本記事では、AWSパートナーを検討されている方に向けて、「AWSパートナーの選び方とおすすめ企業一覧」でご紹介した企業の実際の取り組みを個別にご紹介していきます。今回は、アジアクエスト株式会社についてお伝えします。
アジアクエストは、Cloud、IoT、AI、Web3D、Mobile、UI/UXなどの複数のデジタル技術を活用したSIサービスを展開する複合型インテグレーターとして、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。
国内のみならず、インドネシア・マレーシアに海外子会社をもち、ローカル企業および東南アジアへビジネス展開をする日系企業のDXやシステム導入の支援を行っています。
同社は、2014年からクラウド・インフラ構築サービスの提供を開始し、クラウド黎明期から数多くのプロジェクトを通じて、AWSのノウハウを培ってきました。
技術力と、現場の課題や要望に寄り添う柔軟な支援姿勢を併せ持ち、AWS活用のパートナーとして多くの企業から高く評価されています。
本記事では、同社の体制や提供サービス、支援スタイル、導入事例などを通じて、AWSパートナーとしての魅力をひもといていきます。
※こちらの記事は、2025年6月に実施した、アジアクエスト株式会社のご担当者様へのヒアリングをもとに作成しております。
アプリとインフラの両面から企業のDXを支援
アジアクエストは、アプリケーション開発、インフラ構築の両方に強みを持ち、DXに必要な多分野の工程をワンストップで支援する総合的なDX企業です。
企業によってDXの入り口や課題はさまざまですが、同社は「アプリとクラウドの両軸を一社で対応できる体制」により、お客様の多様なニーズに柔軟に対応しています。
AWS アドバンストティア サービスパートナーとして、多くのお客様のクラウド利活用をご支援しており、AWSの新規導入を検討する企業や、クラウドへのシステム移行やモダナイズおよびクラウド環境の最適化を図りたいと考えている企業などから、幅広い支援依頼が増加しています。
こうした体制により、お客様のDXを「部分的な導入」や「単なるシステム構築」にとどまらず、ビジネス全体の変革につなげることができるのがアジアクエストの強みです。
プロジェクトの上流から下流までを一気通貫で担えることで、スピードと品質を両立させながら、最適なソリューションを提供し続けています。
代表的なAWS支援サービス
アジアクエスト株式会社は、お客様と一体となってDXを推進する“共創的パートナー”として、企業の変革を支援しています。
その一環として、AWSの導入や活用においても、企画・コンサルティングから設計・構築、導入後の運用・監視までを総合的にサポート。DXの基盤を支えるクラウド活用を、多面的に支援しています。
同社が提供するAWS関連サービスには、以下のようなものがあります。
- AWS導入構築、運用支援
- クラウドマイグレーション支援
- モダナイゼーション支援
- DevOps導入支援
- 生成AI導入・開発支援
- 技術アドバイザー支援、
- クラウド環境最適化支援
- AWSリセールサービス(請求代行)
幅広いサービスを展開していますが、本章ではその中でも特に特徴的な支援内容として「技術アドバイザー支援」「DevOps導入支援」「生成AI導入・開発支援」の3つを詳しくご紹介します。
技術アドバイザー支援:導入後の課題に応える柔軟な伴走支援
AWS導入後に「社内に十分な知見がない」「リソースが足りず困っている」といった悩みを抱える企業は少なくありません。アジアクエストでは、そういった企業に対して、AWSに精通したエンジニアが、お客様内で詰まるところ/お困りごとをサポートする ”伴走型” の技術アドバイザー支援を提供しています。
支援形態は、「時間制:~40時間/月」と「チケット制:20チケット~※有効期限3ヵ月間」が用意されており、企業のニーズにあった支援プランを選択可能です。支援内容は、運用管理、各種作業、技術支援、コンサルティングなど必要な対応の組み合わせが可能です。
出典:アジアクエスト資料
技術アドバイザー支援の特徴は、お客様が主導する体制を尊重しつつ、必要なタイミングでAWSに精通したエンジニアが技術支援や助言、レビューを行う「伴走支援型」のスタイルである点です。現状のヒアリングから課題の可視化、あるべき構成の提案までを丁寧に実施しています。
DevOps導入支援:クラウドと開発の両面から支える新サービス
アジアクエストでは、「DevOps導入支援サービス」を提供予定しています。
このサービスは、開発チームと運用チームの連携を強化し、ソフトウェアの開発から運用までを迅速かつ効率的に行うことで、スムーズで質の高いシステムづくりを実現することを目的としています。
たとえば、「手動作業によりヒューマンエラーが発生している」「デプロイフローが整備されておらずリリース頻度が遅い」といった課題に対して、開発から運用までの流れを見直し、自動化や作業ルールの整備などを通じて、ソフトウェアの迅速なデプロイ、品質向上や安定性の確保、リソースの最適化を実現します。
具体的には以下の実現に向けた支援を提供しています。
- CI/CDパイプライン構築支援
- Infrastructure as Code導入支援
- DevOps内製化・伴走支援
⇒アジアクエストのDevOps導入支援サービスページはこちら
アジアクエストでは、最適なツール選定や、拡張性と信頼性の確保、運用負荷の削減なども併せて支援しています。アプリケーションとクラウドインフラの両方に対応できる体制を持つアジアクエストだからこそ、「その企業に合った開発・運用のあり方」そのものを一緒に考え、整えていくことが可能です。
生成AI導入・開発支援:構想段階からプロダクト開発まで伴走
アジアクエストでは、生成AI・LLMを活用した業務改革支援を提供しています。
AWS支援サービスの一環としては、Amazonの生成AI基盤「Amazon Bedrock」を活用した導入・開発支援を行っています。
Amazon Bedrockは複数の大規模言語モデルを柔軟に選択・利用できるため、企業が生成AIを業務に取り入れる際の選択肢を広げてくれます。アジアクエストはBedrockを活用し、業務効率化やナレッジ活用、社内情報の検索性向上といった目的に応じたAI活用を提案しています。
さらに、Amazon BedrockとAmazon Kendraを組み合わせた「RAG構成」にも対応。自社の業務データを連携させた上で、より実用性の高い生成AIアプリケーションの構築支援も行っています。
出典:アジアクエスト
「生成AIを業務で使いたいが、何から始めていいかわからない」という企業に対しても、PoCから段階的な導入、本番運用までを見据えた柔軟な伴走支援が可能です。
このように、アジアクエストでは、AWSの導入後に生じるさまざまな課題やニーズに対しても、柔軟かつ継続的な支援を提供しています。お客様の状況や目標に応じた多様なメニュー展開により、現場の実情に即したDX推進を力強く支えています。
寄り添いながら現場を支える、アジアクエストの“伴走型”支援
アジアクエストのAWS支援は、単に技術を提供するのではなく、お客様と同じ目線で課題を捉え、ともに解決に向かう“伴走型”のスタイルが特徴です。
たとえば、「外部ベンダーが退いたあとのAWS環境がブラックボックス化している」「アカウント構成が混在して運用に支障が出ている」など、どこから手をつけていいかわからないような状態でも、丁寧なヒアリングと現状把握を通じて、段階的に課題を整理し、改善へと導いていきます。
こうした支援に、俊敏さと柔軟さを活かし、変化の多い現場にも臨機応変に対応しています。顧客の体制や課題に応じて、段階的に支援内容を調整していくスタイルは、「小回りが利くアジアクエスト」として高く評価されています。小さな相談にも真摯に向き合い、必要に応じて支援の幅を広げていける柔軟性が、多くの企業から「相談しやすい」と支持されています。
また、単に担当者の悩みを解決するだけでなく、その先にある企業の経営的な視点やビジネス全体の課題にも踏み込んだ提案を行う点も、同社の強みの一つです。技術と業務、現場と経営の両方に向き合う支援姿勢で、企業の“DX推進のパートナー”として頼られる存在となっています。
AWS導入の実績と信頼を示す5つの事例
ここでは、アジアクエストがAWSを活用して支援した5つのプロジェクトをご紹介します。それぞれ異なる業種・要件を持つプロジェクトですが、同社の柔軟な対応力や伴走型の支援スタイルがどのように活かされているかが伝わってきます。
リンク先にAWSを活用した事例がございますので、あわせてご覧ください。
▶鹿島建設株式会社:「建設DX」の未来を体現するリアルタイム・コンストラクション・マネジメント 3D K-Field
⇒詳細はこちら
▶鹿島建設株式会社:建設現場をまるごとWeb上に可視化する 現場見える化統合管理システム「Field Browser®」(フィールドブラウザ)開発支援
⇒詳細はこちら
▶東海旅客鉄道株式会社:橋りょう検査業務アプリのプロトタイプ開発
⇒詳細はこちら
▶大日本ダイヤコンサルタント株式会社:3D災害シミュレーションシステムのPoC開発支援
⇒詳細はこちら
▶パスロジ株式会社:「PassLogic」クラウド版のAWS基盤を構築
⇒詳細はこちら
「技術に強い組織」をつくる取り組み
アジアクエストでは、クラウド領域における支援品質を支えるものとして、技術に強い組織づくりに力を入れています。
特に注力しているのが、AWS認定資格の取得です。
同社には国内約400名の従業員が在籍し、そのうちエンジニアは約340名(※2025年3月末時点・単体)。アジアクエストが保持するAWS認定資格は450資格以上(※2025年7月時点)で、社員数を大幅に超えるAWS認定資格を取得し、社員の認定資格の取得率の高さは、同社の技術力・専門性の裏付けともいえます。
2024年12月には、認定資格取得数が400を超える企業としてAWS Japan社から「AWS 400 APN Certification Distinction(認定数達成表彰)」認定を受けています。
認定資格取得への支援として、試験費用や学習教材費用(書籍・学習ツール)を会社が全額負担するなどエンジニアが高いモチベーションを保ちながら成長できる環境が整っているほか、努力を称え合いながら学び続けられる文化が根付いています。
また、CCoEが中心となって、エンジニアのAWSスキルの向上を目的とした様々な取り組みを推進されています。AWS Japan社の協力のもと、同社向けに各種トレーニングや勉強会を開催がされており、最新の技術のキャッチアップや、実務で活用ができる実践力を高めるための学びの機会が多くあります。
このように、会社全体で“技術に強い組織”を育てていこうという意識が自然と育まれています。
まとめ
AWSの導入や最適化において、パートナー選びはその成否を左右する重要な要素です。
アジアクエストは、アプリとインフラの両面に対応する技術力に加え、小回りの利く“伴走型”の支援スタイルで、多様な業界・フェーズの企業を支えてきました。
AWS活用に不安を感じている企業でも、技術力と柔軟な支援力を兼ね備えたアジアクエストなら、安心して相談できるはずです。AWS活用の可能性を広げていく上で、信頼できるパートナーとなるでしょう。
会社概要
会社名 |
アジアクエスト株式会社 |
本社所在地 |
東京都文京区後楽2-6-1 住友不動産飯田橋ファーストタワー27F |
設立 |
2012年4月 |
資本金 |
412,358千円(2024年12月31日現在) |
代表者 |
代表取締役社長 桃井 純 |
上場取引所 |
東京証券取引所グロース市場 |
支店 |
福岡オフィス、別府オフィス、大阪オフィス |
海外拠点 |
・インドネシア法人 PT.AQ Business Consulting Indonesia ジャカルタオフィス、ジョグジャカルタオフィス ・マレーシア法人 AsiaQuest Internet Malaysia SDN. BHD. クアラルンプールオフィス |
事業内容 |
デジタルトランスフォーメーション事業(企業のDXを実現する為のコンサルティング、システム開発、プロダクト開発等、様々なデジタル技術を活用したデジタルインテグレーションサービスの提供) |