Microsoft Designerは、Microsoft社が提供している無料のAIデザインツールです。Microsoftアカウントがあればすぐに利用でき、AIを使ってさまざまなデザインの制作や編集ができます。今回は、Microsoft Designerの特徴や使い方について、実際に使ってみた事例を交えながら解説していきます。
Microsoft Designerとは?
Microsoft Designerとは、AIを活用してデザインや画像を生成できるツールのことです。OpenAIが開発した画像生成AI「DALL・E2」が搭載されており、無料で利用できます。また、英語だけでなく日本語にも対応しています。
Microsoft Designerを利用する際は、Microsoftアカウントが必要です。作成したデザインや画像は、合法的な範囲内であれば商用利用も含め任意の目的で利用できます。
AIを活用してデザインや画像を生成できるツールには、他にもCanva AIなどがあります。Microsoft DesignerとCanva AIのおもな違いは、以下のとおりです。
- Canva AI:既存のデザインテンプレートのなかから好きなものを自分で選ぶ
- Microsoft Designer:デザインテンプレートをAIが提案してくれる
Canva AIに関する詳細は、以下の関連記事も併せてご確認ください。
・Canva AIとは?特徴や使い方、注意点などを実例とともに解説
Microsoft Designerの使い方
続いて、Microsoft Designerの使い方について解説していきます。
Microsoft Designerを起動する
まずはMicrosoft Designerの公式サイトにアクセスします。
Microsoftアカウントのログインが求められるため、自身のMicrosoftアカウントを使ってログインしましょう。アカウントがない場合は、新規作成を行います。
ログイン後、以下のようなMicrosoft Designerのトップページが表示されれば利用の準備は完了 です。以降では、実際にデザインを作成する方法について解説します。
方法①:プロンプトを入力してデザインを作成する
「Describe the design you'd like to create」と記載された入力欄に任意のプロンプトを入力して「Generate」を押下すると、プロンプト内容に応じたデザインが生成されます。今回は、「最先端のテクノロジーをイメージした画像」と入力してみると、画面の右側にいくつかデザインが生成されました。
デザインを生成後、AIがより精緻なプロンプトを提案してくれるため、提案されたプロンプトを使って再実行することも可能です。再実行した結果、下図のように最先端のテクノロジーをより鮮明にイメージできるようなデザインが生成されました。
方法②:サンプルを選んでデザインを作成する
トップページの「Try a prompt」欄にあるサンプルを選ぶことで、プロンプトを自動入力することもできます。たとえば、下図にある「SCIENCE FOR LITTLES」と書かれた紺色のサンプルを選択すると、サンプルを表す英語のプロンプトが自動で入力されました。
その後、プロンプトを実行すると、以下のように右側に新たなデザインがいくつか生成されていることが分かります。
方法③:任意の画像をアップロードしてデザインを作成する
使いたい元画像などがある場合は、プロンプト入力欄の下部にある「Add media」より画像をアップロードしてプロンプトを実行することで、任意の画像を含んだデザインを生成できます。
たとえば、元画像として任意の画像(ここではロボットのフリー素材)をアップロードしたうえで、方法①で使ったプロンプトを実行した結果が以下のとおりです。
プロンプト入力欄の下部にアップロードした画像が表示されており、右側の生成されたデザインにアップロード画像が含まれていることが分かるでしょう。
方法④:画像を生成し、生成した画像を使ってデザインを作成する
「Generate image」から最初に画像を生成し、その画像を用いてデザイン作成を行う方法もあります。「Generate image」を選択すると、以下のような画面が表示されます。
左上のプロンプト入力欄に直接テキストを入力するか、左下のサンプルを選択してプロンプトを自動入力します。ここでは、左下のぶどうのサンプルを選択してみます。選択後の画面は以下のとおりです。プロンプト入力欄にブドウ のサンプルを表すプロンプト「Grapes as a comic book drawing」が自動入力されました。
上記を実行した結果、下図のようにブドウのイメージ画像が何枚か生成されました。このなかから好きなものを選択すると、デザインの元画像として使用できます。気に入った画像がない場合は、再実行して画像を生成し直すことも可能です。
上記の一番右のブドウの画像を選択し、この画像を使いながら「食品メーカーの会社説明会で使うデザインを作成」と入力して実行した結果が以下のとおりです。「Generate image」で事前に作成したブドウの画像が入ったデザインが右側にいくつか生成されていることが分かるでしょう。
作成したデザインを編集する
ここからは、作成したデザインを編集する方法を説明します。作成したデザインのなかから好きなものを選択し、「Customize design」を押下することでデザインの編集が可能です。
「Customize design」を選択すると、下図のような編集画面が表示されました。編集画面では、テンプレートの変更や画像の追加、メッセージの追加などが可能です。
たとえば、左メニューの「Templates」では、テンプレートを変更できます。テンプレートの変更案がいくつか表示されるため、好きなものを選択するだけで簡単にテンプレートを変更可能です。
左メニューの「My media」では、任意の画像をアップロードしてデザインに追加できます。たとえば、前述の方法③で使ったロボットの画像をアップロードし、デザインに追加したイメージが以下のとおりです。デザインの右下にロボットの画像が追加されていることが分かるでしょう。
左メニューの「Visuals」では、新たなデザイン要素を付け加えることが可能です。テンプレートのイメージに合ったデザイン要素がいくつか提案されるため、好きなものを選択してテンプレートに追加できます。提案されたデザイン要素のなかから1つ選択し、テンプレートの左上に追加したイメージが以下のとおりです。
左メニューの「Text」では、新たなテキストやフレーズを追加できます。キーワードを入力するとフレーズ案が表示されるため、好きなものを選択してテンプレートに付け加えることが可能です。たとえば、「New Ideas」というフレーズをテンプレートの右上に追加したイメージが以下のとおりです。
左メニューの「Brand kit」では、デザインの色合いなどが変更できます。新たな色合いがいくつか提案されるため、好きなものを選択するだけで変更可能です。デザインの色合いを濃いオレンジから淡いオレンジに変更したイメージが以下のとおりです。
作成したデザインをダウンロードする
画面右上の「Download」ボタンを押下することで、作成したデザインをダウンロードできます。ダウンロード形式は、「PNG」「JPEG」「PDF」のなかから選択可能です。
Microsoft Designerで自由にデザインを作成しよう
Microsoft Designerは、AIを使って無料でデザインや画像を生成できるツールです。Microsoftアカウントがあればすぐに利用でき、日本語にも対応しています。
Microsoft Designerを活用することで、デザイン制作の幅を広げたり、デザイン作業の効率化を実現したりできるようになるでしょう。ぜひ活用してみてください。
AI技術はこれからさらに発展していくと予測されているので、早い段階で基本的な活用方法を取り入れておくことが大切です。SEデザインでは、IT分野におけるBtoBマーケティング&セールス支援を行っており、35年以上の実績がございます。業務の効率化や顧客へのアプローチでお困りの際は、お気軽にSEデザインへご相談ください。