検索エンジンとは? 仕組み・ランキング・SEOテクニックを解説!

公開日:2024-04-22 更新日:2024-04-22 by SEデザイン編集部

目次

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検索エンジンはWebの情報収集に欠かせないツールであると同時に、SEOの対象そのものでもあります。検索エンジンの仕組みや種類、特徴といった基礎知識、さらにSEOテクニックは、Webマーケターの必修事項です。この記事では、検索エンジンの主要な機能から、日本でのシェアランキング、最新のSEO戦略と検索エンジンの動向まで詳しく解説します。

検索エンジンとは

「検索エンジン」はインターネット上の情報を検索し、ユーザーのクエリに最も適した結果を提供するシステムです。代表的なGoogle検索は、「Googlebot」と呼ばれるクローラー(自動プログラム)によって自動化されています。

商品やサービスを検索する消費者から最新の情報を求める専門家まで、幅広いユーザーに対応するべく、その機能と精度は日々進化しています。検索エンジンに対する理解は、Webマーケティングにおいても非常に重要です。

検索エンジンの主要な機能

検索エンジンの主要機能は、ユーザーが入力した検索クエリに基づいて関連情報を迅速に提供することです。

その提供方法には、以下の4種類があります。

オーガニック(自然)検索

広告枠を除いた、検索エンジンのアルゴリズム(検索順位決定の処理手順)に基づいた純粋な検索結果を出力します。

リスティング広告

検索広告、または検索連動型広告とも言い、キーワードに紐づいたWebページを表示します。

バーティカル検索

テキスト・地図・ニュース・画像・動画といったカテゴリー別の検索機能です。特定のカテゴリーに限定することで、目的の情報を探しやすくします。

ユニバーサル検索(Google)

一般的なWebページ以外の情報(画像、動画、地図など)も表示する機能です。Yahoo!では「ブレンド検索」と呼びます。

近年では生成AIの実用化が進み、検索エンジンにAIを用いた回答を表示する機能も搭載されてきています。Google検索の「SGE(Search Generative Experience)」や、Bingの「Microsoft Copilot)」、対話型AI検索エンジンの「Perplexity AI」がその代表例です。AIとの対話を通じて、今までにない検索体験を得られるようになりました。

検索エンジンの歴史と発展

検索エンジンはインターネット初期から存在し、著しい進化を遂げながら今もなお重要な役割を果たしています。検索エンジンが登場した頃は登録制のディレクトリ型が主流で、その後にロボット型が広まりました。

しかし、単純なキーワードマッチングやリンク評価で運用されていたロボット型の時代には、ブラックハット的手法の蔓延によってユーザーの利便性が低下する事態も発生しました。

ほぼ独占的なシェアを持つようになったGoogleは、核心的なアップデートを何度も行い、検索結果の最適化を図っています。現在は複雑なアルゴリズムとAIを活用することで、より高精度な検索結果の提供を実現しています。

特定用途向けの検索システム

Web全体を対象とする検索エンジン以外に、特定分野を専門にした検索システムも存在します。例えば、ECサイトではサイト内検索が重要な役割を担い、商品検索の精度が直接ユーザーエクスペリエンス(UX)やコンバージョン率(CVR)に影響します。

また、法律や学術研究などに特化した検索エンジンも開発されており、これらは専門的な情報を効率的に見つけるのに有用です。特定用途向けの検索システムは、それぞれの分野に特化したニーズに応えるため、独自の機能やアルゴリズムを備えています。

検索エンジンの仕組み

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検索エンジンは、インターネット上の膨大な情報を効率的に処理し、ユーザーの検索クエリに応じて最適な結果を提供するために設計されています。このプロセスは効率的なクローリングとデータベース化、複雑なアルゴリズムに支えられており、Webの動的な環境にも柔軟に対応可能です。ここでは、検索エンジンの仕組みについて説明します。

クローラーとデータベースの役割

検索エンジンの基盤を形成するのは、クローラー(またはスパイダー)とデータベースです。膨大なWeb情報からクエリに対する検索結果を迅速に表示するため、効率的なクローリングと精確なデータベース管理は欠かせません。

クローラーはWebページを自動的に巡回し、新規情報または更新情報を収集します。コンテンツを理解して分析を行い、一定の基準を満たしたWebページはデータベースに保存されます。これが「インデックス登録」と呼ばれるプロセスです。ユーザーが検索クエリを入力するとインデックス登録されたページが参照され、検索意図に応じた検索結果を生成します。

検索結果のランキング決定プロセス

検索結果のランキングは、多くの要素に基づいて決定されます。その主な要素とは、検索クエリとページの関連性および有用性、サイトの信頼性や権威性、ソースの専門性、コンテンツの質、ユーザビリティーなどです。

さらに、検索エンジンはユーザーの過去の検索履歴や位置情報などのコンテキスト情報を利用して、ユーザーごとに最も関連する結果を表示することができます。ランキングアルゴリズムは常に進化しており、検索エンジンがより正確で有用な検索結果を提供できるよう、定期的に更新を行っています。

検索エンジンの種類と特徴

最も有名なのはGoogle検索ですが、ほかにも多数の検索エンジンがあります。それぞれ独自の特徴と機能、アルゴリズムを持っています。Webマーケティングの戦略を考える際にはGoogle検索を重視しつつ、ほかの検索エンジンの特徴についても理解しておきましょう。

検索エンジン一覧(日本でのシェアランキング)

日本における検索エンジンは、2023年の調査結果によると、Googleが80%に迫る圧倒的なシェアを誇っています。Googleに次いで、Yahoo!とBingがそれぞれ10%前後のシェア率で続きます。Google、Yahoo!、Bingだけで合計98.4%となる寡占状態です。

日本の主要な検索エンジン一覧

ランキング順位

検索エンジン

シェア率

1位

Google

76.41%

2位

Yahoo!

12.18%

3位

Bing

9.81%

4位

Baidu(百度)

0.66%

5位

DuckDuckGo

0.28%

調査方法:statcounterにて、全プラットフォーム(Desktop、Mobile、Tablet、Console)を対象に日本での2023年1月〜12月における市場シェアのチャートを出力。
引用元:https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/japan/#monthly-202301-202312

Google検索の特徴

Google検索は世界最大の検索エンジンであり、検索結果の表示速度と出力精度は業界標準とされています。天気や株価、地図、乗換案内といったジャンル別の検索機能も豊富です。非常に複雑なアルゴリズムを用いて「ページランク」を算出し、検索クエリとコンテンツの関連性やサイト品質、ユーザビリティー、地域などまで評価・判断した上で検索結果を出力していると言われています。

また、Googleは定期的なコアアップデートによって検索ランキングの最適化を行っています。これにより、ユーザーは常に関連性の高い検索結果を得られる一方、サイト運営者やWebマーケターは、SEO対策をアップデートし続けなければなりません。2023年には、SGE(生成AIでの回答表示)の試験運用も開始され、さらにアップデートが必要となりました。

その他の主要検索エンジンの特徴

Yahoo! Japanは、かつては国内最大手の検索エンジンだったことから、今でも根強い人気があります。地域情報やニュースコンテンツに強みがあり、ポータルサイトとしても使いやすいのが特徴です。

BingはMicrosoftが提供する検索エンジンで、ビジュアル検索やOffice機能との統合がセールスポイントです。Chat GPTが使えるBing Chat(現Microsoft Copilot)の実装から、ユーザー数が増加しています。

Baiduは中国製の検索エンジンです。Googleが使用できない中国では大きなシェアを持つため、中国市場向けのサービス展開をするならBaidu向けのSEOは有力なマーケティング施策となります。

DuckDuckGoはユーザーの個人情報や検索履歴を保存せず、プライバシーを重視した検索エンジンといえるでしょう。「!Bang」や「インスタントアンサー」といった便利機能を備えています。

検索エンジンの評価を高める「SEO」とは?

SEOは「Search Engine Optimized(検索エンジン最適化)」の略で、検索エンジンの評価が最大になるようにWebサイトやコンテンツを調整する一連の施策を意味します。検索結果でのランキングを向上させるには適切なSEOが不可欠です。ここでは、おもにGoogle検索向けのSEOとして、キーワードの最適化やコンテンツ戦略に加え、内部対策と外部対策についても詳しく解説します。

キーワードを最適化する戦略

キーワードの最適化とは、検索エンジンで上位表示させるために適したキーワード(検索クエリ)を選択し、コンテンツ内へ適切に配置することです。コンテンツSEOの出発点となるプロセスで、より高い成果へつなげるために綿密なキーワードリサーチを行います。

サジェストワードや共起語から作成したキーワードマップ、あるいはGoogleキーワードプランナーやAhrefsなどのWebツールを活用して、ターゲットキーワードを選定します。ビッグキーワードからロングテールキーワードまで入念にチェックし、その中でも検索ボリュームが高く競争率が低いキーワードを優先的にピックアップしていくのが基本です。

選定したキーワードを、タイトルやメタディスクリプション、見出し、本文へ自然な形で組み込み、検索エンジンにクエリとコンテンツの関連性を伝えるようにします。

キーワード最適化については、以下の記事もご覧ください。

コンテンツの質を高める戦略

コンテンツの質は検索ランキングに直接的な影響を与えます。検索エンジンに評価されるようにコンテンツを最適化するのが「コンテンツSEO」です。独自性や専門性のほか、ユーザーに有益となる一次情報などを備えたコンテンツには高評価が与えられ、上位表示が狙えます。

一方で、詳細なコンテンツや長文のコンテンツだからといって、それだけで評価されるわけではないことにも注意が必要です。また、情報の鮮度も重要なため、定期的に更新されるWebサイトは検索エンジンに好まれる傾向があります。

内部対策と外部対策

SEOは内部対策と外部対策に大別できます。

内部対策とは、Webサイトの内部要素を整備することです。具体的には、構造やHTMLの最適化、メタデータの設定、ページスピードの改善、サイト内リンクの配置などを行います。これらはページのクローラビリティやユーザビリティーに直結するため、検索ランキングを押し上げに有効です。

外部対策は、高品質な外部リンクの獲得を指します。しかし、自然な外部リンクの獲得には時間がかかるため、他サイトへ記事を寄稿したり自サイトのコンテンツを紹介してもらったりするのが効果的です。SNSでの記事共有やサイテーション(引用・言及)の促進も外部対策となります。

最新のSEO戦略

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多くのWebマーケターやサイト管理者は、SEO戦略のトレンド把握に余念がありません。サイト評価に大きな影響を与えるものとして、モバイル最適化とユーザーエクスペリエンスの向上が注目されています。

モバイル最適化

PCよりもスマートフォンやタブレットでのインターネット閲覧が多くなったことから、モバイル最適化は現代のSEO戦略において不可欠です。Googleは2015年から「モバイルフレンドリー」というアルゴリズムを実装し、2018年には「モバイルファーストインデックス」に移行しました。

モバイル最適化の施策としては、レスポンシブなWebデザインやタッチフレンドリーなナビゲーションの採用、ページスピードの高速化などが挙げられます。モバイルデバイスでのユーザーエクスペリエンスに大きく影響するため、重要なランキング指標とされています。

ユーザーエクスペリエンスの向上

ユーザーエクスペリエンスは日本語で「ユーザー体験」を意味し、サイトの利便性と有益性、コンテンツへの感動や印象といった要素を指します。Googleは2021年6月からユーザーエクスペリエンスの改善を促すため「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」という評価指標を導入しました。コアウェブバイタルの指標は次の3つです。

指標

内容

目標値

LCP(Largest Contentful Paint

読み込みパフォーマンス

2.5秒以内

FID(First Input Delay

インタラクティブ性(反応速度)

100ミリ秒未満

CLS(Cumulative Layout Shift

視覚的安定性

0.1未満

 

LCP・FID・CLSは、Googleサーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」を表示するか、PageSpeed Insightsに対象ページのURLを入力して分析するなど、いくつかの方法で確認できます。

Googleコアアップデートとは?

Googleは定期的に検索エンジンのコアアルゴリズムを更新しています。これは日々変容していくWebコンテンツ全体に対して、Google検索の評価方法を改善するためです。

順位の乱高下が発生するためコアアップデートを恐れているサイト管理者は多いものです。しかし、過小評価されているページにとってはランキング上昇のチャンスでもあります。SEO戦略を見直す良い機会ともなり、結果としてアップデート前以上の成果を達成するケースも起こり得ます。

2023年は例年より多い4回のコアアップデートが実施されました。E-E-A-T(Experience:経験、Expertise:専門性、Authoritativeness:権威性、Trust:信頼性)の評価、生成AIによるコンテンツへの対応などについて調整が行われたようです。

コアアップデート後に順位が下落した場合は、一時的な変動かどうか様子を見たうえで適切な対応をとる必要があります。

まとめ:検索エンジンの仕組みを理解してSEOに役立てよう!

Webマーケティングにおいて、自社サイトおよびコンテンツに対する検索エンジンの評価が重要であることは言うまでもありません。検索結果で上位表示されなければ、売り上げどころか集客にさえにつながらないからです。その場合はPPC広告やSNS集客など、ほかの手立てを考える必要があります。

検索エンジンを攻略するには、仕組みをよく理解したうえで適切なSEOを行うことが重要です。キーワード選定からコンテンツの最適化、内部対策、外部対策まで、SEOでやるべきことは多岐にわたります。最新のSEO戦略やコアアップデートの情報も定期的に収集し、施策に反映させて上位表示を目指しましょう。


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