最新のAI関連ニュースまとめ(2023.05.12)

公開日:2023-05-12 更新日:2024-03-07 by SEデザイン編集部

目次

latest-ai-news_230512ここ最近、毎日のようにAIに関する新しい情報が飛び交っています。ジェネレーティブAIは、仕事面だけではなく、生活面でも大きなインパクトを与える可能性のある存在です。

この記事では、AIに関連する最新のニュースをまとめてお届けします。日々更新されているAI情報のアップデートに、ぜひご活用ください。

Google、対話型AI「Bard」の日本語対応開始

Googleは、対話型AI「Bard」の日本語対応を開始したと発表し、新言語モデル「PaLM2」も公表した。Bardは今年3月に米国と英国で限定公開され、今後は40言語で利用可能とする予定。

新たな言語モデルPaLM2は100以上の言語に対応し、25の製品に搭載予定で、科学論文やソースコードなどを含む広範なデータで訓練されている。これにより、翻訳機能の改善や推論、コード生成能力の向上を実現。Googleは今後、主力製品である検索エンジンにも生成AIを搭載する方針を示した。

日本語対応を開始したBardの画面

出典:https://www.asahi.com/articles/ASR5C1DQBR5BUHBI03B.html

五十嵐大介「グーグルの対話型AI「バード」日本語も対応 新言語モデルも公開」朝日新聞(2023年5月11日)
https://www.asahi.com/articles/ASR5C1DQBR5BUHBI03B.html

OpenAI、AIの挙動をAIで自動分析する手法を発表

OpenAI社は、GPT-4を用いて言語モデルの挙動を自動分析する研究結果を発表した。従来は人間が手作業で観察していたニューロンの挙動が、GPT-4により自動化され、大規模モデルの分析が可能となった。

具体的には、GPT-2のニューロン挙動をシミュレーションし、実際の結果と比較して評価する方法が開発された。この手法は技術の評価や改善策の検討に役立つとされている。また、OpenAIはGPT-2の各ニューロンの挙動解析データをオープンソース化し、より良い分析技術やツールが開発されることを期待している。


GPT-4でGPT-2のニューロンの挙動を分析する出典:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2305/10/news132.html

「AIの挙動をAIで自動分析 OpenAI、モデルの理解や改善に向け一歩前進」ITmedia(2023年5月10日)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2305/10/news132.html

Microsoft、対話型AIを搭載した新検索エンジン「Bing」を一般公開

米Microsoftは、対話型AIを搭載した検索エンジン「Bing」の一般公開を開始したと発表した。これはOpenAIの「ChatGPT」技術を活用しており、最新のデータベースを使用し、画像生成機能も備えている。

新しいBingは、自然な言葉で話しかけることでAIが回答し、最新の情報を反映している点が特徴である。また、文字だけでなく関連する画像やリンクも表示し、イラストを自動生成する機能も取り入れている。Microsoftのブラウザ「Edge」と組み合わせることで、業務作業の効率化が可能となる。

検索に特化し、画像を充実させた新しいBing

出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0338S0T00C23A5000000/

 

渡辺直樹「Microsoft、対話型AI検索を公開 ChatGPTより最新情報」日本経済新聞(2023年5月4日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0338S0T00C23A5000000/

ソフトバンク、和製GPTの開発を発表

ソフトバンクの宮川潤一社長は、「ChatGPT」に代表される生成AIについて、同社グループで日本版開発を推進する意向を示した。

同社グループのLINEはすでに、コールセンターの自動化を実現するためにChatGPTに似た技術を使用している。さらに、ChatGPTの活用を推進するため、3月に新たな準備会社を設立しており、1000人規模の人員を充てる予定。宮川氏は、社内でのAI活用について強く意欲を示している。

松本真弥『ソフトバンク和製GPT開発へ「我が社しかない、やらざるを得ない」』朝日新聞デジタル(2023年5月10日)
https://www.asahi.com/articles/ASR5B73B2R5BULFA015.html

日本ディープラーニング協会、生成AI利用のガイドラインを公表

「日本ディープラーニング協会」は、対話型AI「チャットGPT」をはじめとする生成AIの利用に関するガイドラインを公表した。生成AIは著作権侵害や情報漏洩のリスクを抱えており、これらの問題を避けるために企業が最低限遵守すべき事項がまとめられている。

ガイドラインでは、生成AIが業務効率改善に役立つ一方で、入力データや生成物の利用方法によっては法令違反や他者の権利侵害の可能性があると警告している。同協会理事長の松尾豊教授は、「社会的影響が大きい技術でルールが必要だ。ガイドラインを作って使いやすくしていくことが重要だ」と述べている。

『チャットGPTなど生成AI利用にガイドライン…「役立つ反面で法令違反の可能性ある」』読売新聞オンライン(2023年5月1日)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230501-OYT1T50142/

Salesforce、新AI体験「SlackGPT」を発表

Salesforceは、「SlackGPT」という新しい生成型AI体験を発表した。これは、自社とサードパーティの大規模言語モデルとSlackの内部知識を活用して、ワークプレイスコミュニケーションツール内での生産性向上を目指すものである。これにより、OpenAIの「ChatGPT」やAnthropicの「Claude」などがSlack内で利用可能になる。

Microsoftが既にTeamsアプリでAI Copilotの連携を開始しているのと同じ趣旨の取り組みだが、SlackGPTがエンドユーザーに提供されるまでには時間がかかる可能性があるとSalesforceは説明している。

「Slackに大規模言語モデルの機能を組み込み可能にする「Slack GPT」が登場」CodeZine(2023年5月10日)
https://codezine.jp/article/detail/17742

AI企業Anthropic、会話型AIモデル「Claude」に公式憲法を制定

元OpenAIのエンジニアによって設立されたAnthropic社は、AIに憲法を設けるという新しいアプローチを導入。テキスト、画像、コードを生成可能な新型の対話型AIモデル「Claude」の公式憲法を公開した。

この憲法では、Claudeがユーザーと対話する際に遵守すべき価値観や原則、例えば「役に立つこと」「無害であること」「誠実であること」などが定められている。さらに、デリケートな話題の取り扱い、ユーザーのプライバシーの尊重、違法行為の回避といった具体的な指針も明記されている。

「ジェネレーティブAI開発のAnthropic、倫理的な行動と開発を促す〝AI憲法〟を公開」BRIDGE(202年5月1日)
https://thebridge.jp/2023/05/anthropic-releases-ai-constitution-to-promote-ethical-behavior-and-development

インターセクト、多機能AIアプリケーション「merge」β版提供開始

インターセクト株式会社は、生成系AIサービスを一つのインターフェースで利用できるオールインワンAIアプリケーション「merge」のβ版提供を開始した。

mergeは、さまざまなジェネレーティブAIサービスを一つのインターフェースで利用可能にし、チャットの共有、チャット内容の暗号化による保管、従業員IDによるAPI Keyの一括管理、チャットのフォルダ整理や検索、自社データへのChatGPTのアクセスなど、効率的な管理を実現する。

このサービスは、生成系AIの利用をより有用かつ効率的にし、ビジネスの生産性と業務効率を向上させることを目指している。

mergeの画面

出典:https://ainow.ai/2023/04/28/273397/

『生成系AIサービスのオールインワンAIアプリケーション「Merge」』(2023年4月28日)
https://ainow.ai/2023/04/28/273397/

まとめ

AIに関連する最近の主なニュースについて紹介しました。定期的に更新予定ですので、情報のアップデートにぜひご活用ください。

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