URL正規化とは?必要なケースと設定方法・注意点を解説

公開日:2022-12-15 更新日:2023-05-15 by SEデザイン編集部

目次

127662075_mSEO対策として、URL正規化を考えているWeb運用者の方も多いのではないでしょうか。URL正規化は、目的や必要な場面に応じて適切に行う必要があります。

この記事では、URL正規化の必要性や必要なケース、実際の設定方法、ツールを使ったチェック方法などを解説します。

URL正規化とは

URL正規化とは、サイト内にある内容が重複したページのうち、検索エンジンに評価してもらうページのURLを一つに統合することです。具体的には、評価されたいページのURLにcanonicalタグや301リダイレクトで正規のURLを指定する方法で評価されるURLを1つにします。

以下で詳しく紹介していきます。

URL正規化をする理由

94642085_mURL正規化をする理由は、以下のように3つあります。

  • 重複コンテンツを避けるため
  • 被リンクを分散させないため
  • クローラビリティ改善のため

それぞれの具体的な内容を見ていきましょう。

重複コンテンツを避けるため

重複コンテンツを避けるために、URL正規化が必要です。

「重複コンテンツ」とは、ドメイン内に存在するコンテンツページと同じ内容、または似ている内容のコンテンツページを指します。検索エンジンに重複コンテンツとしてみなされるとGoogle評価の分散や、正規ページのインデックス削除される可能性があります。

Googleが重複コンテンツとしてみなすのは、以下の場合です。

  1. 複数のURLで同一コンテンツのページにアクセスできる
  2. ページが異なるのにコンテンツが類似している

たとえば、ドメインの「www」ありとなしや末尾の「index.html」ありとなしのURLでは、どちらも同じ内容が表示されますが別々に存在するため、重複コンテンツとしてみなされます。

このような場合、Googleから最も代表的だと認識されたURLが、正規URLとして選択されます。

正規URLとして認識されなかったほうはクロールの頻度が減り、検索結果に表示されません。であるのならば、クローラーリソースが無駄になりますので、あらかじめ正規URLを指定したほうがよいでしょう。

被リンクを分散させないため

被リンクを分散させず効果を最大化するために、URL正規化が必要です。

同じ内容のコンテンツが2つある場合、それぞれのWebページにリンクをされると、被リンクが分散します。被リンクが分散されれば、被リンクの効果も分散し、SEO評価が最大限に受けられません。

また、上位表示される可能性のあるコンテンツでも、被リンクが分散していると検索順位が上がりにくくなります。Googleから適切な評価を受けるためにもURL正規化が必要です。

被リンクについて詳しい解説や活用方法はこちら▼
≫今さら聞けない被リンクとは?SEOとの関連性も紹介

クローラビリティの改善のため

前述したとおり、クローラビリティの改善のためにも、URL正規化は必要です。

URL正規化がされていないと、同じ内容のコンテンツをどちらもクローラーが巡回することになります。するとクローラビリティが悪くなり、重要なページへのクロールまで行き届かず、重要なページがインデックスされない可能性があります。

クローラーに正しくSEO評価をしてもらい、早く認識されるために、クローラーが巡回しやすいようURL正規化をしましょう。

クローラビリティ―について詳細を知りたい方はこちら▼
クローラビリティとは?検索上位を狙うならおさえておきたい対策

URL正規化がされていない例

134109270_mURL正規化がされていないよくあるケースとしては、以下の6つの例が挙げられます。

  1. サイトリニューアル後
  2. index.html有・無の両サイトがある場合
  3. www有・無の両サイトがある場合
  4. 暗号化有・無の両サイトがある場合
  5. パラメーターありの場合
  6. スマートフォン・タブレット用ページがある場合

URL正規化がされていない場合、正規化をする必要があります。
正規化がされていない例を、以下で具体的に見ていきましょう。

サイトリニューアル後

サイトのリニューアル後は、旧サイトのページから新サイトのページにURLを正規化をする必要があります。なぜなら、旧サイトと新サイトで同一の内容が発生するため、Googleから正しい評価が得られない場合や、URLの正規化をしないまま旧サイトを閉鎖してしまうと旧サイトのSEO評価を新サイトに引き継げないからです。

リニューアルの場合は、旧サイトから新サイトへの301リダイレクトをして、URLを正規化しましょう。SEO評価を引き継ぐ際は数ヶ月から1年ほどかかるといわれています。

index.html有・無の両サイトがある場合

「index.html」は、トップページを示すファイル名です。

ファイル名がなかったとしてもトップページは表示されるため、index.htmlのある記事とない記事が発生します。また、トップページ以外のページでもURL末尾に「.html」が付いたページが発生している可能性があります。

検索エンジンに別ページだと認識されるので、どちらが適切なURLなのかを示す必要があります。特段理由がなければ、拡張子が変わってもそのまま使用できるため、index.html無しがおすすめです。

wwwの有・無の両サイトがある場合

「www」は、ホスト名を表します。
SEOやインターネット接続に影響はありませんが、wwwありとなしの両パターンでコンテンツにアクセスすると、2つのコンテンツがあるとみなされます。そのため、検索エンジンにどちらのURLが適切か教えるには、URL正規化が必要です。

既存のサイトである程度のリンクを獲得している場合には、多いほうのURLを正規URLとして指定しましょう。

暗号化有・無の両サイトがある場合

暗号化されていると「https」、暗号化されていないと「http」がURL冒頭に表示されます。暗号化するには、サーバーにSSLサーバー証明書をインストールする必要があります。

Googleでは優先的に「https」のURLが選択されますが、指示したほうが確実です。そのため、暗号化した直後に「https」を正規URLとして指定しましょう。

パラメーターありの場合

パラメーターはURLの末尾の「?」から始まる文字列を指します。複数の情報があるときは、「&」で区切ります。

以下URLは、弊ブログ内のキーワード検索機能で「SEO」と検索した際のURLです。基本的にパラメーターが発生しないサイト設計になっていますが、キーワード検索などユーザーが生成すページはこのようになります。インデックスされない設定にして

  1. https://www.sedesign.co.jp/hs-search-results?term=SEO&groupId=4496247432

パラメーターには、「アクティブパラメーター」と「パッシブパラメーター」の2種類があります。

それぞれの特徴は、以下のとおりです。

種類

詳細

具体例

アクティブパラメーター

パラメーターによって表示される内容が変わる

ECサイトの商品ページの色違いページ

パッシブパラメーター

表示される内容は同じでURLが異なる

※パラメーターによって分析や情報収集ができる

広告流入を計測するためのページ

アクティブパラメーターは似たような内容のURLが多数出現し、パッシブパラメーターは重複コンテンツになります。

そのため、どちらも正規URLを指定しなければなりません。基本的にはパラメーターなしのRLに正規化すればよいです。

スマートフォン・タブレット用ページがある場合

パソコン用とスマートフォン・タブレット用のページでサイトを別URLにしている場合、別のコンテンツとして認識される可能性があります。

たとえば、スマートフォン・タブレット用のURLに、パソコン用のURLに追加で「mobile」という文字列をいれている場合などです。このようなケースでは、alternateタグとcanonicalタグを使用してパソコン用のURLを正しいページとして指定する必要があります。

レスポンシブデザインであれば、同じURLでデバイスごとに表示が最適化されます。

URL正規化の方法

URL正規化は、「canonicalタグ」または「301リダイレクト」を使用して行います。
「canonicalタグ」は正式なページを検索エンジンに伝えるためのタグで、「301リダイレクト」は事前に設定したページに転送する機能です。

それぞれの特徴を、具体的に見ていきましょう。

canonicalタグでURL正規化を行う方法

canonicalタグとは、同サイト内に重複コンテンツがある場合に、評価してほしいURLを検索エンジンに伝えるタグのことです。類似コンテンツを正規化しながら、両方保持する場合などに使用します。

たとえば、並び替え機能のあるページで、項目を並び替えただけでURLが変わる場面です。301リダイレクトだと転送されて並び替えできないため、canonicalタグで正規化します。

canonicalタグの記載の仕方は、以下のとおりです。

  1. <head>
    <link rel=”canonical” href=”正規化するURL”>
    </head>

body要素内に記述しても検索エンジンは理解できないため、head要素内に記述します。
記述の際には、1ページに1つしか記述してはいけません。1ページに複数登録すると、正規化の処理が正常にできません。

301リダイレクトでURL正規化を行う方法

301リダイレクトとは、アクセスしたURLから自動で事前に設定したURLへ、恒久的に転送することです。301リダイレクトを設定すると、リダイレクト先が正規URLであると検索エンジンに伝えられます。

サイトのリニューアルなどでURLを変更したとき、元のURLの評価を引き継ぎたい場合などに設定します。検索エンジンにインデックスされるページを1つにできますが、リダイレクト元のページはユーザーも見られなくなります。

設定の方法は、「.htaccessファイル」に転送先を記述してサーバーにアップロードします。
「.htaccessファイル」とは、Webサーバーの動作をディレクトリ単位で制御させるファイルのことで、サイト作成にWordPressを利用しているのであれば、プラグインで簡単に設定できます。

URL正規化の注意点

55430675_mURL正規化の注意点は、以下の2つです。

  1. URL正規化までに時間がかかる
  2. 絶対パスを利用してURLを指定する

URL正規化に1週間以上かかる場合は正規化の手順を再確認する必要があり、canonicalタグに記載するURLには、ファイルを最初から最後まで完全に記述した絶対パスを使用する必要があります。

以下で、具体的に見ていきましょう。

URL正規化までに時間がかかる

URL正規化の注意点は、URL正規化までに時間がかかる点です。設定してからコンテンツの同一性を確認するまでに、時間を要します。

確認されるまでの間は、Google Search Consoleなどのデータ分析を利用できないため注意が必要です。1週間たってもデータが反映されない場合は、正規化の手順を再度確認してみましょう。

絶対パスを利用してURLを指定する

URLを指定する際の記述方法には、指定ファイルまでの経路を表す「絶対パス」と、ファイルの位置を表す「相対パス」があります。現在位置からの相対的な位置関係を記述する相対パスを用いた記述も可能ですが、「http」と「https」の区別が不可能なため、正確な正規化には向いていません。

そのため、canonicalタグに記載するURLは、ファイルを最初から最後まで完全に記述した正式なURLである絶対パスを利用しましょう。万が一タグに記載するURLを誤ると、正規化されません。何度も記載するURLを間違えると、canonicalタグを正しく使用できていないと判断され、Googleがcanonicalタグを無視することがあります。

URL正規化の確認方法

URL正規化の確認方法を紹介します。

正規化されているかGoogle Search Consoleで確認

URL正規化ちゃんと行われているかは、Google Search Consoleで確認できます。Google Search Consoleは、Googleが提供しているサイトの無料分析ツールです。

URL正規化の確認手順は、以下のとおりです。

  1. メニューのURL検査をクリック
  2. URLを入力して「enter」をクリック
  3. 取得されたデータの「カバレッジ」で「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」が表示されるため、一致しているかを確認

 

手順3でURLが一致していない場合は、URL正規化が正しくできていません。その場合の原因は、以下三つの理由が考えられます。

  • 正規化の設定が最近のためまだ反映されていない
  • 正規化の設定が誤っている
  • Googleが「Googleが選択した正規URL」の方がユーザーにマッチしていると判断している

最近設定したばかりの場合は、反映されるまで待ちましょう。目安としてひと月待っても変わらない場合は、ほか2つが原因の可能性があります。

まずは設定が間違っていないか確認してみましょう。それに問題がなければ、指定した正規URLとGoogleが選んだURLの差分を探し、指定した正規URLがよりユーザーファーストになるように改善しましょう。原因がどれにも当てはまらない場合は、Googleアップデートに伴うエラーの可能性があります。その場合は、じきに改善されますので少し様子を見てください。

また、カバレッジレポートに「重複しています。送信されたURLが正規URLとして選択されていません。」と表示されている場合は、正規化が必要です。 もし重複ページでないのにこの表示が出る場合は、ページごとの差別化対策をした方がよい可能性があります。

リダイレクトされているか確認

リダイレクトが機能しているかは、リダイレクト元のページにアクセスすれば確認ができます。指定したURLに飛べばリダイレクトが設定できています。

またツールを使って確認もできます。リダイレクトチェックツールでも、URLの正規化を確認できます。リダイレクトチェックツールは、リダイレクトが正しく作用しているか、リダイレクトの種類も確認できる無料ツールです。これ以外にも確認できるツールはいくつもあり、chromeの拡張機能Redirect Pathもお勧めです。

リダイレクトチェックツールでは、以下の手順でURLの正規化を確認できます。

  1. リダイレクトチェックツールにアクセス
  2. リダイレクト元のURLを入力してチェック
  3. リダイレクト先のURLに301リダイレクトされているか確認

手順3が確認できれば、URL正規化に成功しています。失敗していたり、302リダイレクトしていたりする場合は、改めて301リダイレクトになるように設定し直しましょう。

リダイレクトの種類に関しては以下記事をご確認ください。
≫301リダイレクトとは?デジタルマーケティングで重要な理由

まとめ

URL正規化とは、ルールに従って、検索エンジンに理解されやすくすることです。URL正規化を行っていない場合、正しい評価がされず検索順位が下がる可能性や、正規ページのインデックスが外される可能性があります。

URL正規化は、正式なURLを検索エンジンに伝える「canonicalタグ」や、事前に設定したページに自動転送する「301リダイレクト」を利用して行うことが可能です。検索エンジンから正しいSEO評価を受けるためにも、同じ内容のコンテンツをそのままにせず、正しい方法でURL正規化をしましょう。

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