Cloud Wingで 「すぐに相談、すぐに実行」を実現――ゼネックコミュニケーションのAWS事業

更新日:2025-07-01 公開日:2025-07-01 by SEデザイン編集部

目次

本記事では、AWSパートナーを検討されている方に向けて、「AWSパートナーの選び方とおすすめ企業一覧」でご紹介した企業の実際の取り組みを、個別にご紹介していきます。今回は、株式会社ゼネックコミュニケーションについてお伝えします。

ゼネックコミュニケーションは、長年にわたるシステム開発事業とIoT領域でのAWS活用実績を背景に、AWSサービス&ソリューション事業を展開しています。生成AIやIoTといった先端領域でも実践的なノウハウを蓄積しており、多様な企業ニーズに応えています。

「すぐに相談、すぐに実行、幅広くサポート」を掲げ、クラウドを活用した業務改善や新たな価値創出に寄り添うゼネックコミュニケーション。その取り組みを、実績や事例とともにご紹介します。

※こちらの記事は、2025年6月に実施した、株式会社ゼネックコミュニケーションのご担当者様へのヒアリングをもとに作成しております。

 

事業の全体像とAWS事業の位置づけ

ゼネックコミュニケーションは、システム開発、IoTシステム開発(IoT Station)、AWSサービス&ソリューションの3つの事業を柱に、多様な業界の課題解決を支援しています。

1.システム開発

創業以来取り組んできたシステム開発事業では、業務系システムからWebアプリケーション、インフラ構築まで幅広く対応しています。SESから受託開発まで柔軟な形態でサービスを提供し、特に製造業や産業廃棄物処理業、医療・製薬業界など幅広い業界で豊富な実績を積み重ねてきました。

2.IoTシステム開発(IoT Station)

IoTシステム開発(IoT Station)では、自社開発のSaaS型IoTプラットフォーム「IoT Station」を中心に、現場データの見える化や業務効率化を支援。産業廃棄物処理業界や製造業をはじめ、現場の業務効率化や法令遵守支援といったニーズに応える形で高い評価を得ています。AWSとの協業もこの事業を通じて深まり、サービスの進化を続けています。

3.AWSサービス&ソリューション

AWSサービス&ソリューション事業では、長年の開発・運用経験とAWS活用の知見を融合させ、AWSの導入から設計・構築、運用・最適化まで一気通貫でサポート。IoTをはじめとした先端領域にも対応できる技術力と、相談しやすい伴走型の支援スタンスを両立しています。

事業間のシナジーを活かした柔軟な提案力もゼネックコミュニケーションの強みです。IoT Stationで蓄積したノウハウはIoTシステム開発に、システム開発部門の知見はアプリケーション開発やクラウド移行に活かされており、企業の多様なクラウド活用ニーズに応える幅広い対応力を備えています。

AWS活用を支える Cloud Wing と主力サービス

Cloud Wing

出典:ゼネックコミュニケーション

ゼネックコミュニケーションのAWSサービスは、「Cloud Wing」というパッケージのもと、導入から構築、運用・最適化まで一気通貫でサポートできる体制を整えており、以下8つのサービスを展開しています。

  • Amazon Bedrockスターターパック
  • AWSアプリケーション開発
  • AWSインフラ構築
  • AWS運用・保守サービス
  • AWS請求代行サービス
  • AWS定額プラン
  • IoTシステム構築
  • AWS診断ナビ

中でも特にAmazon Bedrockスターターパック、IoTシステム構築、AWS診断ナビの3つが主軸となっており、企業の幅広いクラウド活用ニーズに対応しています。

Amazon Bedrockスターターパック:生成AI活用に向けたPoC環境を短期構築

Amazon Bedrockスターターパックは、生成AIの活用を検討する企業向けに、短納期でPoC環境を構築するサービスです。プライベートな環境で生成AIを安全に試せる点が特徴であり、RAG対応を含む高度な機能も標準搭載されています。

「生成AIに興味はあるが、何から始めればよいかわからない」「自社データを活用したAI活用を試してみたい」といった声に応えて、多くの企業で導入が進んでいます。

環境構築後も、技術支援や利用サポートを通じて本番展開までのスムーズなステップアップを支援しており、社内のPoCから実運用フェーズへの移行も見据えた伴走型のサービスとして高評価を得ています。

Amazon Bedrock

出典:ゼネックコミュニケーション

IoTシステム構築:現場データの見える化・業務効率化を支援

IoTに特化したシステム構築サービスとして、ゼネックコミュニケーションは自社開発の「IoT Station」で培った知見を活用しています。

既存のIoT Stationを活用するケースと、顧客のニーズに合わせて個別にIoTシステムを開発するケースの両方に対応しています。フルカスタマイズのシステム構築にも柔軟に対応できる点が強みです。

これまでに産業廃棄物処理業や製造業などで現場データの見える化、業務効率化、法令遵守支援といった実績を積み重ねており、IoT分野でも企業の課題解決に貢献しています。

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出典:ゼネックコミュニケーション

AWS診断ナビ:AWS環境のコスト最適化やセキュリティ強化を支援

AWS診断ナビは、すでにAWSを導入している企業向けに、コスト削減やアーキテクチャの最適化を支援するサービスです。

「今のクラウド構成が本当に最適なのか」「コストに無駄がないか」「セキュリティ面は十分か」といった課題は、多くの企業で共通の悩みとなっています。AWS診断ナビでは、専門チームがAWS環境を詳細に分析し、改善提案を提示します。具体的な改善アクションまで示すことで、導入後すぐに効果が実感できる点が強みです。

中小企業から大手企業まで、AWSの運用状況に関する不安や課題に対して「診断→改善提案→実行支援」までワンストップで対応できる点が、多くの支持を集めています。

AWS診断ナビ

出典:ゼネックコミュニケーション

これらの主力サービスをはじめ、企業のクラウド活用を多角的に支援できる柔軟なメニュー展開も、ゼネックコミュニケーションのAWS事業の強みです。

AWS事業の支援体制と対応力

ゼネックコミュニケーションのAWSサービスは、「すぐに相談、すぐに実行、幅広くサポート」というスタンスのもと、スピード感と柔軟性を重視した支援体制を整えています。

社内でのAWS資格取得数は179(2025年6月時点)であり、AWS認定資格のすべてを取得した「全冠」保有者もいます。また、新入社員にも初歩レベルの資格取得を必須とするなど、全社的にAWS教育を重視しており、常に知見の強化と技術力向上に取り組んでいます。こうした学び続ける文化が、顧客への質の高い提案やサービス提供にもつながっています。

案件対応においてはスピード感も重視しており、たとえばAmazon Bedrockスターターパックでは数日でPoC環境の納品を実現するなど、迅速な立ち上げ支援が可能です。こうした「すぐに実行」の姿勢は、企業のクラウド活用を加速させる大きな力となっています。

このように、スピード感、柔軟なメニュー展開、他事業とのシナジー、といった点を武器に、ゼネックコミュニケーションのAWS事業は企業の多様なクラウド活用を支えるパートナーとして進化を続けています。

導入実績とターゲット企業像

ゼネックコミュニケーションは、AWSサービスの提供を通じてさまざまな業界の課題解決に貢献しています。特に産業廃棄物処理業界や製造業における導入実績が豊富で、業務の効率化や法令遵守支援といったニーズに対応してきました。

産業廃棄物処理業界では、廃棄物排出報告や申告書、許可証、契約書などの管理が紙ベースで煩雑に行われていた状況から、AWSを活用したシステム化を実現しています。

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出典:ゼネックコミュニケーション

導入後は、廃棄物排出報告の自動化、法令遵守リスクの低減、請求・契約管理の効率化、関連業者との連携強化など、現場の業務効率化に大きく貢献しています。さらに、AWSの柔軟なスケーラビリティを活かすことで、業者数が増加してもスモールスタートから無理なくスケールアップできる構成を実現しています。

⇒詳しい支援事例はこちら

また、製造業においては生成AI活用に向けたPoC支援の実績があります。Amazon Bedrockスターターパックを活用し、4日間という短納期でPoC環境を納品したことで、本格導入に向けた評価と意思決定の迅速化に貢献しています。こうしたスピーディーかつ実践的な支援は、ゼネックコミュニケーションの大きな強みのひとつです。

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ターゲットとしては、オンプレミス環境からの移行を検討している中小企業層を中心に据えています。特に、既存のサーバー環境が老朽化しておりクラウド化の必要性を感じている企業や、VMware環境の今後に不安を抱えている企業に対して、移行支援や最適なAWS活用の提案を行っています。

スタートアップから大手企業まで幅広い企業に対応可能ですが、特に中小企業におけるクラウド移行やAWS活用の相談が増えており、柔軟な提案でそのニーズに応えています。今後も、AWSの柔軟なサービス群とゼネックコミュニケーションの技術力・提案力を活かし、より多くの企業のクラウド活用を支援していく方針です。

今後の展望

ゼネックコミュニケーションでは、AWSサービスのさらなる強化と事業成長に向けた取り組みを進めています。今後は特に、コスト削減や冗長性の確保など、オンプレミス環境での課題を解決するためのAWS移行支援を重点領域とし、クラウド化を望むお客様のニーズに積極的に応えていく方針です。

また、今後は生成AI、IoT、AWS診断ナビといった重点領域でのサービス展開にも注力していく方針です。生成AI領域では、PoC支援から本番運用支援までの一貫したサービス提供体制を整備。IoT領域ではIoT Stationを活用したパッケージ型サービスに加えて、個別IoTシステム開発のニーズにもより柔軟に対応できる体制づくりを進めています。AWS診断ナビについては、中長期的な継続支援を含むサービス展開をさらに強化していきます。

こうした事業成長を支えるため、エンジニア採用にも注力しています。「挑戦する人に最先端の舞台を」という採用メッセージのもと、より多くのお客様に迅速かつ丁寧な技術支援を提供できる体制づくりを進めています。

自分ごととして事業推進に関わり、積極的に吸収し、意見を発信してくれる姿勢を重視しています。AWS事業も現場の主体的な動きからスタートしており、現在活躍しているメンバーには他業務から手を挙げて挑戦している人もいます。

ゼネックコミュニケーションは意欲や行動力次第でポジションを築ける柔軟な社風です。今後も、そうした主体性あるエンジニアが活躍できる環境を整え、さらなる事業拡大を目指していく方針です。

まとめ

ゼネックコミュニケーションは、スピード感と柔軟性、幅広いサービスメニューを強みに、企業のクラウド活用を支援してきました。Amazon Bedrockスターターパックの短納期支援や、産業廃棄物処理業界・製造業での実績に象徴されるように、実行力のあるパートナーとして評価されています。

今後、生成AI、IoT、AWS診断ナビを含む重点領域でもサービス展開を広げていく方針です。AWSの柔軟なサービス群と、自社の技術力・提案力を掛け合わせた伴走型の支援を続けていきます。

相談しやすく、スピーディーに動けるAWSパートナーを求めている企業にとって、ゼネックコミュニケーションは心強い選択肢となるはずです。

 

会社概要

会社名

株式会社ゼネックコミュニケーション

本社所在地

京都市中京区烏丸通御池上る二条殿町552番地 明治安田生命京都ビル

支店住所

東京都千代田区内幸町1-3-3 内幸町ダイビル

設立

1992 11 13

資本金

80,000,000

代表者

代表取締役社長 美馬 芳彦

事業内容

システム開発

IoTソリューションサービス

AWSサービス&ソリューション

 

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