最新のAI関連ニュースまとめ(2023.12.22)

公開日:2023-12-22 更新日:2024-03-07 by SEデザイン編集部

目次

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ここ最近、毎日のようにAIに関する新しい情報が飛び交っています。ジェネレーティブAIは、仕事面だけではなく、生活面でも大きなインパクトを与える可能性のある存在です。

この記事では、AIに関連する最新のニュースをまとめてお届けします。日々更新されているAI情報のアップデートに、ぜひご活用ください。

NEC、動画から説明文章を自動生成する技術を開発

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出典:NEC

NECは、大規模言語モデル(LLM)と映像認識AIを組み合わせた新技術を開発した。この技術は、長時間の動画からユーザーの目的に応じた短縮動画と説明文章を自動生成する。

例えば、ドライブレコーダーの動画から事故の状況や経緯を説明する文章と短縮動画を生成し、事故調査報告書を自動作成することが可能だ。

この技術は、映像認識AIが動画のシーンを個別に認識し、LLMがそれを分析することで、効率的に目的のシーンを見つけ出す。また、LLMを特定分野の映像でファインチューニングすることで、専門家レベルの報告書を生成できる。NECは2024年3月にこの技術の試用版を提供する予定。

「NEC、映像認識AI×LLMにより、動画から説明文章を自動生成する技術を、世界で初めて開発」  NEC(2023年12月5日)
https://jpn.nec.com/press/202312/20231205_01.html

Meta、多言語音声翻訳技術「Seamless Communication」を公開

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出典:Meta

Metaは、言語間コミュニケーションの障壁を解消するAIモデル群「Seamless Communication」を公開した。この技術は、異なる言語間での表現豊かなコミュニケーションをリアルタイムで可能にする。主要なモデルには「SeamlessM4T v2」、「SeamlessExpressive」、「SeamlessStreaming」が含まれる。

「SeamlessM4T v2」は多言語・マルチタスクの基礎モデルで、音声とテキストの翻訳・トランスクリプションを行う。
「SeamlessExpressive」は話者の感情的なトーンや音声の複雑さを保持することを目指す。
「SeamlessStreaming」は約2秒の遅延で翻訳を提供し、多言語に対応している。これらのモデルは、安全で責任あるAIの進展を目指して開発された。

「Meta「Seamless Communifation」一般公開 話者のトーンを保ちつつ、リアルタイムで多言語音声翻訳」Ledge.ai  (2023年12月17日)
https://ledge.ai/articles/meta_seamless_communication

Bard、日本語でもGmailやYouTubeと連携可能に

Googleは、生成AIチャット「Bard」の日本語での機能拡張を発表した。これにより、GmailやYouTube、Googleマップなどとの連携が可能になる。例えば、Gmailのデータを基にした質問への回答や、Googleマップでの道案内、YouTube動画の表示がBardを通じて行えるようになった。

Googleは、Bardによって参照されるGmailやGoogleドライブのデータが人間のレビュー担当者に表示されることはないと明言している。これにより、プライバシー保護と同時に、より便利な情報アクセスが実現される。

『Googleの生成AI「Bard」、日本語でもGmailやYouTube、Googleマップと連携可能に』ITmedia NEWS  (2023年12月19日)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2312/19/news168.html

Microsoft Copilot、音楽生成AI「Suno AI」のプラグインで作詞作曲が可能に

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出典:IT media

Microsoftは、チャットボット「Copilot」のプラグインとして、音楽生成AI「Suno」を利用可能にした。このプラグインを使うことで、ユーザーはCopilotにテキストで曲のイメージを伝えるだけで、歌詞とメロディが生成される。

利用にはEdgeブラウザまたはChromeブラウザでMicrosoftアカウントにログインし、「Suno」をプラグインとして有効にする必要がある。この技術により、ユーザーは簡単にオリジナルの楽曲を作成できるようになる。

「Microsoft Copilot、音楽生成AI「Suno AI」のプラグインで作詞作曲が可能に」ITmedia NEWS  (2023年12月20日)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2312/20/news086.html

Apple、開発者向け機械学習フレームワーク「MLX」を公開

Appleは2023年12月、開発者向けのオープンソース機械学習フレームワーク「MLX」を発表した。このフレームワークはAppleのチップ上で動作し、機械学習アルゴリズムの開発や実装を容易にするためのライブラリやツールを提供する。

MLXの発表は、AI分野での急速な進展に対応しようとするAppleの努力の一環とされている。Appleの機械学習研究者Awni Hannun氏によると、MLXはAppleシリコン向けに特別に設計された効率的な機械学習フレームワークである。

「AIの遅れ取り返せるか Appleが開発者向けフレームワーク「MXL」Geminiの裏でひっそりと公開」Ledge.ai  (2023年12月16日)
https://ledge.ai/articles/apple_released_mlx

Microsoft、軽量小型な言語モデル「Phi-2」をリリース

Microsoft Researchの機械学習基盤チームは、小規模言語モデル(SLM)「Phi」の最新版「Phi-2」をリリースした。Phi-2は27億パラメータを持ち、130億未満のパラメータを持つ基本言語モデルの中で最先端のパフォーマンスを実現している。

Phi-2は、常識推論と一般知識を教えるための特別に作成された合成データセットを含むトレーニングデータを使用している。また、13億パラメータのPhi-1.5の知識を27億パラメータのPhi-2に埋め込むことで、トレーニングの収束を加速し、パフォーマンスを向上させた。Phi-2はAzure AI Studioモデルカタログで提供されている。

「Microsoft、軽量小型な言語モデル「Phi-2」をリリース」CodeZine  (2023年12月12日)
https://codezine.jp/article/detail/18802

rinna、GPTを活用した日本語音声認識モデル「Nue ASR」を公開

rinna株式会社は、大規模言語モデルGPTを活用した日本語音声認識モデル「Nue ASR」を開発し、商用利用可能なライセンスで公開した。Nue ASRは、音声基盤モデルHuBERTとテキスト基盤モデルGPTを統合したモデルで、音声認識モデルの学習コストを軽減する。

このモデルは約19,000時間の日本語音声コーパスReazonSpeechコーパスを用いて学習されており、GPTの高速推論手法DeepSpeedを導入することでリアルタイムファクタを短縮できる。また、CSJの学習セットを用いたドメイン適応のファインチューニングにより、文字誤り率を大幅に改善。Nue ASRは、OpenAI WhisperシリーズやReazonSpeechモデルに匹敵する性能を達成している。

「rinna、大規模言語モデルGPTを活用した日本語音声認識モデル「Nue ASR」を公開」rinna株式会社  (2023年12月7日)
https://rinna.co.jp/news/2023/12/20231207.html

インテル、最新モバイルプロセッサ「Core Ultra」を発表

インテルは「AI Everywhere」イベントで、新しいモバイルプロセッサ「Intel® Core™ Ultra」を発表した。このプロセッサは、電力効率、計算とグラフィックス性能、AI PC体験をモバイルプラットフォームやエッジに提供する。

Intel Core Ultraは、前世代より2.5倍の電力効率を実現し、専用AIアクセラレーション機能を備えている。300以上のAI加速機能を持ち、競合他社より11%高いマルチスレッドパフォーマンスを提供する。Michelle Johnston Holthaus氏は、2028年までにAI PCはPC市場の80%を占めると予測している。新しいIntel Core Ultraモバイルプロセッサは、Dell、Dynabook、Google Chomebook、Microsoft Surfaceなどのパートナーからの230台以上のAI PCに搭載される。

『インテル、最新モバイルプロセッサ「Core Ultra」発表 「AI PCは、2028年までにPC市場の80%」』Ledge.ai  (2023年12月19日)
https://ledge.ai/articles/intel_core_ultra

旭化成、生成AIを本格導入し業務効率化へ

旭化成は、生成AIを本格的に導入することを発表した。2024年1月から、社内の説明資料作成などにAIを活用し、業務の時間短縮と生産性向上を目指す。すでに、顧客との書類やり取り時間を大幅に短縮する成果を上げている。

さらに、DXにより、2023年3月期には28億円の営業増益効果を達成。2024年3月期も前期を上回る増益を見込んでいる。また、デジタルプロ人材を2025年3月期までに2500人に増やす計画も発表された。

「旭化成、生成AIを本格導入 作業効率化で増益期待」日本経済新聞  (2023年12月7日)
https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?n_m_code=024&ng=DGXZQOUC075SL0X01C23A2000000

まとめ

AIに関連する最近の主なニュースについて紹介しました。定期的に更新予定ですので、情報のアップデートにぜひご活用ください。

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AI技術はこれからさらに発展していくと予測されているので、早い段階で基本的な活用方法を取り入れておくことが大切です。

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