成約率UPにつながるスコアリングとは?3つの判断基準やメリットを解説

更新日:2024-07-05 公開日:2024-07-05 by SEデザイン編集部

目次

マーケティング活動における手法はさまざまありますが、その一つとして「スコアリング」が挙げられます。言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのような意味なのか、あまり把握していない方もいるのではないでしょうか。 

そこで本記事では、スコアリングの基礎知識やメリット・意識すべきポイントなどについて解説します。スコアリングの知識を深めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。 

スコアリングとは?【見込み顧客に対して点数をけること】 

スコアリングとは、見込み顧客に対して点数をけることです。この章では、具体的な意味や注目されている理由について解説します。 

スコアリングとは 

スコアリングは「リードスコアリング」とも言われており、見込み顧客に対して点数を付けることを指します。点数をけることで、より優先度の高い見込み顧客へのアプローチができるようになり、成約率の向上や業務の効率化などが期待できるのです。 

マーケティングはおもに「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」の3段階に分類されます。

【マーケティングにおけるリードの3段階】
マーケティングの3段階に関する図表

スコアリングはリードクオリフィケーションの際に行われるのが一般的です。 

スコアリングが注目されている理由 

スコアリングが注目されている理由として、インターネットやスマートフォンの普及に伴いユーザー自らが情報を手に入れていることが挙げられます。 

インターネットやスマートフォンが普及したことで、ユーザーは手に入れた情報を基に商品やサービスを購入するかどうかの判断を自発的に行うようになりました。 

その結果、企業はユーザーの状況に合った的確なアプローチをしなければいけないため、判断材料の一つとして、最近では多くの企業がスコアリングに注目しているのです。 

スコアリングを行う際の3つの判断基準

スコアリングを行う際の判断基準として、以下の3つが挙げられます。 

  • アトリビュート(属性) 
  • インタレスト(興味) 
  • アクティビティ(活性) 

順番に解説します。 

アトリビュート(属性) 

アトリビュート(属性)では、見込み顧客の現在の状況を基にしてスコアリングしていきます。見込み顧客の状況の例として、おもに以下の項目が挙げられます。 

  • 企業規模 
  • 業種 
  • 働いている地域 
  • 所属している部門 
  • 役職 

たとえば「企業規模であれば資本金1,000万円で3点」「役職が部長であれば10点」というように点数をつけていきます。 

インタレスト(興味) 

インタレスト(興味)では、見込み顧客が自社の商品やサービスに対してどれくらいの興味関心があるのかを基にしてスコアリングしていきます 

興味関心の例として、おもに以下の項目が挙げられます。  

  • メールマガジンへの登録 
  • セミナーやウェビナーへの参加 
  • 資料の請求 
  • 商品やサービスへの問い合わせ 

 アクションを起こしている見込み顧客ほど、評価が高くなります。 

アクティビティ(活性) 

アクティビティ(活性)では、メールマガジンの閲覧率やセミナーやウェビナーへの参加回数など、見込み顧客のアクションの回数や頻度を基にしてスコアリングしていきます 

アクションの回数が多く、頻度が高い見込み顧客ほど自社の商品やサービスに対して興味があるということになり、評価が高くなります。 

スコアリングはなぜ重要?3つのメリット

スコアリングを行うメリットは、以下の3つです。 

  • 成約率の向上につながる 
  • 業務を効率化できる 
  • 機会損失をなくせる 

 一つずつ解説します。 

成約率の向上につながる 

スコアリングによって、属性や行動などの数値化したデータで見込み顧客の状況が分析できます。その結果見込み顧客ごとに、興味関心が高いか、受注に至りそうかなどを明確にできます。 

確度によってアプローチ方法を柔軟に変えられるようになるため、成約率の向上につながるのです。 

業務を効率化できる 

スコアリングを行うことで業務効率化ができ、これまで以上に時間を有効活用できるようになります スコアリングによって、見込み顧客を数値として可視化できるため、購買意欲の高い見込み顧客から優先的にアプローチできるからです。

また、データを基に失注した原因を特定して改善することで、精度の高いアプローチが行えるようになり、従来以上の成約率に期待ができるでしょう。 

機会損失をなくせる 

たとえ購買意欲が高い見込み顧客がいたとしても、業務に忙殺されるあまり放置してしまい、最終的に失注することも珍しくありません。 

スコアリングすることで、明確な数値による管理ができるようになり、マーケティングのデジタル化にも期待ができます その結果、見込み顧客を放置したことで失注するといった、機会損失をなくすことが可能です。 

スコアリングを行う前に知っておきたい2つのデメリット 

スコアリングは、メリットだけでなくデメリットもあります。おもなデメリットは、以下の2つです。 

  • 見込み顧客であるかどうかの判断が難しい 
  • 担当者の負担が大きい 

 順番に解説します。 

見込み顧客であるかどうかの判断が難しい 

スコアリングで点数が高い見込み顧客だと見なして積極的にアプローチした結果、最終的に競合他社の担当者であることが判明し、成果につながらないというケースも珍しくありません。  

本当の見込み顧客であるかどうかの判断が難しいため、担当者は必ずしも全員が見込み顧客ではないという認識を持つことが大切です。 

担当者の負担が大きい 

手動でスコアリングを行う場合、見込み顧客一人ひとりを分析して点数をけていくため、かなりの手間がかかります  

そのため、担当者の負担が大きいと感じる企業も多いはずです。少しでも担当者の負担を軽減したいのであれば、ツールの導入を検討してみましょう。 

スコアリングを行う方法3STEP 

スコアリングを行う方法について、以下の3STEPで順番に解説します。  

  • STEP1:ターゲット像を明確にする 
  • STEP2:カスタマージャーニーマップを作成する 
  • STEP3:スコアを設定する 
この章で、実際にどのような流れでスコアリングを行うのか、確認してみてください。

STEP1:ターゲット像を明確にする 

まずは、どのようなユーザーが自社の商品やサービスを購入してくれるのか、以下3つの判断基準を基にしてターゲット像を明確にします。  

  • アトリビュート(属性) 
  • インタレスト(興味) 
  • アクティビティ(活性) 

ターゲット像を明確にするうえで欠かせないのが、ペルソナの設定です。以下のような項目を参考に、ペルソナを設定しましょう。

  • 年齢 
  • 性別 
  • 居住地 
  • 職業 
  • 収入 
  • 性格 など 

ペルソナまで設定することで顧客像をより鮮明にイメージでき、スコアリングの精度を高められます

STEP2:カスタマージャーニーマップを作成する 

ターゲット像を明確にしたら、カスタマージャーニーマップを作成します。カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスについて認知してから購入するまでのフローを可視化した図のことです。 

カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客が問い合わせや購入に至るまでの流れが可視化され、スコアが設定しやすくなります。 

STEP3:スコアを設定する 

カスタマージャーニーマップを作成したら、スコアを設定していきましょう。スコアは、商品やサービスの成約につながるようなアクションになるほど、高得点に設定します  

例としては、以下のとおりです。  

  • 自社サイトへアクセスした +5 
  • 料金ページへ移行した   +10 
  • 資料をダウンロードした  +20 

 おもにこの3STEPで、スコアリングを行っていきます。 

スコアリングを行う際に意識すべき4つのポイント 

スコアリングを行う際に意識すべき4つのポイントは、以下のとおりです。 

  • スコアリングに頼りすぎない 
  • ツールの導入を検討する 
  • 自社に最適な判断基準を設定する 
  • 定期的にPDCAを回す 

一つずつ解説します。 

スコアリングに頼りすぎない 

スコアリングは、マーケティングを行ううえで非常に役立つデータであることには間違いありません。 

しかし、設定したスコアは指標の一つに過ぎません。スコアリングの内容が全て正しいというわけではないため、頼りすぎないことが大切です。実際の見込み顧客と向き合い、社内で情報共有しながらマーケティング活動を実施していきましょう。

スコアリングは、あくまでも一つの参考となるデータであるという認識にとどめておくことが大切です。

ツールの導入を検討する 

スコアリングは手動でも可能ですが、見込み顧客一人ひとりを分析して点数をけていく必要があるため、手間や時間がかかります。 

従業員が少ない場合には、スコアリングに大幅なリソースを割いてしまい、ほかの業務に支障をきたす恐れもあるため、ツールの導入を検討するのがおすすめです。 

ツールを導入する際には、導入実績や操作性・機能面などを考慮したうえで自社に適したツールを選ぶようにしましょう。 

自社に適した判断基準を設定する 

スコアリングにおける3つの判断基準として、アトリビュート(属性)・インタレスト(興味)・アクティビティ(活性)を紹介しましたが、重要なのは自社に適した判断基準を設定することです。 

そのため、これら3つの判断基準を無理に設定する必要はありません。 これまで集計したデータを用いて、自社に適した判断基準を考えましょう。 

定期的にPDCAを回す 

より正確にスコアリングを行いたいのであれば、一度設定して終わりではなく、何度もデータを分析したうえで改善することが大切です。  

そのため、定期的にPDCAを回すことを意識しましょう。定期的にPDCAを回すことで、スコアリングそのものが次第にブラッシュアップされていきます。 

その結果、最終的には精度の高いスコアリングが行えるようになるはずです。 

まとめ:スコアリングをマーケティング活動に活用しよう 

本記事では、スコアリングの基礎知識やメリット・意識すべきポイントなどについて解説しました。  

スコアリングとは、見込み顧客に対して点数を付けることであり、成約率の向上や業務の効率化などに期待ができます  ただし、見込み顧客であるかどうかの判断が難しかったり、担当者の負担が大きかったりするデメリットもあるので、注意が必要です。 

スコアリングを行う際には、ツールを導入したり自社に最適な判断基準を設定したりするなどのポイントを意識して、マーケティング活動に活用してみましょう。 

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