ここ最近、毎日のようにAIに関する新しい情報が飛び交っています。ジェネレーティブAIは、仕事面だけではなく、生活面でも大きなインパクトを与える可能性のある存在です。
この記事では、AIに関連する最新のニュースをまとめてお届けします。日々更新されているAI情報のアップデートに、ぜひご活用ください。
OpenAI、GPT-4 APIの一般提供を開始
OpenAIは、3月以来ウェイティングリスト状態だった「GPT-4 API」の提供を開始した。これまでOpenAIの有料APIを利用してきた開発者は8,000トークンを備えるGPT-4 APIにアクセスできるようになり、7月末までに新規開発者もアクセスできるようにする計画だ。
さらに、画像生成モデルの「DALL・E2」と音声テキスト変換モデルの「Whisper」のAPIも一般公開すると発表した。また、半年以内にCompletions APIを使う古いモデルの一部を廃止する計画も発表し、古いモデルを使っている開発者は、2024年1月4日までに統合を主導で更新する必要がある。
DALL・E2とは?基本機能や使い方、利用料金、注意点などを解説
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/07/news096.html
OpenAI、「人間超え」AIの制御研究を開始
OpenAIは、人間の知能を超えるAIが生まれた際に、安全にコントロールするための研究を始めると発表した。今後4年間でOpenAIが持つ20%のコンピューターのリソースを充て、生成AIがもたらす未知の危険を防ぐ狙いだ。
具体的には、AIが人間の意図に従うように自動で調整する機能の構築を目指す。たとえばAIの安全性を評価するために、別の監視用のAIを設け、問題のある動作や調整不良を自動で検出できるようにする。この研究は、OpenAIの共同創業者でチーフサイエンティストのイリア・サツキバー氏と調整責任者のヤン・ライカ氏らがチームを率いる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05EBU0V00C23A7000000/
ChatGPT、月間アクセスが初めて減少
ChatGPTの月間アクセスが6月、昨年11月のローンチ以降初めて減少した。これは分析会社シミラーウェブのデータから明らかになった。
具体的な減少率や原因についての詳細は記事には記載されていない。ChatGPTは、人間と自然な会話を行うことができるAIで、多くのアプリケーションで使用されている。
https://jp.reuters.com/article/openai-chatgpt-idJPKBN2YL1EE
Adobe Firefly、100以上の言語に対応
Adobeは、画像生成AI「Adobe Firefly」の「テキストプロンプト入力」機能が、日本語を含む100以上の言語に対応したと発表した。また、ユーザーインターフェース(UI)を20カ国語以上に拡大し、日本語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ブラジルポルトガル語、ポルトガル語バージョンの提供を開始した。
Fireflyは独自のデータセットとなり、生成物にはコンテンツクレデンシャルのタグが自動で付与される。企業向けの「Adobe Firefly エンタープライズ版」では、ブランド独自のスタイル、ブランド言語でのコンテンツを生成できる。また、Adobe Expressや「Adobe Creative Cloud」を使用したシームレスな編集も可能で、Fireflyは安全に商業利用できるように設計されている。
https://japan.cnet.com/article/35206422/
イーロン・マスク、新AI企業「エックスAI」を設立
イーロン・マスク氏が新たなAI企業「エックスAI」を設立したと発表した。マスク氏は、対話型AI「ChatGPT」を開発したOpenAIの創業メンバーの一人だったが、意見の対立から離れていた。新たに設立されたエックスAIは、ChatGPTに対抗するAIの開発に取り組むと見られている。
エックスAIのチームには、OpenAIやGoogle、Microsoftなどで勤務経験を持つ技術者が参加している。エックスAIの目標は「宇宙の本質を理解すること」で、マスク氏が要職を務める電気自動車大手TeslaやTwitter運営会社と協力するとされている。
アリババ、画像生成AI「通義万相」を発表
中国のアリババ・グループ・ホールディングスのアリババ・クラウドは、画像生成AI「通義万相(Tongyi Wanxiang)」を発表した。まずベータ版を法人顧客に提供する予定で、これはミッドジャーニーなどの競合製品に対抗するものと見られている。
https://jp.reuters.com/article/alibaba-ai-idJPL6N38T07E
AIの仕組みをアニメーション化するPythonライブラリ「ManimML」開発
▲アニメーションを再生中の様子(出典:AI+)
米ジョージア工科大学の研究者らが、機械学習(ML)アーキテクチャの概念をアニメーションやビジュアライゼーションに変換できるPythonライブラリ「ManimML」を開発した。ManimMLは、ニューラルネットワークのような一般的なMLアーキテクチャのアニメーションを、Pythonコードを使って素早くレンダリングする機能を提供する。
既存のML可視化ツールは、特定のアルゴリズムに関連する情報を強調するために手作業で作成されているため手間と時間がかかるが、ManimMLはユーザーが指定した実装済みのアニメーションとビジュアルアセットのコレクションを自動的に構成する。これにより、新しいMLシステムのアニメーションを簡単に生成できる。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/12/news061.html
Anthropic、AIチャットボット「Claude 2」をリリース
元OpenAIのエンジニアが創業したAI企業である米Anthropicは、ChatGPTに対抗するテキスト生成AIモデル「Claude」の新版「Claude 2」をリリースした。米英で、Webおよび有料API(限定アクセス)経由でβ版の提供を開始し、日本など他の地域でのリリースも計画中だ。
APIの料金は先代と変わらず1,000単語の生成当たり約0.0465ドル。パフォーマンスが向上し、応答が長くなったという。例えば、コーディングや推論の能力を改良し、司法試験の多肢選択セクションで76.5%のスコアを獲得した。
安全性も強化し、先代と比較して「無害な応答を返す能力が2倍優れている」とされている。ただし、ハルシネーションの可能性はあるので「身体的・精神的な健康や幸福に関わる場面では使うべきではない」と警告している。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/12/news084.html
ChatGPT、Pythonコードを実行しデータ分析可能に
OpenAIは、ChatGPTに「Code interpreter」という機能のβ版を追加した。これにより、ユーザーはファイルをアップロードできるようになり、ChatGPT上でPythonプログラムの実行も可能になった。この新機能は有料プラン「ChatGPT Plus」で提供されており、CSV形式のデータやPDFファイル、画像などをアップロードして分析させることができる。
例えば、Twitterアカウントのリツイート数やフォロワー数などのデータをアップロードして分析させることができる。ChatGPTはデータの構造を把握した後、各パラメーターの相関係数を計算し、どのパラメーターがインプレッション数や新規フォロワー数に強く影響しているかを分析できる。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/10/news105.html
Carnot、ワークフロー自動化サービスの開発資金を調達
大規模言語モデル(LLM)や生成AIを活用したワークフロー自動化サービスを開発する株式会社Carnotは、第三者割当増資を実施し、8,500万円の資金調達を実施した。資金調達にはHERO Impact Capitalをリードインベスターとして、ANRI、DEEPCORE、及び複数人のエンジェル投資家が参加した。
調達資金は、LLMや生成AIを活用したワークフロー自動化サービス「Promptflow」の開発、大規模言語モデルの基礎研究、グローバル採用の強化に使われる予定だ。Promptflowは、OpenAIのGPT-4をはじめとしたLLMを利用し、一般的な業務タスクから独自のタスクまで、幅広い業務内容の自動化が可能となるソリューションだ。
https://ainow.ai/2023/07/12/274164/
AIスタートアップの動きが活発化
▲2023年版「AI100」(出典:日本経済新聞)
スタートアップ投資が世界的に鈍化する中、AI関連の動きは活発だ。CBインサイツが選んだ世界のAIスタートアップ有望100社「AI100」2023年版によると、起業の初期段階にある会社が約半数を占め、この分野では起業熱が冷めていないことを示している。
AIはまだ進化が見込めるほか、活用の裾野が広いためで、技術革新をけん引する生成AI関連の企業が複数入り、特定業界の課題解決に取り組む企業も目立つ。
2023年版の有望AI100社のポイントとして、資金調達額と企業価値、アーリーステージのイノベーション、企業が最も多い分野、国別の内訳、斬新なアプリケーションなどが挙げられる。特に注目すべきは、AIの開発案件がかねて多い医療分野が最も多く、8社が選ばれたことだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC032010T00C23A7000000/
NEC、日本市場向けに生成AIサービスを開始
NECは、生成AIを用いた新しい企業価値創造に向け、カスタマイズ可能な生成AIを開発し、大規模言語モデル(LLM)のライセンスや専用ハードウェア、ソフトウェア、コンサルティングサービスなどを提供する「NEC Generative AI Service」を開始すると発表した。
また、NECは顧客と共にモデル作成やソフトウェア整備、組織立ち上げなどを包括的に支援する「NEC Generative AI Advanced Customer Program」を約10の企業・大学と共に立ち上げた。
NECは、生成AI関連事業において今後3年間で約500億円の売上を目指す。
https://jpn.nec.com/press/202307/20230706_01.html
リコー、企業独自のAIモデル作成ツールを提供
▲AIモデル作成ツールのイメージ(出典:AI+)
リコーは、Excelファイルをアップロードするだけで、企業固有のワードを学習したAIモデルを簡単に作成できるノーコード開発ツールを開発し、無償トライアル提供を始めた。企業が大規模言語モデル(LLM)を活用する際、自社固有の用語や言い回しなどを学習させ、チューニングした独自のAIモデルを作る必要がある。
新ツールは、固有の用語などを含めた分類情報を記述した2列のサンプルデータをExcelで作成し、アップロードするだけで独自AIモデルを作成できる。今後、ChatGPTや、リコー独自開発のLLMなどを活用した企業向けAIシステムの構築を進めていく予定だ。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/11/news080.html
ネスレ日本、KandaQuantumと生成AIを活用した顧客対応サービス向上の共同研究を開始
ネスレ日本株式会社は、生成AIと量子コンピューターに強みを持つ株式会社KandaQuantumと共に、生成AIの活用による顧客対応サービスレベルの向上を目指す共同研究を開始したと発表した。
具体的には、生成AIによる顧客対応履歴の要約や顧客ニーズの分析、オペレーターサポート、生成AIによる自動応答機能のさらなる進化のための調査研究を行う予定だ。
ネスレ日本はこれまでに電話、メール、チャット、チャットボット、FAQサイトなどのチャネルで分析、改善を行ってきた。今回の共同研究は、要約・課題抽出が可能な生成AIを顧客対応窓口に活用することを目指している。
今後、共同研究を通じてさらなる顧客対応を洗練し、KandaQuantumの生成AIのプロダクト「CalqWorks」をベースにスキルやナレッジを最適化していくとのことだ。
https://ainow.ai/2023/07/12/274159/
三菱UFJ信託銀行、法人向けChatGPT活用プラットフォーム「ChatMee」を導入
三菱UFJ信託銀行は、株式会社AVILENが提供する法人向けChatGPT活用プラットフォーム「ChatMee」を導入した。
ChatMeeは、情報セキュリティとデータの秘匿性が保証されたプラットフォームで、三菱UFJ信託銀行はこれを利用して、情報が外部に漏れないセキュアな環境を保ちつつ、社内手続きの問い合わせ対応や顧客提案資料作成のサポートなどの業務プロセスにおいて生成AIの活用手法を研究する。
この導入により、三菱UFJ信託銀行は、顧客情報に関するセキュリティを最優先に、より広範囲のサービス・業務にAI技術を統合し、業務効率化と高品質なサービスの提供を目指すとしている。
https://ainow.ai/2023/07/11/274153/
サイボウズ、生成AI・Web3スタートアップ支援を開始
サイボウズは、生成AIやWeb3のスタートアップを支援するための新たな取り組みを発表した。サイボウズのクラウド型業務アプリケーション「kintone」と連携し、2025年までに20~30社の支援を予定している。
サイボウズは、この取り組みを通じて、新たなビジネスの創出や、既存ビジネスのDX推進を後押しする。
https://ledge.ai/articles/cybozu_kintone_teamwork_fund
ビズリーチが生成AIによる職務経歴書の作成機能を導入
▲職種やポジションなど4つの質問回答を基に自動作成した業務内容(出典:日経XTECH)
転職サービスを提供するビズリーチは、大規模言語モデル(LLM)GPTを活用した職務経歴書自動作成機能を開発し、同社の転職サイト「ビズリーチ」で利用可能にした。登録会員が自分の職種、ポジション、業務のミッション、業務領域に関する4つの質問に回答することで、AIが業務内容の文章を自動作成する。
ビズリーチは新機能の提供に先立ち、東京大学の研究チームと共同で新機能の性能を検証した。その結果、新機能を使用して職務経歴書を更新した会員に対する企業などからのスカウト受信数は、使用せずに更新した会員と比べ平均で40%多かった。
これにより、ビジネスパーソンのキャリアにおける選択肢と可能性が広がるとされている。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/15561/
ChatGPTの文章を見破るソフトを開発
ソフト開発のアンクは、ChatGPTを使って作成した文章を判別するための支援ソフトを開発した。
論文やリポートを読み込むと、ChatGPTを使っている可能性が高い部分を表示する。最終的には人間の担当者が、適切な範囲での利用かどうかを判断する。年内の商品化を見込み、教育機関向けに10万円未満の価格を想定している。開発したのは「コピペルナーV6」(仮称)だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH22ASE0S3A620C2000000/
G7で生成AIの規制について議論
2023年7月5日にG7各国の実務者レベルでの会合が開かれ、「広島AIプロセス」において生成AIの規制や活用に向けたルール作りを確認した。生成AIは文章や画像の自動生成を可能にしたが、その急速な普及に伴い、プライバシー侵害や情報漏えいなどの懸念が指摘されている。
会合では、厳格なルール作りを目指すヨーロッパと、開発や利用の促進を重視する日本などとの間に存在する意見の隔たりについて、産業界や学術界からも意見を募る方向で一致した。年内に閣僚級の会合を開き、G7としての見解を取りまとめる計画が確認された。
https://ledge.ai/articles/g7_hiroshima_process_progression
結婚式の司会をChatGPTに丸投げ
米コロラド州のカップルが結婚式の司会をChatGPTに任せ、愛を誓った。結婚式の司会の手配に困ったカップルは、当日の進行やあいさつをChatGPTに丸投げし、永遠の愛を誓った。ChatGPTは参列者に向けて「愛と技術がもたらす無限の可能性を示したい」と決意表明した。教会に設置されたスピーカーから流れる音声アプリの声を通じて式を取り仕切り、自動生成した言葉には聖書の一節も引用した。
https://www.sankei.com/article/20230709-QJO25ANDDFMXJEU5RMJOXXOSDM/
まとめ
AIに関連する最近の主なニュースについて紹介しました。定期的に更新予定ですので、情報のアップデートにぜひご活用ください。
AI技術はこれからさらに発展していくと予測されているので、早い段階で基本的な活用方法を取り入れておくことが大切です。SEデザインでは、IT分野におけるBtoBマーケティング&セールス支援を行っており、30年以上の実績がございます。業務の効率化や顧客へのアプローチでお困りの際は、お気軽にSEデザインへご相談ください。