セキュリティを軸に、中小企業のクラウド活用を支援——GMOグローバルサイン・ホールディングス提供「CloudCREW byGMO」のAWS利活用支援とは

更新日:2025-08-21 公開日:2025-08-21 by SEデザイン編集部

目次

本記事では、AWSパートナーを検討されている方に向けて、「AWSパートナーの選び方とおすすめ企業一覧」でご紹介した企業の実際の取り組みを、個別にご紹介していきます。今回は、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社についてお伝えします。

DXを進めるうえで、クラウドサービスの活用はもはや欠かせないものとなりました。一方で、運用体制の整備やセキュリティ対策に課題を抱える企業も少なくありません。特に中小企業では、「リソースが足りない」「セキュリティが不安」「クラウドのコストが見えづらい」といった悩みが、導入後も解消されにくい傾向にあります。こうした課題に対しては、導入支援だけでなく、日々の運用や改善までを含めたパートナーの存在が求められています。

GMOグローバルサイン・ホールディングスは、AWSパートナーとしてこのような悩みに応えている会社の一つです。同社は、グループとして「セキュリティ強化」を重要なテーマに掲げながら、AWSの利活用支援サービス「CloudCREW byGMO(以下CloudCREW)」を通じて、シンプルで低コストなサービスを提供しています。

本記事では、GMOグローバルサイン・ホールディングスの主な支援サービスとその強みを通して、AWSパートナーとして選ばれる理由を詳しくお伝えします。

※こちらの記事は、2025年6月に実施した、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社のご担当者様へのヒアリングをもとに作成しております。

 

会社概要とAWS事業の位置づけ

GMOグローバルサイン・ホールディングスは、GMOインターネットグループの一員として、インターネット社会の安心・安全を支える事業を展開しています。主な事業領域は「電子認証・印鑑事業」と「クラウドインフラ事業」の2つです。前者では自社保有の電子認証局を基盤に政府・大企業レベルのセキュリティ技術を日本および世界に提供するセキュリティソリューションを、後者ではレンタルサーバーやクラウド環境の提供・運用支援を中心としたサービスを手がけています。

AWS関連事業は、クラウドインフラ領域の中でも特に成長著しい分野です。同社では、AWSの構築・監視・運用・保守、さらにセキュリティ診断や請求代行などを含めた支援サービスを「CloudCREW」として展開しています。

GMOグループ全体として「低コストでNo.1サービスを提供する」ことを方針として掲げており、GMOグローバルサイン・ホールディングスでも、過剰な構成や機能を排除したシンプルなサービス設計を重視。コストに敏感な中小企業にとって導入しやすく、継続しやすい支援体制を構築しています。

また、同社はグループを挙げてセキュリティ領域の強化に取り組んでおり、クラウド環境の構築・運用支援においては、セキュリティ診断を起点に、必要に応じた改善や保守を行うなど、安全性にも配慮した支援を行っています。AWS導入・運用支援にとどまらず、セキュアな環境構築と維持を見据えた支援を行うことが、顧客の安心感につながっています

CloudCREWの主力サービスメニュー

GMOグローバルサイン・ホールディングスが展開するCloudCREWは、AWSを中心としたクラウド利活用を支援するサービスです。構築や監視、請求代行といった基本的な運用支援から、脆弱性診断などセキュリティに関する対応まで、幅広いメニューを備えており、企業のフェーズや課題に合わせた柔軟なサービス提供が可能です。

ここでは、CloudCREWのなかでも特に代表的な3つのサービスについて紹介します。

1.AWSマネージドパック:予算計画が立てやすい定額制支援

AWSの従量課金制は柔軟性が高い一方で、予算の見通しを立てにくいという課題があります。特に中小企業においては、月額費用が変動することで「予算取りが難しい」「稟議が通しにくい」といった悩みが生じがちです。

それらを解消するために提供されているのが、「AWSマネージドパック」です。あらかじめ利用範囲を定めた上で、構築・運用・保守までをパッケージ化して定額で提供。初めてAWSを導入する企業はもちろん、既存システムからの移行や継続的な運用を考える企業にとっても、使いやすい設計となっています。

CloudCREW AWSマネージドパック

出典:GMOグローバルサイン・ホールディングス

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2.SMB向けAWS利活用支援:中小企業でも導入しやすい設計

GMOグローバルサイン・ホールディングスは、2025年5月に「AWS SMBコンピテンシー」を取得しました。これは、AWSが技術力と実績を備えた中小企業支援パートナーを認定するプログラムであり、国内企業としては3社目の取得となります。この認定は、同社の中小企業支援に特化した取り組みが評価された結果です。

「CloudCREW」では、中小企業のニーズに応じた多様なサービスを提供しています。例えば、小規模環境を迅速にAWSへ移行する「SMB向けマイグレーションパック」や、設計から運用までを月額定額で利用可能な「AWSマネージドパック」、さらにセキュリティ専門家による診断をリーズナブルに受けられる「Webアプリケーション診断パック」などがあります。

これらのサービスは、ITリソースが限られた中小企業でも安心してクラウドを活用できるよう設計されています。今後も、GMOグローバルサイン・ホールディングスは、これまでの実績と技術力を活かし、中小企業の課題解決を支援するフルマネージドサービスを提供していく方針です。

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3.セキュリティ診断:改善まで支える継続的な支援

同社が特に注力しているのが、セキュリティ分野です。CloudCREWでは、インフラの構築や運用支援に加えて、Webアプリケーションを対象とした脆弱性診断サービスを提供しています。この診断では、ツールによる自動診断と手動によるチェックを組み合わせることで、現状のリスクを可視化し、改善に向けた具体的な提案を行うことが特長です。

脆弱性診断の特長

出典:GMOグローバルサイン・ホールディングス

診断後は、必要に応じて保守作業や設定の見直しを行うなど、運用フェーズにおけるセキュリティ強化にも対応しています。

セキュリティ対策は、企業規模を問わず重要な課題です。同社では、SMBでも導入しやすい価格設計とサポート体制を整えることで、安全なクラウド活用を支援しています。

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特徴と強み:セキュリティ重視とSMB支援に適したサービス設計

GMOグローバルサイン・ホールディングスのAWS支援を語るうえで、特に際立っているのが「セキュリティへの注力」と「SMBを主な対象とした支援姿勢」です。これらは単なる方針にとどまらず、サービス設計から実行体制、そしてエンジニアの関わり方にまで一貫して反映されています。

継続的なセキュリティ支援を重視した体制

GMOインターネットグループでは「ネットのセキュリティもGMO」という取り組みを2025年より展開し、グループ全体でセキュリティ分野の強化に注力しています。その方針は、CloudCREWのサービスにも反映されており、インフラ支援とあわせて、脆弱性診断サービスの提供など、セキュリティ対策を組み込んだ支援が行われています。

CloudCREWでは、セキュリティ診断の結果に基づいた改善提案や保守対応を通じて、継続的なセキュリティ強化を支援しています。こうしたサービス提供の背景には、単発ではなく、運用に組み込むかたちでセキュリティを支えるという同社の考え方があります。

中小企業に最適化された支援モデル

中小企業のITリソースや専門知識の不足に対しても、同社は柔軟に対応できる体制を整えています。安価かつシンプルな構成で高品質なサービスを提供するというグループの基本方針に基づき、CloudCREWでも無駄を省いた支援モデルを設計。AWS SMBコンピテンシーの取得も、こうした姿勢が評価された結果といえます。

社内に十分なリソースや専門知識を持たない中小企業に対しても、ニーズに応じたメニューを柔軟に組み合わせることで、導入から運用まで安心して任せられる体制を整えています。

セキュリティ対策を組み込んだ設計と、中小企業の実情に即した支援体制を両立していることが、GMOグローバルサイン・ホールディングスがAWSパートナーとして選ばれる大きな理由の一つです。

エンジニアの対応力が評価される理由と導入事例

GMOグローバルサイン・ホールディングスのAWS支援におけるもう一つ強みが、「エンジニアの対応力」です。ただ手を動かすだけの“作業者”ではなく、顧客の事業目的や課題を深く理解し、寄り添いながら最適な提案・支援を行う“パートナー”として機能している点が、導入企業から高く評価されています。

同社では、顧客ごとに専任のエンジニアがアサインされ、定例会やSlack、タスク管理ツールを通じた密なやり取りを日常的に行います。エンジニア自身が、プリセールス的な動きも担いながら、事業の背景や目的を理解したうえで、課題に即した提案を行うスタイルが特徴です。

さらに、ワンランク上の技術支援サービスを受けられるプレミアムサポートも提供しています。AWS認定資格を持つアカウントSEが、運用作業や障害二次調査など、毎月一定時間の範囲内でAWS監視・運用業務を行い、管理者の負担軽減に貢献します。

このようなエンジニアリング体制の成果は、実際の導入事例にも表れています。

クラブネッツ支援事例:オンプレミスからの移行でコスト削減と運用効率化を実現

クラブネッツは、オンプレミス環境で運用していた社内システムをAWSに移行するため、「マネージドクラウド for AWS」を導入しました。機器の老朽化や深夜対応を伴う保守業務の負担、部品調達コストの増加といった課題を解消することが目的でした。

GMOグローバルサイン・ホールディングスは、こうした運用上の課題を踏まえた支援を行い、AWS環境への移行によって、保守・運用の負担軽減とセキュリティの強化を実現しました。結果として、クラウド移行後はランニングコストが従来の半分以下となり、より安定した運用体制が整いました。

▼AWSシステム構成図

クラブネッツ支援時のAWSシステム構成図

出典:GMOグローバルサイン・ホールディングス

導入後も、エンジニアとの密なコミュニケーションを継続しています。現在は、プレミアムサポートを通じて月5時間程度の技術相談を活用し、運用面での課題解決や改善を随時図っています。こうした継続的な連携とサポート体制により、クラブネッツでは安心してAWS環境を活用できる状況が築かれています。

⇒詳しい支援事例はこちら

Arent支援事例:インフラ運用の外部委託でリソースの最適化とセキュリティ強化を実現

Arentは、建設業界向けのSaaSを開発・提供する企業です。同社は限られたエンジニアのリソースを自社プロダクトの開発に集中させるため、インフラ運用の外部委託を検討し、「マネージドクラウド for AWS」を導入しました。

GMOグローバルサイン・ホールディングスは、初回打ち合わせ時に伝えられた要望を迅速に反映し、次回には具体的な施策提案を提示。これにより、パートナー選定期間を短縮でき、想定よりも早くAWSの監視・運用保守体制を立ち上げることができました。

導入後は、監視・運用業務を委託することで社内対応の想定工数を約80%削減。さらに、定例会での支援を通じてAWSの構成最適化やコスト調整も行っています。特にセキュリティは重視されており、クラウド上のサービス運用において安心できる環境づくりが実現されています。

▼AWSシステム構成図

Arent支援時のAWSシステム構成図

出典:GMOグローバルサイン・ホールディングス

現在も継続的にサポートを受けており、将来的な利用拡大やセキュリティ強化への備えとして、同社の支援が大きな支えとなっています。

⇒詳しい支援事例はこちら

GMOグローバルサイン・ホールディングスのAWS支援は、単にクラウドを“動かす”ためのものではありません。エンジニア一人ひとりが、顧客の目的や制約を汲み取ったうえで「何をすべきか」「どう支援すれば効果的か」を自ら考え、実行する。そんな支援スタイルが、多くの企業に信頼されている理由の一つです。

まとめ

クラウドを取り巻く環境が日々進化する中で、企業に求められるのは「確実に動き続けるインフラ」と「安心して任せられる支援体制」です。GMOグローバルサイン・ホールディングスは、セキュリティに対する高い意識と、SMBに最適化されたサービス設計を強みとして、多様な企業のAWS活用を支えています。

CloudCREWを通じて提供される支援は、単なる構築や運用代行ではなく、事業理解に基づいた提案型の支援です。専任のエンジニアが顧客に寄り添い、丁寧に向き合う姿勢が、多くの企業に選ばれる理由となっています。

今後もGMOグローバルサイン・ホールディングスは、セキュリティの強化と支援体制の充実を図りながら、より多くの企業のクラウド活用を支援し続けていきます。

会社概要

会社名

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社

所在地

東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー10階(東京本社)

創立

平成512

従業員数

社員993名、アルバイト32名(連結子会社含む)

資本金

91,690万円

上場市場

東京証券取引所プライム市場(証券コード:3788

代表者

代表取締役社長執行役員  青山 満

事業内容

・電子認証・印鑑事業

・クラウドインフラ事業

DX事業

 

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