高難易度AWS案件に応える、少数精鋭の開発パートナー──中央システムの実力と挑戦

更新日:2025-07-10 公開日:2025-07-10 by SEデザイン編集部

目次

本記事では、AWSパートナーを検討されている方に向けて、「AWSパートナーの選び方とおすすめ企業一覧」でご紹介した企業の実際の取り組みを、個別にご紹介していきます。今回は、中央システム株式会社についてお伝えします。

中央システムは、40年近くにわたりシステム開発を軸にさまざまな業界の課題解決を支えてきた独立系SIerです。近年はAWSサービスパートナーとして、開発力を活かしたクラウド活用支援に力を入れています。

少数精鋭ながらも、全冠資格取得者を擁する技術者チームがフロントに立ち、顧客目線で“一工夫”を加えた提案を行う姿勢が強みです。また、自社で提供するSaaSのインフラにもAWSを活用しており、その実績をベースにした実践的な支援が可能です。

本記事では、そんな中央システムのサービス内容や支援体制、事例や今後の展望までを紹介します。「開発要件のあるAWS案件を任せたい」と考える企業にとって、心強い選択肢となるでしょう。

※こちらの記事は、2025年6月に実施した、中央システム株式会社のご担当者様へのヒアリングをもとに作成しております。

 

中央システムとは:4つの事業領域で支えるITパートナー

中央システムは、40年近くにわたって多様な業種のIT課題と向き合い、着実に信頼を築いてきた独立系SIerです。現在は以下の4つの事業領域を柱に、企業のIT活用を幅広く支援しています。

1.クラウドサービス

「機能も価格もちょうどいい」をコンセプトに、あらゆる業種の社内業務の改善に貢献しています。代表的なサービスには、勤怠管理システム「RecoRu(レコル)」や、什器・備品やIT機器等を一元管理する物品管理・棚卸システム「fine asset」があります。

2.システム開発事業

約40年にわたり、製造業における半導体製造工程管理システムの開発に始まり、通信・流通・ECをはじめ幅広い分野でシステム開発の実績を積み上げてきました。「お客様と心をひとつにして」、「お客様の立場で考えた」サービスを提供するホスピタリティマインドを大切にし、課題のヒアリングから企画・設計・開発、さらに導入後の保守・メンテナンスに至るまで、一貫して対応しています 。

3.AWS総合支援サービス

AWSサービスパートナーとして、AWS上でのシステム構築や運用改善を支援しています。たとえば、オンプレミスで稼働しているシステムのAWS上への移行への移行をサポートし、手作業で行っていたバックアップやリカバリー作業の手間を軽減することが可能です。また、サーバレス化を進めることで、OS運用の手間を減らし、本来業務に時間を充てることができます。PoC(実証実験)のサービスと併用することにより、総合運用環境を試すことも可能です 。

4.ITプラットフォーム導入サービス

Microsoft365導入支援サービスやクラウド認証基盤ソリューション、オンプレミス・クラウドネットワーク整備など、企業のITプラットフォーム導入を支援しています。例えば、Microsoft365の導入では、導入モデルのヒアリングからライセンス選定、導入スケジュール作成支援、導入・展開支援、運用支援まで、一貫してサポートしています。


これら4領域を掛け合わせることで、単なる開発ベンダーにとどまらない「顧客のITパートナー」としての存在感を発揮しています。

中央システムが提供するAWS事業の4サービス

中央システムのAWS支援サービスは、システム開発力を活かした「難易度の高いAWS活用」に強みを持っています。中規模・大規模のシステム開発で培った知見をAWS上でも応用し、開発要件が絡む複雑な案件にも柔軟に対応。「ただの移行・構築」ではなく「AWS上で価値を生む仕組み」を作りたい企業に最適なパートナーです。

1.運用自動化・サーバレス化の推進支援

AWSのマネージドサービス(AWS Lambdaなど)を活用し、複雑な業務ロジックを組み込んだ処理や、外部システムとの高度なデータ連携を実現します。既存のEC2バッチ処理のサーバレス化だけでなく、開発要件が絡む自動化・最適化の仕組み構築を支援します。運用効率化に加え、システム間連携やデータ活用が求められる場面でも実力を発揮します。

⇒運用自動化・サーバレス化の推進支援サービスの詳細はこちら

2.内製化支援・総合コンサルティング

AWS環境に独自の構成や開発要素が含まれている場合の内製化支援にも対応。環境解析や複雑な構成理解を踏まえた教育・相談対応により、単なる運用引き継ぎではなく、高度なAWS活用ができる内製チーム作りをサポートします。外部ベンダー依存から脱却し、AWSを自社競争力として育てたい企業に向けた支援です。

⇒内製化支援・総合コンサルティングサービスの詳細はこちら

3.システム導入支援

開発要件が絡むオンプレミスからAWS上への移行を得意としています。複雑な業務ロジックや連携要件があるシステムでも、AWS上での最適なアーキテクチャを設計し、サーバレス化やマネージドサービス活用による運用負荷の削減を実現します。移行後は、AWSの特性を活かした高効率な運用と柔軟なシステム拡張が可能な状態へと導きます。

⇒システム導入支援の詳細はこちら

4.相談窓口・PoC(実証実験)実施支援

AWS活用に関する不安や疑問を解消するための相談窓口サービスです。新たなAWS活用アイデアや高度な構成検証にも対応します。PoC(実証実験)を通じて短期間でのプロトタイプ開発や環境検証を実施します。AWS導入前の比較検証はもちろん、既存環境の構成診断やボトルネック分析にも対応可能。PoC(実証実験)を活用して、実運用を見据えた最適なAWS活用を支援します。

⇒相談窓口・実証実験支援(PoC実施支援)の詳細はこちら

事例:AWSを活用した自社Webサイトの構築

中央システムでは、自社のWebサイト構築にもAWSを活用し、セキュアかつ運用負荷の少ない環境を実現しています。

採用したのは、作成や設定がシンプルに行える仮想プライベートサーバーサービス「Amazon Lightsail」です。今回は、サービス紹介を目的としたWebサイトの立ち上げにあたり、Lightsail上にWordPressを用いた構成でサイトを構築しました。その上で、各種AWSマネージドサービスと組み合わせて、安全性とメンテナンス性を高めた構成としました。

たとえば、HTTPS化とキャッシュ配信にはAmazon CloudFrontを使用し、レイテンシー(遅延時間)の改善を実現。さらに、AWS WAFを使って不正アクセスの制御などのセキュリティ対策も行っています。
また、ドメインはAmazon Route 53で取得し、SSL証明書はAmazon Certificate Managerを用いて管理。証明書の自動更新まで含めてAWS上で完結するように構成しています。

casestudy2_chuosystem出典:中央システム

バックアップ取得や運用の自動化にも配慮し、少人数でも安定してサイトを運用できる体制を構築。将来的にはアクセス増に応じたAmazon EC2へのスケールアップや、Amazon S3とAmazon CloudFrontによる静的サイト構築など、拡張性も考慮した設計としています。

AWSを活用したこうした実践も、中央システムの提案力・運用力のベースとなっています。

⇒実績一覧を見る

SaaS提供企業としてのAWS利活用事例

中央システムのAWS活用は、受託開発や支援サービスだけでなく、自社事業、クラウド勤怠管理システム「RecoRu(レコル)」と物品管理システム「fine asset」の中でも実践的に活かされています。
両サービスともAWS上に構築され、現在では事業成長を支える安定したインフラ基盤として活用されています。

「RecoRu」は、IT製品の比較サイトITreviewのランキング「ITreview Best Software in Japan 2025」で全体40位、勤怠管理部門では3位に選出されるなど、高い評価を獲得しているプロダクトです。20万以上のユーザーに利用されており、AWSの柔軟性・スケーラビリティを活かして大規模なユーザー数にも安定したサービス提供を実現しています。

recoru_chuosystem出典:中央システム

さらに、RecoRuの開発過程で得たICカードリーダーのデータ連携・データ活用の知見は、AWS上のシステム開発案件にも応用されています。実際に「勤怠サービスは別で使っているが、ICカードのデータだけ取り込みたい」といったピンポイントな要件に応える開発依頼も対応しており、高度な連携・データ利活用の技術力が差別化ポイントの一つとなっています。

自社サービスをAWS上でスケールさせてきた経験が、AWS総合支援サービスにも活かされているのです。

中央システムが選ばれる理由

中央システムのAWS支援は、開発要件が絡むAWS上のシステム開発に対応できるパートナーを探している企業にこそ最適な選択肢となります。
同社は40年近くにわたりシステム開発で培った技術力とノウハウを活かし、AWSでも複雑な業務要件や高度なデータ連携が求められるプロジェクトにしっかり対応できる点が大きな強みです。

実際の支援は少数精鋭チームで行われ、AWS認定資格の全冠保持者を筆頭に、AWSの認定資格を持つメンバーがフロントに立ち、技術力を武器に、高品質な提案・実装を提供しています。

お客様からも、一工夫を加えた改善提案や長期的な視点での取り組みが高く評価されました。こうした顧客に寄り添い、最適解をともに考える姿勢は、あらゆる案件で一貫しています。

せっかくプロジェクトに参画させていただけるなら、お客様が使いやすいものを目指したい。
『お客様の立場で考える』というのは、私たちの理念として大切にしているスタンスの一つです。

―― CRMソリューション事業部 米元氏

 

「開発が絡むAWS移行・構築」「既存環境の高度な改善」「AWSを活用した新たなサービス構築」など、難易度が高いAWS活用に挑戦したい企業にとって、中央システムは心強いパートナーとなるはずです。

生成AI領域への挑戦

中央システムでは、生成AIを活用した新たな価値提供にも取り組んでいます。
現在は、社内でチャットボットを試行運用中で、日常業務の効率化を図っています。社内マニュアルや規程類を学習させ、申請手順やルール確認といった問い合わせに自然言語で回答できる仕組みを構築しています。社員が実際に活用する中で効果検証と改善を進めている段階です。

こうした取り組みは、チャットボットに限らず、生成AIを活用したさまざまなサービス展開も視野に入れて進められています。まずは自社内で運用・検証を重ね、実用性や価値が確認できたものから順次、社外向けの提供も検討していく方針です。

生成AIとAWSの技術を組み合わせた実践的な取り組みは、中央システムが持つ開発力と柔軟な対応力を活かした新たなチャレンジの一環です。今後も、こうした先進的な領域での活用にも積極的に取り組んでいきます。

まとめ

中央システムは、システム開発で培った高い技術力と柔軟な提案力を活かし、AWS領域でも確かな価値を提供しています。
開発要件が絡む複雑なAWS案件や、大規模データ基盤の構築・改善といった難易度の高い課題にも、少数精鋭の技術者チームが一丸となって対応します。

さらに、自社SaaS事業でのAWS活用経験や生成AI領域への取り組みなど、常に新たな領域にも挑戦しています。

「AWSをもっと活用したい」「開発が絡むAWS案件を信頼して任せたい」――そんな企業にとって、中央システムは技術と提案力で伴走する頼れるパートナーです。

会社概要

会社名

中央システム株式会社

所在地

東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー15F

設立

198161

資本金

7,315万円

代表

代表取締役社長 本間 匡

従業員数

461

事業内容

・各種業種向けシステムインテグレーション、システムソリューション

・Web技術、クラウド技術を活用した各種アプリケーション開発やサービスの提供

・クラウドサービス「レコル」「ファインアセット」の開発、販売

・ITプラットフォーム構築(ネットワーク、クラウド認証、Microsoft365

 

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