HubSpotとWordPressの連携で集客力を強化

更新日:2025-04-01 公開日:2025-04-01 by SEデザイン編集部

目次

「WordPressで自社サイトを運営しているが、リード獲得が期待通りに進まない」という課題を抱えている企業は多いのではないでしょうか。HubSpotとWordPressを連携させると、リード収集からバーソナライズされた顧客データに基づく信頼関係構築まで、円滑に進められます。

本記事では、長年導入を支援しているHubSpot公式パートナーのSEデザインが、HubSpotとWordPressの連携方法や活用方法、メリットについて解説します。

HubSpotとWordPressは連携できる

WordPressは、オープンソースのCMSです。無料で利用でき、日本を含めた全世界で高いシェア率を誇ります。ただし、公開にはサーバー契約が必要です。

一方、HubSpotもCMS機能があり、ドラッグ&ドロップで直感的にWebサイトを作成できます。AIを搭載したコンテンツアシスタント機能やSEO対策、メールマーケティング、フォームなど、マーケティング機能に必要な機能が標準装備されています。

そのため、効果的な集客やリードナーチャリングに適しているといえるでしょう。クラウドベースのプラットフォームであるため、外部サーバーとの契約も不要です。

既にWordPressでWebサイトを運営している場合でも、2つのツールを連携すれば、HubSpotの機能を手軽に活用できるため、サイト運用の効率化と集客力強化が期待できます。

HubSpotとWordPressを連携する重要性とは

WordPressには、CRM機能は標準装備されていません。集客やリードナーチャリングに力を入れたい場合、WordPressの運用だけでは物足りなく感じるでしょう。しかし、CRM機能が充実しているHubSpotと連携すれば、顧客情報に紐づけられたユーザーがサイトに訪れた際のアクションをリアルタイムで確認できます。

HubSpotとWordPressを連携すると、次のような分析が可能です。

  • サイトへの流入経路
  • 訪問したページ
  • サイト内のアクションや遷移
  • 関心を持ったコンテンツ

訪問者への質問対応をするチャットボットの利用数や資料のダウンロード数、フォームを送信した際のデータも分析できます。ユーザーの興味や関心を把握し、データに基づいた適切なアプローチで顧客との信頼関係を構築しやすくなるでしょう。

HubSpotの役割

HubSpotでWebサイトを作成する際はCMS機能である「Content Hub」を利用しましょう。

HubSpotを活用するメリットは、WordPressと違い、保守・管理の手間が不要である点です。SEO対策機能やページ分析ツールも標準搭載されています。AI機能も備えており、プロンプトやトピックを入力するだけで効率的に記事を作成できます。

また、WordPressのみを使う場合は、データ分析にGoogleアナリティクスなどの外部ツールが必要です。しかし、HubSpotであれば、PV数やエンゲージメントデータをツール内で確認できます。マーケティング施策を一元管理できる点は大きなメリットです。

HubSpotとWordPressを連携すると、HubSpotの機能を容易に活用できます。HubSpotのブログ機能について詳しくは、関連記事「HubSpotのブログ機能で効率化を促進!使い方やメリットを解説」を併せてご覧ください。

HubSpotとWordPressを連携する5つのメリット

HubSpotとWordPressを連携すると、次のメリットが得られます。

  • 効率的なリード管理が可能
  • 詳細なサイト分析ができる
  • マーケティングオートメーション機能が使える
  • チャットボットが活用できる
  • フォームの埋め込みができる

サイト運営の効率化からマーケティングの施策まで、幅広く活用できます。それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

メリット1.効率的なリード管理が可能

HubSpotのコンタクト詳細画面

出典:HubSpot

HubSpotとWordPressを連携すると、Webサイトから獲得したメールアドレスなどの情報が自動でHubSpotのCRMに登録されます。そのうえで、メールアドレスや氏名などのユーザー情報を取得する場合は、次のような工夫を行いましょう。

  • 目に留まる送信フォームやダウンロード資料
    デザインとして視認性が高く、目立つ配置になっているなど
  • 魅力に感じる送信フォーム
    ユーザーにとってのメリットが把握でき、実績が分かりやすく掲載されているなど

CRM機能を通じて、見込み顧客の情報収集や管理が一元化されれば、営業活動やマーケティング施策の効率が大幅に向上します。リードや顧客のステータスや行動履歴もリアルタイムで把握できるため、適切なフォローアップが可能となるでしょう。

メリット2.詳細なサイト分析ができる

HubSpotのダッシュボード画面イメージ

出典:HubSpot

HubSpotの分析機能を活用すると、WordPressサイトの訪問者数や閲覧ページ、滞在時間、CTAのクリック率などの詳細なデータを容易に確認できます。詳細なサイト分析でユーザーの行動を把握すれば、より効果的なマーケティング施策の立案やコンテンツの改善がスムーズに行えるようになるでしょう。

そして、HubSpotとWordPressを連携すれば、Googleアナリティクスなどの外部ツールを併用する必要がなく、HubSpotのみで情報分析を完結できます。詳細なサイト分析で、ユーザーの興味・関心を把握し、効果的なマーケティング戦略が立案可能です。

メリット3.マーケティングオートメーション機能が使える

HubSpotのMA機能:ワークフロー画面イメージ

出典:HubSpot

HubSpotには、次のように何度も繰り返す単純作業を自動化するマーケティングオートメーション機能があります。

  • Eメールマーケティング
  • SNS投稿
  • 広告キャンペーン

フォーム送信や特定ページの閲覧といったユーザーの行動をきっかけにして、顧客に合わせた情報提供やフォローアップを自動で行える点が特徴です。従業員の作業の手間や負担が軽減され、マーケティング活動の効率化につながります。

また、顧客ごとに寄り添い、一貫性のあるアプローチをスピーディーに展開できるため、見込み顧客の育成強化が見込めます。

メリット4.チャットボットが活用できる

HubSpotのチャットフロー作成画面

出典:HubSpot

WordPressとHubSpotを連携すると、Webチャット・チャットボット機能を導入できます。チャットボットは、Webサイトの訪問者とリアルタイムでコミュニケーションを取ることができる点が強みです。

ユーザーからの問い合わせや質問に即座に対応できるため、いち早く疑問や不安を解消できます。結果として、企業に対する信頼度の向上につながるといえるでしょう。

また、チャットボットに対応を任せると、営業時間外のユーザー対応が可能です。問い合わせ対応の手間を軽減しつつ、見込み客との接点を増やせます。

メリット5.フォームの埋め込みができる

HubSpotのフォーム作成画面

出典:HubSpot

HubSpotで作成したフォームをWordPressサイトに簡単に設置できます。目的に応じたフォームを簡単にデザインでき、入力項目のカスタマイズも容易です。問い合わせや資料請求、イベント申し込みなど、リード獲得に直結するフォームの作成と設置が容易になります。

サイトに設置したフォームを通じて獲得したデータは、HubSpot CRMに自動反映されるため、作業負担が軽減し業務効率化につながります。顧客の利便性を高めるフォームを作成し、メールアドレスなどの情報を収集しましょう。フォームの活用は、見込み顧客情報の獲得に大きな効果を発揮します。

HubSpotとWordPressをプラグインで連携する方法

HubSpotとWordPressの連携方法の一つがプラグインです。HubSpotが提供するプラグインをWordPressにインストールして利用します。一定の条件を満たした担当者がプラグインを有効化するだけで、容易に利用可能です。

ここでは、具体的な連携方法と連携によって利用できる機能について解説します。

プラグインによる連携方法

まず、HubSpotのプラグインを連携するには、下記の条件を満たす必要があります。

  • orgのインストールまたはWordPressビジネスプランの使用
  • WordPressバージョンがプラグイン要件に一致していること
  • WordPress管理者
  • HubSpotのスーパー管理者

次に、インストール方法を画像付きで見ていきましょう。

  1. WordPressのダッシュボードにログイン
  2. 「プラグイン」>「新規プラグインを追加」をクリック
    WordPressのメニュー
  3. 「HubSpot」を検索
    WordPressでHubSpotを検索した時の画面
  4. 「今すぐインストール」をクリックし、プラグインを有効化する
    WordPressでHubSpotをインストールする画面
  5. サイドバーメニューの「HubSpot」をクリックし、アカウントにログインしインストールする
    HubSpotにログインする画面

指示に沿ってHubSpotのアカウントにサインインを行えば、HubSpotのポータルをWordPressに簡単に接続できます。その後、下記の画面が表示されます。

WordPressとHubSpotを連携すると表示される画面

数クリックで完了するため、連携してWordPressの集客力を強化しましょう。

プラグイン連携でできること

プラグイン連携を行うと、WordPressの管理画面から次の項目に即座にアクセスできます。

  • フォーム
  • Webチャット
  • コンタクト
  • メール
  • リスト
  • レポート

コンタクト・リスト・レポートについては、WordPress内での作業はできません。しかし、ワンクリックでHubSpotの画面が立ち上がるため、業務の利便性向上が期待できます。

ここでは、フォーム・Webチャット・コンタクトに絞り、それぞれの機能を見ていきましょう。

フォーム

フォーム作成を始める画面

Webサイトに設置する埋め込み型のフォームを簡単に作成する機能です。WordPress上で簡単に埋め込み型が利用できます。また、HubSpotアカウントに移動すれば、次の5つのタイプを設置できます。

  • スタンドアロン(単体)
  • ポップアップボックス
  • ドロップダウンバナー
  • スライドインボックス(左)
  • スライドインボックス(右)

リードや見込み客のメールアドレスを把握したいといった場合に効果的な機能です。また、特定のフォームにフォローアップEメールを追加すると、効率的なリードナーチャリングが可能になります。

ウェブチャット

ウェブチャットを作成する画面

チャットボットを追加すれば、サイト訪問者とリアルタイムにコミュニケーションを図れます。チャットフローを作成し、営業担当者と訪問者を直接つなげることも可能です。迅速な対応で、販売力強化が期待できます。

自動対応のチャットボットを活用すれば、担当者がいない時間帯でも一定の対応が可能となるため、ユーザーの満足度向上につながるでしょう。

コンタクト

コンタクトの一覧画面

CRM機能を利用して、コンタクトデータを一元管理する機能です。WordPressと連携すれば、リードや顧客がWebサイトに訪れた際の詳細なデータ分析が可能になります。

分析結果を基に、特定の顧客に対してパーソナライズされたアプローチを行えます。リードナーチャリングや顧客満足度の向上、顧客との信頼関係構築に効果的です。

また、データを活用すると、営業活動やマーケティング施策の優先順位が明確になるため、サイト運用の効率化につながります。

HubSpotとWordPressをトラッキングコードで連携する方法

HubSpotとWordPressの連携方法としては、プラグインのインストールが推奨されています。

どうしてもプラグインをインストールできない場合は、HubSpotのトラッキングコードをWordPressに埋め込む方法があります。

トラッキングコードを利用すれば、サイトのアクセス状況を簡単にモニタリングできます。詳細なトラッキングデータは、サイトの改善やユーザー体験の向上に効果的です。

なお、トラッキングはHubSpotの画面を通じて実施します。ここでは、トラッキングコードを使用した具体的な連携方法と連携によって利用できる機能について見ていきましょう。

トラッキングコードによる連携方法

ここでは、手動でWordPressにトラッキングコードを埋め込む際の発行手順と埋め込み方法は下記のとおりです。

  1. HubSpotアカウントの「設定」>「トラッキングコード」をクリック
    HubSpotのメニュー
  2. 「トラッキングコード」>「埋め込みコード」をコピー
    トラッキングコードの画面
  3. WordPressアカウントにログインし、「外観」>「テーマファイルエディター」を選択
  4. 右側の「テーマファイルリスト」から footer.php を選択
  5. 現在のコードをすべてコピー、別のファイルに保存してバックアップを取る
  6. </body> タグの直前トラッキングコードを貼り付け、「ファイルを更新」をクリック

なお、1つのページに対して複数のトラッキングコードのインストールはできません。仮に複数のコードをインストールした場合は、最初のトラッキングコードのみが動作するため、注意しましょう。

トラッキングコード連携でできること

HubSpotではブラウザCookieを利用して、ユーザー情報を追跡しユーザーのサイト上の行動に関する詳細な情報を入手できます。

  • 会社ドメイン:ユーザーがフォームやニュースレターに登録した場合に明らかになる
  • IPアドレス:ユーザーの訪問元
  • タイムスタンプ:ユーザーがサイトを閲覧した日時
  • 興味関心データ

これらのデータを基に、下記をはじめとしたさまざまな情報を追跡可能です。

  • ページビューの追跡
  • セッション
  • リファラー
  • デバイスの種類
  • イベントトラッキング
  • 離脱率
  • アクセス元の地域

トラッキングコードを連携した場合、ユーザーの情報はコンタクトになる以前から匿名で追跡されます。ユーザーがフォームを入力した場合、Cookieに基づいて過去の表示との関連付けが可能です。

その際に、フォームに入力されたメールアドレスが既存のコンタクトのものと同様であった場合は、訪問者をコンタクトとして特定できます。

データに基づき、ユーザーの興味関心の高いページや離脱率の高いページを把握し改善すれば、Webサイトの質向上やリードの獲得率アップにつながるでしょう。

HubSpotとWordPressを連携して集客力向上を目指そう

HubSpotとWordPressを連携すると、CRM機能で顧客情報を一元管理できる点が大きなメリットです。フォームやチャットボットを活用して、リードや顧客データを効率的に収集できます。

一元管理だけでなく、詳細なデータ分析によって、リード獲得やナーチャリング、顧客との信頼関係構築を円滑に進められます。HubSpotとWordPressの連携によって、効率的なサイト改善と集客率向上を図れるため、集客に悩んでいる企業に適した方法だといえるでしょう。

SEデザインは、HubSpot社が日本進出した当初からパートナーとしてHubSpot導入支援・活用支援を行っています。HubSpotを導入し、Webサイトの集客率向上を目指したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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監修者
SEデザイン編集部

BtoB企業、特にIT分野を中心にコンテンツマーケティング支援を行っているSE H&Iグループ企業。HubSpotが日本に進出してきた当初から、HubSpotのパートナーとして多くの企業の導入支援・活用支援を実施。コンテンツ力が強みで、導入事例やホワイトペーパー・eBook、SEO記事などのコンテンツ制作のほか、LP制作やオウンドメディア構築、広告運用なども行う。

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