昨今のAI技術の進歩は著しく、文章生成や画像生成、動画生成など、さまざまなシーンで活用されています。「D-ID」はAI技術を活用した動画生成サービスであり、画期的なAIツールとして注目されています。
本記事では、D-IDの料金プランや活用するメリットについて詳しく解説します。D-IDの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
D-IDとは?【アバターを喋らせることができるAIツール】
はじめに、D-IDの特徴と使われている技術について解説します。
D-IDとは
D-IDとは、AIがアバターを自動で作成し、作成したAIアバターを喋らせることができる画期的なAIツールです。イスラエルのD-ID社という企業によって開発されました。D-IDでは、以下の流れでアバターを作れます。
- 顔の画像やイラストをアップロードする
- アップロードした画像やイラストをもとにAIがリアルなアバターを生成する
- 生成したアバターに対し、特定のセリフを喋らせたり、文章を読ませたりする
D-IDのアバターは多言語対応となっており、日本語でも利用できます。
D-IDで使われている技術
D-IDではさまざまな最新技術が搭載されていますが、基盤となっているのが以下の3つです。
- D-ID社独自のディープラーニング
- GPT-3を活用したテキスト生成技術
- テキストから画像を生成できるAI
これらの技術があることで、アバターの顔を自動生成したり、生成したアバターにテキストを読ませたりといった作業ができます。
D-IDの料金プラン
D-IDは、Trial・Lite・Pro・Advanced・Enterpriseの5つの料金プランが用意されています。各プランの料金は、下記のとおりです。
プラン名 |
Trial |
Lite |
Pro |
Advanced |
Enterprise |
月額料金 |
0ドル |
4.7ドル |
16ドル |
108ドル |
問い合わせが必要 |
目的 |
個人利用 |
個人利用 |
商用利用 |
商用利用 |
商用利用 |
5つのプランのうちPro・Advanced・Enterpreseは個人利用を目的としたプランとなっており、商用利用はできません。商用利用を検討する場合は、Pro以上のプランを選択する必要があります。
D-IDと連携できるサービス
D-IDは単体で利用できますが、ほかのサービスと連携することでより便利に利用できます。ここでは、D-IDと連携できるサービスを2つ紹介します。
D-ID×ChatGPT
一つ目が、D-IDとChatGPTを組み合わせた「Chat.D-ID」と呼ばれるサービスです。
Chat.D-IDはD-ID社が開発したサービスであり、生成したAIアバターとリアルタイムに会話を楽しめます。口の動きや音声、まばたきなどがリアルなため、人間と会話をしているような感覚を味わえるのが特徴です。
D-ID×Canva
D-IDとCanvaを組み合わせたのが「D-ID AI Presenters」と呼ばれるサービスです。D-ID AI Presentersでは、Canvaに保存している写真からAIアバターを簡単に生成できます。
さらに、人物画像をアップロードしてAIナレーターとして利用することも可能です。読み上げるテキストをアップロードし、読み上げのスタイル(ニュースキャスターやカスタマーサービス、アシスタントなど)を選択するだけで簡単にナレーション動画を作れます。
D-IDで動画を生成する2つのメリット
D-IDを活用するメリットは、以下の2つです。
- 動画作成の時間を大幅に短縮できる
- 人件費を削減できる
たとえばプロモーション動画を作成する際には、出演する人を決めたり、カメラマンやスタイリスト、動画編集者を雇ったりなど、さまざまな人件費がかかります。
D-IDで動画を作成することで最低限の出演者と作業者で済むため、人件費の削減につながるのです。さらに、画像をアップロードすればAIがすぐに動画を生成するため、動画を完成させるまでの時間も短縮することができます。
D-IDは、動画作成で予算をあまりかけられない企業や人手が足りていない企業などにおすすめです。
D-IDの始め方
この章では、実際にD-IDの始め方について解説します。
①まずは、右上のログインボタンをクリックします。
出典:D-ID
②ログイン方法を以下の4つの中から選択します。
- Googleアカウント連携
- LinkedInアカウント連携
- Appleアカウント連携
- メールアドレスの登録
④次に、本日の利用内容(アバターを作るのか、ビデオを作るのかなど)を選択します。
⑤利用の目的(マーケティングやコンテンツ作成など)を選択します。
上記のアンケートまで完了すれば、登録完了です。
D-IDの基本の使い方
登録が終わったら、実際にD-IDでアバターを動かしたりビデオを作成したりしましょう。
①まずは、メイン画面右上の「Create」ボタンをクリックします。
②「Video」と「Agent」のボタンがあるので、目的に合う方を選択します。(今回は「Video」をクリックしました。)
③アバターの中から、1人選びます。
④選んだアバターの表情や動きを選択します。
⑤左画面の「Script」にて、テキストを入力します。日本語での入力も可能です。(今回は簡単に「こんにちは、いい天気ですね。」としました。)
テキストの入力まで完了したら、右上の「Generate video」をクリックしてビデオを出力しましょう。実際に作成されたビデオはこちらです。
既存のアバターだけでなく、その他の画像からも動画の作成ができます。
D-IDの活用例
D-IDは、以下のようにさまざまな形で利用できます。
- バーチャル教師による講義動画の作成
- 社員や顧客への動画メッセージ
- バーチャルインフルエンサー
ほかにも、自社オリジナルのキャラクターを作成し、商品・サービスの宣伝をさせるといった活用も可能です。本物の人間が話しているかのようなリアルな映像を作成できるため、幅広いシーンで活用できるでしょう。
まとめ:D-IDを活用してクリエイティブな動画を作成しよう
今回は、D-IDの料金プランや活用するメリットについて解説しました。
D-IDの料金プランは、Trial・Lite・Pro・Advanced・Enterpriseの5つがあります。TrialとBuildは個人利用のプランであり、Pro・Advanced・Enterpriseは商用利用に対応しているプランです。
D-IDを利用すれば、動画を完成させるまでの時間を短縮したり、人件費を削減したりすることが可能です。ChatGPTやCanvaを組み合わせて利用することもできるので、興味がある方はぜひ試してください。
AI技術はこれからさらに発展していくと予測されているので、早い段階で基本的な活用方法を取り入れておくことが大切です。SEデザインでは、IT分野におけるBtoBマーケティング&セールス支援を行っており、35年以上の実績がございます。業務の効率化や顧客へのアプローチでお困りの際は、お気軽にSEデザインへご相談ください。