最新のAI関連ニュースまとめ(2023.09.15)

公開日:2023-09-15 更新日:2024-03-07 by SEデザイン編集部

目次

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ここ最近、毎日のようにAIに関する新しい情報が飛び交っています。ジェネレーティブAIは、仕事面だけではなく、生活面でも大きなインパクトを与える可能性のある存在です。

この記事では、AIに関連する最新のニュースをまとめてお届けします。日々更新されているAI情報のアップデートに、ぜひご活用ください。

Googleの「Lookout」アプリ、AIによる画像説明機能を強化

GoogleのLookoutアプリのイメージ出典:Google

Googleの視覚障害者支援アプリ「Lookout」は、視覚に障害のあるユーザーが物体を識別したり、文書を読むのに役立つアプリである。最新のアップデートにより、このアプリはAIを使用して、より詳細な画像の説明を自動生成する能力を持つようになった。

キャプションやaltテキストがない場合でも、画像の内容に関する正確な情報を提供することが可能に。さらに、ユーザーはタイプ入力や音声で画像に関する質問ができ、より詳細な情報を得られる。

Googleは、Lookoutの新機能「Image Q&A」を導入。この機能は、ソーシャルメディアの写真やグループチャットの写真、カメラアプリの画像などで使用できる。この機能はまず米国、英国、カナダで英語版のみで提供される。また、Lookoutは中国語、日本語、韓国語を含む11の新しい言語にも対応し、合計で34言語をサポートするようになった。

「グーグルの視覚支援アプリ「Lookout」、AIで画像の説明を自動生成」CNET Japan  (日付不明)
https://japan.cnet.com/article/35208721/

ChatGPTのアクセス、3カ月連続で減少

©skorzewiak/123RF.COM

新興企業OpenAIが開発した対話型AI「ChatGPT」の月間ビジター数が、8月に3カ月連続で減少したことが分析会社シミラーウェブのデータにより明らかとなった。しかし、アクセス数の減少が止まる兆しも見られるとのこと。

ChatGPTは、ユーザーとの対話を通じて情報提供や質問応答を行うAIで、多くのユーザーから利用されている。最近のアクセス数の減少についての詳細な原因や背景は明らかにされていない。

「チャットGPTアクセスが3カ月連続減少、下げ止まりの兆しも」Reuters Japan  (2023年9月7日)
https://jp.reuters.com/business/technology/XBWSPYU6JZPNVHLAT6OG2IYGZU-2023-09-07/

Microsoft、「AIバックパック」の特許を申請

Microsoft

出典:©llcv2/123RF.COM

Microsoftは、スマートフォンを手に持っていなくてもAIの助言を受けられる「AIバックパック」の特許を申請した。この特許は「AI支援ウェアラブル」に関するもので、バックパックが代表例として挙げられている。音声で指示をすると、周囲の物体を自動で認識し、さまざまな機能を発揮する。

例として、スキー場での使用が紹介されている。バックパックを背負ったユーザーが滑走方向を尋ねると、AIが周囲の環境を認識して適切な答えを返す。また、コンサートのポスターを前にしてカレンダーに追加するようAIに指示すると、AIが情報を読み取り、自動でカレンダーに登録する。

「Microsoftが「AIバックパック」の特許申請 スマホ出さず音声アシストや予定管理など可能に」Ledge.ai  (2023年9月11日)
https://ledge.ai/articles/microsoft_ai_back_pack

Amazon、Kindle出版での生成AI使用を申告義務化

米Amazonは、Kindle用電子書籍出版サービス「Kindleダイレクト・パブリッシング」のガイドラインを更新。新たに、出版するコンテンツが生成AIベースのツールで作成された場合、その事実を申告することが必要とされた。このガイドラインに従わないコンテンツは、削除の対象となる可能性がある。

ただし、自作のコンテンツをAIツールで編集やエラーチェックを行った場合や、アイデア出しの段階でAIを使用しても、最終的に自分でコンテンツを作成した場合は、この規定の対象外とされる。このガイドラインの変更は、Authors Guild(全米作家協会)の要請を受けたものと見られる。

「Amazon、「生成AI使ったら申告」をKindle出版ガイドラインで義務付け」ITmedia NEWS  (2023年9月10日)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2309/10/news048.html

理研、AI用スパコン「語岳」を整備し「富岳」と組み合わせ世界トップ目指す

理化学研究所(理研)は、AI専用のスーパーコンピュータ「語岳」の整備を進めている。この「語岳」は、既存のスパコン「富岳」と組み合わせることで、世界一の性能を持つ米国製の「Aurora」と同等の計算能力を持つことを目指している。

「語岳」はGPUベースで、AI向けの計算性能は「富岳」の4.5倍に達する。この2つのスパコンは、20Tbit/sのネットワークで接続される。対話型AI「ChatGPT」の基盤モデル「GPT-4」の訓練には、富岳だけでは1年以上かかるが、オーロラは1週間から1カ月、富岳と語岳を組み合わせれば同じ期間で計算可能とされる。

「理研 AI用スパコン「語岳」整備 「富岳」と組み合わせ「世界一」と同等性能確保」Ledge.ai  (2023年9月7日)
https://ledge.ai/articles/riken_gogaku_fugaku

Google、AI生成の政治広告に新ポリシーを導入

Googleは、2023年11月からAIで生成された政治広告に対する新たな広告ポリシーを導入する予定である。この新ポリシーにより、AIで生成された政治広告を公開する際には、その事実を明確に表示する必要がある。具体的には、広告に「合成コンテンツ」が含まれる場合、それが明確にわかるように開示する義務が生じる。

このポリシー変更の背景には、近づく米国大統領選を控え、AI技術を利用した広告が増加していることが挙げられる。特に、AIで生成された画像や音声を明示せずに使用する事例が増えているため、Googleはこのような新ポリシーを導入することとなった。

「AI生成の政治広告 ごまかすべからず Google 11月に新ポリシー 米大統領選に備え」Ledge.ai  (2023年9月11日)
https://ledge.ai/articles/google_political_ads

世界の報道機関、AI技術のリスク軽減のため「世界AI原則」を発表

一般社団法人日本新聞協会を含む世界の報道機関・メディア26団体が「世界AI原則」を公開した。この原則は、AIの急速な進化による社会的リスクを軽減する目的で作成された。特に、ChatGPTなどの生成AIによる自動生成コンテンツが知的財産権を侵害する可能性や、ジャーナリズムの信頼性を損なうリスクに対応するためのガイドラインとして位置づけられている。

「世界AI原則」は8つの分野から成り立っており、知的財産権の尊重、透明性の確保、説明責任の強化などが主要なポイントとして挙げられる。この原則の背景には、AI技術がもたらす利益と潜在的なリスクのバランスを取る必要性があるという認識がある。

「世界の報道機関、AI技術のリスク軽減のため「世界AI原則」を発表」Ledge.ai  (2023年9月11日)
https://aismiley.co.jp/ai_news/wan-ifra-ai-chat-gpt/

OpenAI、初の開発者会議「OpenAI Devday」を開催

OpenAIのロゴ

出典:©skorzewiak/123RF.COM

OpenAIは、初の開発者会議「OpenAI Devday」を11月6日にサンフランシスコで開催することを発表した。この会議の基調講演はライブ配信される予定である。イベントでは新しいツールのプレビューやアイデアの交換が行われる予定で、サム・アルトマンCEOは「gpt-5やgpt-4.5などはないが、みんな満足すると思う」とコメントしている。

OpenAIのAPIは2020年に初めてリリースされ、現在では200万人以上の開発者がGPT-4、GPT-3.5、DALL・E、Whisperを使用している。イベントへの参加は数百人に限られ、数週間以内に参加申し込みが開始される予定である。

「OpenAI、初の開発者会議を11月6日にサンフランシスコで開催へ」ITmedia NEWS  (2023年9月7日)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2309/07/news077.html

米Meta、OpenAIのAI言語モデルに匹敵するシステムの開発中

米Metaは、OpenAIが提供する先進的な大規模AI言語モデルに匹敵するシステムの開発を進めていると、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。この新しいシステムは、Metaが先日発表したAI言語モデル「LLaMA2」の数倍の能力を持つとされている。

来年には開発が完了する予定で、新システムは洗練されたテキスト生成や分析サービスの提供を目的としている。2024年初めには、この新システムのトレーニングが開始される予定だ。

「米メタ、より強力なAIシステム開発中=WSJ」NewsPicks  (2023年9月10日)
https://newspicks.com/news/8892830/body/?ref=picked-news_9980

コーディング特化のAI「WizardCoder 34B」GPT-3.5を上回る

米国Microsoftと香港浸会大学の研究者らが開発した、プログラミングコード生成に特化した大規模言語モデル「WizardCoder」シリーズが注目を集めている。新しいバージョンは、OpenAIの対話型AI「ChatGPT」の一部の成績を上回ることが確認された。

2023年6月14日に公開された論文によれば、初期のWizardCoderは、Hugging Faceが公開したオープンソースのCode LLM「StarCoder」を強化したものであった。最近公開された「WizardCoder 34B」は、米国Metaが開発したCode LLM「Code Llama」を強化したもので、AIを使ってプログラミング言語「Python」の問題を解決するベンチマーク「HumanEval」で、ChatGPTの「GPT-3.5」を上回る精度73.2%を達成した。しかし、最新の「GPT-4」の精度82.0%には及ばなかった。

「コーディング特化のAI「WizardCoder 34B」ChatGPT上回る成績 Code Llama強化し達成」Ledge.ai  (2023年9月11日)
https://ledge.ai/articles/wizard_coder_34b

米エヌビディア、AIインフラ構築で印リライアンスやタタと提携

出典:©unitysphere/123RF.COM

米半導体大手エヌビディアは、インドの大手財閥リライアンス・インダストリーズおよび有力財閥タタ・グループとAI分野での提携を発表した。この提携により、インドでの大規模言語モデルの開発や、生成アプリ、クラウド・インフラプラットホームの構築が進められる予定だ。

リライアンスとの協力では、エヌビディアが演算能力を提供し、リライアンスの通信会社ジオがAIインフラの維持管理や顧客対応を担当する。また、エヌビディアとタタの提携では、インドのITサービス最大手タタ・コンサルタンシー・サービシズが中心となり、生成AIアプリやスーパーコンピュータの構築・処理に活用される見込み。

「米エヌビディア、印リライアンスやタタと提携 AIインフラ構築」NewsPicks  (2023年9月8日)
https://newspicks.com/news/8886200/body/?ref=picked-news_9980

英Arm 7.7兆円で上場へ Apple・NVDIA・Googleなどが出資

ソフトバンクグループ傘下の半導体設計大手、英国Arm Holdings(Arm)は、新規株式公開(IPO)に関する説明会を開始したと発表。Armの動向はAIの学習において、GPUだけでなく、連携するCPUの設計が重要となっており、動向が注目されている。

ソフトバンクグループは2016年にArmを買収し、孫正義社長は再上場を繰り返し示唆していました。今回の上場先は米国のNASDAQ Global Select Marketで、銘柄は「ARM」。IPO時の価格は1株あたり47.00~51.00米ドルと推定され、時価評価額は最大で約520億ドル(約7兆7,000億円)になる見込み。

Apple、Google、NVIDIA、Intel、サムスン電子などの大手企業が購入に関心を示している。

「英Arm 7.7兆円で上場へ Apple・NVDIA・Googleなどが出資」Ledge.ai  (2023年9月10日)
https://ledge.ai/articles/arm_ipo

EC特化の画像生成AIツール「WeShop」、低料金で撮影の悩み解消

weshopで生成する画像イメージ

中国のIT企業が大規模言語モデル(LLM)の開発に次々と参入しているなか、9.9元(約200円)で利用可能なAI写真アプリ「妙鴨相机(StyleArt)」や、AIGC(AI生成コンテンツ)を活用したサービスが注目を浴びている。

特に、画像生成AI「Stable Diffusion」を基にした商用画像素材生成ツール「WeShop」は、ユーザーが自分で撮影した画像をアップロードするだけで、さまざまなスタイルの画像を生成することができる。

たとえば、マネキンに衣装を着せた画像を撮影するだけで、人間のモデルが着用している画像を生成できる。

「ECに特化した画像生成AIツール「WeShop」、低料金で撮影の悩み解消 モデルも背景も思うまま」36Kr Japan  (2023年9月10日)
https://36kr.jp/246552/

織田信長など生成AIで活用できるプラットフォーム「altBRAIN」正式リリース

altBRAINのトップページパーソナルAIの開発を手掛けるオルツは、大規模言語モデル「LHTM-2」を基盤としたノーコード生成AIプラットフォーム「altBRAIN(オルツブレイン)」の正式サービス提供を開始すると発表した。

このプラットフォームでは、織田信長などの偉人や著名人のキャラクター、ゲーム攻略BRAIN、内科・小児科などの問診BRAINなど、多岐にわたるBRAINをノーコードで作成できる。オルツは2023年5月にα版のサービスを発表し、約20種類のBRAINを無料で提供していたが、今回の正式リリースに伴い、複数の有料プランも展開。

このサービスはLINE、Slack、DiscordなどのプラットフォームでBRAINを自動生成できる特徴を持ち、エンターテインメントから企業のエキスパートシステムやFAQシステムの構築まで、幅広い用途で利用可能。

「織田信長など生成AIで活用できるプラットフォーム「altBRAIN」正式リリース」TECH+(テックプラス)  (2023年9月6日)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20230906-2765834/

まとめ

AIに関連する最近の主なニュースについて紹介しました。定期的に更新予定ですので、情報のアップデートにぜひご活用ください。

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