Napkin AIとは?利用するメリットや基本的な使い方を解説

更新日:2025-02-06 公開日:2025-02-06 by SEデザイン編集部

目次

プレゼンテーション資料などを作成する際は、文字だけでは伝わりにくいため、視覚的な要素を追加したくなるものです。しかし、グラフやフローチャート、構成図の作成は手間がかかり、難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

Napukin AI(ナプキンエーアイ)を使えば、視覚的に分かりやすい資料を簡単に作成できます。基本的な使い方を理解すれば、短時間で資料を作成できるようになり、作成者の負担を軽減できるでしょう。

本記事では、Napkin AIの基本的な使い方や利用するメリットについて解説します。利用する際の注意点も解説しますので、参考にしてください。

この記事のまとめ
  • Napkin AIは、高度なデザインスキルがなくても利用できます。
  • 図解を追加し、資料やドキュメントをより分かりやすく、理解しやすくできます。
  • 図解作成にかかる負担を大きく軽減できるため、業務全体のスピード向上にもつながります。

【図解生成AIツール】Napkin AIとは

NapkinAIの説明画像出典:Napkin AI

Napkin AIとは、ユーザーがテキストベースの指示を出すことで、さまざまなタイプの図解を生成できるAIツールのことです。デザインスキルや複雑なソフトウェアの操作は不要であり、簡単な操作で視覚的に分かりやすいコンテンツを作成できます。仕事で使うプレゼンテーション資料や報告書の作成やブログ記事の作成など、さまざまなシーンで利用できるのが特徴です。

たとえば「業務プロセスの流れを図にしたい」といった指示をテキストで出すだけで、AIがステップごとのフローチャートを作成します。複雑な内容を分かりやすく表現することで、読者や視聴者は内容を理解しやすくなります。コンテンツ作成の手間を軽減しつつ、効果的な情報発信を実現できるでしょう。

Napkin AIの特徴

Napkin AIの主な特徴は、下記の5つです。

  • デザイン知識がなくてもテキスト入力だけで図解を作成できる
  • 自由にカスタマイズできる
  • 直感的に操作できる
  • 日本語に対応している
  • マルチデバイスに対応している

それぞれの特徴を見ていきましょう。

デザイン知識がなくてもテキスト入力だけで図解を作成できる

Napkin AIを利用することで、デザインの専門知識がなくても、テキストを入力するだけで簡単に図解を作成できます。たとえば、以下のような図解を、AIが入力したテキストやキーワードを自動解析して自動生成します。

  • フローチャート(業務の流れや手順を視覚的に示す際に役立つ)
  • グラフ(数値データを視覚化するための棒グラフや円グラフ、折れ線グラフなど)
  • 構成図(組織の構造やプロジェクトの全体像を視覚的に表現できる)
  • マインドマップ(アイデアの整理や計画立案に役立つ)


「業務の流れをフローチャートで作りたい」「データをグラフで視覚化したい」といったニーズに応じて、AIが適したデザインを自動で選びます。

自由にカスタマイズできる

Napkin AIで生成した図解は、自分好みにカスタマイズできます。作成したビジュアルや図の中にあるテキストを、自分の好みやブランドイメージに合わせて調整できます。フォントや色、アイコン、接続線などの細部を編集できるため、コンテンツに独自性を加えられるのが魅力です。

たとえば、ビジネス向けの資料ではフォーマルなフォント、カジュアルなブログ記事では柔らかい印象のフォントなど、柔軟に変更できます。図解の背景色や文字色などもカスタマイズできるため、ブランドカラーに合わせて統一感を持たせられるでしょう。

直感的に操作できて使いやすい

Napkin AIは直感的に操作できるため、初心者でも使いやすいのが魅力です。複雑な操作や設定を覚える必要がなく、視覚的に分かりやすいコンテンツを作成できます。たとえば、フローチャートのブロックを移動したり、要素を追加したりといった操作をドラッグ&ドロップで簡単にすることが可能です。

図を選択し、クリップボードにコピーすることができるため、メインの資料にコピー&ペーストすることができる操作感も魅力です。

日本語に対応している

2024年9月から、Napkin AIは日本語テキストにも対応できるようになりました。日本語のテキストを入力するだけで簡単に図解を生成できるため、国内ユーザーはさらに使いやすくなったといえるでしょう。

日本語での指示に対応できるようになったことで、国内向けのプレゼンテーション資料やブログ記事、ビジネスレポートに適したイメージ図を素早く作成できます。

マルチデバイスに対応している

Napkin AIは、PCやスマートフォン、タブレットなど、さまざまなデバイスで利用できるのも特徴です。たとえば、オフィスでPCを使って資料を作成し、移動中にスマートフォンで資料を確認・編集するといった仕事の進め方が可能になります。

また、Napkin AIのリンク共有機能を活用すれば、作成した図解をリアルタイムでほかのメンバーと共有できます。リンク共有機能は、特にリモートワークや複数のメンバーと共同作業する場面で便利です。異なるデバイス間でも、資料の確認や意見交換をスムーズに行えるでしょう。

Napkin AIに登録する手順

続いて、Napkin AIの登録手順について解説します。登録を進める際は、下記の順番で操作しましょう。

まずはNapkin AIの公式サイトへアクセスし、右上の「Get Napkin Free」をクリックします。

NapkinAIを始める画面の画像サインアップページで「Sign in with Google」か「Sign in with email」をクリックします。今回は、Googleアカウントでサインインします。

Napkin AIでサインアップするページの画像Gmailのアドレスを選択したら、下記の画面に遷移しますので「次へ」をクリックしてください。

Napkin AIでGmailアドレスをクリックする画面の画像使用する目的や人数などのアンケートに回答したら「Submit」をクリックしましょう。

Napkin AIで使用する目的などを回答する画面の画像これで登録は完了です。

Napkin AIの基本的な使い方

次にNapkin AIの基本的な使い方について詳しく解説します。特に覚えておきたい基本操作は、下記の3つです。

  • 図解の作成
  • 文章・図解の編集
  • ダウンロード・完成したスライドの共有

基本的な使い方を理解すれば、作りたいコンテンツをスムーズに作成できます。ぜひ参考にしてください。

図解の作成

Napkin AIの公式サイトにアクセスし「Sign in」をクリックします。その後「By pasting my text content」または「By generating text using AI」を選択してください。

Napkin AIの「By pasting my text content」または「By generating text using AI」を選択する場面の画像「By pasting my text content」は、事前に作成した文章を用意している方に適しています。「By generating text using AI」は、図解・文章の両方を生成することが可能です。

そのため、文章を用意していない方に適しています。今回は「By generating text using AI」を選択して進めていきます。

まずはテキストボックスに文章(生成AIの社内活用促進について)を入れて「Continue」をクリックします。Napkin AIでテキストボックスにプロンプトを入力する画面の画像10秒程度でドキュメントが完成します。

Napkin AIで作成したドキュメントの画像テキストの右側にカーソルを合わせると、テキストのイメージに適した図が複数表示されます。

Napkin AIで出力されたイメージ画像Napkin AIではさまざまなタイプの図解を生成できるため、文章の内容に適した図解を選定しましょう。

Napkin AIで文章に適した図解を選定する画面の画像

文章・図解の編集

次に、文章・図解を編集する方法を説明します。Napkin AIでは、生成した図の色を自由に変更できます。

NapkinAIで生成した図の色を変更する画面の画像また、アイコンや文字の配置は、ドラッグ&ドロップで簡単に変えることが可能です。

NapkinAIでアイコンや文字の配置を変更する画面の画像テキストは、太字や下線、斜体に変えられます。

Napkin AIでテキストを太字や斜体に変える画面の画像

ダウンロード・完成したスライドの共有

作成した図をダウンロードする際は、下記の赤枠をクリックしてください。

Napkin AIで作成した図をダウンロードする画面の画像作成した図は、PDFやPNG、SVG形式などでダウンロードできます。形式を決めたら「Download」をクリックしてください。Napkin AIでダウンロード形式を指定する画面の画像完成したスライドを共有する場合は、右上にある「Share」をクリックします。

Napkin AIでスライドを共有する画面の画像次に「can view」をクリックし、共有者の権限を設定しましょう。下記の4つのどれかを選択します。

  • can view(閲覧のみ)
  • can comment(閲覧・コメント)
  • can edit(閲覧・編集)
  • can edit & share(閲覧・編集・共有)

続いて「Anyone with the link」から共有範囲を指定します。

Napkin AIの共有範囲を指定する画面の画像共有範囲は、下記のどちらかを選択できます。

  • Anyone with the link(リンクを知っていれば誰でも開くことが可能)
  • Only People with access can open the link(アクセス権限がある人のみがリンクを開ける)

最後に「Download PDF」か「Copy Link」をクリックしましょう。

Napkin AIの活用例

ビジネスでNapkin AIを活用する主な方法は下記の3つです。

  • プレゼンテーションで使う資料の作成
  • ブログの作成
  • 社内ドキュメントの作成

それぞれの活用例について詳しく解説します。

プレゼンテーションで使う資料の作成

Napkin AIでは、プレゼンテーション資料にインパクトのある図解を簡単に追加できます。たとえば、新しいマーケティング戦略を提案する際に、戦略の全体像を示すフローチャートやピラミッドチャートの追加が可能です。一目で理解できる図解を追加することで、プレゼンテーションの説得力を高められます。

Napkin AIは、売り上げデータや顧客の購買動向など、数値を視覚化して示す際にも役立ちます。AIが生成したグラフや表を追加することで、数字のトレンドやパターンを分かりやすく伝えることが可能です。企業の誰もが理解しておきたい重要なデータを分かりやすく、効果的に伝えられるでしょう。

ブログの作成

Napkin AIで構成図グラフなどを追加すれば、読者やフォロワーに分かりやすく情報を伝えられます。ブログ記事だけでなく、SNSの投稿などでも活用できるでしょう。

たとえば、マーケティング戦略を紹介する記事であれば、Napkin AIで戦略の流れを示すフローチャートを作成します。視覚的にフローチャートを追加することで、読者が内容をすぐに把握できるでしょう。また、図解を加えることで、文章だけで説明するよりも理解しやすくなるため、読者にとって親しみやすい記事になります。

SNSの場合は、視覚的にインパクトがある投稿の方がフォロワーの注目を集めやすい傾向があります。たとえば、最新のデータやトレンド情報をシンプルなグラフにまとめてSNSに投稿することで、内容を分かりやすく伝えられます。フォロワーの関心を集めることにもつながるでしょう。

社内ドキュメントの作成

社内ドキュメントを作成する際は、業務プロセスやITシステムの構成など、複雑な内容を入れなければいけないケースがあります。Napkin AIを使えば、イメージしやすい図を追加し、難しい内容を分かりやすく伝えられるのです

たとえば、複雑な作業手順や操作手順が必要な場合、Napkin AIを活用してマニュアルやガイドライン内の図解を作成するとよいでしょう。分かりやすいビジュアルを加えることで、業務手順をすぐに理解できます。新しいチームメンバーや他部署とも円滑に情報共有ができます。

Napkin AIを利用するメリット

159673448_m_normal_none (1) (1)Napkin AIを利用する主なメリットは下記の3つです。

  • 図解作成の負担軽減につながる
  • 業務全体のスピードを高められる
  • コスト削減につながる

それぞれのメリットについて解説します。

図解作成の負担軽減につながる

Napkin AIは、シンプルで分かりやすいデザイン設計がされているため、操作に慣れるまでほとんど時間がかかりません。難しい操作を覚える必要がなく、ツールに不慣れな社員でも手軽に図解を作成できます。導入することで、図解作成にかかる負担を大幅に軽減できます。煩わしいデザイン作業が減り、社員はストレスを感じずにツールを活用できるでしょう。

Napkin AIを使えば視覚的に分かりやすい資料を短時間で作成できるため、作業効率も大幅に向上します。効果的な情報共有や資料作成が可能になり、社内のコミュニケーションも円滑になるでしょう。

業務全体のスピードを高められる

Napkin AIは、入力されたテキストを瞬時に解析し、図解を自動で生成します。複雑な情報を迅速に整理でき、思いついたアイデアがあればすぐに図解に落とし込むことが可能です。意思決定を迅速に行えるため、業務全体のスピードを高められるでしょう。

さらに、会議のアイデアを可視化したり、複雑なデータをグラフ化して整理したり、さまざまな方法で活用できるのも特徴です。

コスト削減につながる

複雑な図解やデザインが必要で外部のデザイナーに依頼する場合は、時間と費用がかかってしまいます。Napkin AIを使えば、社内で手軽に高品質な図解を作成できるため、外部委託が不要になり、経費を抑えられるでしょう

さらに、仕事で使う資料や企画書を迅速に作成・提出できます。スピーディーな資料作成によって意思決定も早くなり、企業全体の競争力を強化できるでしょう。またコスト削減によって浮いた予算を、他の成長戦略やプロジェクトにリソースを費やすことも可能です。Napkin AIは、企業の長期的な成長にも寄与します。

Napkin AIの料金

Napkin AIの料金はプランによって異なります。料金プランはStarterとProfessional、Enterpriseの3つです。各プランの料金をまとめましたので、ご覧ください。

プラン名

Starter

Professional

Enterprise

対象

個人・小規模チーム

本格的に使う方向け

大規模なチーム・組織向け

料金

無料

ベータ版は無料

近日公開予定

利用できる機能

・編集ツールへのアクセス


・最大3枚まで作成可能


・デイモード(明るいデザイン)のみ利用可能


・コミュニティーサポートを利用可能

・Starterで使える全ての機能


・デイ&ナイトモード利用可能


・作成数が無制限


・優先メールサポート

・Professionalで使える全ての機能


・カラーパレットのカスタマイズ


・専門家チームによるサポート


・新機能、アップデートされた機能を早期に利用できる


・チームに合わせたトレーニングセッション

参照元:Napkin AI

Professionalのプランはベータ版として提供されているため、無料で利用することが可能です(2024年11月時点)。

Napkin AIを利用する際の注意点

Napkin AIは非常に便利なツールですが、利用する際は下記の2点に注意しましょう。

  • ユーザーの意図と異なる図解が作成されるケースがある
  • 商用利用可能だが、生成アイコンやイラスト単体の販売は禁止されている

ここでは、Napkin AIを利用する際の注意点について解説します。

ユーザーの意図と異なる図解が作成されるケースがある

Napkin AIは、入力されたテキストを解析して図解を自動生成しますが、ユーザーの意図を100%理解することはできません。そのため、常に期待通りの図解が作成されるわけではないことを認識しておく必要があります

特に抽象的な概念や複雑な関係性を表現する場合、AIがその意図を十分に解釈できず、意図とずれた図解が生成されるケースがあります。意図した表現がうまく反映されていない場合は、AIが生成した図解を基に手動で修正を加えましょう。

入力内容をより具体的にすることで、意図に近い図解を生成してもらう可能性が高くなります。

商用利用可能だが、生成アイコンやイラスト単体の販売は禁止されている

Napkin AIで生成されたコンテンツは、商用利用が可能です。たとえば、プレゼンテーション資料やSNS投稿、Webサイトのコンテンツなどで使用できます。

しかし生成されるアイコンやイラストは、Napkin AIが独自に作成したものとなっています。著作権を保持しているのはNapkin AIということになるため、アイコンやイラストを単体で販売できないのです。ほかの画像生成AIと比べて著作権侵害のリスクは少ないものの、Napkin AIを利用する際はガイドラインに沿った適切な利用が重要です。

Napkin AIを導入して見やすい資料を作成しよう

今回は、NapkinAIの基本的な操作や利用するメリット、注意点について解説しました。Napkin AIでは、理解しやすい図解やグラフなどを追加し、分かりやすい資料を作成できます。生成した図解は手動で修正できるため、オリジナルのコンテンツとして仕上げられる点も魅力です。

プレゼンテーション資料やドキュメントをより見やすくしたい、分かりやすくしたいと考えている方は、導入を検討してみてください。

この記事のまとめ

  • Napkin AIは、高度なデザインスキルがなくても利用できます。
  • 図解を追加し、資料やドキュメントをより分かりやすく、理解しやすくできます。
  • 図解作成にかかる負担を大きく軽減できるため、業務全体のスピード向上にもつながります。

SEデザインでは、コンテンツマーケティング支援サービスを中心に、「AI導入コンサルティング」サービスも提供しております。「AIを活用して記事制作を内製したい」「業務効率化に生成AIを活用したい」などとお考えの際は、お気軽にご相談ください。

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