成果の上がる導入事例のパワポ用テンプレート|デザインのコツを解説

更新日:2025-03-18 公開日:2025-02-19 by SEデザイン編集部

目次

「自社の導入事例をパワポで作りたいが、デザインの経験がなく苦戦している」「リソース不足のためテンプレートを使って効率的に作りたい」といったお悩みを持つ担当者の方は多いのではないでしょうか。

導入事例を活用したコンテンツでは、テンプレートを活用することで、デザインの経験がなくてもある程度の質が担保された資料作成を作成できます。しかし、テンプレートをそのまま使うだけでは自社の魅力を十分に伝えきれない場合もあるため、ポイントを押さえることが大切です。

本記事では、多くの導入事例制作を手がけるSEデザインが導入事例用パワポの基本的な作り方からブラッシュアップのコツまで解説します。魅力的な導入事例を簡単に作りたい方は、ぜひ参考にしてください。

読まれる導入事例紹介用パワポで意識したい3つの要素とは

パワポで導入事例を作成する際は、重要な要素を理解しておくことで、サービスの強みがより伝わるテンプレートを見極めやすくなります。

そのため、テンプレートを選ぶ際は、ここで紹介する3つの要素を取り入れやすいかどうかを基準にするとよいでしょう。

導入事例の効果的な書き方とストーリー構成

パワポによる導入事例では、ストーリー構成が重要です。ストーリーとして描かれることで、読者は導入前後の変化をイメージしやすくなります。

導入事例で用いるストーリー構成としては、時系列で展開する「起承転結」が効果的です。具体的には、以下の時系列であれば把握しやすいでしょう。

  1. 導入企業の課題認識
  2. サービス選定
  3. 導入プロセス
  4. 成果

ストーリーを組む際は、具体的なエピソードを盛り込むことで読者の共感を得やすくなります。たとえば、「作業時間を1時間から短縮30分にできた」など、数字を用いると具体性が増すでしょう。

エピソードには、あえて上手くいかなかったことも取り入れることが大切です。マイナス面も開示したほうが信頼を得られやすいうえ、より強い共感につながる可能性があります。

また、導入企業らしさを表現することも大切です。サービスの導入背景や成果は類似したものになる傾向があるため、導入企業の個性を強調して変化を持たせることで、導入事例が豊富な印象を持たれやすくなります。

内容を把握しやすい全体的な構成

導入事例に最低限盛り込むべき要素を押さえることで、読者に伝えたいことを過不足なく伝えましょう。具体的な項目は以下のとおりです。

  • 企業の業種や規模
  • インタビュイーの役職
  • 導入の背景や決め手
  • 活用方法
  • 成果

また、レイアウトの順番は読者が理解しやすいように工夫することが重要です。大まかには、以下の流れに統一するとよいでしょう。

  1. タイトル
  2. 企業プロフィール
  3. 概要
  4. 見出し

タイトルには「CRMツール導入で営業の商談数が2倍に」といった、具体的な成果や数値を盛り込むことで見込み客の関心を引き、クリック率を高めましょう。企業プロフィールは冒頭に配置し、読者が自社との共通点を見つけることで、自分ごとのように読み進めてもらうことが可能です。業界なども分かりやすく示しておくとよいでしょう。

見出しは、見出しだけを読んだ際に全体のストーリー展開が分かるようにしましょう。たとえば、「人手不足で営業効率が課題に」「CRMツールで商談情報を一元管理」「営業チームの生産性が1.5倍に向上」といった内容であれば把握しやすくなります。

なおページ数は、企業の規模や導入範囲、活用事例の数によって変動します。目的はあくまで読者が求める情報を過不足なく伝えることを忘れないようにしょう。

シンプルで分かりやすいデザインにする

導入事例のパワポを魅力的に仕上げるためには、デザイン面に統一感を持たせることも重要です。たとえば以下のポイントが挙げられます。

  • 文字や図の配置をそろえる
  • 関連性の強い要素はまとめ、情報を伝えやすくする
  • 装飾は最小限に抑える

フォントは、メイリオや游ゴシック、ヒラギノ角ゴなど、可読性の高いものを選ぶのがおすすめです。文字サイズは18〜24pt以上が見やすく、太さや書体の違いで印象も変化します。たとえば、丸みを帯びた書体は柔らかい印象となり、太いゴシック体は力強い印象を与えます。

レイアウトでは、横幅の5%程度を目安に上下左右の余白を均等にとりましょう。文字揃えは左そろえ、右そろえ、中央そろえのいずれかに統一すれば、整理された印象になります。なお、日本語と英数字ではベースライン(基準線)が異なるため、調整が必要です。

導入事例紹介の作成に使えるパワポ用おすすめテンプレート

ここでは、導入事例作成の負担を減らすテンプレートについて見ていきましょう。代表的なサービスとしては、以下が挙げられます。

業種や目的に応じて使い分けられる多様なデザインが用意されているので、自社の業界や製品・サービスのイメージに近いデザインを選びましょう。可能であればコーポレートカラーを取り入れることで、さらに統一感のある資料に仕上がります。

テンプレートを活用するメリット

パワポのデザイン経験が浅くても、テンプレートを活用すれば誰でもある程度は質の高い導入事例を作成できます。テンプレートは内容が読者に伝わりやすいように構成されており、かつ視覚的な統一感を保たれているため、企業のプロフェッショナルな印象を強調可能です。

情報として自社の独自性を保ちつつ、作業もスムーズに進めやすくなります。

事例紹介の3つの文章形式

導入事例の文章形式には、主に3つのパターンがあります。

1つ目は、決まった質問に沿って回答をまとめる「テンプレート形式」です。複数の事例を比較しやすく、作成者側も読者側も負担が少ないメリットがあります。

2つ目は、インタビュアーと導入企業の対話を文章化した「インタビュー形式」です。親しみやすく読みやすいものの、論理展開の整理や言葉の修正が必要なため、内容の精査が必要といえます。

3つ目は「コメント形式」で、導入企業の声を短く引用する形式です。吹き出しなどを活用してリアルな感想として伝えられるため、ページの一部に組み込みやすい点が特徴です。

導入事例紹介のパワポを魅力的に作成するポイント

テンプレートを活用すれば簡単に、導入事例のパワポを作成できます。しかし、そのままでは自社の魅力が十分に伝わらない可能性があるため、工夫が必要です。

ここでは、テンプレートをベースにさらに魅力を高めるためのポイントを解説します。

スライド1枚あたりの情報量を絞る

スライド1枚あたりの情報量は、最小限に抑えることが重要です。具体的には「ワンスライド・ワンメッセージ」を意識しましょう。人は一度に9〜13文字しか知覚できないと言われているため、1枚のスライドで簡潔にまとめることが大切です。

仮に、複数のポイントを説明する場合は、それぞれを別のスライドに分けましょう。文字や画像を詰め込みすぎると、読者は内容の理解に時間がかかり、肝心な部分が伝わりにくくなってしまうためです。

図や表を活用して視覚的な要素を加えながらも、余白を十分に取って見やすいレイアウトにすることも大切です。

スライドごとに重要な部分を強調して伝える

スライドを作成するタイミングでは、重要な情報から順に配置することで、読者に内容が伝わりやすくなります。とくに、人が左上から右下へと視線を動かす特性を意識してレイアウトを決めましょう。

仮に、伝えたい内容が複数ある場合は、主要なメッセージと補足情報を明確に区別します。たとえば、フォントサイズを使い分けてコントラストをつけると、情報の重要度が一目で分かりやすくなるでしょう。

色使いも重要です。メインカラーとアクセントカラーは反対色を組み合わせ、多くても3色までにしましょう。原色を避け、少しグレーがかった色を選ぶと落ち着いた印象になります。

また、部分ごとに色を統一しましょう。たとえば、青でメリット、赤でデメリットを示すなどすると、内容を直感的に理解しやすくなります。

導入事例紹介用のパワポを作成する際の注意点

導入事例でパワポを使用する場合、構成やデザインの基本を押さえることで質の高い資料が作れます。しかし、作成時に陥りやすい落とし穴もあります。

ここでは、導入事例作成時の注意点を見ていきましょう。

横型が良いとは限らない

導入事例のパワポは、一般的には横型のスライドが使われます。図やイラストをメインにして視覚的に説明する際に適しているためです。

しかし、詳細な説明を盛り込む場合は、縦型のほうが読みやすくなるケースもあります。仮に、SEデザインでA4サイズ1枚に収まる縦型を採用する場合には、上から下へ流れるように文章を配置することで、読みやすさと情報量のバランスを取っています。

想定したサイズで印刷されないケースがある

パワポは、A4サイズを指定しても実際の用紙サイズとは微妙に異なる場合があるため、印刷時は注意が必要です。

スライドサイズを設定するには、「デザイン」タブから「スライドのサイズ」を選びます。「ユーザー設定のスライドのサイズ」で「A4」を指定しても、幅19.05cm、高さ27.517cmとなり、実際のA4サイズ(210×297mm)と異なるため、手動で調整しましょう。

また、余白を小さくしたい場合は、印刷設定で「用紙に合わせて拡大・縮小」にチェックを入れると調整できます。

使用する情報や画像素材を適切に取り扱う必要がある

導入事例を作成する際は、著作権と顧客情報の取り扱いにも気を遣う必要があります。資料内の画像やテンプレートを使用する場合は、商業利用が可能か確認し、引用時は出典を明記しましょう。

また、顧客情報を掲載する際は、事前に使用許可を得ることが重要です。企業名やロゴ、具体的な数値データなどを使用する場合は、顧客の承認を得たうえで使用し、不利益を与えるリスクのある情報は省くようにします。とくに企業名の表記やロゴのレギュレーションなどには、細心の注意を払ってください。

パワポを活用して魅力的な導入事例紹介の資料を作ろう

導入事例のパワポは、情報の分かりやすさと見やすさが重要です。基本となる構成要素を盛り込みつつも、1枚のスライドに情報を詰め込みすぎないよう注意が必要です。

デザイン面では、フォントや色使いを統一し、余白を適切に取ることで読みやすさが向上します。また、著作権や顧客情報の取り扱いには細心の注意を払いましょう。

SEデザインは約40年にわたり、外資系IT企業様を中心に、コンテンツマーケティング支援を行ってきました。導入事例は年間150件以上、累計2,500件以上制作しており、とくにIT業界における導入事例の制作数はトップレベルであると自負しております。

導入事例の制作でお困りの際は、SEデザインまでお気軽にご相談ください。

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