サブドメインとは?メリットやデメリットなどの基礎知識を解説

公開日:2022-11-28 更新日:2023-05-15 by SEデザイン編集部

目次

70841266_mWebサイトを運営するうえでは、独自ドメインの取得が必須となります。加えて、自社で実施するオウンドメディアの効果をさらに高めたい場合、「サブドメイン」の取得・活用も選択肢として挙がります。

サブドメインを適切に活用し、自社で運用するWebサイトやコンテンツに幅を持たせれば、コストを抑えて効率的な売上拡大を果たすことも可能です。

今回は、そんなサブドメインについて、メリットやデメリット、サブディレクトリとの違いについて解説しますので、ぜひお役立てください。

サブドメインとは?

129977650_mそもそも「ドメイン(domain)」とは、インターネット上で特定のサイトを指定する目的で使用される文字列で、自社サイトの「住所」のようなものです。

たとえば、本ブログを運営するSEデザインが使用しているURL「https://www.sedesign.co.jp/」においては、「.(ピリオド)」以降に位置する「sedesign」「co」「jp」などが該当します。

本稿の主題となるサブドメインとは、上記のような「独自ドメイン」をさらに分割するため、任意で設定するドメインです。独自ドメインは、任意に設定し利用できるドメインを指します。「sedesign.co.jp」をメインドメイン(独自ドメイン)とした場合、「〇〇.sedesign.co.jp」のように文字列を追加したものがサブドメインです。

サブドメインのメリット

53963897_mサブドメインを作成するメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 本体ドメインとは異なるテーマのサイトを作成できる
  • コストを抑えて複数サイトを作れる
  • 各サイトのイメージを一貫性のあるものに保てる
  • 管理負担を削減できる

以下より、それぞれについて解説しますので、自社でサブドメインを作成する際の参考にしてください。

本体ドメインとは異なるテーマのサイトを作成できる

本体ドメインのサイトと異なるテーマのページを作成し流入を図る際には、サブドメインを使用するのが一般的です。

その理由は、本体ドメインのサイト内でさまざまなテーマのコンテンツを作成してしまうと、「何をテーマにしたサイトなのか」を検索エンジンが判断できなくなることに起因します。結果的に、自社サイトの検索順位が下落してしまうリスクも発生するでしょう。

ユーザー目線で考えても、コンテンツに統一感がないと、自分が見ているサイトの方向性が分からず、体験価値の低下につながる懸念があります。

コストを抑えて複数サイトを作れる

サブドメインを作成すれば、1つの独自ドメインで複数のサイトを運用できます。
独自ドメインの取得には費用がかかりますが、サブドメインを活用すれば複数サイトの立ち上げにかかる費用を削減することが可能です。

運営するWebサイトを増やしたい場合、まずは各サイトのドメインを取得する必要があります。ここで独自ドメインを選択すると、取得するたびに費用がかかるため、コストが増えてしまいがちですので、サブドメインの活用が有効です。

さらに、独自ドメインから派生したサブドメインを用いてサイトを運用すれば、ユーザーにとっても「同じ会社が運営しているサイトである」と認識しやすいというメリットもあります。

各サイトのイメージを一貫性あるものに保てる

ユーザーの体験価値を重視するなら、自社で運営する各サイトのイメージを統一させる取り組みは重要です。

複数サイトをサブドメインで運営すれば、“ドメインレベル”からイメージの統一を図れ、ブランド価値の向上につながるでしょう。

たとえば、「Yahoo!JAPAN」は自社で横展開する事業のサービスサイトのドメインについて、下記のようにサブメインを活用することで統一感を持たせています。

  • Yahoo!オークション:https://auctions.yahoo.co.jp/
  • Yahoo!知恵袋   :https://chiebukuro.yahoo.co.jp/
  • Yahoo!トラベル  :https://travel.yahoo.co.jp/

上記を見れば、それぞれのサブドメイン単位で「Yahoo!の何のサービスサイトなのか」が端的に示されていると理解できます。自社でサブドメインを活用する場合も、このくらいの かりやすさを心がけましょう。

管理負担を削減できる

サブドメインを活用すれば、オウンドメディア運用における管理負担を軽減できます。
特定のサイトで、自社のあらゆるコンテンツを管理していれば、更新ルールや作業は複雑化してしまいます。

しかし、テーマごとにサブドメインでサイトを分割する形でサイトを運営すれば、明瞭な運用体制の構築により、ドメインの更新漏れ・遅れなどを防ぐことにつながります

サブドメインのデメリット

137737848_mサブドメインを効果的に活用すれば多くの恩恵が得られる一方で、「メインサイト(独自ドメイン)の悪影響を受ける恐れがある」「SSL証明書の発行に費用がかかる場合がある」といったデメリットも存在します。

サブドメインの運用方法次第では、自社に損失が発生しかねません。以下より、それぞれ解説しますので、サブドメインのメリットと併せて理解しておきましょう。

メインサイト(独自ドメイン)の悪影響を受ける恐れがある

サブドメインは、メインサイトの独自ドメインのSEO評価を引き継ぐと前述しましたが、良い評価だけでなく、悪い評価も受け継いでしまう恐れがあります。メインサイトが検索エンジンから受けている評価が下がれば、サブドメインもマイナスの影響を受けかねません。

また、サブドメインが独自ドメインの評価を引き継いだとしても、すぐに反映されるわけではありません。そのため、後述するサブディレクトリを使用した場合に比べると、検索結果における上位表示までに時間がかかる点も踏まえておく必要があります。

さらに、独自ドメインとサブドメインの何らかのコンテンツが重複した場合、「独自ドメイン・サブドメイン含めて同一のサイトである」と検索エンジンに判断され、特定のキーワードで検索結果に2サイトまでしか表示されない可能性があります。

Googleの基本ルールでは、特定のドメインのページが検索結果に表示されるのは2サイトまでです。
たとえば、ある対策キーワードが含まれるコンテンツが「独自ドメインの1サイト」「サブドメインの2サイト」の計3サイトに存在していたとします。この際、全て「同一のサイトである」との判定を受けていた場合、そのキーワードの検索結果には2サイトまでしか表示されないのです。

SSL証明書の発行に費用がかかる場合がある

サブドメインでサイトを作成して運用するうえでは、SSL証明書の費用が必要になります。SSL証明書とは、Webサイト運営者の実在性を証明し、ブラウザとサーバーの間で行われる通信データを暗号化するための「電子証明書」です。つまり、Webサイトには欠かせないセキュリティ対策といえます。

自社サイトを運用する際には、「なりすまし」「フィッシング詐欺」などのサイバー犯罪を回避するために、SSL証明書を取得しなければなりません。

このSSL証明書の取得費用はドメイン単位で発生します。つまり、独自ドメインで証明書をすでに採用していたとしても、サブドメインでサイトを立ち上げる際に証明書を取得する費用がかかるということです。

SSL証明書の取得費用は幅広く、年間4万円前後で利用できるものもあれば、14万円ほど必要な証明書もあります。なお、サブドメインでSSL証明書を利用する場合、同一の階層であれば1枚で全てのサブドメインに適用できるワイルドカードを使用すれば費用を削減できます。

SSL証明書を発行した後の有効期限管理やCSR・秘密鍵が1つで済み、運用上の負担軽減につながりますので、複数のサブドメインを取得する場合は検討しましょう。

サブドメインとサブディレクトリの違いと使い分け

129977651_mサブドメインと似たWebマーケティングの用語として「サブディレクトリ」が挙げられます。一見似通った概念のように思われますが、その性質や使い分けの方法は大きく異なります。

サブディレクトリとは?

「サブディレクトリ」とは、独自ドメインに対していくつもの下層ページを作って、コンテンツを投稿していく運営方法です。サブディレクトリも「独自ドメインを分割して使用する」という点においては、サブドメインと変わりません。

たとえば、同ブログを運営するSEデザインでは「https://www.sedesign.co.jp」という独自ドメインに対して、「 / (スラッシュ)」で文字列を区切り「https://www.sedesign.co.jp/blog」といった形でサブディレクトリを使用し、メインサイトを分割しています。サブディレクトリは独自ドメインと同じ扱いになるため、サブドメイン以上に独自ドメインが獲得しているSEO評価の適用などの恩恵を受けられます。

さらに、コンテンツを作成するごとにメインサイトのインデックス数が増えることになりますので、サブディレクトリが受けた被リンクがメインサイトの評価向上につながる点もメリットです。一方で、サブドメインと違って、あくまでサブディレクトリはメインサイトの“下層ページ”にすぎず、独立したドメインとしては扱われません。

SEO評価については独自ドメインと表裏一体であるため、サブディレクトリのクオリティ次第でメインサイト下がるリスクもあります。

どちらがSEOに有利?使い分けの方法は?

サブドメインとサブディレクトリは、上位表示を狙う上では特段「どちらかのほうが優れている」というわけではありません。しかし、新規ページの評価などに差が出るケースもあるため、なるべく使い分けるのが望ましいといえます。

サブドメインとサブディレクトリの使い分けのポイントとしては、以下のとおりです。

  • サブドメイン  …メインサイトと異なるテーマのコンテンツを作成する場合
  • サブディレクトリ…メインサイトのテーマと関連するコンテンツを作成する場合

サブドメイン・サブディレクトリが大きく異なるのは、「サブディレクトリはメインサイトの評価を引き継ぎやすい」という点です。サブドメインも、独自ドメインの評価が反映されるケースがありますが、サブディレクトリほど直接的ではありません。

さらに、サブドメインでサイトを新規に作成する場合、アクセス解析の設定や、前述したSSL証明書の取得に加え、アクセス解析の設定なども求められます。一方で、サブディレクトリのコンテンツの質が低い場合は、独自ドメインのメインサイトにも悪影響を与えかねないというリスクもあります。

以上を踏まえると、サブドメイン・サブディレクトリはコンテンツの内容や作り込み度合いによって使い分けるべきだといえます。「サブディレクトリで区切って、メインサイトのコンテンツを細分化するのか」「サブドメインを作成して新たな領域に挑戦するのか」について、自社で今後展開する事業やサービス内容も踏まえつつ、戦略を策定しましょう。

サブドメインを取得・作成する方法

51496374_m独自ドメインを管理しているWebサービスごとに異なりますが、サブドメインを取得するための基本的な流れとしては以下のとおりです。

  1. 取得済みの独自ドメイン管理サービスを開く
  2. サブドメインを作成するためのメニューを開く
  3. サブドメインを入力する
  4. サブドメインの取得処理を完了する

実際にサブドメインを作成したとしても、サーバーに反映されるまでに多少は時間がかかります。場合によっては1〜3日間程度かかりますので、その点も勘案した で作業スケジュールを立てましょう。

サブドメインが反映されないままサイトを公開してしまうと、「404エラー」が表示されてしまいます。そのため、サーバーへの反映が完了し、ページが閲覧できることを確認してから公開しなければなりません。

まとめ

サブドメインを活用すれば、新たにドメインを取得するより低コストで新規サイトを立ち上げられます。サブドメインの使用は、メインサイトで扱っていないテーマでサイトを立ち上げる場合などに適した分割方法です。

「独自ドメインの下層ページ」として分割するサブディレクトリとサブドメインの使い分けについては、自社における今後のオウンドメディア運用の戦略も鑑みて決定しましょう。サブドメイン・サブディレクトリの使い分けを適切に行いつつ、自社サイトを育てていくためには、デジタルマーケティングに関するナレッジ(知・情報)も必要です。

現在SEデザインではシンプルで簡単なオウンドメディア作成をサポートしています。自社でドメイン管理を含むオウンドメディア運用に関してお悩みの企業様は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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