TikTok広告の種類とメリット、成功事例などを初心者向けにわかりやすく解説

公開日:2022-08-08 更新日:2022-08-08 by SEデザイン編集部

目次

143633513_m近年、TikTokユーザーの増加とともに、TikTok広告を活用してユーザーへ積極的にアプローチを試みる企業が増えています。とはいえ、Tiktok広告の利用方法がわからない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、TikTok広告の種類やメリット、広告の出し方について詳しく解説します。

TikTokとは?

128141248_m©bigtunaonline/123RF.COM

「TikTok」は、ByteDance社が提供するショートムービー型SNSです。日本をはじめ、世界39言語・150カ国以上(2020年時点)で利用され、おもに若者から多くの支持を集めているのが特徴です。

ユーザーは15秒~3分の間の短尺で動画を作成し、それを全世界の人へ投稿・発信することができます。視聴者からは、「いいね」や「コメント」、「シェア」をもらうことができ、多くの人に支持されれば拡散効果が期待できます。

TikTokのユーザー層・特徴

国内でのTikTokのユーザー数は1,690万人(2021年8月時点)で、男女比率はほぼ半々です。総務省の調査によると、10代の利用率が57.7%、20代は28.6%と、若年層の利用率が高いです。

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参考: 総務省情報通信政策研究所「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査令和3年8月報告書」

世代全体で見るとそれほど利用率は高くないですが、TwitterやFacebookといったほかのSNSよりも歴史が浅いため、、これからの伸びが期待できるSNSです。

TikTokで配信できる広告の種類

150649954_m©bigtunaonline/123RF.COM

企業がTikTokでユーザーへ配信できる広告の種類は、以下の3つを紹介します。

  • 起動型広告
  • インフィード型広告
  • ハッシュタグチャレンジ広告

以下で、それぞれの詳細を詳しく解説します。

起動画面広告

起動画面広告は、ユーザーがTikTokアプリを開いた直後に表示される広告です。3~5秒の間で表示させられ、以下の3種類から配信形式を選べます。

  • 画像
  • GIF画像
  • アニメーション

大きな強みとして、ユーザーがアプリを起動するたびに広告を表示するので、商品やサービスの認知度向上や、縦長のフルスクリーン画面で、インパクトのある訴求が可能です。

一方で、一日一社限定でしか広告枠を確保できないことから、コストが高額になりやすい点に注意する必要があります。費用は一日500~600万円ほどで検討しておくがよいでしょう。

インフィード広告

インフィード広告とは、通常の投稿と投稿の間に表示する広告です。5~15秒の間で表示させられ、通常の投稿と同じように「いいね」や「コメント」などのリアクションがもらうことができます。。

インフィード広告には、大きく分けて「Brand Premium」「OneDayMax」「Top View」の3種類があります。

広告の種類

概要・表示場所

特徴

Brand Premium

おすすめの80番以内に表示される広告

出稿金額に応じて順位が決まる

OneDayMax

おすすめフィードの4番目以内に表示される広告

ユーザー1人につき、1回だけ配信される

Top View

アプリ起動後の15秒間で表示される広告

1日1社限定で広告枠を確保できる

ハッシュタグチャレンジ広告

ハッシュタグチャレンジ広告は、ある言葉やフレーズの前に「#(ハッシュタグ)」を付け、そのタグにちなんだコンテンツの作成・投稿をユーザーへ促す広告です。通常の広告とは違い、ユーザーが主体的に参加して拡散するため、売り込み感の低減が期待できます。

おもに、「スタンダードハッシュタグチャレンジ」「ハッシュタグチャレンジプラス」「バトルハッシュタグチャレンジ」「ベーシックハッシュタグチャレンジ」の4種類のプランがあります。

  • スタンダードハッシュタグチャレンジ:1,500万円
  • ハッシュタグチャレンジプラス:1,700万円
  • バトルハッシュタグチャレンジ:2,000万円
  • ベーシックハッシュタグチャレンジ:1,000円

TikTok広告のメリット

114277246_mTikTok広告を活用することで、さまざまなメリットが期待できます。以下では、おもな理由を2つ紹介します。

クリエイティブ広告を最後まで見てもらえる

TikTokでは、デバイスが全画面かつ、音声ONの状態で視聴するユーザーが多いのが特徴です。このことを「主体的視聴態度」を指します。。TikTokが発表した「 TikTokユーザー調査レポート 」によると、音声ONの数値が全画面視聴は162%、ながら視聴の割合は50%と報告しており、フルアテンションで見るプラットフォームです。

また、TikTokユーザーは、動画コンテンツに対して「新たな発見」を求めており、心をオープンにして視聴する傾向にあると報告しています。これは、企業が出稿する広告も同様、ユーザーから新たな発見の対象として捉えられることがあり、主体的かつ好意的な視聴が期待できます。

加えて、TikTok広告の種類によっては精度の高いターゲティングが可能なので、事前にしっかりと絞り込むことで、さらなる訴求に効果的です。

購買行動に繋がりやすい

上述のメリットと関連して、ユーザーの広告視聴後の購買行動が期待できます。TikTokの調査レポートによると、「TikTok内で紹介された商品・サービスを購入したことがある」と答えた人は、回答者全体の内18%を記録しています。

また、投稿の拡散により、TikTok以外のSNSユーザーの購買意欲を掻き立てることも可能です。同調査によると、広告やPR目的の投稿に対して、「見た内容を別のSNSで紹介したことがある」と答えた人は、ほかの主要SNSプラットフォームと比べて2倍以上の数値になったと報告しています。

最近では、「TikTok売れ」という言葉が流行るほど、商品やサービスが持つす影響力が高まってきています。自社の商品・サービスとの相性がよければ、広告出稿を積極的に検討しましょう。

TikTok広告の出し方

167242396_m-1実際にTikTok広告を出稿するとなったら、どのような手順で行えばいいのでしょうか?ここでは、「TikTok for Business」のアカウント開設の手順は省き、初期設定から広告出稿までのイメージを簡単に解説します。

初期設定をする

TikTok for Businessアカウントの審査と開設が終わったら、最初に初期設定を実施します。以下で、具体的な手順を解説いたします。

ピクセルを設定する

ピクセルとは、「計測タグ」や「トラッキングコード」を意味し、広告の成果を計測できるようにするためのコードのことです。以下の手順で初期設定を実施します。

1. 管理画面上のメニューから「アセット」→「イベント管理」を選択します。

2. アプリ広告の場合は「アプリイベント」、Web広告の場合は「ウェブサイトpixel」を選択します。

3. 「ピクセル名」の欄で、任意のピクセル名を付けます。

4. 実装方法を選択します。ShopifyやGoogleタグマネージャーを使って設定したい場合は、「サードパーティーツールと連携してピクセルコードを実装」、その他の場合は「手動でピクセルコードを実装」を選びます。

5. ピクセルのイベントルールを設定します。イベントマネージャーからイベントを作成する場合は「標準モード」、コードを使用する場合は「開発者モード」を選択します。

6. 最後に、イベントの計測条件を追加します。自社Webサイトへの訪問を計測したいのなら、ホームページURLを入力して完了です。

イベントを設定する

次に、成果の発生を定義するため、イベントの設定をしていきます。以下の手順で進めましょう。

1. 最初に、イベントフォーマットを選択します。商品購入や電話問い合わせ、アプリインストールなど、目的に合わせてイベント項目を選びます。

2. ポップアップが表示されるので、イベントの詳細を設定します。「イベントタイプ」「イベント名」「価値」「通貨」「集計方法」の5つを設定して、「完了」のボタンを押します。

オーディエンスを設定する

続いて、広告のターゲティングをしていくために、オーディエンスの設定を実施します。以下の手順で進めるのが特徴です。

1. 管理画面上の「アセット」→「オーディエンス」を選択します。

2. 「オーディエンスを作成」をクリックし、「カスタムオーディエンス」を選びます。まず、こちらの設定をすることで、類似オーディエンスが設定できるようになります。

3. Webサイト訪問やアプリダウンロード、リード獲得など、目的に合わせたオーディエンスの種類を選択します。

4. 「ユーザーリストの条件」と「ユーザーリストの設定」を設定して完了です。

広告配信の設定をする

初期設定が終わったら、次に広告配信の設定をしていきます。まとめると「キャンペーンの設定」「広告セットの設定」「広告配信の設定」の3つを行います。

キャンペーンを設定する

1. 管理画面上の「広告」をクリックし、「作成」ボタンを選択します。

2. ブランド認知・購買・コンバージョンの3つのなかから広告配信の目的を選択します。選択した内容によって、CPMやoCPMなど、課金形態が分かれる仕組みになっています。

3. 続いて、キャンペーン名を入力します。広告セットではなく、キャンペーンの合計で予算を配分したいときは、「キャンペーン予算最適化」をオンにして、詳細設定をします。

広告セットを設定する

1. 事前に設定した「TikTokピクセル」と「最適化イベント」を、プルダウンメニューから選択します。

2. プレースメント(配信媒体)を設定します。日本においては、「TikTok」「BuzzVideo」「Pangle」の3つから選択でき、手動で絞り込みたいときは「手動プレースメント」を選択します。

3. その他、権限やダイナミック広告などをトグルボタンのオン・オフで切り替えます。

4. 次に、配信対象を設定します。「ユーザーリスト」「デモグラフィック」「興味&行動ターゲティング」「デバイス」「配信対象の拡大」から、詳細にターゲティングが可能です。はじめて広告配信をする方は、はじめから絞り込みすぎずリーチを広げておくのがポイントです。

5. 続いて、予算とスケジュール、配信時間帯を設定します。

6. 最後に、「入札と最適化」を選択します。目標CPAを設定しておきたい場合は「目標成果単価上限」、広告予算を確実に消化したい場合は「最小単価入札」を選択します。

広告を設定する

1. 広告の基本設定を行います。基本的には、「Custom Ad Format」と「動画」の2つを選択します。

2. 続いて、クリエイティブ広告のアップロード方法を選択します。「アップロード」「ライブラリーから選択」「クリエイティブツールで作成」の3種類から選びます。

3. 広告テキストや誘導リンクを設定します。「表示名」「テキスト」「誘導アクション」「URL」等を入力して次に進みます。

4. URLごとにトラッキングをしたい場合は、任意のURLを入力して完了です。

設定した広告は、TikTokによって審査され、問題がなければ24時間以内に配信が開始されます。

TikTok広告の成功事例

124316455_m実際にTikTok広告を運用して成功した事例には、どのようなものがあるのでしょうか?以下では、有名な2つの事例をご紹介します。

株式会社BAKE

株式会社BAKEは、東京都港区に本社を置く製菓企業です。同社は、新商品の「潮風レモンチーズタルト」の認知を獲得するために、TikTokのオンライン運用型広告を活用しました。

おもに、潜在層である10~20代の男女に向けて、瀬戸内海を舞台にしたストーリー式の広告クリエイティブを配信しました。結果、当初KPIとしていた40万リーチを大幅に上回り、70万リーチを達成したのです。また、クリック数についても目標KPIを達成しました。

株式会社ユニクロ

株式会社ユニクロは、「UNIQLO」のブランドで展開する衣料品の製造・販売企業です。同社は、グラフィックTシャツブランド「UT」の認知拡大に向け、「#UTPlayYourWorld」のタグを用いたグローバルハッシュタグチャレンジを実施しました。

具体的には、日本・アメリカ・フランス・台湾・中国、5カ国のTikTokユーザーがお気に入りのUTを着用し、指定の楽曲をかけながら参加するキャンペーンです。さらに、各国から1名ずつグランプリが選出され、選ばれた人は、ユニクロの店舗内やSNSの映像に登場できる権利が与えられます。
※中国では、 中国版TikTokの「Douyin」で実施されました。

結果として、「#UTPlayYourWorld」のハッシュタグを用いた動画は、全世界で約3.3億にものぼる視聴数を記録しました。

TikTok広告を活用してより多くのユーザーへリーチしよう

TikTokは、おもに10代を中心とした若者に支持されている傾向にあり、高い拡散力が期待できるSNSです。TikTok広告を活用することで、商品・サービスの認知度向上や購買意欲の促進に効果的です。

実際にTikTok広告へ出稿するには、TikTok for Businessアカウントを作成し、初期設定と広告配信設定を完了させる必要があります。自社のターゲットに合わせてターゲティングを行い、費用対効果の高い訴求を実現しましょう。

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