メールマーケティングとは?低コストで導入可能な費用対効果の高いマーケティング手法
更新日:2024-05-16 公開日:2020-05-18 by SEデザイン編集部
あなたの企業は、効果的なメールマーケティングを行っていると言えるでしょうか。メールマーケティングを実施しても、いまいち効果を実感できない企業は多いのではないでしょうか。
今回は、メールマーケティングの基礎知識を解説すると共に、効果的なマーケティングを行うためのツールをご紹介します。MAツールやメールマーケティングへの理解を深めることで、マーケティング効果を最大化できるかもしれません。
メールマーケティングとは?
そもそもメールマーケティングとは、メールを活用したマーケティング全般を指す言葉で、ターゲットであるユーザー(企業・個人を問わず)に最適なタイミングで最適なコンテンツを配信することで、商品の購買や問合せなどのアクションへユーザーを誘導する手法です。設定したマーケティングの目的からユーザーの行動を逆算し、目的達成につながる行動を促します。
メルマガとの違い
メールマーケティングは、メールマガジンと同義語として認識されている場合がありますが、両者には明確な違いがあります。メールマーケティングは、ユーザーごとに最適化されたコンテンツ内容を最適なタイミングで配信することで、ユーザーの行動を促す目的があります。これに対しメールマガジンは、ユーザー全員に同じ内容のメールを送ることで、同一の情報を一斉に届ける目的があります。したがって、特定のユーザーにとって有益な情報を届けるか、複数のユーザーに広く情報を届けるかの違いがあります。
メールマーケティングは時代遅れなのか
現在はSNSの普及により、メールをコミュニケーションツールとして利用する方は少なくなったと思われがちで、「メールマーケティングは遅れている」と考える方も中にはいます。しかし、適切に実施することで費用対効果の高いマーケティング施策であると言えます。
まずメールマーケティングのメリットとして、低コストで導入・実施できることが挙げられます。メールマーケティングに必要な費用は分析ツールの導入にかかる費用程度で、ランニングコストはそれほどかかりません。また、メール内に自社で運営するWebサイトのリンクを記載するなどして、メディアとの連携による相乗効果を図れるほか、ある程度関心がある方に限定して送信することが可能ため、高いコンバージョン率を狙うこともできます。
メールマーケティングの種類と実現できること
費用対効果の高い施策であるメールマーケティングには様々な種類があり、それぞれ得られる効果やメリットが異なります。以下ではメールマーケティングの種類について、それぞれ見ていきましょう。
ステップメール
メールマーケティングの手法の一つとして使われているのがステップメールです。ステップメールは特定の行動を起こしたユーザーに対して、あらかじめ用意されているメールを配信します。
例えば、特定の商品を購入したユーザーに、次に求めると予想される情報を一定期間内に複数のメールに分けて配信します。さらに、メールの情報に対してある程度の興味を示した(メール内のリンクをクリックしたなど)ユーザーに、一定の間隔で次のメールを配信し、購買意欲を高める効果が期待できます。また、何度もメールを配信することでユーザーが運営者を認識しやすくなり、商品やサービスに対しての信頼を獲得することにも繋がります。
ターゲティング(セグメント)メール
ターゲティングメールはセグメントメールとも呼ばれ、ユーザーの属性によってターゲットを絞り、特定のユーザーが興味を持つ情報に絞って配信する手法です。
アカウント・ベースド・マーケティング(通称ABM)に性質がよく似ており、そういった意味ではMA(マーケティングオートメーション)やSFA(顧客支援システム)などのツールが普及したことにより、ABMは自動化することが可能になったと言えるでしょう。LTV(顧客生涯価値)の考え方が浸透した現在では、既存顧客へのターゲティングメールによる再購買の促進は効果的なマーケティング手法だと言えます。
休眠顧客の掘り起こしメール
休眠顧客とは、過去に何かしらの理由で失注し、フォローアップされていない見込み客のことを指します。休眠顧客は適度なフォローアップをすることで再び案件に繋げることが可能です。これを休眠顧客の掘り起こしと言います。休眠顧客の掘り起こしにはメールを活用することが多く、低コストかつセグメンテーションの容易さから、有効な手法とされています。また、見込み客が休眠顧客化する前にメールを送り、休眠顧客化を防いでいる実例もあります。
メールマーケティングを行うために必要なツール
メールマーケティングを行うには「メール配信システム」と「MA」の2つが必要になります。それぞれ、詳しく見ていきましょう。
メール配信システムとは
通常のメールソフトで大量のメールを配信すると、迷惑メールを配信していると判断されてしまいユーザーへのメール到達率が著しく低下します。ユーザーが多いほど、メールの配信は困難になり、マーケティング効果も期待できません。メール配信システムは、ユーザーに自動でメールを送信できるほか、大量配信や一斉配信に対応しています。また、宛先指定やメール内容の変更等も一括で行うことができるため、作業効率を大幅に上げることが可能です。顧客管理システムと連携することで、パーソナライズされたメール配信を行い、マーケティング効果を高めます。
MAとは
MAはMarketing Automationの略で、手動で行っていたマーケティング活動を自動化し、作業効率を高める仕組みを指します。MAを実現するソフトウェア・ツールをMAツールと言い、マーケティングにおける作業プロセス全体を自動化します。もちろんMAツールを活用することでメールマーケティングも全て自動化することも可能です。
現代人の消費動向として「本当に必要な物のみ買う」といった傾向が見られるなか、多様なニーズを持つ顧客に最適化されたメールを配信することができるため、多くの企業が導入しています。一斉配信も可能で、メール配信システムに比べ、自動化できる作業が多くなります。例えば、いくつかのシナリオ(分岐点)を作成しておき、各分岐点で最適なステップメールを自動送信することなどが可能です。
マーケティング設計は全体を俯瞰することが重要
これまでの内容から、メール配信システムに比べてMAツールのほうが有効なマーケティングツールに思えるかもしれません。実際にMAツールはマーケティングを行う上で非常に強力なサポートになります。しかし、メールマーケティングは、ほかのマーケティグ施策も加味しながら全体を俯瞰して実施する必要があります。優秀なツールを使えば効果的なマーケティングができるとは限らないのです。そのため、メールマーケティングを行うにあたって、自社の目的と予算にあったシステムを選ぶことが重要となります。
主要ツールとそれぞれの特徴
メール配信システムとMAツールには様々な種類があり、それぞれ特徴・価格・機能などが違異なります。自社の目的と予算にあったシステムを選ぶために、以下では主要なツールをいくつかご紹介します。
メール配信システムの主要ツール
- 配配メール
配配メールは、株式会社ラクスが提供しているクラウド型のメール配信システムです。顧客の年齢や性別などでグループ分けをし、グループごとに内容の異なるメールを配信するグループ配信機能など、様々な機能があります。前述したステップメールを実施することも可能で、質の高いメールマーケティングが可能になります。月額費用が最低10,000円〜とやや高いですが、5,000社以上のクライアントに導入されてきた評価と実績があります。 - MailChimp
MailChimpは登録メールアドレス2,000件、月間メール送信件数12,000件、さらにステップメールも無料で利用することができる海外のメール配信システムです。基本的な機能は他のメール配信システムと変わらず、スケジュールに沿って自動でメールを配信することができます。送ったメールの開封数・クリック数・クリック率といった情報が自動で表示され、ユーザーが興味を示しているコンテンツが一目で分かります。海外サービスということもありセキュリティ面に不安を感じることもありますが、無料で使用できる機能の多さから人気のあるメール配信システムです。
MAの主要ツール
以下では主要なMAツールをご紹介します。
- Hubspot
世界的に有名なHubspot社が提供しているHubspotにはHubspot CRM・Marketing Hub・Sales Hub・Service Hubの4つのツールがあります。MAツールとしてだけでなく、Hubspot CRMは無料で利用することができる顧客管理に特化したツールです。100万件まで顧客情報を登録することができ、情報の視覚化など直感的な操作が可能で、情報の管理が容易になります。Hubspot CRM以外の3つのツールは6,000円からの有料プランが用意されており、多数の機能を利用することができます。 - Marketo
Marketoは、BtoB・BtoC問わず全世界で5,000社以上を超える導入実績を誇るMAツールです。顧客とのエンゲージメントに基づいたマーケティングを実現するために設計された製品で、マーケターのためのプラットフォームが確立されています。マーケティングオートメーションの機能のみを提供しているため、マーケティングから営業まで一貫して使用するには他のツールの導入やツールの統合が必要になります。 - SATORI
CMも放映されていることで有名なSATORIは、実名の見込み顧客にとどまらず匿名の見込み顧客にもリードナーチャリングが可能なMAツールです。リードジェネレーションで氏名・年齢・性別などの細かな個人情報を獲得しておけば、ひとりひとりのリードにより繊細な対応が可能となり、マーケティング効果を高めます。
Hubspot無料版の紹介
上記で紹介した無料MAツール「HubSpot CRM」について、より詳しく説明していきます。
顧客関係管理(CRM)
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客関係管理という意味があります。Hubspot CRMではCRM機能を無料で利用することができ、顧客に関係する情報をデータベースで管理することが可能です。さらに、企業顧客情報の管理も容易で、Hubspot独自のデータベースから情報が自動で取得され、手動で入力する必要がなくなります。
メールだけじゃない多彩な機能
Hubspot CRMでは、毎月2,000件のメールを送信することができるほか、広告管理などの多彩な機能を利用することができます。SFAとして利用できるセールス機能は、タスクの管理や顧客とのコミュニケーションをスムーズに行うことができ、営業活動や業績に関する詳細なデータをグラフ化するレポートダッシュボードで、チームに最適なレポートを作成することも可能です。
MAツールで適切なマーケティングを
上記のように、Hubspotは無料MAツールとは思えないほどの機能が備わっています。今回紹介した機能はほんの一部ですが、Hubspotを使いこなすことができれば、コストをほとんどかけずに効果的なマーケティングが可能になります。HubspotなどのMAツールを利用して適切なマーケティングを実施しましょう。
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