HubSpot Service Hubとは?利用メリットと6つの機能・連携可能製品の紹介
更新日:2024-09-27 公開日:2022-03-06 by SEデザイン編集部
HubSpotでは、顧客満足度向上をサポートするカスタマーサービスソフトウェア「Service Hub」を提供しています。すでにHubSpotの他製品を利用しているのならば、気になっている人も多いはずです。
そこで今回は、Service Hubの機能を解説します。
HubSpotが提供するService Hubとは
顧客と長期にわたって良好な関係を築いていくためには、顧客満足度の維持や向上が欠かせません。そのため、顧客の悩みや問題に対してスピーディーに対応し、信頼関係を築いていくことが重要です。
Service Hubは、HubSpot社が提供するビジネス成長支援のための製品の一つで、ユーザーの期待にリアルタイムに応えて顧客満足度を向上させることを目的としています。単体でもユーザーニーズに対応するための多彩な機能を備えていますが、他製品と組み合わせることで、より効果的に活用することが可能です。
Service Hubを利用するメリット
SNSの普及などもあり、近年は顧客が悩みや疑問を抱えた際に、さまざまな手段で企業にサポート依頼ができるようになりました。一方で、企業からのレスポンスが少しでも遅い場合、企業に対する不信感につながることもあります。
顧客の信頼を得るには、顧客からのサポート依頼に対して短時間で解決することが求められますが、顧客情報が複数のツール内に存在していることなどから、スピーディーな対応が困難になっているケースも少なくないでしょう。
Service Hubではすべての顧客データを一括管理できるため、顧客情報が散在することがありません。顧客の悩みや問題を短時間でスムーズに解消できるようになるため、顧客満足度の向上が期待できます。
Service Hubで使える6つの機能
Service Hubには、顧客のサポート依頼に対して素早く対応するための便利な機能があります。Service Hubのおもな機能は、以下のとおりです。
- 受信トレイの一元化
- 顧客アンケートの作成
- チャットボットによる問題解決
- ナレッジベースの情報蓄積
- 顧客からの問い合わせ管理
- 顧客の関心を高める動画の掲載
これらの機能をうまく活用することで、サポートチームの処理能力向上が期待できるでしょう。
それぞれの機能の特徴を確認していきましょう。
1. 受信トレイの一元化
Service Hubでは、共有アドレスやウェブチャットなど、異なるツールの受信トレイを一元管理できます。部署内で共有アドレスを使用している場合は、特定の担当者にだけ返信を割り当てたり、社員に対して均等に返信を共有できたりなど、目的に応じて設定を変えることも可能です。
またService Hubでは、HubSpotが提供するテンプレートやシーケンスを使用してメールの返信ができるため、業務の効率化にも役立ちます。さらに、異なるツールに届いた顧客からの問い合わせが同一の受信トレイに蓄積されるため、担当者が変わったとしても情報共有の作業が不要です。
2. 顧客アンケートの作成
Service Hubでは、Eメールやウェブサイトで回答ができるアンケートを顧客に配信することが可能です。調査の目的に応じたアンケートも作成できるため、定期的にアンケートを実施したい場合にも適しています。
カスタマーサービスに関するアンケートには、顧客ロイヤリティーを測定できる「NPS ®(顧客ロイヤルティー指標)調査」や、顧客がサービスを利用する際にどの程度手間が必要だったかを把握できる「CES(顧客努力指標)」などがあります。
また、アンケートの回答をもとに、顧客との関わり方や商材の内容などの改善策を練ることも可能です。アンケート結果はダッシュボードで確認できるため、動向を把握したり業界平均と比較したりすることもできます。
3. チャットボットによる問題解決
多くのユーザーは、必要な情報をその場ですぐに得たいと考えています。ほしい情報を短時間で得られない場合、ユーザーのストレスや企業やブランドに対するマイナスイメージにつながることもあります。そのため、顧客離れを防ぐためにも、ユーザーが抱える悩みや疑問をすぐに解消できるサポートづくりが大切です。
Service Hubでは、コーディング不要のチャットボット機能を無料で利用できるため、多数の問い合わせにも対応できます。また、ユーザーとの関係性に適した個別メッセージを無料で作成することも可能です。
ウェブチャット機能も備わっており、顧客からの問い合わせをリアルタイムで適切な担当者につなげることもできます。顧客とのコミュニケーションはすべて共有の受信トレイに保存されるため、チーム全体で情報を共有できるのも大きな魅力です。
4. ナレッジベースの情報蓄積
業務に関する知見を一箇所にまとめたデータベースをナレッジベースといいます。カスタマーサービスにおけるナレッジベースは、顧客からよくある問い合わせや要望をもとに情報をまとめたものです。
悩みや疑問がある際、自分で検索して解決しようと考えるユーザーは少なくありません。顧客からよくある問い合わせや要望をまとめた記事を作成しておくことで、顧客側は自身で問題を解決でき、企業側は問い合わせ件数の減少により担当者の負担を減らすことができます。
5. 顧客からの問い合わせ管理
Service Hubでは、顧客からの問い合わせごとに管理することができます。たとえ顧客から多くの問い合わせが届いたとしても、サポートの抜け漏れを防ぎつつ優先順位に沿って課題に対応することが可能です。
また、各担当者における問い合わせの処理件数や回答時間なども把握できます。従業員によって処理能力に差が生まれるのは仕方がありません。しかし、対応能力に大きなばらつきがある場合には、チーム全体の強化を図る対策を講じる際に役立つでしょう。
6. 顧客の関心を高める動画の掲載
Service Hubでは、HubSpotに動画をホスティングすることによって、ウェブサイトやEメール、ナレッジベースなどへの動画掲載が可能です。
問い合わせ内容によっては、文章や図だけだと顧客に伝わらないこともありますが、ユーザーに動画でイメージや情報を伝えることで、顧客の理解促進を見込めます。担当者が何度も回答する必要がなくなり、担当チームの負担を減らせるのも魅力といえるでしょう。
また、Eメールに動画を挿入することで、より多くの見込み客の目を惹くことも可能です。
Service Hubの料金プラン
Service Hubでは、ビジネスの成長に応じてアップグレードできる料金プランを提供しています。ここでは、料金プランの概要を確認していきましょう。
月額 | おもな機能 | |
Free | 0円 | ・コンタクト管理 ・チケット管理 ・ウェブチャット ・チームの共有アドレス など |
Starter | 5,400円~ | ・無料版の全機能 ・コミュニケーションの自動割り当て ・チケット管理のシンプルな自動化 ・複数チケットパイプライン ・複数通貨対応 ・電話拡張SDK |
Professional | 43,200円~~ |
・Starterの全機能 ・ヘルプデスクオートメーション |
Enterprise | 144,000円~ | ・Professionalの全機能 ・目標 ・プレイブック ・シングルサインオン ・ユーザーロール ・チーム管理 ・コミュニケーションインテリジェンス |
Service Hub無料版には、コンタクトやチャット管理、ウェブチャットなどの基本的な機能が備わっています。しかし、アップグレードするごとにコミュニケーションの自動割り当てやナレッジベース、顧客アンケートなど使える機能の幅が広がることは間違いありません。月々にかかる費用も含め、どの料金プランの機能が最適か検討してみましょう。
※関連コンテンツ:【2024年最新版】HubSpot機能一覧・料金表
Service Hubでよくある質問3例
疑問点を解消してからService Hubを利用したいと考える人も多いはずです。ここでは、Service Hubに関するよくある質問について解説します。
- 専門的知識がない社員でも使える?
- Service Hubと他サービスの違いは?
- HubSpotから支援は受けられる?
無料プランも提供されているため手軽にService Hubを導入できますが、実際にサービスを使用するのは従業員です。導入してから混乱する人が増えないように、分からないことは事前に確認しておきましょう。
専門的知識がない社員でも使える?
Service Hubには自動化機能やガイド機能が備わっているため、専門知識を必要としません。専門のプログラマーや開発者が在籍していない企業であっても、短期間でサポート業務を拡大できます。ただし、企業の業務に応じた詳細なカスタマイズが必要な場合や、業種に関わる専門的な知識が必要なときもあるでしょう。このような場合は、後述の支援サービスを受けられるため安心して利用できます。
Service Hubと他サービスの違いは?
Service Hubは優れた機能性を持ち、初心者でも簡単に使えるサービスを提供しています。また、Service Hubで展開するほかのソフトウェアと連携して使用できるのも大きなメリットです。さらに、HubSpotアプリマーケットプレイスでは500種類を超えるカスタム連携を構築できるため、SurveyMonkeyやFacebookなどの外部ツールを集約できるのも魅力でしょう。
HubSpotから支援は受けられる?
先述のとおり、HubSpotを利用する際に分からないことがあった場合、支援サービスを受けられます。また、ユーザーガイドやヘルプドキュメントを集めたナレッジベースもあるため、まとめられた情報を参考にして自分で問題点を解決することも可能です。加入するプランによってはチャットやEメール、日本語による電話サポートも利用できます。
Service Hubと連携できるほかの製品3選
Service Hubは、ほかのHubSpot製品と連携できます。Service Hubをより効率的に利用するためにも、連携可能な以下のHubSpot製品についても知っておくと便利です。
- マーケティングソフト「Marketing Hub」
- 営業支援ソフト「Sales Hub」
- システムマネジメントソフト「CMS Hub」
それぞれの特徴を確認していきましょう。
マーケティングソフト「Marketing Hub」
さまざまな企業で導入実績のあるマーケティングソフトがMarketing Hubです。マーケティングに必要なツールが備わっているため、工数を減らして業務の効率化を実現できます。また、顧客情報を一元的に管理し、状況に応じて顧客や見込み客に細かいアプローチができるのも魅力です。LPやフォームの作成をはじめ、ソーシャルメディアの管理や分析、データの結合まであらゆることを行えます。
営業支援ソフト「Sales Hub」
営業支援ソフトであるSales Hubは、ウェブチャットやミーティングの設定など営業で生じる作業を効率化できるのが特徴です。また、実際に効果の得られた営業メールをテンプレ化し、チームで共有してメッセージ作成を短時間で完了できたり、絶好のタイミングでフォローアップを行えたりと、成約率向上につながる機能も多く搭載されています。
システムマネジメントソフト「CMS Hub」
システムマネジメントソフトであるCMS Hubは、専門知識がない初心者でもウェブサイトの運用や構築を効率的に行えるのが特徴です。CMS Hubにはウェブサイトの構築や運営だけではなく、SEO対策や多言語コンテンツの制作など集客につながる機能も多く搭載されています。多くの企業で導入されており、Hubspotにおいて人気の製品です。
Service Hubで顧客満足度向上を実現!
Service Hubを導入することで、チャットボットによる問題解決や顧客対応の自動化、ナレッジベース作成による工数削減など、チーム内の業務効率化が実現できます。また、消費者の疑問や問題をすぐに解決できる環境づくりも可能です。
スピーディーに消費者のニーズや問い合わせに応えられるため、顧客満足度の向上も期待できます。HubSpotの他製品との連携もできるため、顧客や見込み客に対してより効果的なアプローチが可能となるでしょう。