集客に重要な役割を果たす検索エンジン
マーケティングツールとしてWebサイトの果たす役割は一昔前と比べると格段に大きくなっており、Webサイトのマーケティング効果を最大化するための手段の1つである「SEO」対策は、今やマーケッターにとっては常識ともいえるでしょう。
SEOは、その名「Search Engine Optimization(=検索エンジン最適)」のとおり、検索エンジンに対してWebサイトを最適化することです。
「最適化」とはこの場合、検索エンジンの検索結果で、自社のWebサイトがより上位に表示されるようにコンテンツを制作することを意味します。
検索エンジンの検索結果で自社のWebサイトがより上位に表示されれば、大幅なアクセスの向上や売り上げの増加といった効果が期待できるため、SEOは利益に直結しやすいという点で、多くの企業が対策に投資しています。
ユーザーへの最適化だけではない「アクセシビリティ」
「Webアクセシビリティ」とは、「Webサイトを利用するすべての人が、年齢や身体的制約、あるいはOSやブラウザなどの利用環境に関係なく、コンテンツや機能を利用できること」という意味です。
つまり、アクセシビリティを向上させることは、高齢者のユーザーや障害を持ったユーザーだけでなく、一般のユーザーに対する最適化にもなっています。
さらに、あらゆる環境やユーザーに配慮されたアクセシブルなWebサイトであるということは、実は「検索エンジンに対するアクセシビリティの向上」にもつながります。
たとえば、検索BotはWebサイトのテキストを拾い上げてデータベース化しているので、検索Botから見たWebページは、読み上げソフトやテキストブラウザを使うユーザーから見たWebページとよく似ています。
そのため、「音声ブラウザでの読み上げにより、視覚障碍の方も内容がより正しく認識できるようにする」などの対応は、アクセシビリティの向上とともに、検索Botがより正確な情報を取得する手助けにもなります。アクセシビリティは、検索Botにではなくユーザーに対して行われるものですが、結果としてそれが検索エンジン最適化の一助になるのです。
アクセシビリティとSEO
SEOでまず考慮するのは、「検索Botにすべてのページをクロールさせ、正確にインデックスさせる」ことになるでしょう。つまり、クロール性の確保と、正確なインデックスを助ける取り組みが重要となります。
具体的には、「サイト内コンテンツに適切なURL構造を持たせ、適切なHTMLで記述し、それぞれを適切なリンクで結ぶ」ことにより、検索Botがすべてのページをクロールできるようにし、「ページ内の各要素の構造を適切にマークアップし、画像などに対し適切な代替コンテンツを用意するなど」により、検索Botが正確にインデックスできるようにする対策を行います。検索Botは、ページ中の文字情報とリンク情報を中心に情報を取得するからです。
これはWebアクセシビリティにおける対応と同じものです。
つまり、文字情報とリンク情報しか理解しないテキストブラウザのようなブラウザで見た場合にも、きちんと利用可能かつ理解可能なサイトにすること、「アクセシビリティの確保」が、検索Botのクローラビリティおよびインデクサビリティの確保にもつながっているのです。
アクセシビリティの向上で大きな機会損失を回避
このように、Webサイトのアクセシビリティ向上は、ユーザビリティの向上だけではなく、検索エンジン最適化にも役立つといえます。逆にいえば、Webサイトがアクセシブルでないため、Google検索やYahoo!検索、Bing検索からやってくる可能性のあった多くのユーザーを失っているかもしれません。
最後に、すぐにできそうなSEO対策にもつながる「アクセシビリティ向上策Top5」をあげてみます。早速取り組んでみてはいかがでしょうか?
②複数ブラウザでの表示適正化
③CSSによるデザインレイアウト
④正しい文法による適切なマークアップ
⑤リンク文章の最適化