質と量を高めた導入事例を継続的に制作し、アメリカ本社でも評価される存在に

潜在顧客にもアピールするコンテンツは新規受注に貢献する強力なビジネスツール

Datadog Japan 合同会社

業界
IT・ソフトウェア,
企業規模
101~1000名,
事業内容
ハイブリッドクラウドアプリケーションを監視するSaaS「Datadog」の開発・提供

「ライターとディレクターの深いサービス理解と取材力のおかけで、専門的な内容でも不安もなくお任せでき、こちらで手を加えることはほぼないくらいです。営業がなかなか聞き出せない要望や改善点まで自然に聞き出してもらえるのもありがたいです」

(安藤浩二様より)

導入効果
  • 積極的な導入事例制作の施策推進により「日本はリージョン(国)と言語の区分で米国に次いで顧客導入事例を生み出している」として評価
  • 導入事例が営業ツールとして機能。事例を活用したセミナーでは参加者60名中、6件の契約成立を実現した例もある

目次

ITシステムやクラウドインフラの監視および運用を効率化するためのSaaS型プラットフォーム「Datadog」。2010年にアメリカで創業してから着実に成長を続け、今やグローバルのユーザー企業は25,000社を超えています。その日本法人であるDatadog Japan合同会社は、マーケティング施策の一環として顧客導入事例制作をSEデザインに依頼し、コンスタントに制作。セールスの提案資料やイベント・セミナーでの発信など、さまざまな用途で活用し、新たな顧客獲得につなげています。

「顧客の生の声が導入検討中の企業に最も刺さる」と、SEデザインに事例記事制作を依頼

Datadog Japanは、Datadogの日本市場におけるコミットメント強化を目的として2019年に設立されました。安藤氏がシニアフィールドマーケティングマネージャーとして入社したのは2022年12月のことです。安藤氏の入社以前は、マーケティングのリソースが業務量に追いついておらず、継続的な顧客導入事例制作ができていない状況でした。

「私が入社する以前のDatadog Japanの顧客導入事例は、まだテキストのみで構成されていて、文章や訴求点については『もう少し改善することでセールスツールとしてもっとよくなる』と感じていました。ちょうどコロナ禍でオンライン取材が中心だったことも影響しているのでしょうが、導入事例の重要性を感じつつもリソースが足りていなかったのだと思います」(安藤氏)

「顧客の生の声は、導入を検討している同じ業界のお客様によく刺さる」と前職のアマゾン ウェブ サービス(AWS)で数多くの事例を制作し、その価値を実感していた安藤氏は、Datadog Japanでも導入事例制作に注力することを考えて海外の上司に訴え、承認を得て実行に移します。そこで制作パートナーとして選んだのが、AWS在職時から制作を依頼していたSEデザインでした。

「SEデザインは制作プロセスが確立しており進めやすいと、前職のときから感じていました。取材前に事例制作のポイントを明確にするブリーフィングを実施して、どのような観点で話を深掘りし、最終的に誰に対して何を訴求する記事を目指すのか、要件を確認しながら認識をすり合わせていきます。そのおかげでお客さまにも満足いただける取材が効率的に実施でき、常に内容の濃い記事を仕上げていただいています」(安藤氏)

一方、 Datadog本社(アメリカ)では、導入事例制作の考え方やプロセスが異なっていました。本社ではコンテンツ制作からイベント開催まですべて内製する自前主義の文化が根付いており、事例制作を外部に依頼するためには本社の理解を得る必要がありました。安藤氏は、お客様の発言に説得性を持たせるために実績のあるライターの起用、プロカメラマンによる撮影など専門家に頼りつつ、方向性と品質はDatadogが責任を持つ取り組み方こそが、コスト効率を高め質の高い導入事例の制作につながるとメリットを丁寧に説明。本社からの理解を得ることに成功しました。

_U5A2359Datadog Japan 合同会社
シニアフィールドマーケティングマネージャー
安藤 浩二 氏

序盤は苦戦するも、社内の気運を醸成し、継続的な事例制作を実現

事例制作を積極的に進めようと動き出した安藤氏でしたが、「初めのうちは苦戦した」と振り返ります。取材先企業の選定や承諾を得るうえで社内の営業担当者との連携が欠かせない一方で、日々の営業活動で奔走する営業担当側から協力を得るのは容易ではありませんでした。

この状況を打開すべく安藤氏が相談を持ちかけたのが、Datadogの顧客を継続的に支援するカスタマーサクセス部門でした。日頃から顧客と緊密にやりとりをしているカスタマーサクセス部門にヒアリングを実施し、有効活用している企業をピックアップしてもらい、1社1社取材交渉をサポートしてもらいました。

カスタマーサクセス部門の協力を得ながら一本、また一本と事例記事が増えていくと、徐々に社内からの注目が高まり、今度は営業部門から「自分が担当する顧客の事例も作りたい」と声があがるようになりました。それからはプロジェクトとして年間の制作目標を決め、営業トップレベルのキーマンと合意形成を図り、各セールス担当者に落としてもらうという仕組みが確立されて、事例制作を単発ではなくまとめて進められるようになりました

導入事例が顧客獲得に貢献するコミュニケーションツールとして、米国本社も注目する成功例に

全社的な合意形成によってDatadog Japanの導入事例制作は軌道に乗り、今では順調に事例を公開するに至っています。これは米国本社に続き、積極的に事例を生み出している国として、他国からも注目されていると安藤氏は語ります。

「現在、導入事例はDatadogを展開している各国が力を入れようとしているコンテンツです。そのなかで私たちDatadog Japanは先頭を走り、ベストプラクティスを示す立場になりました」(安藤氏)

さらに、実際に事例を読んだ企業からの問い合わせが増え、商談や契約につながることが増えています。そこで、インサイドセールス担当者は商談で同業種の事例を提示して提案したり、イベント参加者に印象に残ったことなどを伺い、その人が興味のある分野の事例を紹介したりするなど、多様なシーンで導入事例を活用しています。

「以前、金融業界の顧客を60名ほど集めて開催したセミナーでは、導入事例にご協力いただいた企業の担当者にパネルディスカッションを行ってもらいました。その後に、商談に進んだのが16件、そのうち6件が契約につながり、導入事例の有用性を改めて実感しました。取材先の企業からの評価も高く、自分たちの成果を発表できる場として、セミナー登壇を快く引き受けてくださる方も増えてきました。導入事例やセミナーを通してDatadogの魅力を伝えることができるようになり、導入事例によってマーケティング活動全般がうまく回りはじめたと感じています。最近は営業から『もっと事例記事を作ってほしい』とリクエストも増え、私のリソースに限界があると戸惑っているほどです」(安藤氏)

_U5A2324

豊富なIT知識と息の合った取材で、次の一手につながる現場のリアルな声を引き出す

前職も含め6年にわたり、安藤氏はSEデザインと事例制作を続けてきました。SEデザインでは専任のディレクターとライターが対応しているため、「コミュニケーションもスムーズで、1から説明しなくてもやりたいことを理解してもらえる信頼感は他に変え難い」と安藤氏は評価します。

Datadogのユーザーとして取材に対応する担当者の多くがエンジニアのため、取材ではDatadogのサービスの特徴だけでなく、クラウドベンダーやオープンソースで広く使われている製品や技術の知見も求められます。さまざまな周辺知識を有してないと取材がスムーズに進まないこともありますが、「ライターの受け応えを聞いていると、IT知識が豊富なうえ、取材先企業についてもよく調べてくれていることがわかります」と安藤氏は語ります。

「基本的にはライターが取材を進め、要所でディレクターが質問を重ねてポイントを掘り下げる、まるでプロバスケットボールチームの素早いパス回しのようなコンビネーションで本当に頼もしいです。さらに、営業が日頃聞きたくても聞けないような、システムの改善要望やプロジェクト進めるうえで気になっていることなど、お客さまの“本音”を取材の中でさりげなく聞き出してくれるのも助かります。次の一手を打ちやすくなり、取材をきっかけに新たな提案につながるケースもあります」(安藤氏)

最後に安藤氏は、導入事例の制作や活用に関する今後の展望、そしてSEデザインへの期待を次のように語ります。

「Datadogの “事例制作の成功例”として、業種別・企業規模別にさらに記事を増やしていきたいと考えています。社内都合で現状は難しいのですが、ゆくゆくはSEデザインには、担当領域を広げていただきたいと思います。HTML化は米国本社に依頼していますが、日本語を理解していない担当が対応するために改行の位置に違和感がある場合があり、その都度調整をリクエストしています。こうしたことまで担当いただけるようになるとありがたいです。SEデザインには引き続き、高品質な原稿と柔軟な対応を期待しています」(安藤氏)

_U5A2564安藤様とSEデザインの担当メンバー

 

この記事をシェアする

  • note
  • メール
  • リンクをコピー