CAASSAとは?AIによるデータ活用でマーケティング施策の最適化を図る

公開日:2021-10-05 更新日:2024-02-26 by SEデザイン編集部

目次

102765809_l近年、IT技術の発達により大量のデータが入手できるようになりました。その一方で、多くの企業がデータを活用しきれていないのも事実です。そこで役立つのが「CAASSA」です。この記事では、AIを使って大量のデータを分析し、企業のマーケティング活動に活かすことができるサービス「CAASSA」について、活用事例を交えて解説します。

CAASSAとは

まず、CAASSAの概要について、サービス提供の背景も踏まえて紹介します。

サービスの概要

CAASSA(Cloud AI Analytics Structuring and Strategy Automation)は、データアーティスト株式会社が提供するマーケティング支援サービスです。同社は、AI(人工知能)を活用したサービスを強みとしており、CAASSAにもAIの技術が活かされています。

「Cloud AI Analytics Structuring and Strategy Automation」とは、「クラウドのAI分析構築と戦略の自動化」を意味します。つまりCAASSAは、AIがデータ分析を行い、その結果をもとに自動的に戦略を立てるマーケティングツールということです。

また、CAASSAはDX(デジタルトランスフォーメーション)の支援サービスでもあります。DXとは、IT技術を生活へ浸透させ人々の生活をより良くしていこうという概念のことを指します。近年、さまざまな分野においてDXが進められていますが、その中でもCAASSAはマーケティング領域でのDX支援サービスという位置付けにあります。

CAASSA提供の背景

CAASSA提供の背景には、日本の企業におけるDX導入の遅れがあります。アメリカやヨーロッパは日本と比較してDXが進んでおり、DXを実現できない企業は国際競争に取り残されていくことが懸念されています。

2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」では、2025年までにDXを実現できなければ最大12兆円の損失が出ると予想されています。この問題を「2025年の崖」と呼びます。

DXが進まない要因はさまざまありますが、大きな要因の1つとして、社内でDXを推進できる人材が不足していることが挙げられます。適切かつ迅速にDXを進めるには、ITやテクノロジーに精通し、マネジメント力やリーダーシップを発揮できる人材が必要です。

その課題を解決する手段のひとつとして提供されているのがCAASSAです。CAASSAは、前述のAIによる分析機能はもちろん、DXを推進するための基盤構築のサポートやAI人材を育てるためのプログラムが充実しています。

CAASSAでできること

CAASSAでできることは、主に4つあります。

(画像出典:データアーティスト株式会社Webサイト

1.データアナリティクス

データアナリティクスとは、データをもとにすべての顧客に最適な提案を導き出す技術です。たとえば、顧客の購入履歴に基づいて類似の商品を提案することで、リピート率の向上などに活用できます。

2.データ可視化

社内のデータをダッシュボードで見やすく共有することが可能です。目的に合わせてデザインを変更でき、企業の特性に合わせたオーダーメイドのダッシュボードを作成できることがポイントです。

3.DX推進の基盤構築

企業においてDXを推進するには、チーム連携やプロジェクト体制を整えることが必要です。CAASSAを導入することで、組織の状況に合わせたDX推進の提案とサポートを受けることができます。

4.データ教育

CAASSAでは、データ活用が企業文化として浸透するよう、社内向けの教育カリキュラムも用意しています。目的や立場に合わせた講座や研修の開催が可能です。

このようにCAASSAは、売上に直結するデータの活用から長期的な計画に基づく体制構築や教育まで、マーケティングにおけるDXをフルサポートするサービスです。

背景にあるAIの仕組みを解説

前述のように、CASSAではAIを活用しています。ここでは、AIとはそもそもどういう機能があるかを踏まえた上で、CAASSAの提供する機能にAIがどのように活用されているかを解説します。

 AIの特徴

AIには、主に2つの能力があります。

1つめは、自律的に作業を実行する能力です。システムが何かを認識する際、以前は人間が詳細を指定しなければ機能しませんでした。しかし、2010年代から「ディープラーニング」と呼ばれる技術が普及して以来、システムが自分で学習できるようになりました。

たとえば、システムに車を認識させるとします。以前は「4つの車輪がある、前面にライトがある」などの車の特徴を覚えさせる必要がありました。しかし、ディープラーニングを活用すれば、大量の車の画像をインプットすることでAIが自動的に車の特徴を理解し、新しい車の写真を見せた時に車であることを認識できるようになったのです。

2つめは、経験から学びパフォーマンスを向上させる能力です。AIは、過去に蓄積した大量のデータから答えを導くことを得意としています。

たとえば、ECサイトで買い物をすると「この商品を購入したお客様はこちらの商品も購入しています」「あなたにおすすめの商品」などの形で、ユーザーが興味を持ちそうな商品を自動的に表示します。これは、AIがユーザーの購入履歴を学習し、同じような商品を購入しているユーザーのデータと照らし合わせて自動で予測しています。また、ユーザーが買い物をするほど予測の精度も高まります。

CAASSAにおけるAIの活用

ここまで解説したAIの特徴が、CAASSAの顧客データ分析や、ターゲット顧客に合わせた訴求というサービスに活用されています。

たとえば、過去に蓄積した顧客データをAIに読み込ませ、「高額商品を購入する顧客の特徴」「リピートする可能性が高い顧客の特徴」といった傾向を自動的に洗い出すことができます。これによって、「リピート見込みの高い顧客にアプローチする」などのマーケティング施策を検討できるようになるでしょう。AIの解析結果をもとに、マーケターが新しい施策の立案に多くの時間を使えれば、マーケティングを効率化することができます。

CAASSAの活用事例

最後に、CAASSAを導入した企業の活用事例を紹介します。

大手金融系企業:高精度の広告ターゲティングで月間1億円のコスト削減

(画像出典:データアーティスト株式会社Webサイト

VIPカード申請数の伸び悩みに対して、CAASSAのデータ分析を活用して顧客獲得単価を引き下げた事例です。CAASSA独自の分析方法により、VIPカードに関心が高い顧客層を高精度で特定し、WEB広告のターゲティングを細分化しました。その結果、広告の無駄打ちが削減され、月間1億円程の広告費削減に成功しました。

住宅建材メーカー:営業メールを改善し返信率が1.5倍に上昇

(画像出典:データアーティスト株式会社Webサイト

リフォームの営業活動の中で、最初に顧客に送るメールの改善に取り組んだ事例です。過去のデータから、性別や年齢別のニーズや傾向を分析し、結果をもとにメールの訴求ポイントを変更しました。その結果、従来の一律の一斉送信メールに比べ、メールの返信率が1.5倍に上昇しました。

大手ポータルサイト運営企業:ペルソナ生成の自動化でサイト満足度向上に貢献

(画像出典:データアーティスト株式会社Webサイト

大手ポータルサイトでも、サイトの訪問者の興味関心を把握したことで、個々人の興味に合わせた広告配信を実現できました。興味のあるカテゴリをユーザーごとに分析し、さらに外部サイトのデータも紐づけることで、サイト訪問者の代表的な人物像(ペルソナ)を洗い出すことに成功しました。

まとめ

今回は、CAASSAのAIデータ分析について解説しました。CAASSAは、データを分析するだけではなく、企業に合わせたダッシュボードの作成やAIに関する講座開催など、AI、データ活用を長期的に実行するサポートが整っています。

データは蓄積されているものの分析をする時間がない、ターゲット顧客に合わせた提案を作ることで顧客単価アップにつなげていきたい、といった課題を持つ企業のマーケティング担当者は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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