マーケティングにおけるMQLとは?SQLとの違いやメリットを解説

公開日:2023-09-21 更新日:2024-04-11 by SEデザイン編集部

目次

MQLとは、マーケティング活動によって自社の商品・サービスに関心を示しており、営業担当に連携できる見込み客のことです。SaaS系商材を扱う企業を中心に指標として導入する企業も増えています。

しかし、MQLの仕組みや意味が複雑に感じる人も多いのではないでしょうか。

本記事では、MQLの意味やSQLとの違いのほか、MQLの創出が企業にもたらすメリットやMQLを創出する手順などについて解説します。

マーケティングにおけるMQLとは

マーケティングにおけるMQLの意味について、SQLとの違いを含めて解説します。

MQLの意味

「MQL(Marketing Qualified Lead)」とは、マーケティング活動の中でも、リードナーチャリングを経て購入意志が高いと判断された見込み顧客のことを指します。

たとえば、自社で開催したウェビナーのアンケート結果で集めた情報をもとに、自社メールマガジンなどで見込み客を育成します。開封数やCTAのクリック数などをもとに見込み度合をスコアリング化した見込み客も、MQLに含まれます。

MQLとSQLの違い

「SQL(Sales Qualified Lead)」とは、営業活動によって作られた見込み顧客を指します。セールス部門が電話やメールで顧客からニーズをヒアリングし、予算、導入予定時期などを理解しており、引き合いや見積書の発行が行われるなど購入意図が明確なのが特徴です。

  MQLとSQLの違いは、見込み顧客が購入するまでの期間です。SQLの見込み顧客の場合、自社の商品・サービスに強く関心をもち、MQLよりも購入の意志が強いため、商談成立に近いといえるでしょう。

たとえば、ウェビナーで自社の商品・サービスに興味を持つA社・B社は、ともにMQLとして扱うことができます。

A社は、メルマガを開封するものの、サービス紹介資料のCTAにはクリックしていません。一方、B社はメルマガの開封率がA社よりも高いだけでなく、資料もダウンロードしているため、自社の商品・サービスに関する購入意思が強い可能性があります。B社と初回の打ち合わせをしたところ、見積書の発行を依頼されました。B社の購入までの位置はA社よりも短いと予測できます。

よって、B社はMQLからSQLとなり、営業担当に引き継がれることとなります。

MQLの抽出が企業にもたらすメリット

MQLの創出が企業にもたらすメリットは、次の2つです。

  • 営業活動が効率化できる
  • 中長期的なアプローチによりリピーターが増加する

それぞれのメリットについて解説します。

営業活動が効率化できる

MQLは自社との関係が構築された見込み客であるため、見込み客のニーズにあった資料や情報をスムーズに提供でき、営業活動の効率化が図れます。

マーケティング活動による見込み顧客の育成が十分でない、自社の製品・サービスへの関心が低い段階で、営業に引き継いだとしても営業側の工数が増えてしまうかもしれません。

MQLに対する施策を実践することで、購入意思の高い顧客に対して最適なアプローチをした上で購入意思が高まっている状態で営業につなげることができます。

中長期的なアプローチによりリピーターが増加する

MQLは、中長期的に自社の商品・サービスに興味を強く抱いたうえで購入するため、自社へのエンゲージメントも高く、リピーターになりやすい傾向があります。

すぐに受注する見込み顧客ではないからこそ、信頼関係を構築するために長期間を必要とします。しかし、その分時間をかけてサービスを購入するため、「優良顧客」となる可能性があります

その結果、企業は新規顧客獲得にかかる広告宣伝費や営業費といった変動費が減るため、利益率向上も期待できるでしょう。

MQLを創出する手順

MQLを創出する手順は、次の3つです。

  • リードジェネレーション(見込み客の獲得)
  • リードナーチャリング(獲得した見込み客の育成)
  • リードクオリフィケーション(確度の高い見込み客の絞り込み)

ここからは、それぞれの手順について、解説します。

リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)

リードジェネレーションとは、自社の商品やサービスを将来的に購入する見込み客を獲得するためのステップです。リードジェネレーションで展開される施策は、オフライン手法では展示会への出展やセミナーの開催、オンライン手法ではWEB広告やSEO集客が挙げられます。

自社の商品やサービスを幅広い潜在顧客層に認知してもらうステップですが、ターゲットが広すぎると、後のリードナーチャリングにつながらない、確度が低いものも多く含まれるため、注意が必要です。

リードナーチャリング(獲得した見込み顧客の育成)

リードナーチャリングは、リードジェネレーションによって獲得した見込み客を育成する段階です。リードナーチャリングで展開される施策は、メルマガやリターゲティング広告といった個別アプローチが挙げられます。

リードナーチャリングは見込み客の購買意欲を育て、将来的なSQLにすることが目的です。しかし、この段階での見込み客は具体的に購入の検討まで至っていません。そこで、顧客の関心を引き上げ、必要性を捻出するために個別アプローチで顧客との距離を縮めます

リードクオリフィケーション(確度の高い見込み顧客の絞り込み)

リードクオリフィケーションは、確度の高い見込み客、つまり営業部門に引き渡すMQLを絞り込む段階です。リードクオリフィケーションで重要なのは、MQL抽出の条件を明確にすることです。

条件は企業によって異なりますが、「レスポンスが24時間以内」「自社のWeb問い合わせフォームから見積り依頼があった」など企業独自の評価軸をもとに条件を設定します。

マーケティング担当から営業担当に引き継がれた際、見込み顧客の興味、関心度合いに合わせて適切なアプローチをスムーズに進められるでしょう。

MQL創出時に起きがちな課題と解決方法

MQLを創出するマーケティング部門と、MQLを引き渡せる営業部門は異なる行動原理で動いているため、課題が起きることも時々あるでしょう。ここでは、MQL創出時に起きがちな課題と解決方法について解説します。

マーケティング部門の課題

MQL創出に力を注ぐあまり、最終的な商談成立や売上高に直結しない見込み顧客を集めてしまうケースがあります。

本来、マーケティング部門の最優先事項はリードの獲得を最大化させることです。

そのため、営業部門までを意識した改善活動が欠かせません。MA(マーケティングオートメーション)ツールに搭載されているスコアリング機能を用い、MQLの創出に努めましょう。

営業部門の課題

営業部門では、商品・サービスへの興味関心が低い見込み客との商談が発生するなど、マーケティング部門と顧客のコミュニケーション履歴が不明瞭な場合があります

マーケティング部門と営業部門の間で連携を取るために、部門間でコミュニケーションの履歴を共有し、連携強化をしましょう。

また、顧客がBtoBの場合、顧客データの分析に基づき、自社にとって有益なアカウント(企業)を選別するABM(アカウント・ベースド・マーケティング)を採用するのも有効です。

まとめ:商談成立のカギとなるMQL創出に取り組もう

MQLは自社の商品・サービスに関心を持っている有用な見込み客です。また、効率の良い営業活動は長期的に、LTVの向上やリピーターの増加につながります。

MQLの創出は難しいように見えますが、リードジェネレーションからリードクオリフィケーションまで明確な手順が存在します。

営業部門とマーケティング部門と連携し、質の高いMQLの創出に取り組める仕組みづくりを検討してはいかがでしょうか。


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