リード獲得とは?見込み顧客を集める12の方法とポイントを解説

公開日:2023-01-16 更新日:2024-03-05 by SEデザイン編集部

目次

リード獲得とは?自社製品・サービスの新規顧客数を増やし、売り上げを拡大するためのステップとして、「リード獲得」は重要な要素です。リードを獲得するために、従来からさまざまな方法がとられてきましたが、近年では企業のデジタル活用が進みオンラインでの施策が増えてきました。

本記事では、リード獲得の目的や、オンライン・オフラインでリードを獲得する方法、効果的に獲得するためのポイントなどについて詳しく紹介します。

リード獲得とは?

リード獲得とは?リードとは、将来的に自社の顧客になりそうな見込み客のことを意味しています。「リード獲得」は「リードジェネレーション(Lead Generation)」とも呼ばれ、見込み顧客を見つけ出すための施策のことです。

具体的にどのような状態をリード獲得というのかは企業によって定義が異なります。BtoBの製品・サービスであれば、「所属する会社名、部署名、役職、氏名、メールアドレス」などの情報を把握した状態のことを指すことが多いでしょう。

獲得したリードはある程度自社サービスに興味を持っている状態だと考えられるので、企業は顧客になってもらえるよう効率的にアプローチを行うことができます。

リード獲得の目的は?

リード獲得の大きな目的は、「顧客を増やし、自社の売り上げを拡大すること」です。

既存顧客へのフォローを行いリピーターを増やすことも重要な施策ですが、新しい顧客が増えなければ、売り上げを拡大させることはできません。新しい顧客を増やすためのマーケティング施策を実施するには、まず見込み客を集めることから始まります。

特にBtoBのサービスの場合、多くの予算や上長の承認が必要な場合が多く、興味を持ち検討を始めてから導入の決定までに時間がかかります。そのため、リードとの接点を持ち、関係を構築していくことで、検討期間中に購買意欲を高めていくことはとても重要なのです。

リードを獲得する12の方法

リードを獲得するために効果的な方法は、自社の製品・サービスのターゲット層、BtoBかBtoCか、などによって異なります。

大まかに分類すると、デジタル技術を活用した「オンライン」での施策か、展示会などの「オフライン」での施策に分けられます。近年では、インターネットの普及や社会情勢の変化により、オンラインによるリード獲得が増えてきました。たとえば、以下のような方法が挙げられます。

<オンラインでのリード獲得方法>

  1. コンテンツマーケティング
  2. 資料請求
  3. ホワイトペーパーの作成
  4. Webセミナー
  5. SNS
  6. Web広告
  7. メール・フォーム営業

<オフラインでのリード獲得方法>

  1. 展示会/セミナー
  2. 屋外広告(OOH)/交通広告
  3. DM
  4. マスメディア掲載
  5. テレマーケティング/飛び込み営業

オンライン、オフラインそれぞれの施策の概要と特徴を紹介していきます。

オンラインでのリード獲得方法

近年では、インターネットを利用して情報収集をすることが一般的になり、マーケティングのデジタル化が急速に進みました。オウンドメディアやSNSなどオンラインでのリード獲得は今後ますます欠かせない手法になっていくでしょう。

ここでは、オンラインでのリード獲得方法を7つ紹介していきます。

1. コンテンツマーケティング

自社で運営するWebサイトでコンテンツを制作し、広く情報を発信していく方法を「コンテンツマーケティング」といいます。見込み客が興味を持ちそうな有益な情報を提供することで、自社の認知を拡大し、リード獲得につなげることができます。

コンテンツマーケティングでは、狙ったキーワードで検索結果を上位に表示するためのSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)対策も重要です。見込み客の悩みを解決する適切なキーワードを設定することで、より成果につながりやすい顧客を効率的に集客できます。

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2.資料請求

自社サイト上に、製品・サービスについての資料請求ができる問い合わせフォームを設置する方法です。資料を閲覧したい読者は、会社名や氏名、メールアドレスなどのプロフィール情報を入力することで資料をダウンロードできます。

なお、株式会社WACULによる調査結果 1) によると、入力フォームは、項目数が少ないほどフォーム通過率が上がると示されています。問い合わせフォームを設置する際には、入力するユーザーの負担を減らすために、できるだけ入力項目を減らし、 分かりやすくしましょう。

費用はかかりますが、自社サイトではなくサードパーティーメディアに掲載する方法もあります。上位表示されているメディアに掲載すれば、より多くのターゲット層に訴求できるという点がメリットです。

3.ホワイトペーパーの作成

ホワイトペーパーとは、「企業にとって有益なノウハウやデータをまとめた資料」のことです。ホワイトペーパーを無料でダウンロードできる代わりに、会社名やメールアドレスを入力してもらうことで、リードを獲得できます。

自社の製品やサービスの紹介ではなく、ユーザーの課題解決のための情報提供がメインとなります。たとえば、業務におけるノウハウや、業界の市場調査結果、用語集などの資料が挙げられます。

ターゲットとなる見込み顧客が欲しい情報を提供すれば、自社のノウハウをアピールでき、信頼も獲得することができるでしょう。

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4.Webセミナー

Zoomなどのオンライン会議ツールを使用し非対面で行われるWebセミナー(ウェビナー)は、新型コロナウイルスの影響もあり多くの企業で実施されるようになりました。Webセミナーでは、参加申込の際に情報を入力してもらうことでリードを獲得できます。

Webセミナーのメリットは、会場費などがかからないためコストを抑えられること、インターネット環境さえあればどこからでも参加できることが挙げられます。

また、「リアルタイム配信」だけでなく「録画配信」もできるため、当日視聴できなかった人には後日メールで配信することで、より多くのリード獲得が可能です。

5.SNS

X(旧Twitter)・Facebook・InstagramなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を活用したリード獲得も、重要性が高まっています。

最近では、GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使用せず、SNSで情報収集する傾向が若年層を中心に見られます。そのため、オウンドメディアのSEO対策だけでなく、SNSでの情報発信を併用していくことが望ましいでしょう。

ターゲット層がよく使っているSNSを選んで情報発信をすれば、SNSの拡散性によって多くのリードを獲得できる可能性が高まります。また、各プラットフォームにはユーザーのプロフィールや興味関心などの情報が蓄積されているため、自社ターゲットに絞った広告配信も可能です。

6.Web広告

Web広告は、インターネットのメディア上に掲載される広告のことです。検索結果の表示ページや、広告枠を用意しているWebサイトなどに掲載できます。

代表的なWeb広告の種類は、次の通りです。

リスティング広告

検索キーワードに連動して検索結果表示ページの上部や下部に表示される広告

ディスプレイ広告

Webサイトの広告枠に表示されるテキスト、画像、動画広告

純広告/バナー広告

Webサイトに用意されている広告枠を買い一定期間表示させる広告

リターゲティング広告

過去に閲覧したWebサイトの広告を表示させる

記事広告

PR用に制作するコンテンツと同じ体裁の広告

アフィリエイト広告

広告が掲載されたサイトから購入に至った場合などに、広告主がサイト運営者に成果報酬を支払う広告


Web広告は、細かなターゲティングや効果測定ができる点が大きなメリットといえるでしょう。また、費用をかければ短期間で多くのリードを獲得することもできます。

7.メール・フォーム営業

企業のWebサイト上に掲載されているメールアドレスや問い合わせフォームからアプローチをしてリードを獲得する方法もあります。

いつでも好きなタイミングで配信でき、開封される確率が高いというメリットがあります。
一方で、一件一件送信するのに手間がかかる、定型文だと思われる内容だと自社の企業イメージを損なう、といったデメリットもありますので注意が必要です。

オフラインでのリード獲得方法

ターゲットや商材によっては、インターネットを利用しないオフラインでのリード獲得施策が適している場合もあります。

ここでは、オフラインでのリード獲得方法を5つ紹介します。

1.展示会/セミナー

自社製品を展示、販売できる展示会などのイベントや、リアル開催のセミナーへの登壇は、見込み顧客に直接アプローチできる貴重な機会です。

名刺交換や参加登録時の情報入力によってリードを獲得でき、さらには直接ニーズをヒアリングできるというメリットもあります。興味を持って現地まで足を運んでいるターゲットは購買意欲が高いと考えられるため、質の高いリードを獲得できるでしょう。

デメリットとしては、準備に時間がかかる、会場費やイベント参加費などのコストが発生する点が挙げられます。

2.屋外広告(OOH)/交通広告

屋外広告(OOHOut Of Home)は、屋外に設置される広告のことで、たとえば広告看板やデジタルサイネージなどが挙げられます。

交通広告はOOHの一種で、駅構内の広告や電車内の中吊り広告、タクシー広告など、交通に関係する媒体に掲載される広告を指します。

いずれも人の目に付きやすい場所に設置することができ、通勤などで何度も通れば繰り返し目に入るので印象に残りやすいことがメリットといえます。デメリットは効果を測定しにくい点です。また、リードを獲得するためには広告にQRコードを掲載しておくなどの工夫が必要になるでしょう。

3.DM

DM(ダイレクトメール)は、昔から行われてきたオフライン施策で、企業のオフィスに郵便やFAXを使って資料などを送付する方法です。

送付物に電話番号やメールアドレスを記載し、興味を持った受取先から連絡をもらうことで、リードを獲得することができます。

4.マスメディア掲載

より多くのターゲットに訴求したい場合は、マスメディアの活用も考えられます。テレビやラジオのCM、新聞広告、折込チラシ、雑誌への広告掲載などのマスメディアを使えば、多くの人の目に留まります。

ただし、そのぶん多額の費用がかかるため、効率的にリードを獲得するためには、自社のターゲットにマッチしている媒体を選んだり、エリアを絞って掲載したりするとよいでしょう。

5.テレマーケティング/飛び込み営業

テレマーケティングや飛び込み営業は、オフラインの施策として真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。どちらも古典的なリード獲得方法のひとつです。

潜在的なニーズがある顧客、オンラインでの情報収集が苦手な顧客へアプローチしたい場合や、直接説明したほうが分かりやすいサービスを取り扱っている場合などに有効な方法です。

しかし、新型コロナウイルスの影響や、デジタル化で脱電話を進める企業も増えてきたことにより、これらの方法は嫌がられてしまう場合もあるので注意が必要です。

リード獲得のためのポイント

105800724_mオンライン、オフラインのリード獲得施策を紹介しましたが、それらをただやみくもに実施しても成果は上がりにくいでしょう。ここでは、効果的にリードを獲得するためのポイントを3つ紹介します。

  • ターゲットを明確にする
  • KPIを設定する
  • リード獲得単価を意識する

それぞれのポイントを確認していきましょう。

1. ターゲットを明確にする

まずは、自社製品・サービスをどのような層に訴求したいのかというターゲットを明確にすることがとても重要です。多くの人の目に触れる施策を実行したとしても、自社に興味がない層であればリード獲得にはつながりません。

ターゲットを選定する際は、「ペルソナ」といわれる具体的な人物像を描いておきましょう。どのような人物が自社サービスに興味を持つのかを想像し、企業規模、業種、役職、年齢、悩みなどを具体的に設定していきます。

ペルソナを設定することで、その人に響くような施策を選ぶことができます。

2. KPIを設定する

KPI(Key Performance Indicator)とは、最終的な目標達成に向けた中期的な評価指標のことです。最終的な目標のことは、KGI(Key Goal Indicator)といいます。KGI達成のために必要なリード獲得数を算出し、必要な施策を選定するためにKPIを設定します。

たとえば、売り上げ目標金額が○○万円だった場合、そこから逆算して「○件の受注が必要」「そのためには○件の商談をする」「○件の商談のために○件のリードを獲得する必要がある」というようにKPIを設定していきます。そして、KPI達成のために必要なリード獲得数に見合った施策を決定します。

また、KPIを設定して施策を実施すれば、効果検証もしやすくなります。検証した結果に基づいて改善していくことで、リード獲得施策の効果を高めていくことができるでしょう。

3. リード獲得単価を意識する

リード獲得施策を行う際には、リード獲得単価を意識することも大切です。狙っているターゲット層のリードを獲得できたとしても、莫大な費用がかかる施策では費用対効果が悪くなってしまいます。

リード獲得単価は、「リード獲得件数÷施策にかかった費用」で算出できます。リード獲得単価を意識することで、より効率的に施策を実施することができるでしょう。

リード獲得後のリードナーチャリング

リードを獲得することは、最終的なゴールではありません。そこから売り上げにつなげるためには「リードナーチャリング」つまりリードの育成が必要です。リードナーチャリングのメリットや代表的な手法を紹介します。

リードナーチャリングを行うメリット

高額な商品やBtoBの商材は検討期間が長いという特徴があります。そのため、リードを獲得してから適切なナーチャリングを行わなければ、時間が経つにつれて自社商材への興味が薄れ、競合他社へ流出するなど機会損失につながってしまうのです。

リードを獲得してからも定期的に情報を届け続けることで、そうした機会損失を防ぎ、興味関心や購入意欲を高めていくことができます。購入意欲が高まった見込み客(ホットリード)を営業部門に引き継ぐことができれば、効率的提案やクロージングが可能です。

リードナーチャリングの代表的な手法

リードナーチャリングの施策としては、オンラインならオウンドメディアによる情報発信やメール配信など、オフラインならセミナーやイベントの開催、DM送付、インサイドセールスの活用などが挙げられます。

興味関心の度合いや自社商材の種類などによって、情報提供の適切なタイミングやアプローチ方法は異なります。ターゲットに合ったリードナーチャリングの方法を検討しましょう。

リード獲得・ナーチャリングに役立つツール

リードの獲得や育成をサポートするツールとしては、「MA(Marketing Automation)」を利用することが一般的です。

MAは、リード情報を管理できるだけでなく、メールマガジンやシナリオメールの配信、スコアリング(顧客行動に応じた検討度合いの点数付け)なども可能です。手間がかかる作業を自動化できるため、効率的にリードナーチャリングを行うことができます。

また、営業活動に活用されるSFA(Sales Force Automation)やCRM(Customer Relationship Management)といったツールも使うことで、より詳細な顧客情報を分析できるようになり、効果的にリードナーチャリングを行うことができるでしょう。

まとめ

リードを獲得するための方法や、効果的に獲得するためのポイント、リードナーチャリングなどについて解説してきました。特にオウンドメディアを軸としたオンラインでのリード獲得戦略は、近年のデジタルマーケティングの拡大により重要性増してきています。

SEデザインでは、オウンドメディアの導入支援や、コンテンツ制作支援サービスなどを提供しています。オウンドメディアを活用してリードを獲得したいとお考えの方は、ぜひお問い合わせください。

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