共有では、情報の精度が非常に重要です。どのようなコミュニケーションを取り、どのようなコンテンツを提供しているのかなどの情報を細かに共有するべきでしょう。連携不足で見当違いのことを話したり、同じことを何度も伝えたりすると、悪気がなくても顧客の不信感の原因になってしまいます。

スムーズに成約につながるように、インサイドセールスとフィールドセールスで情報共有体制を整えることが重要です。

インサイドセールス導入にはツールの活用が効果的

167242396_m-1インサイドセールスには、ツールを導入し活用することが非常に効果的です。面談もオンラインでできると、顧客とのやり取りが進めやすくなるほか、専門のツールを使えば記録も楽になります。

また、インサイドセールスが活動した記録や、入手したお客様の情報、これからのアクションの計画を、フィールドセールスへ丁寧に引き継ぎ可能です。 ツールの例としては、以下のようなものがあります。

【ツール例】

  • オンライン商談システム:オンライン上で顧客と顔を合わせて商談が行えるツール。必要な資料やPCの画面共有も可能。
  •  MAツール:見込み顧客の情報整理やリード育成における手順を一部自動化できる ・SFAツール:営業情報をデータベース化することで、分析が可能になる
  • CRMツール:顧客のプロフィールを管理できる インサイドセールスは基本インターネットを使って行うため、ツールの利用が鍵となります。

インサイドセールスを導入する際は、上記のようなツールも活用してみてください。

まとめ

インサイドセールスの導入メリット、導入時に気を付けたいポイントなどをご紹介しました。営業の成約率を上げたい、効率化を進めたいといった場合にインサイドセールスはぜひ取り入れたい手法です。 またインサイドセールスを行う際には、目的に応じてツールの利用も検討しましょう。

インサイドセールスを導入する際におすすめのツールとして、Hubspotがあります。マーケティング、コンテンツ管理、オペレーション、営業など業務に欠かせない機能を備えたCRMプラットフォームです。

SEデザインのHubspot導入サービスなら導入支援から運用、チーム編成まで親身なサポートが可能です。無料で利用可能なプランやツールの使い方のご相談も承っているので、ぜひSEデザインにご相談ください。

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