HubSpotの料金は、無料ツールの0円から利用でき、どのHub(製品)を、どのプラン(エディション)で、何シート使うかによって決まります。
「プランが多く料金体系が複雑で、自社の利用規模ではどれを選べばよいのか判断できない」とお悩みではないでしょうか。HubSpotの費用は月額のライセンス料だけで決まるわけではなく、Marketing Hubではマーケティングコンタクト数、AI機能ではHubSpotクレジット、さらに一部の製品ではProfessional以上で1回限りの導入支援費用が関わります。
また、2025年9月にOperations HubはData Hubへ、2026年6月にCommerce HubはRevenue Hubへ移行しました。旧製品名のまま書かれた料金表は現在の公式ページと対応しないため、比較の前提から確認する必要があります。
本記事では、BtoB企業でHubSpotの導入を検討している担当者に向けて、2026年9月時点のHubSpot公式ページで確認できる情報を基に、料金が決まる6つの要素、製品別の料金、導入支援費用の目安、構成別のシミュレーションを解説します。
HubSpotの料金が決まる6つの要素
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この記事の要点 ・HubSpotの料金は、無料ツールの0円から始まり、「どのHub(製品)を」「どのエディションで」「何シート使うか」で決まる。Marketing Hubではマーケティングコンタクト数、AI機能ではHubSpotクレジットも費用に影響する ・Professional以上では、月額料金とは別に1回限りの導入支援費用がかかる製品がある。ただしすべての製品に一律で必要なわけではなく、Solutions Partner経由の場合はHubSpot社の標準オンボーディング料金が免除されることがある ・2025年9月にOperations HubはData Hubへ、2026年6月にCommerce HubはRevenue Hubへ移行した。旧製品名で書かれた料金情報は現行と対応しないため、比較の前に製品名と時点を確認する |
HubSpotの料金は「無料か有料か」の二択ではなく、複数の要素の組み合わせで決まります。まず、費用を左右する6つの要素を押さえておきましょう。
| 要素 | 内容 | 費用への影響 |
|---|---|---|
| ①Hub(製品) | Marketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Content Hub、Data Hub、Revenue Hubと、AIエージェントを扱うAgent Hub | 契約する製品ごとに料金が発生する。単品契約のほか、複数製品をまとめたバンドルもある |
| ②エディション | 無料ツール/Starter/Professional/Enterprise | 上位ほど利用できる機能が増え、含まれるシート数やコンタクト数も変わる |
| ③シート | 利用者に割り当てるアクセス範囲の単位。コアシート、Salesシート、Serviceシート、Revenueシート、表示のみシートなど | 「固定料金に一定数のシートを含む」製品と「1シート当たりで課金する」製品に分かれる |
| ④マーケティングコンタクト数 | Marketing Hubで、メール配信や広告の対象にするコンタクトの数 | プランに含まれる件数を超える場合は追加料金が発生する |
| ⑤HubSpotクレジット | 一部のAIエージェント・AI機能を利用したときに消費する従量課金の単位 | 毎月リセットされ、未使用分は繰り越されない。上限を超える場合は追加購入が必要になる |
| ⑥導入支援費用 | 一部の製品のProfessional/Enterpriseで必要になる、1回限りの費用 | 月額料金には含まれない。初年度の総額を左右する |
これらに加えて、契約期間(年次契約かどうか)と支払頻度(月払いか年払いか)でも金額が変わります。同じ製品でも、比較する条件をそろえないと単純な高い・安いの判断はできません。
HubSpotとは|Smart CRMを基盤とする製品構成
HubSpotは、共通のデータ基盤である「HubSpot Smart CRM™」を中心に、マーケティング、営業、カスタマーサービス、コンテンツ、データ管理、収益管理の各製品とAI機能をつなぐカスタマープラットフォームです。現在は、担当者とAIエージェントが同じ顧客データを参照しながら業務を進める「Agentic Customer Platform」として案内されています。
主な製品と役割は、次のとおりです。
| 製品 | 主な役割 |
|---|---|
| HubSpot Smart CRM™ | コンタクト、会社、取引、チケット、活動履歴などを一元管理する共通基盤 |
| Marketing Hub | メール配信、フォーム、広告管理、キャンペーン、自動化、分析 |
| Sales Hub | 営業案件・パイプライン・営業活動の管理と自動化 |
| Service Hub | ヘルプデスク、チケット、ナレッジベース、SLA管理 |
| Content Hub | Webサイト、ブログ、ランディングページ、SEO、コンテンツ管理 |
| Data Hub(旧Operations Hub) | 外部データの同期、データ品質の管理、業務プロセスの自動化。2025年9月にOperations Hubの後継として移行 |
| Revenue Hub(旧Commerce Hub) | 見積もり、契約、請求、決済、サブスクリプション管理。2026年6月にCommerce Hubから移行し、見積もりから入金までを扱う製品に拡張 |
| Agent Hub | AIエージェントの構築・管理。Agent Builderとあわせて、2026年7月にProfessional/Enterprise向けのパブリックベータとして公開された |
出典:HubSpot製品一覧/Customer Platform価格表(いずれも2026年9月時点)
旧名称の「Operations Hub」「Commerce Hub」で書かれた比較記事や社内資料は、現在の料金ページと項目が一致しません。製品名の対応を確認してから金額を比べてください。なお、HubSpotの公式サイト内でも表記の更新には時間差があり、一部のページには旧称が残っています。
無料ツールで使える範囲
HubSpotには月額0円で使える無料ツールがあります。2026年9月時点では最大2ユーザー、1,000コンタクトまでで、利用期限はありません。コンタクト・取引・タスクの管理やEメールトラッキングなど、基本的なCRM機能を試せます。
一方で、ワークフローによる自動化、詳細な権限管理、高度なレポートなどは有料エディションの機能です。3人以上で使う場合は、無料ツールの範囲を超えます。まず無料ツールで顧客データの持ち方を確認し、必要になった時点で製品とエディションを選ぶ進め方が現実的です。
外部ツールとの「連携」と「一元管理」は別物
HubSpotはApp Marketplaceを通じて2,000種類以上の外部アプリと接続できます。ただし、連携できるデータ、同期の方向、HubSpot側から行える操作、必要なプランはアプリごとに異なります。たとえばSlack連携では、HubSpotレコードの表示・作成・更新や通知を利用できますが、Slack全体をHubSpotで管理するわけではありません。
「すべてのツールを一元管理できる」と考えて見積もると、実際には個別の追加契約や設定作業が必要になる場合があります。導入前に、連携したいツールごとの対応範囲を確認してください。
HubSpotのシートの仕組み
HubSpotの「シート」は、ユーザーが契約中のどの製品・ツールにアクセスできるかを決める仕組みです。一方、レコードの表示・作成・編集・削除といった具体的な操作は、シートとは別にユーザー権限で設定します。有料シートを割り当てただけで、すべてのデータを自動的に編集できるようになるわけではありません。
現行の主なシートは次のとおりです。
| シートの種類 | 主な対象 | 料金・適用条件 |
|---|---|---|
| 表示のみシート | レポートやダッシュボードを閲覧する管理職・確認担当者 | Starter/Professional/Enterpriseで追加料金なし。編集や設定変更はできない |
| コアシート | CRM、マーケティング、コンテンツなどの基本機能を操作するユーザー | 有料。含まれる数と追加料金は製品・エディションによって異なる。Sales Hub/Service HubのStarterもコアシートで利用する |
| Salesシート | Sales Hubの高度な営業機能を使う担当者 | Professional/Enterpriseのみ。1シート単位で課金される |
| Serviceシート | Service Hubの高度な顧客対応機能を使う担当者 | Professional/Enterpriseのみ。1シート単位で課金される |
| Revenueシート(旧Commerceシート) | 見積もり、契約、請求などを担当するユーザー | Professional/Enterpriseのみ。1シート単位で課金される |
| パートナーシート | 支援を担当するHubSpot Solutions Partner | 条件を満たす対象者のみ無料 |
| 開発者シート | 開発担当者 | 無料。開発者プラットフォームのみ利用でき、他のシートとは併用できない |
出典:HubSpot「シートの割り当てと管理」/HubSpot製品・サービスカタログ
表示のみシートと無料エディションは別物
混同されやすいのが、「無料エディションのユーザー」と「有料アカウントの表示のみシート」の違いです。無料エディションでは最大2人が無料ツールを操作でき、コンタクト管理などの編集も行えます。閲覧だけに制限されるのは、有料サブスクリプション内で割り当てる「表示のみシート」のユーザーです。
経営層や管理部門など、数値を確認するだけの人にはコアシートを割り当てず、表示のみシートを使うことで費用を抑えられます。
2024年3月の価格体系変更と、契約による違い
シートをベースにした価格体系は、原則として2024年3月5日以降に作成された新規アカウントとサブスクリプションに適用されます。それ以前に作成され、新体系へ移行していないアカウントには旧シート体系が残るため、実際に適用される体系は契約ごとに異なります。既存ユーザーは、管理画面や注文書で自社の契約内容を確認してください。
また、Sales Hub、Service Hub、Revenue Hubの現行体系には最小シート数の要件がありません。ただし、契約に一定数のシートが含まれている場合は、その最低契約数を下回って減らすことはできません。不要になった有料シートは、割り当てを解除したうえで削除手続きを行う必要があり、請求への反映は通常、次回の契約更新時からです。「使っていないから今月から止まる」わけではない点に注意しましょう。
HubSpotの料金プラン一覧表(2026年9月時点)
以下は、2026年9月時点で日本向けの公式料金ページに表示されている通常価格です。金額は税別の最低月額で、選択できる場合は「月額でのお支払い」の価格を記載しています。Professionalは、月払いでも年次契約となる場合があります。
※本記事に記載しているHubSpotの金額は、いずれも2026年9月3日時点でHubSpot公式ページに表示されていた価格です。料金は改定される場合がありますので、最新の価格は必ずHubSpot公式サイトの料金ページでご確認ください。
| 製品 | Starter | Professional | Enterprise |
|---|---|---|---|
| HubSpot Smart CRM™ | 単体プランなし | 6,000円/コアシート | 9,000円/コアシート |
| Marketing Hub | Starter Customer Platformに含む | 106,800円 (コアシート3件、マーケティングコンタクト2,000件を含む) |
432,000円 (コアシート5件、マーケティングコンタクト10,000件を含む) |
| Sales Hub | Starter Customer Platformに含む | 12,000円/Salesシート | 18,000円/Salesシート |
| Service Hub | Starter Customer Platformに含む | 12,000円/Serviceシート | 18,000円/Serviceシート |
| Content Hub | Starter Customer Platformに含む | 60,000円(コアシート3件を含む) | 180,000円(コアシート5件を含む) |
| Data Hub(旧Operations Hub) | Starter Customer Platformに含む | 96,000円(コアシート1件を含む) | 240,000円(コアシート1件を含む) |
| Revenue Hub(旧Commerce Hub) | 有料Starterなし | 11,400円/Revenueシート | 16,800円/Revenueシート |
出典:Marketing Hub料金表/Sales Hub料金表/Service Hub料金表/Data Hub料金表/Revenue Hub料金表
表の見方で注意したいのは、製品によって課金の単位が違う点です。Marketing Hub、Content Hub、Data Hubは「固定料金に一定数のコアシートを含む」形式です。一方、Sales Hub、Service Hub、Revenue HubのProfessional/Enterpriseは「1シート当たり」の単価であり、人数分を掛け算します。同じ「12,000円」でも意味が異なります。
Starterは「Starter Customer Platform」としてまとまっている
Starterの通常価格は月額2,400円/コアシートです。これは各製品に個別で発生する料金ではなく、Starter Customer Platformとして、Marketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Content Hub、Data HubのStarter機能をまとめて利用できる形式です。コアシート1件と、1,000件のマーケティングコンタクトが含まれます。
各Hubの列に同じ「2,400円」が並ぶ料金表を見ると5製品分の費用が必要に見えますが、実際にはStarterの範囲であれば2,400円/シートで複数の製品機能を使えます。
なお、新規契約者向けにStarterを通常価格より割り引く期間限定の表示が出る場合があります。期間や条件が変わるため、恒常的な料金として見込まず、見積もり時に適用可否を確認してください。
複数製品を使うならバンドルも比較する
複数の製品を使う場合は、単品の合計とバンドル料金を比べます。2026年9月時点の代表的なバンドルは次のとおりです。
| バンドル | Professional | Enterprise |
|---|---|---|
| Customer Platform(複数製品をまとめた構成) | 174,000円(6シートを含む) | 564,000円(8シートを含む) |
| HubSpot for Marketers(Marketing Hub+Content Hub) | 120,000円(コアシート3件、マーケティングコンタクト2,000件を含む) | 456,000円(コアシート5件、マーケティングコンタクト10,000件を含む) |
年払いを選ぶと月額換算が下がる
Professionalでは、「月額で支払い(年次契約)」と「年額で支払い」を選べる製品があります。年払いを選んだ場合の月額換算は、2026年9月時点で次のように表示されています。
| 製品(Professional) | 月払い | 年払いの月額換算 |
|---|---|---|
| Marketing Hub | 106,800円 | 96,000円 |
| Content Hub | 60,000円 | 54,000円 |
| Sales Hub/Service Hub | 12,000円/シート | 10,800円/シート |
| Data Hub | 96,000円 | 86,400円 |
| Revenue Hub | 11,400円/シート | 10,200円/シート |
Enterpriseは、支払頻度や最低契約額が営業担当者との見積もりで変わる場合があります。上の表は公開されている最低月額を基準にしたものです。
製品(Hub)別の機能と料金
ここからは、製品ごとに主な機能と課金の単位を確認します。
HubSpot Smart CRM™
HubSpot Smart CRM™は、コンタクト、会社、取引、チケット、活動履歴などを一元管理する共通基盤です。ほかの製品はこの基盤の上で動くため、どの製品を契約しても顧客データは同じ場所に蓄積されます。部門ごとに顧客情報が分かれていると、一貫した対応や正確な効果測定が難しくなるため、この基盤の設計が導入の出発点になります。
無料ツールにも一部の機能が含まれるほか、Starter/Professional/Enterpriseを単体で契約することもできます。単体契約の場合は、コアシート1件当たりProfessionalが6,000円、Enterpriseが9,000円です。
Content Hub
Content Hubは、Webサイト、ブログ、ランディングページ、SEO、コンテンツ分析を扱う製品です。サイト経由で獲得した顧客情報がSmart CRMに直接蓄積されるため、コンテンツの成果を顧客データとひも付けて確認できます。
料金はProfessionalが月額60,000円(コアシート3件を含む)、Enterpriseが月額180,000円(コアシート5件を含む)です。StarterはStarter Customer Platformの範囲で利用します。
Marketing Hub
Marketing Hubは、メールマーケティング、フォーム、広告管理、キャンペーン管理、ワークフローによる自動化、分析を担う製品です。Marketing Hubだけは、シート数に加えて「マーケティングコンタクト数」でも料金が変わります。
| エディション | 月額(月払い・税別) | 含まれるマーケティングコンタクト数 |
|---|---|---|
| Starter(Starter Customer Platform) | 2,400円/コアシート | 1,000件 |
| Professional | 106,800円(コアシート3件を含む) | 2,000件 |
| Enterprise | 432,000円(コアシート5件を含む) | 10,000件 |
ここでいう1,000件・2,000件・10,000件は、CRMに保存できる顧客データの上限ではありません。メール配信や広告の対象として登録する「マーケティングコンタクト」の数です。マーケティングの対象にしないコンタクトは課金の対象外で、契約数を超える場合は追加のティアを購入します。
この違いを取り違えると、「Professionalでも顧客を2,000件しか登録できない」という誤った前提で見積もることになります。費用に効くのは保有件数ではなく、施策の対象にする件数です。
Sales Hub
Sales Hubは、営業案件の管理、パイプライン、メールの追跡、ミーティング設定、タスクの自動化などを担う製品です。案件情報と顧客データを同じ基盤で扱えるため、営業活動の記録と分析を一箇所にまとめられます。
課金の単位はエディションによって変わります。Starterはコアシートで利用しますが、Professional/Enterpriseの全機能を使うにはSalesシートが必要です。Professionalは月額12,000円/Salesシート、Enterpriseは月額18,000円/Salesシートで、人数分の費用がかかります。たとえばProfessionalを5名で使う場合は、12,000円×5=月額60,000円です。
なお、電子署名を伴う見積もりは、現在はRevenue HubのProfessional/Enterpriseの機能として案内されています(上限はユーザー当たり月25件/50件で、全機能の利用にはRevenueシートが必要)。以前の資料でSales Hubの機能として紹介されている場合があるため、必要な機能がどの製品に属するかを確認してください。
Service Hub
Service Hubは、ヘルプデスク、問い合わせチケット、ナレッジベース、SLA管理などのカスタマーサービス機能を扱う製品です。問い合わせの履歴が顧客データと結び付くため、対応状況を営業やマーケティングと共有できます。
課金の考え方はSales Hubと同じで、Starterはコアシート、Professional/Enterpriseの全機能にはServiceシートが必要です。Professionalは月額12,000円/Serviceシート、Enterpriseは月額18,000円/Serviceシートです。
プランによる違いで分かりやすいのは、ダッシュボードの上限です。2026年9月時点では無料ツールが10件、Starterが30件、Professionalが75件、Enterpriseが100件で、各ダッシュボードには最大50件のレポートを配置できます。
また、無料ツールで「毎月200件」とされているのは受信するメールの数ではなく、1対1のメールが開封されたときに届く「Eメール追跡通知」の上限です。Starter以上ではこの通知が無制限になります。
Data Hub(旧Operations Hub)
Data Hubは、2025年9月にOperations Hubの後継として移行した製品です。外部ツールとのデータ同期や業務プロセスの自動化に加えて、データ品質の管理、Data Studio、AIを使ったデータ整備が主な機能です。
部門ごとに分断しがちな顧客データを一箇所へ集約し、複数のツール間で自動的に同期・整理することで、常に同じ情報を参照できる状態を保ちます。料金はProfessionalが月額96,000円、Enterpriseが月額240,000円で、いずれもコアシート1件を含みます。
チーム別のアカウント整理などの管理機能はエディションによって差があり、Professionalは最大10チーム、Enterpriseは最大300チームまで設定できます。
Revenue Hub(旧Commerce Hub)
Revenue Hubは、2026年6月にCommerce Hubから移行した製品です。従来の請求書・支払いリンクに加えて、見積もり、契約、請求、決済までを一連の流れとして扱えるように拡張されました。
料金はProfessionalが月額11,400円/Revenueシート、Enterpriseが月額16,800円/Revenueシートです。有料のStarterはありません。
日本で利用する場合は、決済処理の扱いに注意が必要です。HubSpotが直接提供する決済処理機能の対象は米国・カナダ・英国の事業者で、日本の事業者はStripeアカウントを接続して決済を行う形になります。この場合、HubSpot側のプラットフォーム手数料とStripeの手数料が別途発生するため、月額料金だけでなく決済手数料も見積もりに含めてください。
Agent HubとHubSpotクレジット
2026年時点の料金比較で見落とせないのが、AI機能の従量課金です。HubSpotはAIエージェントを構築・管理するAgent Hubを提供しており、Agent BuilderとあわせてProfessional/Enterprise向けのパブリックベータとして2026年7月に公開されました。
費用の考え方は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Breezeアシスタント | サブスクリプションに追加料金なしで含まれる |
| 一部のAIエージェント・AI機能 | 顧客対応、案件創出、データ関連などの一部機能はHubSpotクレジットを消費する |
| クレジットの扱い | サブスクリプションに付与され、毎月リセットされる。未使用分は翌月に繰り越されない |
| 利用できるユーザー | 有料のコア/Sales/Service/Revenueシート、またはパートナーシートの保有者。無料ユーザーと表示のみシートのユーザーは利用できない |
AIエージェントを本格的に使う場合、月額のシート料金だけでは総額が読めません。想定する実行量、月間の上限、上限を超えたときの扱いを、導入前に確認しておきましょう。
導入支援(オンボーディング)費用
見積もりで見落とされやすいのが、月額料金とは別に発生する1回限りの導入支援費用です。ここには性質の異なる2つのものがあり、混同すると費用の見通しを誤ります。
| 種類 | 提供元 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 標準オンボーディング | HubSpot社 | 製品・エディション別に所定の料金が設定されている。技術・戦略面のガイダンスやロードマップ作成が中心 |
| パートナーによる導入・活用支援 | 認定Solutions Partner | 支援内容と料金はパートナーごとに異なる。初期設定の代行や個別のカスタマイズを含む場合がある |
HubSpot社の標準オンボーディング料金
2026年9月時点で、日本向けの公式料金ページに導入支援費用が明記されている製品と金額は次のとおりです。いずれも1回限りの費用です。
| 製品 | Professional | Enterprise |
|---|---|---|
| Marketing Hub(HubSpot for Marketersを含む) | 360,000円 | 840,000円 |
| Sales Hub | 180,000円 | 420,000円 |
| Service Hub | 180,000円 | 420,000円 |
出典:Marketing Hub料金表/Sales Hub料金表/Service Hub料金表
ここで重要なのは、「Professional/Enterpriseなら一律で必須」ではないことです。2026年9月時点の製品・サービスカタログでは、HubSpot Smart CRM™、Content Hub、Data Hub、Revenue Hubの単体契約について、同様の必須料金は明記されていません。契約する製品と見積書ごとに、導入支援の要否と金額を確認してください。
Solutions Partner経由なら免除される場合がある
認定Solutions PartnerがHubSpotを販売し、あわせて導入サービスを提供する場合は、HubSpot社の標準オンボーディング料金が免除されることがあります。この場合、パートナー独自の支援内容と料金が適用されます。
どちらを選ぶかで、初年度に必要な費用と作業範囲が変わります。次の3点を契約前に確認しておくと、比較しやすくなります。
- HubSpot社とパートナーのどちらが導入支援を担当するか
- パートナー経由の場合、標準オンボーディング料金の免除が適用されるか
- 初期設定の代行、データ移行、外部システム連携、公開後の検証など、作業範囲がどこまで含まれるか
HubSpot社の標準オンボーディングはガイダンスが中心で、初期設定そのものを代行するとは限りません。「設定まで任せたい」のか「進め方の助言がほしい」のかによって、適した選択肢は変わります。
パートナーの支援費用の考え方
パートナーによる導入・活用支援の費用は、HubSpotのライセンス費用とは別に発生します。SEデザインの支援プランは最低発注期間を3か月としており、支援費用にHubSpotのライセンス費用は含みません。Marketing Hub Professional以上の利用を前提としたプラン構成で、そのほかの製品については個別にご相談いただけます。
支援費用は、目的・支援内容・期間によって変わります。具体的な金額はサービスページ、またはお問い合わせにてご確認ください。
支援には、課題整理と実行プランの策定、初期設定の支援、プロパティーの設計・設定、操作レクチャー、運用定着の支援が含まれます。プロパティーとは、コンタクト・会社・取引などのレコードに情報を保存するフィールドのことです。既定の項目で不足するものを整理し、入力ルールや権限、ワークフローでの使い方まで含めて設計します。他ツールからの移行時だけでなく、新規導入や既存環境の見直しでも必要になる作業です。
フォームやメールの制作点数、ミーティングの回数、データ移行や外部システム連携の範囲は、目的に応じて調整します。見積もり時に作業範囲を明確にしておくと、公開後の追加費用を抑えられます。
料金シミュレーション|構成別の月額の目安
ここまでの要素を組み合わせて、代表的な構成の月額を試算します。いずれも2026年9月時点の通常価格(月払い・税別)を使った目安で、実際の金額は契約条件、シート数、マーケティングコンタクト数、AIの利用量によって変わります。
| 想定 | 構成 | 月額の目安 | 1回限りの導入支援費用 |
|---|---|---|---|
| まず顧客管理を整えたい(3名) | Starter Customer Platform=2,400円×3コアシート | 7,200円 | 公式料金ページに記載なし |
| マーケティングの自動化を本格化したい | Marketing Hub Professional(コアシート3件、マーケティングコンタクト2,000件を含む) | 106,800円 | 360,000円 |
| 営業チームで案件管理を強化したい(5名) | Sales Hub Professional=12,000円×5Salesシート | 60,000円 | 180,000円 |
| マーケティングと営業を同じ基盤で運用したい | HubSpot for Marketers Professional(120,000円)+Sales Hub Professional 3Salesシート(36,000円) | 156,000円 | 製品の組み合わせによって異なるため見積書で確認 |
試算するときは、次の3点を忘れないようにしてください。
- 年払いを選ぶと月額換算が下がる(Marketing Hub Professionalなら106,800円→96,000円)
- マーケティングコンタクト数が契約数を超えると追加費用が発生する
- AIエージェントを使う場合はHubSpotクレジットの消費量が上乗せされる
また、閲覧だけの関係者には表示のみシートを割り当てれば追加料金はかかりません。「全員分の有料シートを買う」前提で試算すると、実際より高い金額になります。
プランを上げるべきタイミングの判断基準
エディションは、機能の多さではなく「今の運用で上限に当たっているか」で判断すると迷いにくくなります。2026年9月時点で確認できる主な基準は次のとおりです。
| 検討する移行 | きっかけになる状態 |
|---|---|
| 無料ツール → Starter | 3人以上で使う必要が出た(無料は2ユーザーまで)/HubSpotのロゴを外したい/Eメール追跡通知の無料上限(月200件)に当たる |
| Starter → Professional | ワークフローによる自動化を本格的に使いたい/マーケティングコンタクトが1,000件を超える/ダッシュボードが30件を超える |
| Professional → Enterprise | マーケティングコンタクトが2,000件を超える/チーム単位の権限管理を細かく分けたい(Professionalは最大10チーム)/ダッシュボードが75件を超える |
| コアシート → Sales/Serviceシート | Sales Hub/Service HubのProfessional以上の機能を、担当者が実務で使う必要が出た |
| Revenue Hubの追加 | 見積もりから請求・決済までをHubSpot上で扱いたい/電子署名を伴う見積もりが必要になった |
逆に、上位エディションにしても解決しない課題もあります。データの入力ルールが定まっていない、営業への引き渡し基準が決まっていない、運用の責任者がいないといった状態では、機能を増やしても成果にはつながりません。プランを上げる前に、現在の運用で何が詰まっているのかを整理してください。
HubSpotが「使いづらい」と言われる理由と対処
HubSpotの検索では「使いづらいのはなぜか」という質問がよく見られます。実際に検討・運用の現場でつまずきやすいのは、機能そのものよりも料金と権限の構造です。主な理由と対処法を整理します。
| つまずきやすい点 | 対処 |
|---|---|
| 料金の軸が多く、総額が読みにくい | 製品・エディション・シート・マーケティングコンタクト数・クレジット・導入支援の6つに分けて見積書を確認する |
| シートと権限を混同し、想定より費用が膨らむ | シート設計(誰がどの製品を使うか)と権限設計(何を操作できるか)を分けて決める。閲覧だけの人には表示のみシートを使う |
| Web上の情報と実際の契約内容が食い違う | 2024年3月5日より前に作られたアカウントには旧シート体系が残る場合がある。管理画面と注文書で自社の契約を確認する |
| 製品名の改称が続き、古い記事と対応が取れない | Data Hub(旧Operations Hub)、Revenue Hub(旧Commerce Hub)の対応を押さえる。公式サイト内にも旧称が残るページがある |
| 日本語で使えない範囲がある | 画面表示は日本語に対応し、折り返し電話・Eメール・チャットでも日本語サポートを利用できるが、電話サポートは英語のみと案内されている。Customer Platformの標準オンボーディングも日本語では提供されていない |
| 日本ではHubSpotの決済機能をそのまま使えない | 日本の事業者はStripeを接続する。決済手数料を別途見込む |
| AI機能の費用が読みにくい | HubSpotクレジットは毎月リセットされ繰り越せない。想定する実行量と月間上限を先に決める |
いずれも、導入前に構造を分解しておけば避けられる種類のつまずきです。「機能が多くて分かりにくい」のではなく、「費用と権限の決まり方が多層になっている」ことが実態に近いと考えてください。
よくある質問
HubSpotの月額料金はいくらですか?
無料ツールは月額0円です。有料版は、契約する製品とエディション、シート数によって変わります。2026年9月時点の通常価格(月払い・税別)では、Starter Customer Platformが2,400円/コアシート、Marketing Hub Professionalが106,800円(コアシート3件を含む)、Sales Hub/Service Hub Professionalが12,000円/シート、Enterpriseが18,000円/シートです。このほかに、Marketing Hubのマーケティングコンタクト数、AI機能のHubSpotクレジット、製品によっては1回限りの導入支援費用が加わります。
HubSpotの無料版と有料版の違いは何ですか?
大きな違いは、利用人数、施策の対象にできるコンタクト数、自動化と分析の範囲、そして権限管理です。無料ツールは2ユーザーまでで、HubSpotのロゴが表示される機能があります。有料版ではロゴを外せるほか、ワークフローによる自動化、ダッシュボードやレポートの上限拡大、チーム単位の権限設定などが利用できます。「無料版でできないこと」ではなく「今の運用が無料版の上限に当たっているか」で判断すると選びやすくなります。
HubSpotの無料版でできることは?
2026年9月時点の無料ツールでは、最大2ユーザー・1,000コンタクトの範囲で、コンタクト・会社・取引・タスクの管理、Eメールトラッキング(追跡通知は月200件まで)、フォームやミーティングリンクの作成、ダッシュボード(最大10件)などを利用できます。利用期限はありません。顧客データの持ち方を決めたり、社内で運用イメージを合わせたりする段階であれば、無料ツールでも検証できます。
HubSpotが使いづらいのはなぜですか?
多くは機能の問題ではなく、費用と権限の構造が多層であることに起因します。製品・エディション・シート・マーケティングコンタクト数・クレジット・導入支援という6つの軸が同時に効くため、総額が読みにくくなります。加えて、シートと権限の役割が別であること、2024年3月5日より前のアカウントには旧体系が残る場合があること、製品名の改称が続いていることが、情報の食い違いを生みます。導入前に6つの軸で見積書を分解し、シート設計と権限設計を分けて決めておくと、多くのつまずきは避けられます。
まとめ
HubSpotの料金は、無料ツールの0円から始まり、どのHub(製品)を、どのエディションで、何シート使うかで決まります。Marketing Hubではマーケティングコンタクト数、AI機能ではHubSpotクレジットが加わり、製品によっては1回限りの導入支援費用も必要です。月額料金だけを比べても、実際に必要な費用は判断できません。
比較するときは、契約期間と支払頻度をそろえ、初期費用と継続費用を分けて見積もることが重要です。導入支援については、「Professional/Enterpriseなら一律必須」ではなく、契約する製品と見積書ごとに確認してください。認定Solutions Partnerに依頼する場合は、HubSpot社の標準オンボーディング料金が免除されることもあります。
また、料金・シート体系・AIの課金条件は変更の頻度が高い領域です。本記事の金額は2026年9月時点で公式ページに表示されていた通常価格であり、実際の契約前には最新の料金表と見積書で確認することをおすすめします。
SEデザインは1985年の創業以来、外資系IT企業のブランドローカライズをはじめ、日系・外資を問わず多くのテクノロジー企業のマーケティングを支援してきました。2016年からのHubSpotパートナーであり、HubSpot公式マーケットプレイスにGold Solutions Partnerとして掲載されています。どの製品・プランを選ぶべきか、必要なシート数や導入作業の範囲をどう決めるかといったご相談にも対応していますので、お気軽にお問い合わせください。