リファラーとは?チェックの方法やノーリファラーについても紹介

公開日:2023-05-19 更新日:2023-06-13 by SEデザイン編集部

目次

企業によるオウンドメディア運用では、Googleアナリティクスを使った訪問ユーザーの行動分析を行うことがあります。「リファラー」は、そのようなアクセス解析において訪問ユーザーの流入経路を計測するための指標の一つです。

本記事では、リファラーの種類やリファラーチェックで分かることに加え、ノーリファラーに対する考え方を紹介します。

リファラーとは?

リファラーとは、自社サイトに訪問したユーザーが、直前に閲覧していたWebページを指します。これを踏まえて、Webサイトの“参照元”のページ情報とも表現されます。

リファラーには以下の3種類が存在します。

  • リファラー
  • 検索エンジンリファラー
  • キーワードリファラー

リファラー」は基本的に「参照元ページ」を指し、ユーザーがWebサイトやメディアを閲覧した”1つ前のページ”を意味します。

「検索エンジンリファラー」は、訪問者が経由した「検索エンジン」を指し、「キーワードリファラー」は、「訪問者が自社サイトに訪れる前に検索したキーワード」を表します。

たとえば、ユーザーがGoogleで「BtoBマーケティング」というキーワードを検索したとします。そして検索結果に表示された自社サイトのタイトルをクリックしてサイトを訪れました。この場合、検索エンジンリファラーは「Google」、キーワードリファラーは「BtoBマーケティング」となります。

リファラー情報は、自社サイトのサーバーに蓄積される情報を分析することで分かります。リファラーからユーザーの行動パターンの傾向を把握できるため、ユーザーにとってより有益なコンテンツを作成したり、アプローチを行ったりするのに役立つでしょう。

リファラーのチェックで何が分かるのか?

ここからはリファラーをチェックすることで分かる情報について深掘りします。リファラーチェックを通じて分かる情報は、以下のとおりです。

  • ユーザーが経由したサイト/メディア
  • ノーリファラー
  • リファラースパム
  • ユーザー属性

BtoBのデジタルマーケティングでも、リファラー情報は役立ちます。自社サイトにおけるユーザーの行動だけでなく、“訪問前”のメディアまで分析することで、より精度の高い分析が可能です。

ユーザーが経由したサイト/メディア

リファラーを参照すれば、自社サイトの訪問ユーザーが経由した参照元サイトやメディアが分かります。

Googleアナリティクスなどのツールを使えば、「〇〇.jp」「〇〇.com」といったドメインで、ユーザーが1つ前に滞在していたサイト情報が分かるため、自社コンテンツやデジタル広告施策に大いに役立つでしょう。

リファラー情報が表示される流入経路の例は、以下のとおりです。

リファラー情報が表示される流入経路の例

ノーリファラー

リファラーを確認すると訪問ユーザーの経由元が分かるとお伝えしましたが、分からない場合もあります。それが「ノーリファラー」です。

ノーリファラーとは、参照元のサイト/メディアの特定ができない、あるいはそもそも“参照元がない”リファラーを指します。昨今は、アプリ経由でのサイト流入も増えており、それに伴いノーリファラーが計測されるケースも増加しています。

Googleアナリティクスでは「direct」「none」と表示されているものがノーリファラーで、それぞれの意味する情報は以下のとおりです。

  • direct…ブックマークやQRコードなどで直接遷移してきた
  • none…何かしらの理由で参照元情報が取得できなかった

このようなノーリファラーが計測される流入経路の例を挙げると、下記のようなものが考えられます。

  • URLのアドレスバーへの直接入力
  • ブックマーク・お気に入り
  • メールに記載されたURL
  • PDFやExcelなどのアプリケーション

リファラースパム

リファラーをチェックすることで、見慣れないドメイン経由のアクセスが急増する「リファラースパム」が発生しているか判断できます。「リファラースパム」は、アクセス元を確認する人をスパムサイトへ誘導する悪質行為です。

リファラースパムは「ボットフィルタリング機能の設定」「フィルタ設定」などを行うことで、自社サイトから除外できます。「ボットフィルタリング機能」とは、ボットからのアクセスを排除する機能です。設定することで、ユーザーのアクセス数をより正確に把握できます。

ただし、ボットフィルタリングですべてのスパムボットを排除できるわけではありません。そのため、Googleアナリティクスで「特定のURL」「言語設定していないアクセス」にフィルタをかけておくと安心です。

ユーザーの属性

リファラーを確認することで、以下のような訪問ユーザーごとの属性も分かります。

  • 地域
  • 年齢
  • 性別
  • デバイス
  • 新規 / リピーター

このような属性情報を蓄積し、自社サイトに訪れているユーザーの傾向が分かれば、よりパーソナライズされたコンテンツ作成や情報発信に活かせるでしょう。

リファラーチェックの確認方法

195400220_m_normal_none以下より、Googleアナリティクスの「UA版」と次世代の「GA4版」の、それぞれにおけるリファラーのチェック方法を解説します。

「参照元/メディア」からの確認

まずは、検索エンジンやドメインなど、全て流入元を計測する「参照元/メディア」チェックの方法です。

UA版のGoogleアナリティクスでは、アナリティクスにログインし、左側メニューから【集客】→【すべてのトラフィック】→【参照元/メディア】の順で選択すると、ユーザーが経由してきたサイトやメディア情報が表示されます。

UA版Googleアナリティクスでのリファラー確認方法

GA4でもほぼ同じ手順で確認でき、「セッション単位」「ユーザー単位」と、さらに細分化したチェックが可能です。

セッション単位で参照元 / メディアを確認する方法

GA4版アナリティクスにアクセスし、左側メニューから【レポート】→【集客】→【トラフィック獲得】の順番にクリックします。

GA4版Google Analytics でセッション単位のリファラーを確認する方法
表上部の【セッションのデフォルト チャネルグループ】をクリックし、ディメンションを変更します。
GA4版Google Analytics でセッション単位のリファラーを確認するために、セッションのデフォルトチャネルグループをクリックしてディメンションを変更する【セッション メディア】を選択すると、セッション単位のメディアを、【セッション ソース】を選択すると、セッション単位の参照元を確認できます。

ユーザー単位で参照元 / メディアを確認する方法

GA4版アナリティクスの左側メニューから【レポート】→【集客】→【ユーザー獲得】の順番にクリックします。
GA4版Google Analytics でユーザー単位のリファラーを確認する方法
グラフと表の間にある【最初のユーザーのデフォルト チャネルグループ】をクリックし、ディメンションを変更します。
GA4版Google Analytics でユーザー単位のリファラーを確認するために、最初のユーザーデフォルトチャネルグループをクリックしてディメンションを変更する【ユーザーの最初の参照元】を選択すると参照元を、【ユーザーの最初のメディア】を選択するとメディアを、【ユーザーの最初の参照元 / メディア】を選択すると参照元とメディアを一緒に確認できます。

「参照サイト」からの確認

「参照サイト」とは、外部サイトのリンクから訪問してきたユーザーに関するレポートです。

UA版で参照サイトを確認するには、【集客】→【すべてのトラフィック】→【参照サイト】の順で選択します。

GA4版では、参照サイト(URL)を確認するためのカスタムディメンションの設定を行った上で、左メニューから【レポート】→【エンゲージメント】→【イベント】の順にクリックします。

そこで表示される表のイベント名の列から【session_start】を選択してページを下部にスクロールすると、参照元URLが確認可能です。

ノーリファラーがあった場合どうすればいい?

163438729_m_normal_noneデジタルマーケティングの観点からは、ノーリファラー自体はそこまで大きな問題であるとはいえません。

たとえば、directのノーリファラーであれば直接サイトに訪問してくれる、ロイヤリティの高いユーザー(=ファン)が増えたと捉えることも可能です。noneのノーリファラーについては、そもそもとしてセキュリティ上リファラー情報取得できないということであり、それは仕方ないでしょう。

「ノーリファラー(特にdirect)が多い = 自社サイトを認知している既存ユーザーのアクセス比率が増えている」と仮定すれば、「新規ユーザーを上手く獲得できていないのではないか?」といった形で、自社の課題を別角度から分析することが可能です。

しかしながら、ノーリファラーの数だけで判断できるものでもありません。そのため、ノーリファラーが増えた場合でも慌てず、ほかのデータを参照することも重要です。その上で、自社の戦略を明確化するための「判断材料の一つ」としてノーリファラーを捉えるのがよいでしょう。

まとめ

リファラーをチェックすれば、自社サイトに訪問したユーザーが「どこから来たのか」の流入経路を可視化できるため、自社で行うコンテンツマーケティングなどの精度をより高められます。

計測される情報をただ蓄積するのではなく、「自社のどういうコンテンツが刺さっているのか」「(参照元から)自社サイトに訪れるユーザーはどんなことに興味を持っているのか」といった仮説構築を行い、ユーザーに対してより役立つ情報発信を行いましょう。

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