「売れる!」だけじゃない、導入事例7つの効果・メリット

更新日:2025-01-14 公開日:2017-10-04 by SEデザイン編集部

目次

「売れる!」だけにとどまらない、導入事例がもたらす7つの効果導入事例の目的は、お客様の言葉を通じて「売り上げにつなげること」です。SEデザインが実施したアンケート調査では、導入事例を参考にする人の割合は64%にも上ることがわかっています。

SEデザインは、年間100件以上、累計2,500件以上もの導入事例を制作してきました。数多くの取材経験を経て、売り上げ以外の効果も多く存在することを実感しています。具体的にどのような効果があるのか、多くの企業がなぜ導入事例を重視しているのか、その理由についてお話しします。
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導入事例制作で得られる7つの効果・メリット

ストーリー性があるために有効性が理解しやすく、読み手の頭に残りやすい導入事例。海外でも「Case Study」などと呼ばれ、広く活用されています。

しかし、特に事例を重視しているのは日本です。しかも、参考にするのは日本における導入事例です。これは日本人特有の国民性か、企業文化なのかもしれませんが、海外での導入事例を日本語化していてもあまり参考にしません(もちろん、すべてのケースに当てはまるわけではありません)。逆に、日本で制作した事例をそのまま英語化しても、海外受けしない場合があり、こちらに関しても工夫が必要です。

導入事例は、①新規見込み顧客の獲得②検討中の見込み顧客の掘り起こし③見込み顧客との接触機会の増加のいずれのステップにも有効であるため、「売りにつながる」優れたツールとして、多くの企業で活用されています。ところが、効果はそれだけにとどまりません。さまざまな副次的な効果・メリットもあります。順に見ていきましょう。

1.お客様の売り上げに貢献でき、自社の信頼性につながる

まず、導入事例に登場していただいたお客様にも大きなメリットがあることをお伝えしたいと思います。

すべての事例に当てはまるわけではありませんが、導入事例の中で新製品や新サービスをPRして、お客様の売り上げに貢献したという例があります。なかにはエンジニアの募集をかけたこともあります。

導入事例を通してお客様に喜んでいただけることは、お客様とのつながり強化にもつながり、ひいては貴社のメリットにもなります。

2.お客様との信頼関係を強化でき、ビジネス拡大につながる

メリットとして最も大きいものは、お客様とのつながり(信頼関係)をより強固なものにできることです。

導入事例の取材によってお客様と貴社がチームを組んでひとつの目標に向かって邁進したことを再確認でき、信頼関係をより強固なものにできます。特に、システムのリプレース時に競合と比較検討される時期に取材すると、他社に対する大きなアドバンテージになります。取材依頼の準備についての具体的なヒントは、「取材依頼に必要な5つ準備」をご覧ください。

3.顧客の本音を引き出し、顧客満足度向上に活かせる

普段、担当営業が聞きづらいことを第三者(事例ライター)が取材することにより、確認することができます。このことに関しては原稿にしないケースが多いですが、「クライアントが聞きづらいこともライターからなら聞ける」ということをお伝えすると、クライアントにも喜んでいただけます。

クライアントによっては、「お客様からのダメ出しや、改善点などを聞きたいから」と、クライアントのエンジニアの方が取材に同行されることあります。使い勝手や改善点などについて取材の中で聞き出せたときには、エンジニアの方からお礼を言われたこともあります。

具体的な効果や本音を引き出すためには、適切なインタビューの質問を事前に準備するが重要です。

4.経営層とのコミュニケーションが促進され、ビジネスチャンスが生まれる

また、導入事例の取材の中で、普段なかなか会えないような上層部の方と会う機会を得ることもできます。

導入事例取材では、意思決定者として経営層の方が出席されることがよくあります。普段の営業時ではお会いできない方の考え方や想いなどを直接伺うことができる貴重な機会となり、次の提案のヒントを得ることも可能です。

5. セミナーの登壇などに協力いただくことで、自社のブランド価値が向上する

事例内容をもとにした成功例をプライベートセミナーなどの基調講演のテーマとし、お客様に登壇していただける場合もあります。

お客様からの評価が高い事例は、実際の利用者の評価として受け取られるため、導入事例を読んだユーザーの信頼が得やすくなります。お客様からの高評価が自社のブランド価値を向上させます。

さらに、セミナー登壇は、お客様の生の声によって具体例を示せることから、実績をアピールする場にもなります。

6.お客様のビジネス戦略を把握でき、提案力やサービス品質が向上する

通常の営業ではなく、取材という形になるため、お客様の発言が引き出しやすくなることもあります。取材冒頭で「今後の戦略なんて話せないよ」と言っていたお客様でも、取材の終盤で戦略までお話しいただけたというケースもあるのです。また、「原稿に書くのはNGだが、次の一手はこのようなことを考えている」とお話しいただけたこともあります。

また、お客様との関係強化以外にも、導入事例は製品の改良や開発、セールスストーリーの再構築やクロージング力強化にも役立てることができます。

7.製品の改良や開発のヒントを得られ、市場競争力が高まる

事例取材は、導入した製品の使い勝手などを生の声で聞くことができる貴重な機会です。そのため、製品改良や次期製品の開発のヒントとなることもあります。また、導入ソリューションに関する位置づけを見直すことができ、セールスストーリーを再構築でき、クロージング力を強化することもできます。

効果的な導入事例の書き方のコツ

導入事例は、読み手が自社と似たケースが探せるように、共通指標でタグ付けすることと、導入前後の効果は数字で表すこと。この2つが、導入事例の書き方のコツです。より詳しいポイントについては、「効果的な導入事例の書き方」の記事も併せて参照ください。

共通指標でタグ付けをする

特に全社的なシステムやソフトウェアの導入は、何千万、何億円の投資です。導入すべき製品を慎重に見定め、自社が失敗しないために、「同業他社は何を使っているのか」を知ることのできる導入事例を読むのです

自社に合った製品を探している人が同業他社の事例見つけやすいよう、導入企業の業種や会社規模、商材などを共通指標にして整理をし、タグ付けをしましょう。同じ業種や会社規模、似た商材を扱っている企業担当者が閲覧したとき時に、自社に導入した場合を具体的に想像することができます。

導入効果を数字で表す

企業の課題や導入効果を数字で表すことも重要です。単に「効果があった」と書くのではなく、導入前と導入後の違いを数字で表しましょう。

明確な数字を教えていただけない場合もあると思います。そんなときでもなるべく数字で効果を示したいので「体感的にどのくらい改善されたと感じていますか?」などと聞くようにしています。また、「効果が表れるのはこれから」という時期に取材に行く場合もあるでしょう。その際は、導入の目的に立ち返り「これを導入したことで、このくらい効果が出ると思っている」という話を引き出すようにしています。

導入事例の効果を示すための指標

導入事例の効果を示すための指標は以下の3つです。

  • CV数
  • CTAのクリック率(CTR)
  • 導入事例ページの閲覧数(PV数)

それぞれの指標について、説明します。

CV数

CV(コンバージョン)数は、導入事例から誘導し、成果を出したいアクション(商品購入やサービスの申し込み、問い合わせ、メルマガ購読、資料ダウンロードなど)が完了した件数のことを指します。

前提として、導入事例ページから誘導する先は、この取り組みで達成したいこと(商品購入やサービスの申し込み、問い合わせ、メルマガ購読、資料ダウンロードなど)にします。そして、導入事例ページからどのぐらいCV数が取れたかを測ってみてください。CV数を指標にすることで、導入事例ページが実際のビジネスの成果に直結しているかどうかについて判断できます。

CTAのクリック率(CTR)

2つ目の指標は、CTAのクリック率(CTR)です。

CTAがどのぐらいクリックされたかを測り、CV率を上げていく工夫をしていきましょう。
クリック率は、万が一、ユーザーがその先のページ(商品購入やサービス申し込み、問い合わせなど)の入力途中で離脱した場合でも、導入事例ページから成約してもらえる可能性がどのぐらいあるか、を見る指標になります。

ここでは、どこで脱落したかを知ることが重要です。CTRが高いのにその先の申し込み数や問い合わせ数が少ない、という場合には、申し込みや問い合わせのページがボトルネックになっている可能性があります。購入や申し込み、お問い合わせページで離脱されないよう改善する、といった、問題の特定ができます。

たとえば導入事例ページのCTRが10%だった場合、10人中1人がその内容に関心を示し、購入・申し込みがしたくて、CTAをクリックしたことになります。CTAのクリック率が高いほど、導入事例の効果が出ていると判断できるため、クリック数を増やす戦略を立てることが大事です。

導入事例ページの閲覧数(PV)

「成約」につなげることが、導入事例の一番のミッションですが、CTRを測ることも重要ですし、ここで登場する、閲覧数(PV数)も、重要な効果指標の一つです。

PV数が多いということは、その導入事例が狙ったユーザーに届き、見られている証拠です。先ほど申し上げた、業種や会社規模、商材などを共通指標にし、タグ付けした場合、そのタグページのPV数も測るとよいでしょう。どのタグページのPV数が多いかは、どの商材や分野にニーズがあるのかを把握する指標になります。

PV数は、ページごとに見たり、定期的に確認したりしましょう。

まとめ

このように直接的な売り上げにつながらないものでも、導入事例で実感できるさまざまなメリットがあります。今回記載したもの以外にも、まだまだほかのメリットもあると思います。お客様のため、そして自社のために導入事例をうまく活用していきましょう。

私たちSEデザインは、約40年にわたり外資系大手IT企業のコンテンツマーケティング支援を行ってまいりました。特にIT業界の導入事例制作においては、豊富な実績と深い業界理解、そしてITに関する高度な知見を持ち合わせています。また、「クライアントのお客様」と数多く接することで、顧客のペルソナを深く理解していることも私たちの大きな強みです。

導入事例制作でお悩みの際は、ぜひSEデザインにお任せください。貴社の魅力を最大限に引き出すお手伝いをさせていただきます。

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