コンテンツマーケティングとは?成功事例・メリット・手順も併せて解説

更新日:2025-01-14 公開日:2022-06-08 by SEデザイン編集部

目次

コンテンツマーケティングとは?成功事例やメリットも併せて解説1

近年、売り込み型広告では以前のような成果を得づらくなっていることから、コンテンツマーケティングが注目されつつあります。

SEデザインは、約40年にわたり、外資系IT企業を中心とする多くの企業様のコンテンツマーケティングを支援してまいりました。特に導入事例やホワイトペーパー・eBookなどのコンテンツ制作で高い評価をいただいております。

本記事ではコンテンツマーケティングの概要説明から実践までを解説し、手法を実践する手順も紹介していきます。自社コンテンツを活かしたい方はぜひ参考にしてください。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとはマーケティング概念の一つで、ユーザーが価値を感じるコンテンツを作成して発信することで、見込み顧客となるユーザーにアプローチする方法です。ユーザーに興味を持ってもらい、自社商材のファンとして定着させ、商品やサービスの購入につなげます。短期的な売り上げに注目せずに、中期・長期的な視点に立って収益獲得を目指します

また、コンテンツ発信には、まだニーズを自覚していない潜在層のユーザーにコンテンツを通して自社を認知してもらうことで、購買につなげる目的があります。 そのため、コンテンツマーケティングは手法というより、ユーザーの行動や心理を考慮し、購買プロセスを構築するための重要な意味を持つ考え方といえるでしょう。

「トリプルメディア」と呼ばれる3つのメディア

コンテンツマーケティングにおいて利用されるメディアは、「トリプルメディア」と呼ばれる3つのカテゴリーに大きく分けられます。

メディアの種類 説明
オウンドメディア
(Owned Media)
企業が自らのコントロール下に置くメディア。たとえば、自社のWebサイトやブログ、公式SNSアカウントなどがこれにあたります。
ペイドメディア
(Paid Media)
広告など、企業がお金を払って利用するメディア。Google広告やSNS広告、雑誌やテレビ、Webメディアの広告スペースの購入などが含まれます。
アーンドメディア
(Earned Media)
第三者から自然に得られるメディア。顧客の口コミやレビュー、メディアによる記事掲載などがこれに該当します。

 

コンテンツマーケティングの種類

コンテンツマーケティングでは、さまざまな施策を通じてユーザーに情報を届けます。以下はその一部の例です。

SEO記事

Googleなどの検索エンジンでより上位に表示されるように工夫された記事です。ユーザーがよく検索する単語やフレーズを使って書かれているため、ユーザーがその情報を探しているときに、自然と自社のWebサイトに誘導することができます。

ホワイトペーパー・eBook

ホワイトペーパー・eBookは、特定の問題の解決方法や専門知識を深く掘り下げた資料です。メールアドレスや電話番号などを入力するとダウンロードできる形式が一般的で、見込み顧客の発掘や関係強化に役立ちます。

導入事例記事

導入事例とは、自社の商品やサービスを実際に使用した顧客の事例を紹介する記事です。具体的な成果や効果を通じて、見込み顧客に対する説得力を高めます。

セミナー・ウェビナー

セミナーやウェビナーは、専門知識や成功事例を直接顧客に伝える機会として効果的です。特にBtoBにおいては、見込み客(リード)との接触機会を増やし、信頼関係の構築や商談化へとつなげる重要な手法です。



これらの施策は、それぞれが異なる目的と効果を持っているため、状況に応じて適切に選択し、組み合わせて使用することが重要です。効果的なコンテンツマーケティング戦略を構築するためには、これらのメディアや施策を理解し、目的に合わせて柔軟に活用することが求められます。

コンテンツマーケティングの種類と特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。

「コンテンツマーケティングの種類」に関する記事

コンテンツSEOとの違いとは?

コンテンツマーケティングと混同されやすい言葉として、「コンテンツSEO」がありますが、コンテンツSEOは検索ユーザーのニーズに合わせた質の良いコンテンツを充実させることで、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでの上位表示を狙う手法を指します。

一方コンテンツマーケティングは、検索エンジンだけでなくSNS、動画など幅広い媒体を対象とするもので、コンテンツSEOは対象を検索エンジンに限定している点が両者のおもな違いです。

あくまでもSEOはコンテンツマーケティングの一部であり、その他にも動画マーケティングSNSマーケティングメールマーケティングなどがコンテンツマーケティングには含まれます。これらの手法を組み合わせることで、より効果の高いマーケティングを目指します。


コンテンツマーケティングとSEOの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

なぜコンテンツマーケティングが必要なのか?

コンテンツマーケティングの必要性が高まった理由には、おもに以下の3つの点が考えられます。

  • インターネットの普及によるニーズの変化
  • 従来のマーケティング手法の限界
  • インターネット広告費の高騰

インターネットの普及によるニーズの変化

コンテンツマーケティングの重要性は、ユーザーの情報収集や購買行動の変化に密接に関係しています。インターネットの普及により、人々は商品やサービスを購入する前に詳細な情報を検索し、比較検討するようになりました。この変化に応えるため、企業は自社の価値を的確に伝え、ターゲットに合った価値あるコンテンツを提供する必要があります。

従来のマーケティング手法の限界

アウトバウンドマーケティングと呼ばれる従来のマーケティング手法は、テレビCMやテレマーケティングなど、企業から潜在層のユーザーへ直接情報を発信するスタイルです。しかしこの方法では、情報過多の現代において消費者の関心を引き、新規顧客を獲得するのが難しくなっています。また、消費者は一方的な広告に対して抵抗感を持つようになり、いわゆる「広告疲れ」が顕著になっています。

インターネット広告費の高騰

インターネット広告費の高騰もコンテンツマーケティングの必要性を高める大きな要因です。オンラインでの広告競争が激化する中、従来の売り込み型広告では投資に見合った効果を得ることが困難になっています。


これらの理由により、より効果的なマーケティング手法として、ユーザーが自然と関心を持ち、ファンになってもらえるようなコンテンツの提供が重視されるようになりました。コンテンツマーケティングを通じて、企業はユーザーとの長期的な関係を築き、最終的には購買へと導くことが可能になります。

コンテンツマーケティングによって得られるメリット

コンテンツマーケティングとは?成功事例やメリットも併せて解説2コンテンツマーケティングの実施は、おもに以下のようなメリットが期待できます。

  • 顧客をファン化させロイヤリティを高められる
  • 半永久的に消えない資産になる
  • 情報の拡散に長けている
  • 費用対効果に優れる
  • 潜在顧客へのアプローチが容易となる

コンテンツマーケティングのメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

顧客をファン化させロイヤリティを高められる

コンテンツマーケティングは、長期的な顧客関係の構築への貢献が期待できます。有益な情報を継続的に発信することで、ユーザーとの間でコミュニケーションが発生し、商品やサービスに対してより興味や関心を持ってもらいやすくなります。また、ユーザーにとって有益な情報を発信し続けることは、顧客の信頼や愛着を高め、ファン層を着実に増やしたい場合にも効果的です。

さらに、顧客ロイヤリティが高まることでブランディングにもつながり、他社との競争にも巻き込まれにくくなるでしょう。営業活動においても、信頼関係を構築済みの顧客にはアプローチがしやすく、効率的な成約が期待できます。

半永久的に消えない資産になる

技術や人材のほか、蓄積されたコンテンツも企業の資産に含まれます。
コンテンツは一度発信すればWeb上に残り続け、検索エンジンから高品質と評価されれば検索結果上位に表示されるため、長期間にわたってユーザーの目に触れ続けることになります。この点で、消費が早い広告とは大きく異なるといえるでしょう。

すぐに効果が現れるわけではありませんが、良質なコンテンツ作成に力を入れることで、広告費を抑えながら定常的な集客効果を見込めるのです。

情報の拡散に長けている

SNSなどを取り入れることで、コストを抑えながら自然な形で情報を拡散できます。
たとえば、ユーザーにとって有益な情報を発信した際に、興味を持ったユーザーによって口コミでシェアされるといったことも珍しくありません。口コミの拡散はユーザーの信頼を得やすいため、潜在層や購入を迷っているユーザーの背中を押す効果も期待できます。

広告に頼らなくても、興味を持ってくれるユーザーに向かって情報が自然に拡散される点は、コンテンツマーケティングの大きなメリットといえるでしょう。

費用対効果に優れる

コンテンツマーケティングは、高い費用対効果を実現できることもメリットの一つです。ターゲットに適したコンテンツを提供することで、より効率的に関心を引きつけることができます。従来の広告に頼ることなく、自社のブランディングや商品・サービスの魅力を伝えることが可能です。

さらに、コンテンツマーケティングでは一度作成したコンテンツが継続的に価値を提供し続けることから、長期的な目線で運用が可能になり、コスト計算もしやすく予算管理が容易になります

潜在顧客へのアプローチが容易となる

コンテンツマーケティングは、従来の方法では届きにくかった潜在顧客層へのアプローチが容易になり、リードを獲得しやすくなります。SNSや動画、ブログ記事など、さまざまなメディアを通じて、これまでとは異なる新しい方法で顧客にアプローチが可能です。

また、コンテンツマーケティングを行うことで、顧客の反応や行動パターンに関する貴重なデータを収集しやすくなります。顧客がどのコンテンツにどのように反応し、どのチャネルを通じて製品やサービスに興味を持ったかという情報は、マーケティング戦略をさらに洗練させるうえで非常に重要です。これにより、今後のマーケティング活動や営業戦略をより効果的になり、事業成長に大きく貢献できるでしょう。

コンテンツマーケティングを導入するデメリット

コンテンツマーケティングを導入するデメリットは、以下2つがあります。

  • 手間とコストが発生する
  • 成果が出るまでに時間がかかる

それぞれのデメリットを下記で詳しく解説していきます。

手間とコストが発生する

コンテンツマーケティングでは、計画的な施策や、高品質なコンテンツ制作が求められるため、手間とコストがかかります。特に、現状の業務でリソースが不足している企業では、社内で完結させることは困難です。さらに、専門知識を持つ担当者が不在の場合は、成果を得るのがさらに難しくなります。

人手不足を解決するためには、外部の専門業者に業務を委託するほうがよいでしょう。プロの制作会社に依頼すれば、手間を軽減できるだけでなく、ノウハウを活かしたコンテンツを作ってくれるため、結果として短期間で成果が見込めるでしょう。

⇒SEデザインのコンテンツマーケティング支援サービスについて(無料ダウンロード)

成果が出るまでに時間がかかる

コンテンツマーケティングは、短期間で大きな成果を期待するのは難しい施策です。SEOの効果が出るまでには、一般的に3~6ヶ月ほどかかると言われています。競合が少ない市場や、ニッチな市場の場合は、早めに結果が得られる場合もあるでしょう。しかし、競合が多い市場では、成果が出るまでに、さらに時間がかかる可能性があります。

コンテンツマーケティングの実施を検討されている企業様は、1日でも早く、コンテンツマーケティング施策を始めることをおすすめします。

コンテンツマーケティングの成功事例

ここでは、BtoC、BtoBにおける成功事例を異なる業種に分けて解説します。自社でどのようにコンテンツマーケティングを活用すべきか、事例を見ながら具体的にイメージしていきましょう。

BtoCでの成功事例

まず、BtoCの成功事例を見ていきましょう。

雑貨店の例:「自分のためのコンテンツ」と思ってもらう

某雑貨店では、コンテンツを通して「自分を大事にしてくれている」と感じさせるようなサービスを展開し、継続的に情報を提供し続けることでファンを集めました。「新しいことを教えてくれる」存在より、読者が「自分のためのコンテンツ」だと思えるようなものを意識して情報発信したことが功を奏した例といえるでしょう。

製造業者の例:ものづくりの背景を伝えて共感してもらう

某製造業者ではFacebookやInstagramなど、SNSと写真を活用したコンテンツマーケティングで成功しました。SNS上では商品の魅力はもちろんのこと、ものづくりに関わる背景やシーンの情報を盛り込むことで、ユーザーの共感を得るブランディングを行っています。結果的に会社とユーザーの間に強い結びつきが生まれ、強固なファンを生み出すことに成功しました。

車買取り業者の例:質の高い独自コンテンツで差別化を図る

さらに某車買取り業者では、ツールをフル活用し、検索ユーザーが知りたい情報や競合他社にないサービスを徹底的に調べ上げ、質の高いコンテンツを発信し続けたことで効果を上げました。 車買取り査定の申し込みの新規獲得が目標だったため、SEOと質の高いコンテンツを意識した情報発信を行った結果、検索ニーズが高い人気キーワードで上位表示されるようになり、流入の増加、ひいては会社の売り上げを大きく伸ばすことに成功しました。

BtoBでの成功事例

続いて、BtoBの成功事例を紹介します。

マーケティングツール販売会社の例:解説記事で読者の関心を高める

とあるマーケティングツール販売会社では、「ツールを導入してみませんか」という単純なアプローチではなく、オウンドメディアの記事やツールの解説記事を発信することで読者の関心度を高め、購入へとつなげています。

通信サービス会社の例:潜在層・顕在層に向けた記事で集客に成功

通信サービスを幅広く展開する某企業ではコンテンツマーケティングを活用し、潜在層へのアプローチと収益性が高いキーワードでの検索流入増加を意識してサイトの改善を行いました。コンテンツSEOも併せて取り組んだ結果、集客効率の向上、検索経由の問い合わせが増加したそうです。

会計ソフト販売会社の例:メディアテーマを広げて他社と差別化

某会計ソフト販売会社では、運営しているメディアで幅広いジャンルの内容を取り扱うことで、他社との差別化を図りました。具体的には、会計ソフトと関連性の高い経理ジャンル以外に「経営の効率化」というコンテンツにまで内容を広げたのです。その結果、発信内容が酷似しがちな同業界内でのコンテンツの差別化に成功しました。

コンテンツマーケティングを実践するステップ

コンテンツマーケティングとは?成功事例やメリットも併せて解説3ここからは、コンテンツマーケティングを実践するための手順を一つずつ解説していきます。流れに沿って実施することが成功のコツです。

  1. 戦略を検討する
  2. ターゲット・ペルソナを設定する
  3. コンテンツの内容を明確にする
  4. カスタマージャーニーに沿ってコンテンツ構成を作成する
  5. コンテンツを出す媒体を決める

1.戦略を検討する

コンテンツマーケティングを始める前に、まずは自社の現在位置を正確に把握することが重要です。市場における自社の立ち位置、競合との比較、ターゲット顧客のニーズや行動パターンなどを分析します。このプロセスを通じて、ビジネスが直面している課題を明確にし、それに対応するための具体的な目標を設定します。

分析結果をもとに設定した目標が現実的であるかを確認しながら、戦略をブラッシュアップすることも欠かせません。目標が曖昧なままでは適切な施策を選定しづらく、成果につながりにくい可能性があるため、定期的な見直しも行いましょう。

また、リソースの確保とコストの計画を事前にしっかりと行うことも大切です。コンテンツマーケティングは、一度に大きな成果が出るものではありません。継続的な取り組みが必要であり、そのためには適切なリソースと予算の確保が欠かせません。計画段階で、実行に必要な人材、技術、時間、費用などを見積もり、組織内でのサポートを得るための調整を行っておくとよいでしょう。

2.ターゲット・ペルソナを設定する

まずはコンテンツを発信するターゲットを決め、ターゲットをさらに具体化してペルソナを設定します。「誰」に対して発信しているコンテンツなのかを細かく決めることで、マーケティングの戦略も明確になります。万人に向けてではなく特定の誰かをターゲットにすることで、効果的なコンテンツ作成につながるのです。

ペルソナを作る方法としては、年齢や性別、何が趣味でどんなライフスタイルで毎日過ごしているか、どんな思いや悩みを抱えているかなどを細かく想定し、特定の一人になるまで作り込みましょう。

ペルソナを具体的に設定することで、ユーザーの悩みをイメージしやすくなるというメリットがあり、ターゲットにマッチしたコンテンツを配信できます。また、ブレのない情報発信にもつながります。

3.コンテンツの内容を明確にする

ペルソナの設定が完成したら、それを基にコンテンツの内容を決定していきます。伝える対象であるペルソナが明確に定まっていれば、自然と「何」を伝えたいかも決まってくるはずです。

コンテンツの内容は、ペルソナ側から見て魅力的で惹きつけられるものにしましょう。もちろん、企業側の視点も欠いてはいけないため、2つの視点をバランスよく意識しながら作成する必要があります。

効果的に情報を発信していくためには、コンテンツマップを作成しておくと便利です。コンテンツマップとは、サイトのコンテンツ構成を図にして可視化することで、発信するコンテンツの全体像を俯瞰できます。また、次に追加するコンテンツを検討する際の材料として利用したり、チームで戦略を共有したりする際も役立つでしょう。

コンテンツの内容を決める際は、次項で紹介するカスタマージャーニーとセットで考えると、よりユーザーニーズに適した内容を作成しやすくなります。

コンテンツ戦略マップのテンプレートを無料で配布していますので、ぜひご活用ください。
いますぐ使えるコンテンツ戦略マップ

4.カスタマージャーニーに沿ってコンテンツ構成を作成する

購買プロセスの各段階(フェーズ)で必要なコンテンツの検討については、カスタマージャーニーを活用します。カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客がどのフェーズでどのような情報を求めているのか、どのタイプのコンテンツが最も効果的かを把握できます。また、ペルソナの思考や行動の全体像を捉えやすくなります。

たとえば、ペルソナが実店舗へ来て商品を購入することを想定する場合は、ペルソナが店を知らない段階から、店や商品を認知してもらう必要があります。「認知」「比較検討」「購入」といったフェーズごとに、ペルソナが欲する情報やニーズのあるコンテンツは異なるため、時系列に応じて適切な内容を発信していきましょう。

なお、カスタマージャーニー単体では中身を決められないため、ペルソナをセットで考えてはじめて高い効果を発揮します。

5.コンテンツを出す媒体を決める

コンテンツを出す媒体は、ペルソナ・伝えたい情報・カスタマージャーニーによって適したものが異なります。たとえば、ペルソナの年齢層によってSNSが好まれる場合もあれば、メールマガジンやWebサイトの方が適している場合もあります。

媒体例1.Webサイト

Webサイトは認知度を高めたりコンテンツを充実させたりするのに時間がかかりますが、地道に信頼を積み重ねることで長く愛されるメディアになります。

媒体例2.SNS

SNSは写真やトレンド性を活かした情報発信でファンの獲得やブランディングをしやすいという特徴があります。ユーザーが気軽に利用する媒体なので、企業側のコンテンツも比較的見つけてもらいやすいといえるでしょう。

媒体例3.メールマガジン

メールマガジンは企業側が知らせたい情報をユーザーにプッシュできるのが強みです。ただし、ユーザーにとってメリットの薄いメールを送りすぎると、メルマガの登録を解除される可能性があるため注意が必要です。

ノウハウなどの役立つ情報を提供するリードナーチャリングや、サービスやキャンペーンの案内を通じた利用継続の促進など、ユーザーのフェーズに合わせた内容を送るようにしましょう。

 

また、媒体だけでなくコンテンツの種類も重要です。同じ情報でもブログ記事のテキストと動画では印象が異なります。記事を書く場合でも、コンテンツの長さの好みはペルソナによって違うためテストが必要です。動画は記事の作成よりも時間がかかりますが、エンゲージメント効果が高い傾向があります。

コンテンツマーケティングを成功させる5つのポイント

コンテンツマーケティングを効果的に実施し、目標達成につなげるためには、以下の5つのポイントが重要です。

  • 目的を明確にする
  • ユーザーにとって価値のある情報を提供する
  • 継続して制作体制を整える
  • 施策の優先順位をつける
  • 価値の高いコンテンツを作成する

目的を明確にする

コンテンツマーケティングの成功のカギは、はじめに明確な目的を設定することにあります。

目的には、ブランド認知度の向上、リードジェネレーション(見込み顧客獲得)、顧客エンゲージメントの強化、売り上げの増加など、さまざま考えられます。目的が明確であればあるほど、適切な戦略を立てやすくなり、コンテンツの制作から配信、分析に至るまでの各ステップが目標達成に向けて効果的に機能するでしょう。

ユーザーにとって価値のある情報を提供する

コンテンツマーケティングの中心にあるのは、ユーザーにとって実際に価値のある情報を提供することです。ターゲットユーザーのニーズや関心事を深く理解し、彼らが求める解決策やインサイトを提供するコンテンツを制作する必要があります。市場調査や顧客インタビューなどを活用してターゲットユーザーを深く知ったうえで制作に臨むとよいでしょう。

継続して制作体制を整える

コンテンツマーケティングは一過性の取り組みではなく、継続的な努力を要します。定期的に質の高いコンテンツを制作し、配信するための体制を整えることが重要です。これには、内部リソースの確保や外部との協業、コンテンツカレンダーの作成、効果分析と改善のプロセスが含まれます。

これらの成功のポイントに加え、ビジネスモデルがBtoCかBtoBかによって異なるアプローチを考えることも必要です。

BtoCでは、感情に訴えかけるストーリーやエンターテインメント性の高いコンテンツが効果的なことが多く、SNSを活用したキャンペーンが成果を上げやすいでしょう。一方で、BtoBでは、長い購買プロセスや複数の意思決定者を考慮したコンテンツが求められます。製品やサービスの専門性や信頼性を伝えるために、導入事例やホワイトペーパーなどが効果的でしょう。

施策の優先順位をつける

コンテンツマーケティングの施策にはさまざまなものがあります。時間やリソースは限られているため、全てのコンテンツマーケティング施策を行うのは困難です。施策の優先順位をつけて取り組むとよいでしょう。

自社にとって重要度が高い施策や、高い効果が得られそうな施策を「優先度・高(実施すべき施策)」とし、それ以外を「優先度・中(実施したほうがよい施策)」「優先度・低(余裕があれば実施する施策)」などと分類しましょう。
たとえば、SEOで上位表示を狙うなら、競合が少なくて、検索ボリュームがあるキーワードを優先的に狙う方が効率的です。そのため、このキーワード施策は「優先度・高」になります。

効果が不明瞭な施策にリソースを割いてしまうと、時間をかけた割に成果が得られずに終わってしまう可能性があります。コンテンツマーケティング施策の優先順位付けは、必ず行うようにしましょう。

価値の高いコンテンツを作成する

コンテンツマーケティングで成果を上げるには、ユーザーにとって価値が高いコンテンツを作成する必要があります。

価値が高いコンテンツとは、ユーザーが抱える疑問や課題を解決し、満足感が得られるコンテンツです。

たとえば、具体的な事例や実践的なアドバイスが含まれていれば、ユーザーはそのコンテンツを信頼し、読み進める可能性が高くなります。一方で表面的な情報や、ユーザーの期待に添えない内容では、訪問者はすぐにサイトから離脱してしまい、成果を得ることはできません。

離脱率が高いサイトでは、リードの獲得やCV(コンバージョン)の向上が難しくなり、SEOでの評価が下がる可能性もあります。

ユーザーの検索意図や求める情報に応えられ、検索エンジンからの評価の向上にもつながる価値の高いコンテンツ制作を目指しましょう。

コンテンツマーケティングに役立つツール

コンテンツマーケティングを効果的に行うために、さまざまなツールが提供されています。ここで、コンテンツマーケティングに役立つツールを4つ紹介します。

  • Googleサーチコンソール
  • Googleキーワードプランナー
  • Googleアナリティクス(GA4)
  • HubSpot

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、SEO対策に役立ちます。Googleの検索結果からのアクセス数や、どんな検索キーワードでサイトに訪問されたかが分かるツールです。

Googleサーチコンソールでは、どのページがどんなキーワードでアクセスされたかがわかるので、これを元に、アクセスの多い記事をさらに強化するためにコンテンツを修正したり、アクセスの少ない記事は、新たに狙いたいキーワードで戦略を練り直したりと、対策に役立ちます(PDCAを回す、とも言います)。

Googleサーチコンソールは無料で利用できるため、導入コストの心配も不要です。計測したいウェブサイトのHTMLに一文加えるだけで、利用できます。
コンテンツマーケティングの効率を高めるためにも、Googleサーチコンソールの活用を検討してみてください。

Googleキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーは、リスティング広告やSEO対策に役立ちます。キーワードの検索ボリュームや関連キーワードを簡単に調べることができるツールです。

Googleキーワードプランナーで、検索ボリュームがあるキーワードを選びましょう。検索ボリュームが一定数あるということは、検索される回数がそれだけ多いということです。検索ボリュームがあるキーワード結果の上位に表示ができれば、自社のコンテンツがターゲットユーザーに届きやすくなります。

Googleキーワードプランナーも無料で利用できます。リスティング広告やSEOの集客を強化するためにも、利用してみてください。

Googleアナリティクス(GA4)

Googleアナリティクス(GA4)は、サイト訪問者の行動データを詳細に分析できるツールです。広告やSEO、SNS施策など、コンテンツマーケティング全般に役立つもので、無料で利用ができます。

たとえば、訪問者がどのページで離脱しているのか、またどの経路で(広告なのか、検索なのか、SNSなのか、など)サイトにたどり着いたのかを確認できます。そのほか、Webサイト全体や、コンテンツごとのPV(ページビュー)や、ユーザー数などもわかります。

Googleアナリティクス(GA4)とGoogleサーチコンソールは連携することができます。連携すると、Googleアナリティクスでサーチコンソールのデータも一度に見ることができます。
GoogleキーワードプランナーとGoogleアナリティクスを直接連携はできませんが、Google広告と連携することで、出稿しているキーワードの実績をみることができます。

HubSpot

HubSpotはアメリカで開発されたオールインワンのプラットフォームで、インバウンドマーケティングを支援する多機能ツールです。

HubSpotは、無料で使えるCRM(HubSpot CRM)を中心に、CMSツール(Content Hub)、MA(マーケティングオートメーション)ツール(Marketing Hub)、営業活動が自動化できるツール(Sale Hub)、顧客満足度を高めるための顧客対応ツール(Service Hub)など、必要に応じて追加することができます。

HubSpotを使えば、ブログ記事の作成や顧客情報の管理、メールマーケティングなどのリードナーチャリングといった、総合的な管理が可能です。また、コンテンツパフォーマンスを詳細に分析できるため、次の施策をデータに基づいて決定できます。

特に、限られたリソースで効果を最大化したい企業にとって、HubSpotは頼りになるツールとなるでしょう。

⇒SEデザインのHubSpot導入・活用支援について(無料ダウンロード)

コンテンツマーケティングを外注するべき理由

コンテンツマーケティングの実施を検討されているマーケターの中には、まずは内製で始めようとお考えの方もいらっしゃると思います。しかし、始めこそプロの力を借りて実施することをおすすめします。理由は、以下の3つです。

  • サイト設計やコンテンツ制作が難しい
  • 自社のリソースを減らせる
  • 失敗するリスクを減らせる

それぞれの理由を具体的に下記で解説します。

サイト設計やコンテンツ制作が難しい

サイト設計やコンテンツ制作には専門知識が必要であるため、知識がない状態で独自に進めるのは容易ではありません。サイト設計やコンテンツ制作のノウハウを持たない企業にとって、自力で成果を上げるための効果的な方法にたどり着くまでには時間がかかります。さらに、競争が激しい市場の場合は特に、他社と差別化を図るのが困難です。

サイト設計やコンテンツ制作は、プロに外注することをおすすめします。専門知識があるプロの知見を活用すれば、短期間で効果的なコンテンツマーケティングが実現できるでしょう。

自社のリソースを減らせる

コンテンツマーケティングを外注すべき理由のひとつに、社内リソースを効率的に活用できる、というものがあります。

自社の商品やサービスの認知度を高めるには、コンテンツマーケティングに限らず、他にも多くの戦略を並行して進める必要があります。新たなコンテンツの制作や、コンテンツマーケティングの戦略立案に、社内リソースを割くことが難しい会社は多いでしょう。

外部に依頼せず、自社の社員のみでまかなおうとすると、通常業務にプラスして業務量が増えることになります。結果的に、新しい試みであるコンテンツマーケティングに十分な時間や人手を割り当てられなくなり、施策が滞ってしまうというお悩みをよく聞きます。その結果、競合にも遅れを取ることになるでしょう。

リソース不足を補い、かつ、せっかくコンテンツマーケティングを始めるのであれば、専門家の力を借りましょう。これまでの施策に社内リソースを充てつつ、効率的にプロジェクトを進めるために、ぜひ外注も検討してみてください。

失敗するリスクを減らせる

コンテンツマーケティングの支援会社は、これまでの豊富な支援実績から、成功の法則を熟知しており、自社にとって適切な施策を提案してくれるでしょう。コンテンツマーケティングのプロに依頼することで、失敗するリスクを減らすことができます。

もちろん、外注する場合にはコストが発生します。しかし、成功に必要な手間や失敗のリスクを大幅に削減できることを考えれば、コンテンツマーケティングのプロに依頼をすることは、実は費用対効果の高い選択と言えます。

コンテンツマーケティングの支援会社を選ぶ際のポイント

コンテンツマーケティング会社を選ぶ際のポイントは以下の3つです。

  • コンテンツマーケティングのノウハウを持っているか
  • コンテンツ制作以外も支援しているか
  • 自社の事業に近い支援実績はあるか

コンテンツマーケティング会社の選び方のポイントを下記で詳しく解説します。

コンテンツマーケティングのノウハウを持っているか

コンテンツマーケティング会社を選ぶとき、ノウハウの有無を確認することが重要です。ノウハウがあるかどうかを調べるには、事例や実績を確認したり、企業ブログの内容を読んだりして、どのぐらいコンテンツマーケティングに熟知しているかを把握しましょう。

また、その会社の営業活動の内容を調べるのも手です。コンテンツマーケティングのノウハウを持たない会社は、テレアポや一般的な営業活動に頼る傾向があります。ノウハウがある会社は、コンテンツマーケティング施策でターゲット企業にアプローチしているケースが多いです。この違いは判断する際の大きな手がかりになります。

コンテンツマーケティングの依頼先を検討する際は、事例やブログ、サービス内容を確認するだけではなく、その会社自体がどのように自社の集客を行っているかにも注目するとよいでしょう。

コンテンツ制作以外も支援しているか

コンテンツマーケティングで成功を目指すなら、コンテンツ制作に特化した会社ではなく、包括的なマーケティング支援を提供する企業を選ぶことが重要です。単なるコンテンツ制作では、十分な成果を得ることは困難だからです。

特にSEOでの集客を目指す場合、良質なコンテンツ制作だけでなく、外部リンク構築、検索エンジン最適化、サイト設計など、包括的な戦略が不可欠です。これらの要素が整わなければ、優れたコンテンツも十分な成果を生み出せません。

競争が激しい市場では、戦略的な施策の組み合わせが成功を左右します。理想的なパートナーは、コンテンツ制作、SEO対策、分析ツール運用、改善提案までを一貫して支援できる企業です。包括的なアプローチにより、マーケティング全体の最適化と持続的な成果が実現しましょう。

自社の事業に近い支援実績はあるか

コンテンツマーケティング会社を選ぶ際には、自社の事業内容に近い支援実績を持つかどうかを確認しましょう。同じ業界での豊富な実績を持つ会社であれば、成果を期待しやすくなります。

たとえば、BtoB向けサービスを展開している企業が、BtoC企業向けの支援を得意とするマーケティング会社に依頼しても、十分な成果を得るのは難しいかもしれません。BtoBとBtoCでは、顧客の購買行動や効果的なコンテンツのアプローチが大きく異なるためです。

そのため、依頼を検討する際には、相手企業のWebサイトで支援実績を確認し、自社と類似した業界や事例が含まれているかをチェックすることが大切です。

まとめ:コンテンツマーケティングで効率的に集客しよう

コンテンツマーケティングとは、読者にとって価値のある情報を提供しながら見込み顧客にアプローチし、ファンになってもらうことで商品などの購入につなげるマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングを活用することで、顧客ロイヤリティの向上、資産としてのコンテンツ蓄積、情報拡散効果などのメリットが期待できるほか、広告費を抑えながら効果的にアプローチできます。

SEデザインは、約40年にわたりコンテンツマーケティングの支援をしてまいりました。とくにIT関連業界の実績が豊富で、IT業界における導入事例の制作数はトップレベルであると自負しております。そのほか、オウンドメディア構築、LP制作、ホワイトペーパー・eBook制作、SEO記事制作などの制作や、広告運用などもご支援可能です。

また、HubSpotのパートナーとしてHubSpot導入支援も行っております。「リード情報がきちんと整理されておらず効率的に作業ができていない」「リード情報は十分にあるが、受注までつながらない」「マーケティングとセールスの連携がうまくできていない」などのお悩みをお持ちであれば、HubSpotの導入によって改善が見込めます。

HubSpotの導入による社内体制の整備・構築から、コンテンツ制作まで一気通貫でお任せいただけます。上記のようなお悩みをお持ちの場合は、お気軽にお問い合わせください。

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SEデザインではオウンドメディアのコンテンツマーケティングに関するコンサルティングや、制作代行を行っています。コンテンツを駆使して集客をアップさせたいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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