ヒアリング力と真の“伴走”で課題解決を導く――シスラボのAWS支援が選ばれる理由

更新日:2025-10-21 公開日:2025-10-21 by SEデザイン編集部

目次

本記事では、AWSパートナーを検討されている方に向けて、「AWSパートナーの選び方とおすすめ企業一覧」で取り上げた企業の実際の取り組みを、個別にご紹介していきます。今回は、株式会社シスラボについてお伝えします。

シスラボは、要件定義から運用保守までを一貫して支援するシステム会社です。インフラ構築やアプリケーション開発、クラウド移行など幅広く対応できる技術力を持ち、エンタープライズ企業を中心に支援を行ってきました。特にAWS領域では、AI導入やレガシー刷新といったテーマで強みを発揮しており、企業が直面する複雑な課題に対して、「伴走型パートナー」として解決へ導いています。

本記事では、シスラボの事業概要やAWS関連サービス、強み、具体的な事例、そして今後の展望について詳しく紹介します。AWS導入・活用を検討されている方にとって、パートナー選びの参考となれば幸いです。

※こちらの記事は、2025年8月に実施した、株式会社シスラボのご担当者様へのヒアリングをもとに作成しております。

 

インフラもアプリケーションも一気通貫、シスラボの全体像

シスラボは、システム開発において「企画・要件定義」「設計・製造」「運用・保守」のすべてを一気通貫で担っています。開発して納品すれば終わりではなく、導入後の運用や改善まで視野に入れた提案を行う点が特徴です。エンジニアは開発者であると同時にフィールドセールス的な役割も担い、導入後も継続的に改善提案を行いながら、顧客ビジネスに貢献しています。

syslabo01_onestop

出典:シスラボ会社概要資料

取り組む領域は多岐にわたります。ERP「GRANDIT」では、上流から運用までを一気通貫で担える体制を備えており、顧客の多様な課題に応じた柔軟な対応が可能です。また、海外市場も調査し、国内で展開できる商材がないか常にアンテナを張っています。

シスラボは、大手開発会社と同等の技術力と推進力を備えつつ、中小企業ならではの小回りとスピード感を発揮できる、独自のポジションにあります。さらに、導入後の改善や運用にまで責任を持って伴走する姿勢を大切にしています。こうした特性が評価され、複数の大手企業との直接契約にもつながっているのです。

レガシー刷新からAI導入まで、AWS活用をトータル支援

シスラボは、インフラ構築とアプリケーション開発の両面を手がけられる強みを生かし、AWSを活用した総合的なソリューションを展開しています。クラウドを利用するだけでなく、アプリケーションの特性や業務要件まで踏み込んだ提案ができる点が特徴です。

レガシー刷新サービス

注力しているサービスの一つが「レガシー刷新(モダナイゼーション)サービス」です。単なるシステムのリプレイスや言語の更新にとどまらず、将来の運用を見据えて設計する点が特徴です。たとえば、一体型で作られていたシステムを分けて扱いやすくしたり、CI/CDと呼ばれる仕組みを取り入れて、修正や新機能のリリースを自動化し、効率的に進められるようにしたりいった工夫を行います。

こうしたアプローチにより、顧客は短期的な技術導入にとどまらず、中長期的に運用しやすいシステム基盤を手に入れることができます。

AI導入PoC支援

もう一つの代表的なサービスが「AI導入PoC支援」です。これは、顧客の要件を丁寧にヒアリングした上で、AIを活用した仕組みを一から設計・開発する取り組みです。シスラボでは、必要に応じて短期間でAIツールのモックを試作し、顧客に具体的なイメージを持ってもらいやすくしています。

実際に、初回の打ち合わせ後に早い段階でモックを提示したことで、顧客が抱いていたイメージが明確になり、正式なプロジェクトにつながったケースもありました。こうした取り組みにより、顧客の「AIを活用したい」という漠然としたニーズを、現実的な解決策へとつなげています。

9つのAWSソリューション群

さらにシスラボは、AWSを活用した自社ソリューションを体系化し、以下の9つのメニューとして提供しています。

syslabo02_9menu

出典:AWS | SYSLABO サービスサイト ServiceNow/AWS/GRANDIT  

  1. COST REVIEWAWS利用料金削減)
  2. RISK MAINTE(脆弱性診断+解消作業)
  3. ALL TUNEAWS最適利用促進)
  4. QUICK DISCOVER(データ分析基盤構築)
  5. POWER SCALE(自動スケール設定)
  6. DATA SAFETY(データ消失対策)
  7. APP LIFT(アプリのクラウド化)
  8. BASE SUPPLY(デスクトップの統制管理)
  9. EM-REMOTE(リモート環境保守構築)

コスト削減やセキュリティ強化、リモート環境整備など、基盤から応用まで幅広い課題に対応しています。

中でも特に得意としているのが「ALL TUNE(AWS最適利用促進)」です。これは、コスト・セキュリティ・アプリケーション性能といった複数の観点からAWS環境を診断し、再設定を行うことで最適化を実現するサービスです。クラウド知識とアプリケーション開発能力を持つ技術者が対応するため、単なるインフラチューニングにとどまらない改善が可能です。

こうした代表的なサービスと独自ソリューションの両輪により、シスラボは「アプリケーション×クラウド」の総合提案ができるAWSパートナーとして、多様な顧客課題に対応しています。

ヒアリング力と伴走スタンス――信頼を生むシスラボの強み

シスラボがAWS支援で評価されている理由は、技術力やサービスメニューの豊富さだけではありません。顧客の課題を正しく捉える力と、受発注の枠を超えて共に考える姿勢にあります。ここでは、シスラボを特徴づける2つの強みについてご紹介します。

課題の本質を見抜くヒアリング力

シスラボの最大の強みの一つは、顧客からのヒアリングを通じて「本当の課題」を見つけ出す力です。顧客から「AIを活用したい」と要望を受けても、丁寧に話を聞いていくと「実際にはデータ整理やBIツールの方が効果的だった」というケースもあります。

シスラボは、こうした要望をそのまま受け入れるのではなく、課題を分解・分析して真の解決策を導き出します。そのため、顧客自身も気づいていなかった課題を明確化し、運用しやすい仕組みへとつなげています。

さらに、シスラボのヒアリングは一方的な聞き取りではなく、ディスカッションを中心とした双方向のやり取りが特徴です。顧客が要件を整理しきれていない段階でも、「壁打ち」や「整理役」として活用してもらうことで、漠然とした要望が具体的な要件へと形づくられていきます。この柔軟なスタンスが、顧客にとって相談しやすいパートナーとしての安心感につながっています。

改善提案を続ける、本当の意味での伴走

もう一つの大きな強みが、「伴走」のあり方です。シスラボにとっての伴走とは、一般的な保守対応を指すものではなく、受発注の関係を超えて、一つのチームとして顧客とのビジネスをともに考える姿勢です。

開発・導入後の運用・保守の段階でも、課題の改善や効率化に向けた提案を積極的に行い、システムをより良い形に育てていくことを重視しています。実際の案件では10名規模の専門チームを編成し、顧客の環境や課題に寄り添いながら、長期的な改善を伴走型で支えています。

実績で見るシスラボのAWS支援

シスラボのAWS活用支援は、具体的な事例においても強みが表れています。ここではレガシーシステムのモダナイゼーションを行った2つの事例を紹介します。

エンタメチケット販売会社の支援事例|一体型システムをマイクロサービス化

エンタメ系のチケット販売企業では、オンプレミス環境のためサーバーを最大容量に合わせて構築せざるを得ず、コストが高止まりしていました。さらにシステムが複雑で、一部改修が難しいという課題も抱えていました。

シスラボはAWS移行に際し、アプリの要件定義から支援を実施。既存システムを機能ごとに切り出し、それぞれに最適なCPUを設定することでマイクロサービス化を実現しました。必要な部分だけを個別に改修できるようになり、運用の柔軟性が向上しています。加えて、アクセス状況に応じて自動的にスペックをスケーリングする仕組みを導入し、コスト最適化にもつながっています。

アプリとAWSの両面を踏まえた支援により、課題解決から運用改善まで一貫して対応した事例です。

⇒エンタメチケット販売会社の支援事例詳細はこちら

不動産関連会社の支援事例|マルチアカウント運用の最適化

ある不動産会社では、各エンジニアが個別にAWS環境を構築していた結果、約20のアカウントが乱立し、管理が煩雑化していました。さらに、環境構築者が不在となったことでブラックボックス化が進み、全体像を把握できない状態に陥っていました。

シスラボは、まずAWS Organizationsを導入しアカウントを一元管理。さらにAmazon Control Towerを活用して、よりセキュアなマルチアカウント環境を整備しました。これにより管理や環境構築の負担を大幅に軽減するとともに、コストの最適化も実現しました。

運用開始後も状況整理や課題の洗い出しを継続し、対応の優先度を明確化。タスクの可視化を通じて改善を伴走型で支援したことで、複雑化していた環境を整理し、安心して運用できる基盤を構築しました。シスラボの強みである「継続的なヒアリングと改善提案」が活かされた事例です。

⇒不動産会社の支援事例詳細はこちら

これらの事例に共通するのは、技術的対応にとどまらず、顧客の課題を深く理解した上で将来を見据えた最適解を導き出している点です。AWSの技術力と、顧客と一緒に考える姿勢。その両輪によって、シスラボは多くの企業から信頼を得ています。

今後もモダナイゼーションと生成AIに注力

シスラボが今後特に注力していくのは、モダナイゼーションのさらなる推進と生成AIの活用基盤構築です。

モダナイゼーションについては、既に多くの企業での実績を積み重ねており、今後は大手企業との直接契約をさらに拡大していきたいと考えています。システムを最新化するだけではなく、運用や将来の拡張まで見据えた提案を行うことで、長期的に価値を発揮できる基盤を提供していく方針です。

また、生成AI分野では、AWSのサービスを活用した新たな取り組みを進めています。昨年はAWS社主催の生成AIコンテストにおいて約50社が参加する中で3位に入賞。社内で課題となっていた情報収集の効率化をテーマに、AWS Bedrockを活用したマーケティング支援ツールを開発し、高く評価されました。この取り組みを通じて得た知見を今後の顧客支援に活かし、生成AIを業務に実装する基盤づくりをリードしていく計画です。

syslabo03_marketingAI

出典:AWS

まとめ

シスラボは、アプリケーションとインフラの両面に精通した技術力を基盤に、AWSを活用した幅広いソリューションを提供しています。特徴的なのは、顧客の声を丁寧に聞き取り、ディスカッションを通じて真の課題を整理し、最適な解決策を導き出すヒアリング力。そして、受発注の枠を超え、一つのチームとして改善提案を続ける伴走型のスタンスです。

AI導入支援やレガシー刷新の事例に代表されるように、シスラボは中長期的な運用改善を見据えた提案を実現してきました。今後もモダナイゼーションと生成AIの分野を軸に、さらなる支援を広げていく方針です。

オンプレ環境からの脱却やレガシー刷新、AI・BIの活用を見据える企業にとっても、シスラボは心強いパートナーとなるでしょう。

 

会社概要

会社名

株式会社シスラボ

創立

1991215

代表者

代表取締役 佐藤 曠弌

代表取締役 佐藤 悠一郎

所在地

東京都豊島区西池袋1-11-1 メトロポリタンプラザ 16F

資本金

1億円

売上高

17億円(2024年度)

従業員数

104名(20253月末)

 

≪「AWSパートナーの選び方とおすすめ企業一覧」に戻る

 

この記事をシェアする

  • note
  • メール
  • リンクをコピー