ディープリンクとは?仕組みや種類、活用のメリットを解説

公開日:2024-02-16 更新日:2024-02-26 by SEデザイン編集部

目次

スマートフォンの普及とともに、インターネット上で一般ユーザーの購買活動が行われています。デジタル上の購買行動を促進するためには、ユーザーにとってストレスフリーな導線設計を行う必要があります。

役立つ技術の一つに、ディープリンクが挙げられます。今回の記事では、ディープリンクの機能やメリットについて詳しく解説します。

ディープリンクとは? 

pcディープリンクとは、Webページやスマートフォンアプリの特定のコンテンツにダイレクトにアクセスするためのリンクを指します。ディープリンクの機能は以下のとおりです。

  • Webサイトからアプリ起動、あるいはアプリ内のコンテンツヘ遷移させる
  • アプリAからアプリBを起動、あるいはアプリBの特定コンテンツヘ遷移させる
  • 検索結果から特定のアプリへ遷移させる

ディープリンクは元々、あるWebサイト内の特定のページや他のサイトの特定のコンテンツに直接アクセスするためのリンクとして使用されていました。スマートフォンの普及とともに、アプリの内部コンテンツへのアクセスを容易にする手段としてディープリンクが再解釈されたことにより、用途が広がりました。

また以前は、ディープリンクをクリックするとApp StoreやGoogle Playのダウンロードページに飛ぶのが一般的でした。しかし、技術の進化とアプリの普及率の増加により、直接目的のアプリやそのコンテンツを開けるようになっています。

2023年現在はディープリンクを活用することで「特定コンテンツから別のコンテンツへ、ユーザーをスムーズに遷移させる」ことが可能です。

1つのウェブページから別のウェブページ、あるいは同じページ内の異なるセクションに移動する「ハイパーリンク」とはその点で異なっており、マーケティングで活用する意義が高まっています。

ディープリンクの仕組み 

ディープリンクの機能ディープリンクの仕組みとしては、次のとおりです。

  • Custom URL Scheme(URLスキーム)
  • Universal Links

それぞれについて、個別に解説します。

Custom URL Scheme(URLスキーム)

「Custom URL Scheme」は、すでにダウンロード済みのアプリの場合は起動の許可を確認するダイアログが現れ、ディープリンクから直接アプリコンテンツを起動できるものです。

一方、コンテンツにアクセスするためには、対象のアプリがインストールされていなければなりません。

仮にインストールされていなければ、アプリの公式サイトにリダイレクトされるか、何も表示されない場合があるため、留意しましょう。

Universal Links

「Universal Links」は、既存のウェブURLとアプリコンテンツを連携させる手法です。特定のWebページとアプリ内の場所をリンクさせることができます。

たとえば、リンクされているURLをクリックするとアプリ内の関連コンテンツが直接開くといった動作が可能です。

この方法では確認ダイアログは表示されず、アプリがインストールされていない場合でも、指定されたWebページに自動的にリダイレクトされます。

ディープリンクの重要性

現代のスマートフォン環境では、ユーザーは特定の目的のために、異なるアプリを頻繁に切り替えて使用することが一般的です。

多機能の複雑なアプリよりも、シンプルで特定の目的に特化したアプリを使用する「アンバンドリング」のトレンドが2024年現在も続いている状況です。

ディープリンクの導入により、アプリ間やWebサイトとアプリの間での移動が効率的になり、ユーザーエクスペリエンスの向上、コンバージョン率の増加、アプリの再訪問の機会の増加などを見込めるでしょう。

ディープリンクを活用するメリット 

BtoBマーケティングでディープリンクを活用するメリットとして、以下が考えられます。

  • UX(顧客体験)向上を図れる
  • コンバージョン率(CVR)を改善できる
  • アプリの再訪率・継続率をアップできる

個別にみていきましょう。

UX(顧客体験)向上を図れる

ディープリンクの導入によって、ユーザーはスマートフォンのホーム画面を介さず直接アプリを起動できるようになります。

従来は特定のコンテンツにアクセスするために、アプリを開き、該当ページまで自分で移動する必要がありました。そのため、ユーザーが手間を感じてアクセスを中断するケースが多かったといえるでしょう。

しかし、ディープリンクを活用することで、アプリ内コンテンツへの直接アクセスが容易になった結果、ユーザーがよりストレスなくスマートフォンを利用できるようになりました。

コンバージョン率(CVR)を改善できる

ディープリンクを使用することで、ユーザーはクリック1回のクリックで商品の注文ページに遷移できます。アプリの切り替えを無くした結果、認知から購入に至るまでの時間を省略できるため、コンバージョン率の向上につながるでしょう。

一方、ディープリンクが導入されていない場合、ユーザーはアプリを自分で起動し、商品を探す手間が生じ、煩わしさから購買意欲が減少する可能性があります。

ディープリンクの導入は、機会損失を減少させる手段として、マーケティング戦略における貢献度も高いでしょう。

アプリの再訪率・継続率をアップできる 

アプリをインストールしているものの利用していない「休眠状態」のユーザーが多い場合も、ディープリンクを活用できます。

理由は、ディープリンクを使用してアプリを起動させることで、再訪率を高められるためです。モバイルアナリティクス Quettra CEO Ankit Jainが公開した「New data shows losing 80% of mobile users is normal, and why the best apps do better」によると、インストールされているアプリの新規ユーザーは、3日後には約80%が休眠状態であると指摘されています。

New data shows losing 80% of mobile users is normal, and why the best apps do better参考記事:New data shows losing 80% of mobile users is normal, and why the best apps do better

アプリの再訪率、継続率を高めるためにディープリンクを効果的に利用することで、これらの休眠ユーザーを再活性化させ、アプリの再訪率や継続利用率を向上できるでしょう。

ディープリンクの実施事例

ディープリンクの実施事例 ここからは、ディープリンクの実施について、以下のチャネルをみていきましょう。

  • Google
  • Apple
  • X(旧:Twitter)
  • Facebook

次項より、詳しく解説します。

Google

Googleのオンライン広告プラットフォームは、YouTubeやGoogle検索エンジンをはじめ、インターネット上の多くのサイトで広告を掲載することが可能です。特にGoogle広告は、ディープリンク技術を取り入れており、広告をタップすることでユーザーをアプリ内のターゲットページに瞬時に移動させることができます。

以前は、アプリへの遷移方法としてはGoogleが提供する「Firebase App Indexing」が用いられていました。しかし、現在はGoogle公式から非推奨となっているため、現在Androidでは「Androidアプリリンク」、Appでは「ユニバーサルリンク」の技術が使用されています。

Apple

「Universal Links」というリンクをクリックした時にアプリを自動的に起動させるApple専用の手法を提供しています。

そのため、アプリをすでにインストールしているユーザーはアプリの特定コンテンツに、インストールしていないユーザーはWebサイトの該当コンテンツに、1つのURLでそれぞれスムーズに誘導できます。

X(旧:Twitter)

X(旧Twitter)も、ディープリンク技術の採用を進めています。具体的には、「アプリマネージャー」を活用することで、投稿内にアプリへの直接リンクを埋め込むことができます。

例を挙げると、モバイルブラウザで特定のURLを入力することで、Xアプリがインストールされている場合にアプリが自動的に開き、特定のページが表示されるという仕組みです。

Xの「Twitter Publish」というツールを使うことで、アプリ利用者はアプリ内へ、非利用者はWebブラウザへと誘導する仕組みが取り入れられています。

Facebook

Facebookも、ディープリンクの領域で「App Links」というサービスをオープンソースで展開しています。このサービスを利用することで、Facebook上の投稿にアプリへの直接リンクを組み込めるようになります。

具体的には、とある投稿をFacebookまたはApp Linksが使用できるアプリにシェアする際、シェアした指定のページから元のアプリへ瞬時にアクセスができる仕組みです。

まとめ

ディープリンクとは、Web上のコンテンツからアプリへの誘導をスムーズに動作させるための技術です。導入によりユーザビリティーが上昇するため、コンバージョン率のアップが期待できます。

自社事業のアプリに積極的に導入し、「再訪率アップ」「離脱率の低減」につなげましょう。


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