マーケティング分析とは?8つのフレームワーク・分析手法を解説

公開日:2022-11-30 更新日:2024-04-18 by SEデザイン編集部

目次

自社の強みを活かし売り上げを伸ばすためには、マーケティング分析が欠かせません。分析によって自社と自社を取り巻く環境を的確に把握することで、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

本記事では、マーケティング分析に使われる代表的なフレームワークや、併せて把握しておきたいマーケティング用語などについて紹介します。

マーケティング分析とは?

「マーケティング」とは、商品・サービスが売れる仕組みを作ることをいいます。「マーケティング分析」は、その仕組みを作るために、自社のデータや市場、顧客ニーズなどの情報を集め、分析することです。

顧客のニーズに応え自社の売り上げを拡大するためには、競合他社にはない自社の強みを踏まえたマーケティング戦略を立てる必要があります。その戦略を立てるために、まずは自社や競合他社、市場環境を的確に把握しなければなりません。

近年では、インターネットを活用したデジタルマーケティングが一般的になってきており、Web上での顧客の行動データもマーケティング分析を行ううえで重要な要素になっています。

マーケティング分析はなぜ重要なのか

インターネットの普及により、近年は市場環境の変化が加速しています。おもにマスメディアから情報を集めていた時代とは違い、今ではインターネットでの検索やSNSでのコミュニケーションから商品の購入に至ることも一般的になりました。

情報収集の方法や販売チャネルが多様化するに伴い、顧客のニーズも多様化しています。そうした時代において、各種データソースやWebサイトのデータをもとにした、より精度の高いマーケティング戦略は必要不可欠です。

多様化した顧客ニーズに対応し効率的に売り上げを拡大するために、マーケティング分析は今後ますます重要になっていくでしょう。

マーケティング分析のメリット

185646850_m_normal_noneマーケティング分析を行うメリットはおもに3つあります。

  • 自社の状況を客観的に把握できる
  • PDCAを回しやすくなる
  • 新しい事業や商品のアイデアが生まれる

自社の状況を客観的に把握できる

マーケティング分析では、市場の環境、競合、自社などさまざまな情報を集めて分析します。多様なデータをもとに分析するため、自社を取り巻く状況を客観的に把握することが可能です。自社の強みや課題を見つけ出すことで、的確なマーケティング戦略の立案につながります。

PDCAを回しやすくなる

マーケティング分析で客観的なデータを用いることで、施策の前後で効果や問題点を把握しやすくなります。マーケティング施策は一度実施したら終わりではありません。精度を高めていくために、定量的なデータを見ながらPDCAを回していくことはとても大切です。

新しい事業や商品のアイデアが生まれる

マーケティング分析を行う過程で、さまざまな情報から新たな気付きを得ることもあります。今まで気付かなかった自社の強みや課題から、新しい事業や商品のアイデアが生まれることもあるでしょう。顧客ニーズを捉えた新しい商品をリリースできれば、売り上げの拡大につながります。

代表的なマーケティング分析のフレームワーク

37166961_mマーケティング分析は難しそうに感じるかもしれませんが、フレームワークを使えばポイントをおさえて効率的に分析できます。

ここでは、代表的なフレームワークを8つ紹介します。

  • PEST分析
  • 5フォース分析
  • 3C分析
  • バリューチェーン分析
  • SWOT分析
  • STP分析
  • 4P分析
  • ファネル分析

これらのフレームワークを使って、どのようなことが分析できるのかていきましょう。

PEST分析

マーケティングの大家であるフィリップ・コトラーが考案したフレームワークに「PEST分析」があります。PEST分析の目的は、外部環境を把握することで、いち早く市場環境の変化に気付き、自社のビジネスチャンスを捉えたり、リスクに備えたりすることです。

PEST分析は、以下の4項目の頭文字から名付けられています。

  • Politics  :政治的要因
  • Economy :経済的要因
  • Society  :社会的要因
  • Technology:技術的要因

この4つの視点から自社を取り巻く環境をマクロ的に分析します。Pの政治的要因では「政治動向や法律の改正」、Eの経済的要因では「景気や金利、為替の動向」、Sの社会的要因は「人口動態、流行、教育」、Tの技術的要因は「新しいデジタル技術、ビッグデータ」などが該当します。

新聞やニュースなど日々の情報収集の中で、自社に関係するデータがないか意識してみましょう。

PEST分析については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
PEST分析で戦略立案しよう!基本情報や必要な理由・事例を紹介

5フォース分析

外部環境を分析するフレームワークとしては、PEST分析のほかに「5フォース分析」があります。5フォース分析の「フォース」とは脅威を意味しており、5つの競争要因から自社にとって脅威となる要因や影響を分析する手法です。

5つの競争要因には、3つの内的要因と2つの外的要因があります。

<内的要因>
・競争業者
・供給企業の競争力
・買い手の交渉力
<外的要因>
・新規参入業者の脅威
・代替商品やサービスの脅威

PEST分析がマクロに外部環境を分析する手法なのに対し、5フォース分析は業界の競争要因に注目しミクロに分析する際に用いる手法です。5つの競争要因は自社の収益性に大きく影響します。これらを分析することで、自社の競争力や収益性を検討することができるのです。

3C分析

3C分析「3C分析」は、以下3つの「C」の観点から自社のビジネス環境を分析するフレームワークです。

  • Customer(顧客や市場)
  • Company(自社)
  • Competitor(競合他社)

「顧客や市場」では、市場規模や顧客の購買意欲について、「自社」では、自社の製品・サービス、資本力、強みや弱みについて、「競合他社」では競合会社の製品や市場シェア、強みや弱みなどについて分析します。

3C分析の目的は、この3者の関係性を分析することで自社のKSF(Key Success Factor:成功要因)を見つけ出し、事業戦略に反映させることです。KSFが明確になることで、効率的なマーケティング施策を行うことができます。

バリューチェーン分析

「バリューチェーン分析」は、原材料の調達から商品・サービスが顧客に届くまでの中で、どこで付加価値が生み出されているかを分析するためのフレームワークです。

バリューチェーン分析では、企業の活動を「主活動」と「支援活動」に分けて考えます。

<主活動>
・購買物流
・製造
・出荷物流
・マーケティング
・販売
・サービス
<支援活動>
・調達
・技術開発
・人事管理
・会計

各工程のどの部分でバリューが生まれているか、逆にコストがかかっている工程はどこかを可視化することで、競合他社と比較した自社の強みや弱みの把握、コスト削減につなげることができます。

SWOT分析

SWOT分析「SWOT分析」は、自社でコントロールできない外部環境に対して、内部環境である自社の強みや弱みをどう活かすのかを分析するフレームワークです。

SWOTは以下4つの頭文字から取られています。

<内部環境>
・Strength(強み)
・Weakness(弱み)
<外部環境>
・Opportunity(機会)
・Threat(脅威)

これらの4項目の要素を洗い出したら、「強み×機会」「強み×脅威」「弱み×機会」「弱み×脅威」というように4つの要素を掛け合わせるクロスSWOT分析を行いましょう。それぞれを組み合わせることで、以下のような戦略を立てることができます。

  • 強み×機会:強みを活かし、機会を最大に活かす戦略
  • 強み×脅威:強みを活かし、脅威を回避する戦略
  • 弱み×機会:弱みによって機会を逃さないための戦略
  • 弱み×脅威:弱みと脅威による最悪の事態を回避する戦略

SWOT分析は、自社の強みを活かすだけではなく、弱みを克服しリスクを回避するためにとても役立つ分析手法といえます。

STP分析

「STP分析」は、自社商品やサービスを市場に出す前に行うマーケティング分析手法ひとつ です。セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の頭文字から名付けられており、それぞれ以下のような検討を行います。

  • Segmentation:市場や顧客を細分化し、グループ分けする
  • Targeting  :自社が狙うべきターゲットを決める
  • Positioning  :自社製品・サービスが競合よりも優位になる立ち位置を決める

まず、セグメンテーションは、人口動態変数(年齢、性別、職歴、学歴、家族構成など)、地理的変数(居住地、宗教、慣習、気候など)、心理的変数(ライフスタイル、価値観、性格、趣味など)、行動変数(買い物の頻度や場所、利用方法、購買状況など)の観点から分類していきます。

次に、グループ分けしたセグメントの中から狙うべき市場を選択します。ターゲティングを行うことで製品・サービスを売り込む対象が絞り込まれるため、より効率的なマーケティング方法を取ることができます。

そして、ポジショニングは、市場の中で自社製品・サービスの優位な立ち位置を見つけることです。

STP分析は、基本的にセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの順に行いますが、各要素を行き来することもあります。それぞれを何度も検討することで、ブラッシュアップしていきましょう。

STP分析については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
STP分析とは?やり方と事例を初心者向けにわかりやすく解説

4P分析

144292936_m_normal_none「4P分析」は、以下の4つの「P」の視点を組み合わせて戦略を策定していく手法です。STPで決めた基本戦略を受け、ターゲットとなる顧客層にどのようにアプローチしていくかを具体的に検討していきます。

  • Product(製品):どのような価値を顧客に提供するか
  • Price(価格):自社の利益とブランドイメージを考慮し、いくらで提供するか
  • Place(流通):どのような経路、場所で製品を届けるか
  • Promotion(プロモーション):どのような販促活動を行うか

これら4つの要素の適切な組み合わせを検討することを「マーケティングミックス」といいます。顧客ニーズを満たし、4つの最適な組み合わせで提供することで、成果を最大化できるでしょう。

4P分析については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
4C分析とは?4Pとの違いやマーケティング計画への活用法を紹介

ファネル分析

ファネル分析は、顧客が製品やサービスを認知してから購入や会員登録といったコンバージョンに至るまでを細分化し、どこで離脱しているか分析する手法です。

ファネルとは、逆三角形の形をした器具「漏斗(ろうと)」のことです。商品を認知する、興味・関心を持つ、比較・検討する、購入する、という購買プロセスごと顧客の人数が絞り込まれていく様子を表しています。

このプロセスのどの部分で離脱しているのかが分かれば、施策の改善を行うことでコンバージョン率アップにつながります。

知っておきたいマーケティング用語

11226348_mマーケティング分析を行う際には、基本的なマーケティング用語を理解しておくとスムーズに分析できるでしょう。ここでは、9つのマーケティング用語を紹介します。

AIDMA(アイドマ)

AIDMAは、消費者が購買に至るまでの変化を表しており、以下のプロセスの頭文字を取ったものです。

  • Attention(注意):製品の存在を知る
  • Interest(関心):製品に興味を持つ
  • Desire(欲求):その製品が欲しくなる
  • Memory(記憶):製品を記憶する
  • Action(購入):製品を買う

顧客がどの段階にいるかを把握することで、その状態に応じたアプローチ方法を取ることができます。

AIDMAは、前述したファネル分析などのマーケティング分析手法のベースとなっているほかに、カスタマージャーニーを作成する際にも使用されます。

AISAS(アイサス)

AISASAISASは、AIDMAと同じように顧客が購入に至るまでのプロセスを表していますが、よりインターネットでの検索が一般的になった現代を反映した概念です。

  • Attention(注意):製品の存在を知る
  • Interest(関心):製品に興味を持つ
  • Search(検索):製品を検索して情報を集める
  • Action(行動):製品を買う
  • Share(共有):購入後に製品についてSNSなどで共有する

今までマスメディアを通して一方的に情報を受け取っていた消費者が、自ら情報を「検索」して収集するようになりました。さらに、購入した製品やサービスの評価などの「共有」が加わったことがAIDMAとは異なる点です。

SIPS(シップス)

SIPSは、AISASよりさらにソーシャルメディアの影響を考慮した消費者の購買行動モデルです。

  • Sympathize(共感):発信元や情報への共感
  • Identify(確認):共感した製品の情報をさまざまな媒体で確認する
  • Participate(参加):SNSのリツイートやいいね!などで参加する
  • Share & Spread共有 & 拡散):参加したことを共有、拡散する

AIDMAやAISASと大きく違うのは、企業と消費者のコミュニケーションが重視されている点です。自社の製品・サービスの特徴を考慮し、AIDMAやAISASと使い分けたり、組み合わせて施策を考えていく必要があります。

ペルソナ

ペルソナは、自社製品やサービスを購入する架空のユーザー像のことです。ターゲットと混同しやすい言葉ですが、ペルソナでは性別、年齢、職業などの客観的な情報だけでなく、趣味や価値観などの詳細な情報まで設定します。

ペルソナを設定することで、ターゲティングよりも具体的に顧客のニーズを把握でき、効果的なマーケティングを行うことできます。

ペルソナについては、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
ペルソナとは?ー意味や役割、BtoBのマーケティングにおける重要性を解説

ペルソナ作成のポイント

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーは、顧客が商品を認知してから購入するまでのプロセスのことです。購入に至るまでの顧客の行動、心理、感情の変化を時系列で把握することで、顧客の状態に応じて適切なタイミングで適切な情報提供をすることができます。

UX(ユーザーエクスペリエンス顧客体験)が重視されるようになったことや、販売チャネルの多様化により、カスタマージャーニーの重要性は高まっています。

カスタマージャーニーについては、以下で詳しく解説していますのでぜひご参照ください。
カスタマージャーニーとは? 作り方の手順と陥りやすい失敗を解説

セグメント

セグメントとは、顧客の年齢、業種、所属、興味・関心などに基づいてグループ分けすることを指します。ターゲティングと混同しやすい言葉ですが、セグメントは「区分けすること」を指すのに対し、ターゲティングは区分けされたグループの中で「自社が訴求すべきセグメントを選定する」ことを指します。

クリティカルマス

74390964_m_normal_noneクリティカルマスは、ある製品やサービスが爆発的に普及するための分岐点のことです。通常、市場に出てきた新しい製品やサービスは、下記のように普及していくといわれています。

イノベーター(2.5%):新商品を積極的に購入する層
   ↓
アーリーアダプター(13.5%):情報感度が高く、これから普及しそうな商品に敏感な層
   ↓
アーリーマジョリティー(34%):アーリーアダプターの影響を受け、話題になっているものを購入する層
   ↓
レイトマジョリティー(34%):新商品の購入に慎重で、市場に浸透してきてから購入する層
   ↓
ラガード(16%):最も保守的で、新商品に関心がなく、最後まで受け入れない層
※()内は市場に占める割合。

イノベーターとアーリーアダプターをあわせた16%に普及すると、普及率が爆発的に上昇するというのが、クリティカルマスの法則といわれるものです。

キャズム

キャズムとは日本語で「溝」を意味する言葉です。マーケティング用語としては、新しい製品・サービスが普及していく初期と中期の間にある障害のことを指します。

具体的には、クリティカルマスで説明したアーリーアダプターとアーリーマジョリティーの間に、キャズムがあるといわれています。

LTV

LTV(Life Time Value)は、特定の顧客が企業との取引開始から終了までの間に企業にもたらしてくれる利益のことです。日本語では、顧客生涯価値と訳されます。

より長期間リピートしてくれる顧客はLTVが高いといえます。企業の収益を安定させ、さらに最大化させるためには、LTVの向上はとても大切な要素です。

まとめ

マーケティング分析は、自社のマーケティング戦略を策定し、利益を最大化させるためにとても重要なプロセスです。今回紹介した代表的なフレームワークを用いることで、効率的に漏れなく自社の強みや課題、市場環境の変化を分析することができます。

自社を取り巻く市場や競合他社などの環境は常に変化をしています。マーケティング分析は一度の調査や分析だけで終わりではありません。施策の実施後にもデータを収集し改善していくことで現状を把握しておきましょう。

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