おもなコンテンツマーケティングの種類は9つ!施策選びのポイントは?

更新日:2024-08-09 公開日:2024-01-15 by SEデザイン編集部

目次

コンテンツマーケティング 種類

コンテンツマーケティングは、豊富なチャネルを使い分けながらユーザーニーズの解決に役立つ情報を発信し、商品の購入や問い合わせの増加に結び付ける施策です。

コンテンツマーケティングを正しく行うためには、多様なチャネルの特徴を理解しておくことが重要です。この記事では、コンテンツマーケティングの代表的な種類や施策選びのポイントを詳しくみていきましょう。

コンテンツマーケティングが注目される背景

コンテンツマーケティングが注目されるようになった理由には、広告費の高騰が挙げられます。Web広告はマス広告よりもコストパフォーマンスの高い広告施策と考えられてきました。しかし、近年のWeb広告需要の高まりに伴い、戦略もなくWeb広告を利用しても高い費用対効果を得ることは難しくなっています。

そのため、コンテンツマーケティングの一環として、自社メディア運用といった施策が注目を集めるようになりました。そして、広告費をかけずにコンテンツを資産として保有できる体制を整え、高い費用対効果の実現が求められるようになったといえるでしょう。

また、コンテンツマーケティングは、上手くいけば通常の広告運用よりも高い成果を期待できることから、コンテンツ運用の充実を図る企業が増えています。

コンテンツマーケティングの種類を知る前に重要な顧客のフェーズ

コンテンツマーケティングを推進するうえで、知っておきたいのが顧客の認知から購買、そして継続購入に至るまでのフェーズです。

顧客が「認知」「興味関心」「比較検討」「意思決定・購入」「継続」のどのフェーズにいるのかを把握しておくことで、それぞれの状況に応じた最適なコンテンツマーケティングを展開することができます。

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まず、認知の段階のユーザーは、自社や自社商品についての知識がなく、企業側から存在をアピールしなければなりません。自社の製品やサービスなどを認知してもらい、必要性を育むことが大切です。

次に、自社や商品の存在を認知したユーザーに対しては、興味関心を創出するアプローチが必要です。他社と比較して優位に立つためにも、なぜ自社商品でなければならないのか、どのような点で他社よりも優れているのか、ユーザーに積極的なアピールを試みましょう。

そして、比較・検討を経て自社商品を選んでもらえた場合は購買のフェーズとなります。購買の意思決定を削がないためにも、円滑な導線で速やかに契約を結んでもらえる環境を整えましょう。

顧客との関係は商品を購入してもらって終わりではありません。その後も良好な関係を継続するために定期的なフォローアップが必要です。充実したサポートや継続利用による恩恵をアピールし、リピーターとなってもらえる仕組みを構築しましょう。

おもなコンテンツマーケティングの種類

おもなコンテンツマーケティング8種類コンテンツマーケティングは、ユーザーのそれぞれのフェーズや属性に合わせて施策を柔軟に使い分けることで高い効果を発揮します。ここでは、コンテンツマーケティングに活躍するおもな9種類の施策について、その特徴を解説します。

  • 記事コンテンツ
  • ホワイトペーパー・eBook
  • 導入事例
  • 動画・音声コンテンツ
  • SNS
  • メールマガジン
  • プレスリリース
  • セミナー・ウェビナー
  • ランディングページ(LP)

施策1.記事コンテンツ

記事コンテンツの作成と配信は、コンテンツマーケティングの重要な取り組みの一つです。このプロセスでは、ユーザーにとって価値のある情報を提供し、メディアとしての信頼性を築くことが目的です。これにより、自社のブランディング強化や顧客へのPRにもつながります。

しかし、ただ記事を作るだけでは、届けたいユーザーには届きません。見込み顧客が検索するキーワードを意識した高品質なコンテンツを制作することが重要です。これにより検索エンジンでの上位表示を目指し、ターゲットとなるユーザーに記事を届けることができます。

例えば「マーケティングオートメーション おすすめ」というキーワードで記事を作成し、上位表示させることで、マーケティングオートメーションの導入に興味があるユーザーにリーチすることが可能です。

このように、記事コンテンツはただ情報を提供するだけでなく、ターゲットとなるユーザーに適切にリーチし、彼らの関心やニーズに応えることが重要です。これにより、ブランドの信頼性を高め、顧客との関係を深めることができるのです。

施策2.ホワイトペーパー・eBook

ホワイトペーパーやeBookは、関心の高いユーザーに対して質の高い専門情報を提供する有効な手段です。これらの資料を通じて、商品や業界に関する詳細な情報、自社の独自調査結果などを発信することが可能です。また、メールアドレスや電話番号を通じた問い合わせをしたユーザーに限定して配布することで、見込み客の発掘や関係強化に役立ちます。

ホワイトペーパーは特に、見込み顧客の悩みに対する有益な情報を提供することで、検討段階の顧客に効果的です。直接問い合わせることに抵抗を感じる見込み顧客でも、ダウンロードであれば心理的ハードルも低いといえます。

例えば、CRMを提供するHubSpotのような企業では、顧客のニーズに合わせた様々なホワイトペーパーを提供しています。これには製品紹介資料だけでなく、マーケティングに関する最新の調査レポート、業務に役立つノウハウ資料、事例紹介などが含まれ、ユーザーは自分のニーズに合わせて選択できます。

このように、ホワイトペーパーやeBookは、見込み客に対して深い知識や有益な情報を提供し、製品やサービスに対する理解を深めるための重要なツールです。これらの資料を通じて、見込み客との関係を強化し、最終的な購入決定につなげることが期待できます。

施策3.導入事例

導入事例は、製品やサービスを実際に購入・利用した企業のストーリーを伝えるコンテンツです。導入前の課題や導入の決め手、導入後の効果などを紹介することで、その製品・サービスが実際にどのように機能するのかを具体的にイメージできるようになります。

導入に対する疑問や不安を解消し、購入を検討している企業への最後の一押しとなるでしょう。

施策4.動画・音声コンテンツ

YouTubeを使った動画コンテンツの制作やPodcastによる音声コンテンツの配信も増加傾向にあります。

動画コンテンツは、映像を使った分かりやすい解説や「ながら聴き」ができるラジオ感覚でアプローチできるため、未開拓の潜在顧客へのアプローチに貢献可能です。視覚的に情報を伝えられるため、仕組みが複雑な商材の紹介や使い方の説明などにも向いているでしょう。

施策5.SNS

SNSはBtoBでも効果的で、複数のコンテンツマーケティング施策との併用で効果を発揮します。とくにX(旧Twitter)やInstagramのユーザー向けに情報を発信した場合、自社サービスの認知拡大に役立つでしょう。

また、オウンドメディアやYouTubeのコンテンツ紹介もSNS上で行えるため、検索流入に頼らない効率的なユーザー獲得にも貢献するといえます。

施策6.メールマガジン

メールマガジンは、メールアドレスを登録したユーザー向けに発信できるコンテンツです。最新の業界情報やサービスリリースの案内をメールで届けることによって、ユーザーがメディアを訪問したり、SNSで情報を検索したりする手間を省き、自社との関係性や信頼性を強化できます。

配信に当たって必要なメールアドレスは、ホワイトペーパーやパンフレット、ウェビナーの申し込みと連携するとより効果的です。

特にBtoBビジネスにおいては、メールマガジンを通じたマーケティングが長期的な見込み顧客との関係維持に非常に効果的です。定期的にメールマガジンを送付することで、顧客との継続的な関係構築が可能になります。

さらに、マーケティングオートメーションツールを活用することで、顧客の行動に応じてカスタマイズされたメールの配信が可能です。これにより、ターゲットの属性や行動履歴に応じてメールの内容を変更し、よりパーソナライズされた情報を提供することができます。

施策7.プレスリリース

プレスリリースは、通常の情報発信とは異なり、メディア向けにサービスや新しい取り組み情報などを公開します。

プレスリリースの目的は、メディアが有する媒体で自社の情報を取り上げてもらうことにあります。既存メディアの権威を活用して信頼性の高い情報発信ができるため、ユーザー認知の向上に役立つでしょう。

施策8.セミナー・ウェビナー

対面で行われるセミナーに対し、オンライン(Web)で行うセミナーのことをウェビナーと言います。自社単独または関連企業と共同でイベントを開催し、業界トレンドの解説や対談を視聴者に提供することで、自社の認知度や信頼性のアピールにつながります。特に導入・契約実績が十分でない企業にとって、顧客獲得のための有効な施策となります。

また、製品やサービスに関するセミナーやウェビナーは、リードの育成にも役立ちます。見込み顧客の製品・サービスの検討状況に応じたテーマを設定することで、関心を高めることができるでしょう。オンラインで開催されるウェビナーは地理的な制約がなく、参加のハードルも低いため、多くの顧客にリーチすることが可能です。さらに、録画をアーカイブでダウンロードできるようにしたり、記事化して掲載することで、別のコンテンツとしても活用できます。

セミナーとウェビナーは、それぞれ異なる利点を持ちます。セミナーは対面で行われるため、より直接的な交流や深い議論が可能です。一方ウェビナーはオンラインでアクセスしやすく、広範なオーディエンスにリーチできます。どちらの形式も、自社の製品やサービスに関する知識を共有し、顧客との関係を深めるための重要なツールです。

施策9.ランディングページ(LP)

ランディングページとは、自社で扱う特定商品やサービスの紹介に特化した1ページ構成のWebページのです。

Web広告やオウンドメディアからの遷移を前提として構築し、最終的には商品の問い合わせや申し込みに繋げることが目的です。

1ページで商品の特徴や必要性を説明する形式であるため、商品についての認知が進んでいないユーザーには効果は高くありません。しかし、購入のきっかけを探しているユーザーにとっては強力な後押しとなるでしょう。

オウンドメディアを使ったコンテンツマーケティングの始め方

pcコンテンツマーケティングは、顧客のフェーズに合わせてそれぞれの手法を使い分けなければなりません。そのためには、戦略的にコンテンツを展開する方法を理解しておくことも必要です。

ここではオウンドメディアを使って記事コンテンツを発信していく場合のコンテンツマーケティング方法について、その始め方を解説します。

また、より詳しいコンテンツマーケティング戦略の策定方法については、以下の記事も参考にしてください。

1.コンセプト・ペルソナを決定する

オウンドメディアを解説してコンテンツを制作するに場合は、コンセプトの設定から行いましょう。記事コンテンツであればなんでも好きなタイミングで配信すればよいというわけではなく、読み手にとって有益な情報を計画的に提供することが求められます。

コンテンツマーケティングによってどんな自社課題を解決したいのか、オウンドメディアを立ち上げ、どんなユーザーをどれくらい獲得したいのかというポイントを具体的に決めなければなりません。

また、発信コンテンツの方向性を確定させるタイミングでは、ユーザーのペルソナ設定にも力を入れましょう。ペルソナ設定は、性別や職業といった基本的なターゲティングに加え、年収や住まい、家族構成など細かく設定しましょう。

ペルソナを正しく定義することで、発信すべきコンテンツの方向性を確定させることができ、コンテンツマーケティングチーム内での情報共有や意思疎通をスムーズに行えます。

2.達成目標を定める

オウンドメディア運営の目的は、少しでも多くのアクセス数を獲得することです。たとえば、PV数をKGIやKPIとして設定した場合は、オウンドメディア運営が順調に進んでいるかどうかの指標にできます。

記事単位でのPV数も重要だけでなく基本的な指標として月間でのメディア全体のPV数を定期的に確認するとよいでしょう。「月間○万PV」など具体的な目標を定め、ゴール地点と現在地を確認することが求められます。

3.オウンドメディアを構築する

オウンドメディア運営の方向性や目標が定まったら、実際にメディアを立ち上げましょう。オウンドメディアの立ち上げには、コンテンツ管理システム(CMS)が役立ちます。

CMSはオウンドメディアなどのWebサイト運営に必要な機能を全て備えている便利なツールです。専門知識がなくともメディアを立ち上げ、記事コンテンツの作成ができるため、スピーディーにコンテンツマーケティングを進めたい場合に役立つでしょう。

4.記事の企画・制作を進める

オウンドメディアの立ち上げと同時に、メディア上で公開する記事の企画や制作を進めましょう。記事の企画に当たっては、あらかじめ設定していたペルソナやメディアのコンセプトを踏まえることが必要です。

記事の継続的な制作と高いクオリティの維持は、アクセス増加において非常に重要です。専門のスキルを持っている人材、クオリティを維持できる十分なリソースが不足している場合、外部の専門会社やフリーランスライターへの依頼も検討することをおすすめします。

SEデザインでは、オウンドメディアの構築やSEO記事制作などのサポートが可能です。ご興味のある方は以下のリンクより詳細をご覧ください。

実施するコンテンツマーケティングの種類(施策)はどう選ぶ?

コンテンツマーケティング施策の選び方コンテンツマーケティングでよく選択される手段としては、オウンドメディア運営を通じた記事コンテンツの発信です。しかし、必ずしもオウンドメディアが正解であるとは限りません。

また、1つのコンテンツ施策だけに取り組むよりも、並行して別の施策も進めることで、相乗効果が期待できるでしょう。コンテンツマーケティングにはいくつかの種類がありますが、最適な施策選びのポイントは以下のとおりです。

  • 設定した目的から逆算して施策を選ぶ
  • カスタマージャーニーのフェーズを意識する

どのようなコンテンツマーケティングを実行するにせよ、はじめに目的やコンセプトを定めるのは共通です。施策選びの際には目的やペルソナを念頭に置き、達成するにはどんな施策が有効か、それぞれの施策の特性を理解しながらピックアップしましょう。

また、顧客には購買に至るまでには複数のフェーズが存在します。それぞれのフェーズによって選ぶべき施策は変わるので、施策ごとの特性を踏まえた検討が必要です。

たとえばサービスの認知を高めたい場合は、SNSや記事コンテンツの発信に力を入れましょう。他社製品との比較検討のフェーズにある場合は、ウェビナーやホワイトペーパーを使って、他社との差別化を意識することを推奨します。

顧客のフェーズを考える際、カスタマージャーニーマップを使うと便利です。詳しくは以下の記事をご参照ください。

まとめ:フェーズに合わせてコンテンツマーケティングの種類を考えよう

この記事では、コンテンツマーケティングにおける施策の種類について解説しました。コンテンツマーケティングには複数の施策がありますが、自社の目的に応じて、上手に使い分ける戦略的な運用が求められます。

社内で抱えている課題や自社の得意分野を踏まえ、目標達成に最も近づきやすい施策を選びましょう。

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