オウンドメディア運用ではさまざまなコンテンツを作成し、顧客との接点構築を図ります。そのうえでは、適切な「パーマリンク」の設定が求められます。昨今は、BtoB企業においてもデジタルマーケティングの重要性が高まることから、パーマリンクについて正確に理解しておかなければなりません。
今回は、そんなパーマリンクの概要や効果的な設定方法、SEOとの関係を解説しますので、ぜひお役立てください。
パーマリンクとは?
「パーマリンク」は、Webサイトのページごとに設定されるURLの一部です。たとえば、同ブログで使用されている以下のアドレスについて見てみましょう。
上記の場合「https://www.sedesign.co.jp」の部分がドメインで、「/blog/seo-ownedmedia」の箇所がパーマリンクに該当します。特定のWebサイト上におけるドメインは全て同じですが、パーマリンクはページごとに異なるのが特徴です。
パーマリンクは自社で設定しない場合、ページ公開時にデフォルトで設定されます。しかし、その場合、ページタイトルなどが自動で振り分けられた、日本語混じりのURLになってしまうケースがあります。
そのため、基本的にパーマリンクはコンテンツのテーマや内容に合わせて適切なものを設定しましょう。
パーマリンクを後から変更すべきではない理由
基本的に、パーマリンクは公開後の変更は推奨されません。その理由としては、以下の3点が挙げられます。
- 変更前ドメインの被リンクを引き継げないため
- SNSでのシェア回数(ソーシャルカウント)もリセットされる
- ドメインが評価されなくなる
次項より、それぞれの詳細を解説します。
変更前ドメインの被リンクを引き継げないため
パーマリンクを変更すれば、ページのURLそのものが変更されることを意味します。つまり、ほか のWebページなどに当該ページのリンクが貼られている場合、そのリンクが無効化されます。
自社のWebサイト内に設置した内部リンクであればURLの変更も簡単にできますが、外部サイトに貼られたリンクの場合、修正の難易度は高いでしょう。リンク数はSEO評価に影響を与えるため、無効化による 損失は非常に大きいといえます。
SNSでのシェア回数(ソーシャルカウント)もリセットされる
近年のコンテンツマーケティングでは、SNSでのシェアの獲得も重要な取り組みの一つです。WebページがSNSでシェアされると、その回数がカウントされていき、カウント数が多ければ多いほどSEO効果があるためです。
しかし、パーマリンクを変更すると、このカウント数(ソーシャルカウント)がリセットされるので注意しましょう。
ドメインが評価されなくなる
URLが途中で変更されると、旧ドメインが獲得していた検索エンジンからの評価もゼロになり、使用できなくなります。そのため、旧ドメインをユーザーがクリックしたとしても、「ページを表示できません」と表示されます。
それを避けるためにも、まずは前述したような設置済リンクの変更に加え、変更前のURLから変更後のURLに自動的に移動する「301リダイレクトの設定」も必要です。
301リダイレクトとはhttpヘッダーに含まれるステータスコードのひとつで、URLが変更される際に利用する転送処理です。301リダイレクトを活用すれば、ページ公開後のパーマリンク変更による弊害を極力抑えられます。
効果的なパーマリンクの決め方
以上のように、パーマリンクは公開後に変更しなくても済むように、公開前から質の高いものに設定しなければなりません。SEO的にも質の高いパーマリンクの設定は必須です。
具体的には「ページ内容に即した、ユーザーが理解しやすいものにする」「英単語やハイフンを使う」といった観点から、ページごとのパーマリンクを決定します。次項より、個別に解説しますので、自社で設定する際の参考にしてください。
ページ内容に即した、ユーザーが理解しやすいものにする
パーマリンクは、ユーザーが当該ページの内容をイメージできるような文字列で設定しましょう。特にルールはありませんが、ページテーマや対策キーワードを英単語にして設定すると、ユーザーにとって 分かりやすいURLにできます。
たとえば、前述のURL「https://www.sedesign.co.jp/blog/seo-ownedmedia」では、「SEO」というジャンルで、「オウンドメディア」をテーマにしているためこのようなパーマリンクが設定されています。
英単語やハイフンを使う
パーマリンクは、基本的に英単語で設定します。パーマリンクは日本語でも設定可能ですが、日本語部分はコピー&ペーストした際に英数字と記号にエンコード(変換)され、URLが非常に長くなってしまいます。そのような長いURLはユーザからしても見づらく、積極的に「クリックしたい」と思わせるのは難しいでしょう。
意味の異なる英単語同士をつなげる際には「-(ハイフン)」を使用し、なるべくシンプルかつ短く短く設定します。これについては、Googleも推奨しています。
URLに使用する単語に関するGoogleの説明としては、以下のとおりです。
- “When possible, use readable words rather than long ID numbers in your URLs.”
- 「可能であれば、URL には長い ID ではなく、読みやすい単語を使用してください(筆者訳)」
引用元:Google Search Central「Improve snippets with a meta description makeover 」
Googleは基本的に「ユーザーにとってより良いコンテンツを提供する」ことを標榜しています。パーマリンクも“パッと見ただけ”でコンテンツ内容がイメージでき、シンプルで理解しやすいものが望ましいということです。つまり、これはSEO的に効果的な設定ということです。
【WordPress版】パーマリンクの設定方法
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パーマリンクを設定する方法は、自社で運用するCMSによってフローが異なります。一般的に使用頻度の高いWordPressの場合は、次の手順を踏みます。
- 1. 「パーマリンク設定」から初期設定を行う
- 2. 各ページの投稿画面でパーマリンクを編集する
- 3. カテゴリータグのスラッグを変更する
以下より、上記WordPress版のパーマリンク設定手順を解説します。
1.「パーマリンク設定」から初期設定を行う
まずはWordPressを開き、ダッシュボード左にあるメニューの【設定】から【パーマリンク設定】を選択します。
次に、パーマリンクの共通設定の画面が出てきますので、そこで初期設定として「日付と投稿名(記事タイトル)」「カスタム構造」など、さまざまな設定を選びます。「どの設定を選ぶか」については、自社サイトのパーマリンク設定のルールを定義化したうえで、追加しましょう。
2.各ページの投稿画面でパーマリンクを編集する
基本の設定が終わると、各ページを公開する前段階で、投稿画面からパーマリンクの編集を行います。
WordPressの場合、パーマリンクは投稿編集画面のページタイトル直下部分で、任意のものに編集できます。初期段階では記事タイトル(日本語タイトルなら日本語表記)がパーマリンクになっているため、【編集】をクリックして英数字の文字列に修正しましょう。
3.カテゴリータグのスラッグを変更する
パーマリンクを設定した後は、カテゴリーやタグのスラッグ(URLの一部分)も変更しておきます。スラッグは、WordPressのダッシュボードにある左のメニューバー の【投稿】から【カテゴリー】の順で選択すれば設定可能です。こちらもパーマリンクの設定と同様に、ページ内容に則した英数字で設定しましょう。
「カスタム構造」の設定で記事タイトルやカテゴリーを含むパーマリンクを設定していた場合は、投稿編集画面で選択したカテゴリーが自動的にパーマリンクに反映される仕様になっています。
まとめ
パーマリンクは各ページの内容を表現するための重要な要素です。ページ公開後のパーマリンクの変更も不可能ではありませんが、検索エンジンからの評価が引き継げなかったり、リンクの貼り直しが必要になったりします。
そのため、各ページの公開前段階から、ページ内容に則した適切なパーマリンクの設定が求められます。
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