マーケティング担当者の課題と悩みとは?〜HubSpotの調査レポートを解説
更新日:2025-02-07 公開日:2017-08-28 by SEデザイン編集部
2017年5月、HubSpot社は、世界中の企業のマーケティング・営業活動にかかわる6000人以上を対象に行った調査の結果を「State of Inbound 2017」と題したレポートにまとめ、公開しました。
このレポートでは、グローバルにおけるマーケティングの状況や課題に関する多面的な分析が行われており、日本企業にとっても参考になるデータが多数含まれています。 今回はそのなかから、ポイントをピックアップしてご紹介します。
マーケティング担当者の課題と悩みとは?
State of Inbound 2017によると、企業のマーケティング担当者の多くは、今後1年間に優先すべきこととして「コンタクト/リード(見込み顧客)の顧客化」を一番に挙げ、二番目に「Webサイトへのトラフィック増加」を挙げています。
また、自社のマーケティング課題としては「トラフィックとリード(見込み顧客)の生成」と「マーケティングROI(Return On Investment:投資対効果)の証明」を挙げる担当者が多いことがわかりました。
上記の考察として、企業はWebサイトのトラフィックを増加させ、多くのリード(見込み顧客)を獲得し、顧客化までをはかる、Webサイトを起点としたマーケティングに今後さらに注力する流れが伺えます。さらに「マーケティング活動のROIの証明」も高い割合で課題と認識されており、マーケティング成果の可視化とマーケティング活動の価値を高める施策もより重要視されてくるでしょう。
その他には、「自社に最適なテクノロジーの特定」「自社サイトの管理」といった点も課題として挙げらており、デジタルマーケティングツールの選定やWebサイトの運用方法についても、上位二つの課題と関連して取り組む必要があるでしょう。
マーケティング戦略の評価
こうした状況で、企業のマーケティング担当者は、「自社のマーケティング戦略は効果的だと思うか」という質問に対し、6割ほどが「そう思う」と回答しています。
しかし逆の言い方をすれば、4割が自社の戦略に疑問を持ちながらマーケティング活動を進めていることになります。
これをインバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングに分けてみると状況は少し変わってきます。
「インバウンドマーケティング」に関する記事
インバウンドマーケティング/アウトバウンドマーケティングの評価
インバウンドマーケティングを軸に据えている企業のマーケティング担当者は、68%が効果があると感じ、そうではないと答えた人は32%となりました。
さらに、インバウンドマーケティングの方がROIが向上する、と答えた人も46%に上りました。
過大評価されているマーケティング戦略とは?
普段のマーケティング活動のなかでコストに比して効果がそれほど大きくないと感じている活動、すなわち「過大評価されているマーケティング戦略は何か」という質問に対しては、32%が印刷や放送といったオフライン広告であると答え、他の選択肢と比べとりわけ高い結果となりました。
従来型のオフライン広告は、いわゆるアウトバウンドマーケティングの1つです。Webサイトのトラフィック増加、リード(見込み顧客)の生成、マーケティングROIの証明などが上位の課題と捉えられているなかでは、インバウンドマーケティングがより効果的であると言えそうです。
では、そのインバウンドマーケティングにおいては何を優先すべき事柄としているのでしょうか。
インバウンドマーケティングにおける優先事項
同レポートでは、マーケティング担当者を対象にした設問で、「SEOにより(検索エンジンでの)存在感を高めること」、「ブログ記事の制作」、「コンテンツの配信/拡充」が高い割合を示しました。
この3つはどれも、潜在顧客にWebサイトに訪問してもらいリード(見込み顧客)へ転換をはかるために重要視する施策です。前述のマーケティング活動の優先事項、課題に則した結果といえます。
シンプルに言えば、Webトラフィックの増加とリードの獲得にフォーカスすることが、自社のマーケティング活動において最も優先度が高く、また効果のある手段であると考えているということです。
マーケティングチームと営業チームとのギャップ
このように、マーケティング担当者はWebトラフィックの増加とリード(見込み顧客)の獲得に注力しています。マーケティング担当者の59%は、営業チームが生成したリード(見込み顧客)やアウトバウンドマーケティングで獲得したリードよりも、インバウンドマーケティングによって獲得するリード(見込み顧客)がより質の高いものである、と信じています。
しかしながら、同じ組織内の営業チームはそれとは全く異なる考えをもっているかもしれません。
「営業チームにとって最も売上が高いリードソースは何か」という設問に対し、営業担当者は、営業チームや紹介によって生成されたリード(見込み顧客)が最も高いと回答しています。
マーケティングチームが生成したリードと回答したのは営業担当者の25%しかいません。営業担当者には「リード(見込み顧客)のトップソースはマーケティングチームからのものではない」という意識が強いようです。
マーケティングチームと営業チームのギャップを埋めるには
このギャップを埋めるためには、マーケティングチームはより質の高いリード(見込み顧客)を営業チームに提供する必要があります。
営業チームに受け入れられるリードを提供するには、この「リード(見込み顧客)の質」をマーケティングチームと営業チームの間で合意することが大事です。
同レポートでは、マーケティングチームと営業チームの間にSLA(Service Level Agreement)がある組織を「密接に連携している」組織として定義しています。マーケティングチームと営業チーム間のSLAとは、営業チームに提供するリード(見込み顧客)の定義、条件を含む、ターゲット、数値目標、各パフォーマンスのKPIなどを両者で合意したドキュメントを指します。
マーケティングチームと営業チームとの間にSLAが取り決められている組織は、営業チームは自ら生成したリード(見込み顧客)よりもマーケティングチームが生成したリード(見込み顧客)を主要なリードソースとして認識しています。
組織としてのマーケティングの成功には、マーケティングチームと営業チームの密接な連携が重要であるといえるでしょう。
まとめ
マーケティング担当者の課題や戦略の評価などを調査した本レポートから、インバウンドマーケティングは、現代の企業、消費者の購買行動に則した、多くの業界や企業にとって効果的なマーケティング手法であることがわかりました。一方で、どのようにROIを証明するか、マーケティングツールをどう運用するか、SEO施策とコンテンツの拡充をどのようにして進めていくかなど、乗り越えるべきさまざまな課題も見えています。
また、マーケティングチームと営業チームが、組織としていかにうまく連携し、意思疎通を図るようにするかも、正しくマーケティング活動を進めていくには重要なポイントとなるでしょう。
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