サイテーションとは?SEO効果やMEOへの影響、獲得方法を紹介

公開日:2022-06-13 更新日:2022-06-13 by SEデザイン編集部

目次

サイテーション1サイテーションとは、Webで引用された企業名、住所、連絡先などの情報です。従来、SEO対策といえば、自社サイトへのリンクの数ばかりが重視されていました。しかし、近年ではリンクなしの企業情報(サイテーション)もSEOやMEOに効果があるといわれています。
本記事では、サイテーションの意味や効果、獲得方法について解説します。

サイテーションとは

サイテーション(Citation)とは、「引用」や「言及」を意味する言葉です。SEO用語としてのサイテーションは、アンカー要素(a要素)のリンクではなく、他サイトからの引用や言及のことを指します。

サイテーションは被リンクと同様に、検索エンジンにおいてSEOの評価に影響するとされる指標の一つです。
Googleの検索エンジンにおいて「サイテーション」として識別されるおもな要素は次のものが挙げられます。

  •  名称(企業名、店舗名、サイト名、サービス名など)
  •  住所や電話番号などの連絡先情報
  •  非a要素のテキスト状のURL

被リンクとの違い

先述のように、サイテーションはSEO効果があるという点では「被リンク」と同様です。しかし、そもそも被リンクとはどのような情報を指し、サイテーションはそれとどのような点が異なるのでしょうか。

まず、被リンクとは、外部サイトに自社サイトのURLが貼られることを意味します。外部サイトに自社サイトへのリンクが貼られる状況としては、たとえばある商品やサービスについてのおすすめ記事などで自社商品が言及されたあと、その商品情報の大本であるWebページのURLを記載されるなどの例が挙げられます。

しかし、商品やサービスについて言及こそされたものの、そのWebサイトへのリンクが設置されないような場合もあります。たとえば、SNSなどで「A社のブログ記事は面白い」というように、テキストだけで述べられているような状況です。

サイテーションとは、このようにリンクこそ貼られていないものの、自社のサイトや商品・サービス情報などについての引用・言及がなされることを意味します。

サイテーションのSEO効果

検索エンジンで上位表示を狙うためには、どれほど多くの被リンクを受けるかということが重要な要素です。それに加えて近年では、検索エンジン技術の高度化やSNSを通した気軽な情報発信の増加などの影響を受け、サイテーションもSEOに効果を与えるようになってきています。

とはいえ実のところ、サイテーションのSEO効果が被リンクと比べてどれほど影響が大きいのかについて、Googleからの明確な発表はありません。検索エンジンの認識のしやすさという観点から、被リンクの方が依然として影響力が高いと見るのが妥当でしょう。

しかし、検索エンジンで上位表示すべきなのは、原則的には「多くのユーザーが求める情報」です。それゆえ、たとえ被リンクが少なくても話題になっているトピックがあるとすれば、GoogleがそうしたWebサイトへのアクセスを優先的に配慮するようなアルゴリズムを検索エンジンに組み入れることは自然なことといえます。

そのため被リンク数だけを見るのではなく、サイテーションにも視野を広げてSEOマーケティングを行っていくことが重要なのです。

サイテーションのMEOへの影響

サイテーションは、Googleマップにおけるローカル検索で自社の情報がどれほど位に表示されるか(MEO)にも影響を与えるといわれています。MEOとは、「Map Engine Optimization」の略で、Google mapにおけるマップ検索エンジンの最適化を意味します。

近年ではお店選びなどで迷った際に、「池袋 カフェ」というようにGoogleマップで付近の店舗を探すことが当たり前になりました。このマップ検索(ローカル検索)で上位表示されればされるほど、そのお店は多くのユーザーから認知されるため、大きな集客効果が見込めます。
そこで、ユーザーがマップ検索した際に自社の店舗を位表示させるためのマーケティング施策が必要となりました。それがMEO対策です。

実在の個々の店舗の情報についてWebで被リンクがなされることは、それほど多くありません。それゆえ、MEO対策をする際には、サイテーションの重要度がさらに増していると考えられます。

サイテーションを獲得する5つのポイント

サイテーション2

上記のように、サイテーションはSEOやMEOに無視できない影響を与えるといわれています。
では、企業はサイテーションを獲得するために、どのような取り組みをすればいいのでしょうか。 続いては、サイテーションを獲得するための5つのポイントを解説していきます。

1. 分かりやすいサイト名・サービス名にする

サイテーションを獲得するための第一のポイントは、「分かりやすいサイト名・サービス名」を心がけることです。

ユーザー目線から見れば、長すぎたり複雑すぎたりする名前は正確に覚えるのも大変なので、自然と言及率が下がってしまいます。また、たとえ言及されたとしても、名前が間違っていたり略称が使われたりしていれば、サイテーションの獲得につながりにくくなってしまうでしょう。

したがって、サイト名やサービス名を付ける際は、長くなりすぎたり複雑になりすぎたりしないよう心がけることが肝要です。さらに、難しい漢字や英語だけの表記はなるべく避け、カタカナやひらがなでの表記も併せて行うとよいでしょう。

2. ブログやSNSでサイト名・サービス名を発信する

自社のブログやSNSなどの情報発信の場で、必ずサイト名やサービス名などを記載することも大切です。

サイテーションを獲得するには、多くのユーザーに自社のサイトやサービスの名前を知ってもらう、覚えてもらうことが必要になります。

まずは自社の側から積極的にブログやSNSなどで情報発信し、ユーザーの認知度を地道に増やしていくことから始めましょう。
その際、アカウント名やプロフィール欄などに自社のサイト名やサービス名などを忘れず記載してください。

実店舗がある場合は、店舗内のPOPやポイントカードなどにSNSやブログなどの情報を記載することも有効です。それと同時に、SNSで自社のことをぜひ情報発信してほしいと顧客にアピールすることで、サイテーションも効率的に増えていくでしょう。

3. 広告の活用で認知度を高める

ブログやSNSと同時並行して、さまざまな広告を活用することでも認知度向上が見込めます。予算と目的に合わせて、テレビCM、新聞広告、雑誌広告、動画広告、バナー広告などの広告媒体を活用しましょう。

オンラインマーケティングの重要性が増している昨今ですが、こうした従来の広告媒体の力は依然として侮れない効果があります。とりわけテレビCMは比較的高額な予算が必要になる傾向にありますが、不特定多数のユーザーに対する認知度向上手段として効果が見込めるでしょう。

4. Googleマイビジネスに登録する

「Googleマイビジネス」に登録することも忘れてはならない施策です。Googleマイビジネスに登録することで、Google検索やGoogleマップに自社の店舗情報を登録して、その情報をユーザーに表示させることができます。
また、実店舗を持っていない事業者の場合は、「非店舗型サービス」という形式で登録することが可能です。

先に触れたように、現代においてはお店を探す際にGoogleマップでローカル検索をかけて目ぼしいお店を探すのが当たり前になりつつあります。
Googleマイビジネスを活用することで、ローカル検索からの流入など新たな集客チャネルの獲得が期待できるでしょう。

5. 情報サイトに掲載する

自社で運営するサイトだけでなく、外部の情報サイトなどに自社サイトの情報を掲載することも大切です。情報メディアには特定のテーマや分野に関心を持ったユーザーが多く集まるため、自社のSNSやオウンドメディアのみで発信するよりも多くの顧客層にアピールできます。

ただし、外部の第三者が運営する情報サイトは自社で内容をコントロールしづらいのが難点です。そのため、自社について間違った情報を掲載されないように確認や監視を適宜行うことが必要になります。

サイテーションの獲得状況を調べるには?

サイテーション3

前項ではサイテーションの獲得を増やすためのポイントを紹介しました。しかし、PDCAサイクルを回して継続的にSEOやMEOを改善していくには、自社のサイテーションの獲得状況を適宜確認することが欠かせません。そこで以下では、サイテーションの獲得状況を調べる方法について解説していきます。

Googleで検索する

自社のサイテーションの獲得状況を調べるもっとも簡単な方法は、Googleで検索することです。Googleの検索バーに「“サイト名”-site:サイトURL」と入力して検索をかけると、記載したドメインを除いたサイテーションを含んだサイトの検索結果が表示されます。

これによって、どれくらいの回数、自社サイトの名前が検索され、訪問されたのかを確認できます。検索する際には期間指定もできるので、マーケティング施策の効果測定を一定期間ごとにしたい場合にも役立ちます。

また、この検索結果には、自社に対するネガティブな言及とポジティブな言及のどちらも含まれているので、自社のサイテーションをその内容面も含めて総合的に確認することが可能です。

Yahoo!リアルタイム検索で調べる

TwitterとFacebookでのサイテーション調査に限定した方法ではありますが、「Yahoo!リアルタイム検索」を活用するのもおすすめです。Yahoo!リアルタイム検索は登録やログインなどは一切不要で利用できるので、非常にお手軽かつ便利に自社のサイテーション状況をリアルタイムに調べられます。

SEOにおいてサイテーションが重視されるようになったのは、SNSの普及が大きな要因として挙げられます。膨大な数のユーザーがリアルタイムに情報を発信し、刻々とトレンドが移り変わるSNSの状況をこまめに確認することは、サイテーションの獲得向上に取り組むうえで非常に重要です。

ネガティブなサイテーションについて

GoogleはサイテーションをSEO評価に組み込む際に、言及数だけでなく、その言及が好意的か否かもチェックしているといわれています。そのため、ユーザーからネガティブなサイテーションが多くなると、Googleの検索エンジンにおける評価も低くなり、SEOに悪影響が出てしまう可能性があります。

とはいえ、ネガティブなサイテーションを書いた人やサイトに逐一抗議したりするのは現実的ではありません。むしろそうした強硬な姿勢はさらなるバッシングにつながる可能性もあるため、慎重な対応が求められます。

たとえばネガティブなサイテーションを減らすためには、サイト、コンテンツ、商品、サービスの質を高め、SNSなどを通して改善のための取り組みを地道に投稿していったほうが建設的です。
ネガティブなサイテーションに真摯に向き合いながら、ポジティブなサイテーションを増やしていく姿勢で取り組みましょう。

サイテーションの注意点

最後に、サイテーションの獲得に取り組む際の注意点について解説します。

自社サイトのNAP情報を確認する

サイテーションの獲得に取り組む際には、自社サイトのNAP情報を入念に確認してください。 NAPとは「店舗名(Name)」「住所(Address)」「電話番号(Phone)」の3つのプロフィール情報のことです。

サイテーションの効果を最大化するには、GoogleマイビジネスのNAPと、WebサイトやSNSで掲載されるNAPが一致していることが必須です。半角か全角かの違いだけでも結果に影響が出てしまうので、単語部分だけでなく、そうした部分にも確認しましょう。

自作自演のサイテーションはNG

SEOを改善したいからといって、自作自演でサイテーションを行うことは禁物です。というのも、Googleの検索エンジンは、その情報が誰による発信かもチェックしていると考えられるからです。

実際、被リンクでの自作自演が発覚した場合は、Googleからガイドライン違反としてペナルティを受けることになります。サイテーションの自作自演によってどのようなペナルティが課せられるかは不明ですが、自社の信頼性を損なわないよう、自然とサイテーションが増えるように地道に取り組みましょう。

まとめ

本記事ではサイテーションの意味や効果について解説しました。
サイテーションとは被リンクなしの状態でなされた自社への言及です。ポジティブなサイテーションが多くなると、SEOやMEOにいい影響があるとされています。サイテーションの獲得状況を改善するためには、自社のサイトやサービス内容などを改善するとともに、オンライン・オフライン問わずさまざまなチャネルで積極的に情報発信していくことが大切です。
被リンク数の獲得と同様に、ぜひサイテーション向によるSEO対策にも取り組んでみてください。
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