リードジェネレーション(Lead generation)という言葉をご存知でしょうか。リードジェネレーションは、マーケティングの仕事に携わっている方はご存知だと思いますが、新しくマーケティングの担当をすることになった方はもちろんのこと営業担当者の方にも理解していただきたい用語です。
リードジェネレーションはマーケティングにおいて重要なテーマです。特に対象市場が限定的で、最終的に営業担当者によるクロージングが一般的なBtoB(企業間取引)のマーケティングにおいては、多くの企業がリードジェネレーションを優先事項にしています。本記事では、マーケティングファネルの出発点であるリードジェネレーションの意味、手法、成功のポイントをBtoBビジネスの視点から解説します。
リードジェネレーションとは何か?
リードジェネレーションとは見込み顧客を獲得する企業活動のことです。
「リード」とは「見込み顧客」などとも言い、自社の製品やサービスを購入する可能性がある人を指します。
また、「見込み顧客を獲得する」とは、企業がある見込み顧客に対して、Eメールや電話、DMなどで接触することができ、見込み顧客も接触されることを承諾している状態作り出すことを「獲得」という言葉で表現しています。具体的には下記の全てまたは一部の情報を見込み顧客から提供してもらい、その情報を使用して見込み顧客にアポイントの依頼やサービス案内などをすることが可能な状態を生み出すことを指します。
・氏名
・会社名
・部署名
・役職
・Eメールアドレス
・電話番号
・住所
一言で表すと「自社の製品やサービスを購入する可能性がある人」で間違いないのですが、可能性の高低により解釈が幅広くできるため使用する際には注意が必要です。
例えば、次の3つはいずれも「購入する可能性がある人」にあたるので、「見込み顧客」と表現することができます。
- ・中長期で見ると、自社の製品・サービスへのニーズが発生しうる企業の担当者
・購買にあたり、自社と他社製品の仕様、価格を比較している担当者
・自社の製品・サービスを3ヵ月以内に購買しようと考えている担当者
リードジェネレーションを行うために、コンタクトポイントを設定しよう
では、どのようにリードジェネレーションを行うのでしょうか。
まず、企業と見込み顧客が最初に接触するポイント(コンタクトポイント)を設定しましょう。見込み顧客は通常、コンタクトポイントを通じて企業とコンタクトします。良質なリードを生み出すには、できるだけ自社にとって効果の高いコンタクトポイントを見極める必要があります。
コンタクトポイントは、オンライン、オフラインの両方に存在します。それぞれのコンタクトポイントにおけるリードジェネレーションの手法をご紹介します。
リードジェネレーションの手法
1. オウンドメディア
オウンドメディア(Owned media)とは、文字通り自社が保有・運営するメディアの総称で、広義にとらえると自社のウェブサイトも含まれます。
検索エンジンなどを通じてオウンドメディアにアクセスしてもらい、下記でご紹介する無料オファーのダウンロードなどを通じ、リードを獲得します。この流れは、特にBtoBのマーケティングで重要です。
なお、オウンドメディアに対して、広告などのお金を払って利用するメディアをペイドメディア(Paid media)、ソーシャルメディアなど、自社以外の第三者が口コミやレビューを投稿することで、自社の露出を高めるメディアをアーンドメディア(Earned media)と言います。
2. ブログ
ブログはオウンドメディアのひとつですが、業界に特化した専門性の高いブログは、BtoBマーケティングにおいて強力なリードジェネレーターになります。また、ブログは投稿される記事の増加とともに検索エンジンの検索範囲が拡大し、検索結果ページに上位表示される傾向があります。
▼ ブログについて詳しくお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。 |
3. ニュースレター・メールマガジン
ニュースレターやメールマガジンも強力なリードジェネレーターです。オウンドメディアにニュースレターやメルマガの申し込みフォームを設置すると、見込み顧客のメールアドレスを獲得でき、その後のマーケティング施策を進めることが可能となります。
4. 無料オファー
オファーとは、自社が見込み顧客や顧客などに提供する有用なコンテンツを指します。
無料オファーの種類は、Ebook、ホワイトペーパー、サービス紹介動画、ウェビナー、トレーニング・セミナーコンテンツなどさまざまですが、他のリードジェネレーション施策と組みわせることで強力なリードジェネレーターとなります。
特に業界に特化した専門性の高い調査レポートなどは、有望なリードを生み出す可能性を有しています。BtoBマーケティングでは、無料オファーは必須と言ってよいでしょう。
5. ソーシャルメディア
Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeなどのソーシャルメディアも有効なリードジェネレーターです。それぞれのソーシャルメディアで有用な情報を配信する事で、効果的なリードジェネレーションが可能となります。また、見込み顧客と双方向でコミュニケーションできるという強みもあります。
6. 展示会・セミナー
展示会やセミナーは、オフラインにおけるリードジェネレーション施策のひとつです。インバウンドマーケティングの普及により展示会やイベントの効果が徐々に落ちてきているとされますが、業界の専門性の高い展示会などは、今でもリードジェネレーションの中心として機能し、獲得した名刺をリード情報として有効活用することができます。
▼ 展示会におけるリード活用について詳しくお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。 【展示会・イベント】お礼メールを効果的に活用する4つのポイント |
▼ インバウンドマーケティングについて詳しくお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。 【解説】インバウンドマーケティングとは?そのプロセスと手法、成功の鍵を紹介 |
リードジェネレーションを成功させるポイント
では、最後にリードジェネレーションを成功させるポイントをご紹介します。
1. 効果的なコンタクトポイントを出来るだけ多く持つ
リードジェネレーションを成功させるために最も重要なポイントは、コンタクトポイントを出来るだけ多く持つことです。コンタクトポイントがなければリードを生み出すことはできません。自社にとって効果のあるコンタクトポイントを検討し、可能な限り持つようにしましょう。
2. パフォーマンスをトラッキングし、効果検証を行う
各コンタクトポイントにおけるパフォーマンスをトラッキングし、効果検証を行う事も必要です。
どのコンタクトポイントがどのリードを生み、リードが購買ステージのどの段階にあるかをトラッキングし、次のマーケティング施策であるリードナーチャリングの精度を上げて行く事も重要です。
▼ リードナーチャリングについて詳しくお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。 BtoBのリードナーチャリングとは?手法、実践のための4つのポイント |
3. オウンドメディアを強化する
また、オウンドメディアを強化することで効果的なリードジェネレーションが可能となります。他社との差別化や無料オファーとの連携強化など、見込み顧客にマッチしたオウンドメディアへ強化することで、質の高いリードジェネレーションを行う事ができます。
なお、オウンドメディアを運営する際は、オウンドメディアを訪れる人(ペルソナ)のカスタマージャーニーを把握し、各ステージにマッチした記事を用意しましょう。
▼ ペルソナ、カスタマージャーニーについて詳しくお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。 マーケティングにおけるペルソナとは?ーその役割、重要性を解説 ペルソナの作り方【サンプル付き】〜インバウンドマーケティングの視点から解説 カスタマージャーニーとは?その基本と作り方【サンプル付き】 |
まとめ
リードジェネレーションはマーケティングファネルの最初のステップです。リードジェネレーションに成功したら、続けて次のステップであるリードナーチャリングも成功させましょう。
リードジェネレーションやリードナーチャリングを効果的に実行するために、近年ではマーケティングオートメーションの利用が進んでいます。
オールインワンマーケティングソフトウェア「HubSpot」は、ブログやウェブサイトなどのオウンドメディアを手軽に作成でき、難しい知識なしでリードジェネレーションをはじめることができます。
また、獲得したリードを顧客へ育成(ナーチャリング)するための一連の機能も提供しています。今回ご紹介したような施策を手軽にはじめたい方におすすめのツールです。
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