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Dropboxは、オンラインストレージサービスの草分け的な存在として、今でも多くの人に愛用されています。ファイルのアップロードや共有はもちろん、バージョンの復元やオンラインでの共同作業などもできる、便利なツールです。
本記事では、Dropboxの使い方を初心者向けに最初の登録方法から基本的な使い方、応用編まで解説します。
Dropboxとは
(画像出典:Dropbox公式サイト)
「Dropbox」は、インターネット上でファイルの管理や編集ができる「オンラインストレージサービス」です。同じ種類のサービスには、Microsoft社のOne Driveや、Google社のGoogle Driveがあります。
Dropboxには、「ブラウザ版」と「デスクトップアプリ版」、「モバイルアプリ版」の3種類があるのが特徴です。特にデスクトップアプリ版においては、パソコン内でいつも管理しているファイルと同じような操作感で、データを移動したり編集したりできます。
2GBまでであれば誰でも無料で利用できるため、プランを問わず画像やOfficeファイル、音楽、動画など、さまざまな形式のファイル保存が可能です。
【準備編】Dropboxの使い方
Dropboxを使い始めるには、まず、アカウントの作成とアプリのダウンロードを行います。以下では、具体的な手順を説明します。
アカウントを作成する
最初に、Dropboxアカウントを作成します。「 Dropboxのホームページ 」へ移動し、右上にある「利用を開始」のボタンを選択します。
利用プランを選択する
まず、プランを選択する画面に移動します。
「Plus」「Essentials」「Business」「Business Plus」という4つのプランが表示されるので、利用したいプランを選択しましょう。ここではその下にある「Basic」という無料プランを選択します。
すると、「登録またはログイン」という画面に遷移します。
今所有しているアカウントと紐づけても問題ないのであれば、下にある「Googleで続ける」または「Appleで続行」のボタンをクリックします。それ以外の場合は、「メールアドレス」を設定して、「続行」のボタンをクリックし、案内の通り進みましょう。
デスクトップアプリをダウンロードする
Dropboxのダウンロード画面が出てきます。下にある「Dropboxをダウンロード」をクリックしてダウンロード完了です。なお、ダウンロード後は、Windowsのエクスプローラー、もしくはMacのFinderアプリ内に「Dropbox」のアイコンが出てきて、ファイルを入れます。
アプリを起動して同期方法を選択する
Dropboxのダウンロード完了後、アプリが自動で起動します。左下にある「次へ」を押しましょう。
ファイルの同期方法を選択します。Dropbox Plus以上のプランへ登録した方は、「ファイルを[オンラインのみ]に設定する」を、それ以外の方は「ファイルを[ローカル]に設定する」を選択します。
パソコンデータのバックアップ用としてDropboxを使う際は、バックアップを取りたいファイルにチェックボックスを入れ、「設定」をクリックします。無料プランを使っていて容量を節約したい方は、右下にある「後で」を選択します。以上でDropboxの初期設定が完了です。
【基本機能編】Dropboxの便利な使い方
ここからは、Dropboxの基本的な使い方を説明いたします。ドラッグ&ドロップだけでファイルをアップロードや、共有や復元の操作が簡単にできるので、チェックしてみましょう。
ファイルをDropboxへアップロードする
ここでは、パソコンのデスクトップやエクスプローラー・Finderに保存してあるファイルを、Dropbox(デスクトップアプリ)へアップロードする方法を解説します。
エクスプローラーもしくはFinderを開き、移動したいファイルを、Dropboxのナビゲーションウィンドウへドラッグ&ドロップするだけで完了です。複数の階層に分かれたフォルダ内に保存したい場合は、ファイルをドラッグしたまま該当のフォルダのアイコンを1秒ほど選択することで、ツリー式に展開されます。
上記の画像のように、ファイルにチェックマークが付けばアップロード完了です。
ファイルを共有する
Dropboxでは、同じサービスを使っている方はもちろん、使っていない方へもファイルを共有できます。以下で、手順を解説します。
相手がDropboxを利用していない場合
Dropbox内で共有したいファイルを右クリックし、「Dropboxリンクをコピー」をクリックします。リンクがクリップボードに保存されるので、後はメールや文書ファイル内で貼り付ければ共有完了です。
相手がDropboxを利用している場合
Dropbox内で共有したいファイルを右クリックし、「共有」のボタンを選択します。メールアドレスと編集権限、メッセージを入力し、右下にある「共有」をクリックするだけで完了です。
ファイルの共有を停止する
Dropboxユーザー間でファイルやフォルダを共有している場合、権限設定を変更することで共有を停止できます。具体的な手順は、以下の通りです。
まず、共有を解除したいファイルを右クリックし「共有」を選択します。アクセスできるユーザーにある「リンクを知る全ユーザー」のボタンをクリックします。
「閲覧用リンク」タブの左下にある「リンクを削除」のボタンを押し、「削除」を選択することで、停止が完了です。
変更・削除後のファイルを復元する
Dropbox内のファイルを誤って削除してしまった場合や、以前のバージョンへ戻したいと考えるときは、復元することが可能です。以下で、具体的な手順を解説します。
ゴミ箱から復元する
まず、WindowsもしくはMacのデスクトップにある「ゴミ箱」アイコンをダブルクリックします。
削除したファイルを探してドラッグし、再びエクスプローラーもしくはFinder内のDropbox欄へドロップすれば完了です。
ブラウザ版のDropboxから復元する
ブラウザ版のDropboxへログインし、ホーム画面の左下にある「削除したファイル」を選択します。
復元したいファイルを選択し、出てくるポップアップ画面で「ファイルを復元」もしくは「全ファイルを復元」を選択すれば復元が完了です。複
数のフォルダ・ファイルを一括で復元したい場合は、ファイルアイコンの左側にあるチェックボックスへ印を付け、右にある「復元」ボタンをクリックします。
以前のバージョンを復元する
Dropboxでは、無料プランで30日間、Professional以上のプランで180日間、最上級のAdvancedプランで1年間のバージョン履歴を保存します。この機能を活用すれば、うっかりファイル内容を変更してしまった後でも、元に戻すことが可能です。
まず、復元したいファイルを右クリックし、「バージョン履歴」を選択します。
ブラウザ版のDropboxが起動し、以前のバージョンファイルと変更日時が表示されます。復元したいファイルへカーソルを当て、右側にある「復元」をクリックし、もう一度「復元」を選択して完了です。
【応用編】Dropboxの便利な使い方
続いて、Dropboxをより便利に使いこなすためのアイデアをいくつかご紹介いたします。
デバイスと同期するファイルやフォルダを設定する
デスクトップアプリ版のDropboxに保存するデータは、自動的にパソコンと同期して保存します。そのため、容量の大きいデータファイルを扱う場合は、ディスク容量をたくさん消費してしまうのが難点です。
そこでDropboxで同期設定を変更することで、同期したくないファイル・フォルダを任意で指定できます。以下で、具体的な手順を紹介します。
まず、パソコン下にあるタスクバーからDropboxのアイコンを探して、クリックします。
右上のプロフィールアイコンを選択して、「基本設定」をクリックします。
「同期」タブを選択し、「選択型同期」のボタンをクリックします。
同期したくないフォルダ・ファイルを展開し、チェックボックスを外した後、「更新」をクリックして完了です。
スクリーンショットや画面の録画を自動保存する
Dropboxでは、資料作成や作業の記録のために撮影したスクリーンショットや録画画面を、自動で保存することが可能です。以下で、具体的な手順を説明します。
1. パソコン下にあるタスクバーから、Dropboxのアイコンを探してクリック
2. 右上のプロフィールアイコンを選択して、「基本設定」をクリック
バックアップタブの一番下にある「Dropboxでスクリーンショットを共有」へチェックボックスを付けて、「適用」をクリックすれば完了です。
ファイルリクエストを作成する
Dropboxでは、自分からファイルを相手へ共有できるだけでなく、相手へファイルの共有をリクエストすることが可能です。たとえば、複数のセミナー参加者へ指定の課題資料を提出してもらうときや、複数の外注先から納品物を集めるときに役立ちます。
ファイルリクエストは、以下の手順で行います。
ブラウザ版のDropboxを開き、左サイドバーにある「ファイルリクエスト」を選択します。続いて、右上の「新しいリクエスト」のボタンをクリックします。
タイトルと詳細を入力し、ファイルの収集先フォルダを指定します。もしProfessional以上のプランに入っていれば、期限を設定することも可能です。入力が完了したら「作成」をクリックします。
ファイルをリクエストしたい相手のメールアドレスを入力し、任意でメールのメッセージを記載します。最後に、「共有」のボタンを押して完了です。
Dropbox Paperを使って共同編集をする
Dropboxには、「Dropbox Paper」と呼ばれる便利な共同編集機能を搭載しています。テレワーク中のメンバーやクリエイティブのチームなどで、リアルタイムで以下6つの機能を活用できます。
- ドキュメントの作成
- 画像や表、動画の挿入
- To-Doリストの作成
- ガントチャートの作成
- IllustratorやPhotoshopなどのプレビュー
ここから、簡単な使い方をご紹介いします。
ブラウザ版のDropboxを開き、「Paper」と書かれたアイコンがあるので、そちらをクリックしましょう。
「Paperドキュメントを作成」をクリックします。
チュートリアルが完了したら、ドキュメントの作成ができます。なお、動画や表、To-Doリストの追加は、編集画面下の黒いメニュー画面から選択できます。
Dropboxを使いこなして、ファイル管理を効率化しよう
Dropboxは、WindowsやMacで普段管理しているフォルダやファイルと、同じような操作感で利用できるのが魅力のオンラインストレージサービスです。無料の範囲内で、ファイルのアップロードや削除はもちろん、バックアップやバージョンの復元、オンラインでの共同編集などができるのでとても便利です。
ただし、無料だと2GBまででしか保存できません。さらに使いこなしたい方は、Plusプラン以上をおすすめします。ぜひ、Dropboxを積極的に活用し、個人やチームでのファイル管理を効率化しましょう。
他にも、ビジネスで役立つツールの解説記事を公開していますので、あわせてご覧ください。