AIで通販サイトでの顧客体験を向上させるZETA CXシリーズとは

公開日:2021-12-12 更新日:2024-02-26 by SEデザイン編集部

目次

通販サイトを円滑に運営するためにはさまざまな機能が必要です。ZETA株式会社(以下、ZETA社)が提供する「ZETA CXシリーズ」は、検索エンジンやレビュー、クチコミエンジン、レコメンドエンジンなど、通販サイトに必要な機能を簡単に実装できるサービスです。この記事では、ZETA CXシリーズの概要や導入事例、サービスに活用されているAI技術についてご紹介します。

ZETAとは

まず、ZETA社の概要と、同社が提供するサービスについてご紹介します。

会社概要

ZETA社は、通販サイトなどにおけるユーザーの購買体験、CX(カスタマーエクスペリエンス)を最適化するためのさまざまなサービスを提供している企業です。第15期にあたる2020年6月~2021年5月の通期売上高は、5期連続で過去最高を更新しており、順調に事業を拡大しています。同社は、Data Artist社の「日本のAI企業一覧【2021年版】」にも取り上げられており、大きな注目を集めている企業です。

ZETA CXシリーズでできること

ZETA社では、通販事業を展開する企業向けに開発された「ZETA CXシリーズ」の中で、6つのサービスを提供しています。各企業の通販事業に応じた柔軟なカスタマイズが可能なこれらのサービスによって、ユーザー体験は大きく改善されます。

それでは、以下でZETA CXシリーズの6つのサービスをご紹介しましょう。

(画像出典:ZETA CXシリーズWebサイト

ZETA SEARCH

ZETA SEARCH」は、ECサイト内の検索エンジンです。商品検索をはじめとする多くの機能を提供しており、文字を入力するとワードを自動的に予測するサジェスト機能なども実装されています。その他にも、タイプミス時に正しいワードを予測して提案することも可能です。

ZETA VOICE

ZETA VOICE」は、レビュー・クチコミ・Q&Aエンジンです。商品レビューを見やすく、投稿しやすくするための機能が備わっています。

ZETA CLICK

OMO・DXソリューションを提供するのが「ZETA CLICK」です。 OMOとは、Online Merges with Offlineの略称で、オンライン(通販サイト)とオフライン(店舗)でのマーケティングを融合し、相乗効果を生むための施策です。DXは、デジタルトランスフォーメーションの略称で、企業の事業や人々の生活にデジタルを活用していくことです。

OMOやDXの分かりやすい事例として、QRコードがあります。店舗に設置したQRコードを読み取ると、アプリや通販サイトに遷移し、その商品に関する情報を受け取ることが可能です。このような施策を取り入れることで、店舗と通販サイトを横断した体験をユーザーに提供できるようになります。

ZETA RECOMMEND

レコメンドエンジンである「ZETA RECOMMEND」は、通販サイトの運用をレコメンド機能によって強化します。「この商品を買った人はこんなものも買っています」といった提案など、ユーザーの閲覧履歴や購入履歴に基づいて自動的に商品を提案します。

ZETA AD

広告最適化エンジンが「ZETA AD」です。通販サイト内でのユーザーの検索行動、閲覧履歴などを元に、SNSやWebサイト上に広告を配信できます。たとえば、商品閲覧後に購買に至らなかったユーザーに対して商品を再提案し、サイトへの再訪などに繋げます。

ZETA DMP

ZETA DMP」は予測・パーソナライズソリューションで、ZETA CXシリーズを効果的に活用するためのオプションです。DMPはデータマネジメントプラットフォームの略称で、DMPを利用すると、自社の通販サイトだけでは得られない外部のデータを収集・分析することができます。

なお、DMPについては「顧客情報をマーケティングに活かすBIG MININGとは? 」を参照ください。

次に、これらのサービスに活用されているAI技術について解説します。

背景にあるAIの仕組みを解説

ZETA CXシリーズでは、「機械学習」と「ディープラーニング」といったAI技術が活用されています。

機械学習とは、コンピュータに大量のデータを与えてパターンを学習させ、パターンに基づく予測ができるようにすることを目的としています。機械学習には、主に「教師あり学習」と「教師なし学習」の2つの方法があります。「教師あり学習」は、正解のラベルをつけてデータを学習させる方法で、機械学習全体の約7割が「教師あり学習」だと言われています。「教師なし学習」では、ラベルがない状態でデータを学習させます。

ディープラーニングは機械学習の手法のひとつで、機械学習を効率化させるための技術です。従来、機械学習では学習させたい内容のパターンを人間が作成し、データを与える必要がありましたが、ディープラーニングを使うと、データの特徴やパターンをコンピュータが自動で学習するので、人間の作業負担を減らすことができます。

前述の通り、ZETA CXシリーズの「ZETA SEARCH」では、ユーザーが入力したキーワードを元にコンピュータが入力候補ワードや関連ワードなどを提示するサジェスト機能があります。これは、これまで通販サイトを利用したユーザーが入力したキーワードのデータをコンピュータに付与し、そのデータを機械学習やディープラーニングによって学習することで予測しているのです。

また、レコメンド機能にもAIの仕組みが活用されています。ユーザーの属性や購入データを大量に学習させることで、さまざまなユーザーの購買行動の特徴やパターンをコンピュータが認識し、予測しています。

活用事例

ZETA社のサービスを活用する企業の導入事例を見ていきましょう。

株式会社BEAMS

(画像出典:BEAMS Webサイト

株式会社BEAMSは、衣料品や雑貨を中心としたセレクトショップです。同社が運営する「ビームス公式サイト」ではZETA SEARCHを利用し、ハッシュタグでの絞り込みやスタッフ名での絞り込みなど、絞り込み検索の機能を強化しています。検索画面では、身長や色での検索が可能になっており、自分に似合う服が探しやすくなっています。

株式会社ニトリ

(画像出典:株式会社ニトリWebサイト

株式会社ニトリが運営する公式通販サイト「ニトリネット」では、ZETA SEARCHとZETA VOICEを導入しています。ZETA VOICEの口コミの機能やQ&A機能によって、ユーザーが投稿した質問に対してスタッフが回答し、Q&Aを閲覧したユーザーは「参考になった」ボタンを押すことができます。これらの機能により、購入前の不安を払拭することに成功しました。

株式会社イトーヨーカ堂

(画像出典:株式会社イトーヨーカ堂Webサイト

株式会社イトーヨーカ堂が運営する「イトーヨーカドーネットスーパー」では、ZETA SEARCHとZETA RECOMMENDを導入しています。同サービスのレコメンド機能により、ユーザーの「ついで買い」を促したり、同世代の他のユーザーが購入した商品を表示したりして、売上向上につなげています。

まとめ

ZETA社では、通販サイトにおけるユーザー体験向上を目的として、ZETA CXシリーズの6つのサービスを提供しています。必要に応じてサービスのカスタマイズも可能なので、通販サイトのパフォーマンスを改善したいと考えている企業の担当者は、検討してみることをおすすめします。

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