最新のAI関連ニュースまとめ(2023.11.10)

公開日:2023-11-10 更新日:2024-03-07 by SEデザイン編集部

目次

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ここ最近、毎日のようにAIに関する新しい情報が飛び交っています。ジェネレーティブAIは、仕事面だけではなく、生活面でも大きなインパクトを与える可能性のある存在です。

この記事では、AIに関連する最新のニュースをまとめてお届けします。日々更新されているAI情報のアップデートに、ぜひご活用ください。

OpenAI、「ChatGPT-4 Turbo」を発表

OpenAI©skorzewiak/123RF.COM

OpenAIは、新しい基盤技術「ChatGPT-4 Turbo」を発表した。これは、2023年4月までのデータを学習したChatGPTのアップグレード版で、300ページを超える長文に答えることもでき、本の要約が可能になる。

この技術は、従来の「GPT-4」の16倍の情報量に対応し、一部の開発者には試作版が提供されている。また、利用料金を大幅に引き下げ、カスタマイズ機能や著作権侵害訴訟の費用立て替えサービスも提供する。現在、ChatGPTの週間利用者数は約1億人に達している。

「新型ChatGPT「4ターボ」発表…本1冊の要約、300ページ超の質問に回答可能」読売新聞オンライン  (2023年11月7日)
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231107-OYT1T50188/

OpenAI、カスタマイズ可能な「GPTs」サービスを開始

OpenAIは、開発者会議で新サービス「GPTs」を発表した。これにより、対話型AI「ChatGPT」をユーザーの目的に合わせてカスタマイズできるようになる。サム・アルトマンCEOは、コンピューターに任せたい作業を全て実行できる将来を示唆。

しかし、AIの安全性に関する課題には慎重に対応し、インタラクティブ機能を段階的に導入すると述べた。GPTsを利用すると、ChatGPTがAI代理店として機能し、飛行機の予約などを行うソフトウェアの作成と共有が可能になる。また、これらのソフトウェアを販売する「GPTストア」が今月中にオープン予定である。

「チャットGPTを目的別にカスタマイズ、オープンAIが新サービス開始へ」ロイター(2023年11月7日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ace29e1cf93ccbd253cbdb7bf9aa25279362d80

イーロン・マスク、Xで新対話AI「Grok」を提供開始

イーロン・マスクが新たに開発した対話型AI「Grok AI」を、SNSプラットフォーム「X(旧Twitter)の有料プランユーザーに提供すると発表した。このサービスは、月額16ドルの上位料金プラスプラン向けで、ChatGPTのように会話が可能であり、Xを通じて最新情報を検索できる。Grok AIは、質問に対して文章で回答し、ユーモアを交えた対話が特徴。

マスクはXとAIの統合を進め、Xの料金体系も新たに3段階に変更。プレミアムプラスプランのユーザーは、Grok AIのベータ版を先行して利用できる。また、マスクはAI開発企業「xAI(エックス・エーアイ)」を立ち上げ、ChatGPTに対抗する形でAI開発競争が加速していることを示唆している。

『イーロン・マスク氏、X有料プランで対話AI「Grok」』日本経済新聞  (2023年11月5日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN043SG0U3A101C2000000/

NTT、新言語モデル「tsuzumi」開発、2024年提供へ

NTTは、新しい大規模言語モデル「tsuzumi」を開発したと発表し、2024年3月に商用サービスとして提供開始する予定である。「tsuzumi」は軽量でありながら、世界トップレベルの日本語処理能力を持つとされている。このモデルは、6億パラメータの超軽量版と70億パラメータの軽量版の2種類があり、それぞれCPUや1GPUで高速に推論動作が可能で、コストを大幅に削減できる。

特に日本語処理においては、生成AIのベンチマーク「Rakuda」でGPT-3.5や他の国産モデルを上回る性能を示している。NTTは、tsuzumiを用いて、多言語やマルチモーダルへの対応を計画している。

「NTT、大規模言語モデル「tsuzumi」開発 24年3月に商用サービス提供へ」ITmedia NEWS  (2023年11月1日)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2311/01/news118.html

「GPT-4」は論文の査読ができるか?米大学の研究で検証

スタンフォード大学、ノースウェスタン大学、コーネル大学の研究者たちは、大規模言語モデル「GPT-4」が科学論文の査読を行えるかどうかを検証した。彼らは、GPT-4を用いて論文のPDFからフィードバックを生成するシステムを開発し、その有用性と信頼性を評価した。結果として、GPT-4によるフィードバックは人間の査読者のコメントと約30.85%一致し、2人の人間査読者間のコメントの重複率とほぼ同等であることが示された。

この研究は、科学論文の査読プロセスにおけるAIの役割を探るもので、論文の提出数の増加に伴い、高品質なフィードバックを提供する査読者を確保することが困難になっている現状に対する一つの解決策を示唆している。GPT-4は、Nature系列のジャーナルなどを学習し、専門家のフィードバックと比較して高い情報性を持つコメントを生成することができた。

「GPT-4は論文の査読ができるか? 米スタンフォード大らが検証 参加者の80%以上「AI査読は有益」」ITmedia NEWS  (2023年10月19日)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2310/19/news072.html

Uber、Waymoの自動運転タクシーの配車を開始

Googleの兄弟会社で自動運転技術を手掛けるWaymoは、自動運転技術を用いたタクシーサービスをUberアプリを通じて提供開始した。

このサービスはアリゾナ州の一部エリアで利用可能となり、ユーザーはUberアプリからWaymoの完全自動運転タクシーを呼び出せるようになった。
この動きは、自動運転車の実用化に向けた業界の努力を反映しており、将来的にはより多くの地域での展開が期待されている。

「Uber、Waymoの自動運転タクシーの配車を開始--アリゾナ州フェニックスで」CNET Japan  (2023年10月27日)
https://japan.cnet.com/article/35210816/

オルツ、高精度な軽量型大規模言語モデル「LHTM-OPT」を発表

オルツ社は、環境負荷を低減しつつ大規模モデルと同等の精度を持つ軽量型大規模言語モデル「LHTM-OPT(ラートム・オプト)」を開発した。このモデルは「知識蒸留」と呼ばれる技術を用いており、小規模GPUでも実行可能で、実用に最適化されている。日本語LLMの評価である「Rakuda」ベンチマークでは1152のスコアを記録し、国内最高レベルの評価を受けた。

「LHTM-OPT」は、金融や製薬などの専門分野でのファインチューニングが可能であり、GPUコストの節約にも寄与する。

「オルツ、軽量かつ高精度を実現した軽量型大規模言語モデル『LHTM-OPT』を発表」PR TIMES  (2023年10月19日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000111359.html

米国、AIリスク軽減のための大統領令に署名

バイデン米大統領は、AIが消費者や労働者、少数派、国家安全保障にもたらすリスクを軽減するための大統領令に署名した。この大統領令は、AI技術が公開される前に安全性の評価を義務付ける内容を含んでいる。これにより、AIの開発と利用における安全性が高まることが期待される。

「米、AIリスク軽減へ大統領令 公開前に安全評価義務付け」Reuters Japan  (2023年10月30日)
https://jp.reuters.com/article/tech-ai-usa-executive-order-biden-idJPKBN31U1OH

G7、「広島AIプロセス」で生成AIの開発者向け行動規範に合意

G7主要7か国は、生成AIの利用と規制に関する共通ルールを目指す「広島AIプロセス」において、開発者向けの行動規範と指針に合意した。この合意により、生成AIが作成したコンテンツを識別できる手段の開発と導入が求められている。

行動規範では、開発者はAIの能力と限界を明確にし、安全性を確保するために政府や市民との間で責任ある情報共有を行うことが必要とされている。広島AIプロセスは、今後も利用者や事業者のルール作りを進め、年内に結果を取りまとめる予定である。

『G7 「広島AIプロセス」で生成AIの開発者対象の行動規範と指針で合意』NHKニュース  (2023年10月30日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231030/k10014242471000.html

まとめ

AIに関連する最近の主なニュースについて紹介しました。定期的に更新予定ですので、情報のアップデートにぜひご活用ください。

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AI技術はこれからさらに発展していくと予測されているので、早い段階で基本的な活用方法を取り入れておくことが大切です。

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